JIS K 8780:2019 ピロガロール(試薬)

JIS K 8780:2019 規格概要

この規格 K8780は、試薬として用いるピロガロール(別名 : 1,2,3-ベンゼントリオール,1,2,3-トリヒドロキシベンゼン,焦性没食子酸)について規定。

JISK8780 規格全文情報

規格番号
JIS K8780 
規格名称
ピロガロール(試薬)
規格名称英語訳
Pyrogallol (Reagent)
制定年月日
1950年11月10日
最新改正日
2019年2月20日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

国際規格分類

ICS

71.040.30
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
試薬 II 2020
改訂:履歴
1950-11-10 制定日, 1953-10-02 確認日, 1956-10-02 確認日, 1958-03-03 改正日, 1961-03-01 改正日, 1964-03-01 確認日, 1967-03-01 確認日, 1970-03-01 確認日, 1973-04-01 確認日, 1976-03-01 改正日, 1979-05-01 確認日, 1985-02-01 確認日, 1991-06-01 確認日, 1994-07-01 改正日, 2002-09-20 確認日, 2006-11-20 確認日, 2011-10-20 確認日, 2016-10-20 確認日, 2019-02-20 改正
ページ
JIS K 8780:2019 PDF [10]
                                                                                   K 8780 : 2019

pdf 目 次

ページ

  •  1 適用範囲・・・・[1]
  •  2 引用規格・・・・[1]
  •  3 種類・・・・[2]
  •  4 性質・・・・[2]
  •  4.1 性状・・・・[2]
  •  4.2 定性方法・・・・[2]
  •  5 品質・・・・[2]
  •  6 試験方法・・・・[3]
  •  6.1 一般事項・・・・[3]
  •  6.2 純度(C6H6O3)(GC)・・・・[3]
  •  6.3 水溶状・・・・[4]
  •  6.4 エタノール溶状・・・・[5]
  •  6.5 融点・・・・[5]
  •  6.6 強熱残分(硫酸塩)・・・・[5]
  •  6.7 塩化物(Cl)・・・・[5]
  •  6.8 硫酸塩(SO4)・・・・[6]
  •  6.9 鉛(Pb)及び鉄(Fe)・・・・[6]
  •  7 容器・・・・[7]
  •  8 表示・・・・[8]

(pdf 一覧ページ番号 1)

――――― [JIS K 8780 pdf 1] ―――――

K 8780 : 2019

まえがき

  この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,一般社団法人日本
試薬協会(JRA)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格(日本産業規格)を改正
すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格(日本産業規格)である。
これによって,JIS K 8780:1994は改正され,この規格に置き換えられた。
なお,平成31年8月19日までの間は,工業標準化法第19条第1項等の関係条項の規定に基づくJISマ
ーク表示認証において,JIS K 8780:1994を適用してもよい。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。

(pdf 一覧ページ番号 2)

――――― [JIS K 8780 pdf 2] ―――――

                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
K 8780 : 2019

ピロガロール(試薬)

Pyrogallol (Reagent)

                                         C6H6O3        FW : 126.11

1 適用範囲

  この規格は,試薬として用いるピロガロールについて規定する。
警告1 ピロガロールは有害であり,粘膜,皮膚及び目に付着しないように注意する。また,粉じん
の吸入に注意し,排気に十分注意して取り扱う。
警告2 この規格に基づいて試験を行う者は,通常の実験室での作業に精通していることを前提とす
る。この規格は,その使用に関連して起こる全ての安全上の問題を取り扱おうとするもので
はない。この規格の利用者は,SDS(安全データシート)などを参考にして,各自の責任に
おいて安全及び健康に対する適切な措置をとらなければならない。
注記 別名 : 1,2,3-ベンゼントリオール,1,2,3-トリヒドロキシベンゼン,焦性没食子酸

2 引用規格

  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS K 0050 化学分析方法通則
JIS K 0064 化学製品の融点及び溶融範囲測定方法
JIS K 0067 化学製品の減量及び残分試験方法
JIS K 0114 ガスクロマトグラフィー通則
JIS K 0117 赤外分光分析通則
JIS K 0121 原子吸光分析通則
JIS K 8001 試薬試験方法通則
JIS K 8034 アセトン(試薬)
JIS K 8102 エタノール(95)(試薬)
JIS K 8150 塩化ナトリウム(試薬)
JIS K 8155 塩化バリウム二水和物(試薬)
JIS K 8180 塩酸(試薬)
JIS K 8541 硝酸(試薬)
JIS K 8550 硝酸銀(試薬)
JIS K 8563 硝酸鉛(II)(試薬)
JIS K 8777 ピリジン(試薬)

――――― [JIS K 8780 pdf 3] ―――――

2
K 8780 : 2019
JIS K 8886 無水酢酸(試薬)
JIS K 8951 硫酸(試薬)
JIS K 8962 硫酸カリウム(試薬)
JIS K 8982 硫酸アンモニウム鉄(III)・12水(試薬)

3 種類

  種類は,特級とする。

4 性質

4.1 性状

  ピロガロールは,白又はほとんど白の結晶又は結晶性粉末で,水,エタノール(99.5)及びジエチルエ
ーテルに溶けやすい。熱すると初めは溶け,次に昇華する。空気及び光によって酸化され,次第に褐色に
変わる。

4.2 定性方法

  試料の赤外吸収スペクトルをJIS K 0117によって測定すると,波数1 621 cm-1,1 488 cm-1,1 322 cm-1,
1 242 cm-1,1 192 cm-1,1 002 cm-1,764 cm-1及び707 cm-1付近に主な吸収ピークを認める。この場合,試料
調製は,JIS K 0117の5.2 b)(錠剤法)による。錠剤の調製に臭化カリウムを用いたときの赤外吸収スペ
クトルの例を図1に示す。
図1−赤外吸収スペクトルの例

5 品質

  品質は,箇条6によって試験したとき,表1に適合しなければならない。

――――― [JIS K 8780 pdf 4] ―――――

                                                                                              3
K 8780 : 2019
表1−品質
項目 規格値 試験方法
純度(C6H6O3)(GC) 面積分率 % 99.0 以上 6.2
水溶状 − 試験適合 6.3
エタノール溶状 − 試験適合 6.4
融点 ℃ 130136 6.5
強熱残分(硫酸塩) 質量分率 % 0.03 以下 6.6
塩化物(Cl) 質量分率 % 0.002 以下 6.7
硫酸塩(SO4) 質量分率 % 0.005 以下 6.8
鉛(Pb) 質量分率 ppm 5 以下 6.9
鉄(Fe) 質量分率 % 0.001 以下 6.9

6 試験方法

6.1 一般事項

  試験方法の一般的な事項は,JIS K 0050及びJIS K 8001による。

6.2 純度(C6H6O3)(GC)

  純度(C6H6O3)(GC)の試験方法は,次による。
a) 試薬 試薬は,次のものを用いる。
1) アセトン JIS K 8034に規定するもの。
2) 無水酢酸 JIS K 8886に規定するもの。
3) ピリジン JIS K 8777に規定するもの。
b) 器具及び装置 主な器具及び装置は,次による。
1) マイクロシリンジ又は試料導入装置 0.2 μL又は使用する装置に適切な量を注入できるもの。
2) ガスクロマトグラフ 装置の構成は,JIS K 0114に規定するもの。
c) 分析条件 分析条件は,次による。
なお,別の分析条件でも同等の試験結果が得られることを確認した場合には,その条件を用いても
よい。
1) 検出器の種類 水素炎イオン化検出器
2) 固定相液体名 メチルシリコーン系,又は同等の分離能をもつもの。
3) 固定相液体の膜厚 2.0 μm(内径1.2 mmの場合)又は5.0 μm(内径0.53 mmの場合)
4) キャピラリーカラムの材質,内径及び長さ 材質,内径及び長さの組合せは次による。
・ ほうけい酸ガラス,1.2 mm及び40 m
・ 石英ガラス,0.53 mm及び30 m
5) 設定温度 温度の設定は次による。
・ キャピラリーカラムの内径が1.2 mmの場合 : 80 ℃で5分間保持した後,毎分5 ℃の割合で140 ℃
まで昇温して,2分間保持する。
・ キャピラリーカラムの内径が0.53 mmの場合 : 60 ℃で5分間保持した後,毎分5 ℃の割合140 ℃
まで昇温して,2分間保持する。
・ 試料気化室 : 200 ℃
・ 検出器槽 : 200 ℃
6) キャリヤーガスの種類 ヘリウムとする。

――――― [JIS K 8780 pdf 5] ―――――

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JIS K 8780:2019の関連規格と引用規格一覧