14
L 0844 : 2011
B.3 試験片
試験片は,次のいずれかによる。
a) 試料が布の場合は,試験片の大きさは100 mm×50 mmとする。
b) 試料が糸の場合は,長さ100 mm,直径約5 mmの太さに平行に束ね両端を結ぶか又は100 mm×50 mm
のポリプロピレン布の上に並べ縫い付ける。
B.4 操作
D法は,表B.2に示すように,合成洗剤3号10 g,テトラアセチルエチレンジアミン(TAED)1.8 g,及
びペルオキソほう酸ナトリウム四水和物12 gを1 000 mLの水に加え,かくはん機(1 000 min−1以上)に
よって完全に分散させて,25 ℃±5 ℃で,10分間処理して試験液を調製する。
一つの試験片に対し,質量比で100倍の試験液をとり,試験片とともに試験瓶に入れて蓋を固定し,洗
濯試験機内にセットする。洗濯試験機は25 ℃から運転を開始し,60 ℃±2 ℃に至るまで1.5 ℃/min±
0.5 ℃/minの昇温速度で加熱する。60 ℃±2 ℃に達した後,その温度で30分間運転する。運転終了後,
試験片を取り出して,大容量のビーカーに入れた2 Lの室温の水に投入し,1分間かくはんする。さらに,
10分間流水洗浄した後,60 ℃以下で風乾する。
表B.2−D法の試験条件
試験液 初期温度 昇温速度 温度 時間
合成洗剤 ペルオキソ TAED
3号 ほう酸ナトリウム
g/ L g/ L g/L ℃ ℃/min ℃ min
10 12 1.8 25±5 1.5±0.5 60±2 30
B.5 判定
試験片の変退色の判定は,JIS L 0801による。
B.6 記録
洗濯堅ろう度は,JIS L 0801によって,次の例のように試験報告書に記録する。
例 洗濯試験 D法 変退色4級
――――― [JIS L 0844 pdf 16] ―――――
15
L 0844 : 2011
附属書C
(規定)
E法(ISO法)
C.1 概要
この試験方法は,ISO 105-C12に規定する試験方法で,全ての繊維製品の工業洗濯処理に対する染色堅
ろう度試験方法である。
C.2 装置及び材料
装置及び材料は,次による。
a) 洗濯試験機 洗濯試験機は,箇条5のa) による。
b) かくはん機 試験液を調製するのもので,回転数が少なくとも1 100 rpm±100 rpm又は同等のかくは
んができるもの
c) ステンレス鋼球 直径約6.0 mm,腐食性でないもの。
d) 添付白布 ISO 105-F10に規定する多繊交織布3号(TV),又は綿(ISO 105-F02に規定のもの)及び
ポリエステル(ISO 105-F04に規定のもの)による2種類の単一繊維布。必要に応じ,非染色布(例
えば,ポリプロピレンなどで,編物を機械的に安定させるもの)を用いてもよい。
e) 変退色用グレースケール(JIS L 0804に規定のもの)及び汚染用グレースケール(JIS L 0805に規定
のもの),又はこれらを判定できる計器
f) アイロン 2.5 kgを超えない質量のもので,プレス処理が必要な場合に温度表示ができるアイロン
g) 合成洗剤4号 合成洗剤4号は,表C.1によって各成分を正しくはかりとり,乳鉢及び乳棒を用いて
よくすり合わせ,必要に応じて乾燥し,均一な粉末としたもの
表C.1−合成洗剤4号の成分(E法)
単位 %
成分 質量比
直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム 0.425
(パラフィン鎖の平均長C12)
非イオン界面活性剤(C13-15, 7EO又はC12-14 7EO)6.0
けい酸ナトリウム二水和物 5.0
ヒドロキシエチリデンジホスホン酸ナトリウム 1.0
(C2H4Na4O7P2)
無水メタケイ酸塩 42.3
ポリマレイン酸 2.0
消泡剤(臭酸エステル) 3.0
炭酸ナトリウム 39.5
水 0.475
h) 氷酢酸0.2 g/Lを含む液 酸性処理を行う場合に用いる。
i) 過酸化水素水 30 %のもの
j) 水酸化ナトリウム ペレット状のもの
k) 漂白活性化剤(TAED)
――――― [JIS L 0844 pdf 17] ―――――
16
L 0844 : 2011
l) ペルオキソほう酸ナトリウム
m) 水 JIS K 0557に規定するA1の水
C.3 試験片
C.3.1 布状の試験片
布試験片は,縦方向及び横方向に80 mm×160 mmに2枚カットして作る。
編物の場合には,二つの試験片を準備する。試験片の質量(g)を小数点2桁まではかる。
試験片の中心で短辺に沿って,布面を外側にして二つに折って重ねる。寸法の安定した糸を用いて,両
側に沿って袋状に縫い合わせる。各袋にステンレス鋼球を25個入れる。
C.3.2 添付白布
添付白布は,次のいずれかによる。
a) 多繊交織布3号(ISO 105-F10)の場合には,1枚を作り,質量(g)を小数点2桁まではかる。
b) 2種類の単一繊維布,綿3-2及びポリエステル8-2(ISO 105-F02及びISO 105-F04)の場合には,試験
片を100 mm×80 mmにカットして作り,質量(g)を小数点2桁まではかる。
注記 2枚の布試験片及び汚染用添付布は,縫い合わさない。これは,繊維同士の摩擦を起こすお
それがあるためである。
C.4 操作
C.4.1 洗濯液の調製
C.4.1.1 過酸化水素を添加しない試験
かくはん機を用いて,合成洗剤4号5 g/L基礎パウダー(蛍光増白剤の含まれていないもの)を常温の
水に10±1分間分散させる。溶液1 L当たり水酸化ナトリウム1 gを加える。氷酢酸を用いて,pHを12.0
12.5の範囲になるように調節し,直ちに用いる。続いてC.4.2の操作を行う。
C.4.1.2 過酸化水素を添加した試験
かくはん機を用いて,合成洗剤4号5 g/L基礎パウダー(蛍光増白剤の含まれていないもの)を常温の
水に10±1分間分散させる。液1 L当たり水酸化ナトリウム1 gを加える。氷酢酸を用いて,pHを11.0
11.5の範囲になるように調節する。溶液1 L当たり30 %過酸化水素2 mLを加え,直ちに用いる。続いて
C.4.2の操作を行う。
C.4.1.3 ペルオキソほう酸ナトリウム及び漂白活性化剤[テトラアセチルエチレンジアミン(TAED)]を
添加した試験
かくはん機を用いて,合成洗剤4号5 g/L基礎パウダー(蛍光増白剤の含まれていないもの),ペルオキ
ソほう酸ナトリウム2 g及びTAED(100 %活性)0.3 gを常温の水に10±1分間分散させる。水酸化ナトリ
ウムを用いて,pHを10.010.5の範囲になるように調節し,直ちに用いる。続いてC.4.2の操作を行う。
C.4.2 洗濯試験の操作
C.4.2.1 各容器に,液比15:1[すなわち,試験片の総質量(g)に対し溶液15 mL]で,洗濯液を加える。
調製した試験片及び添付白布の両方を25個のステンレス鋼球とともに容器に入れる。
容器を閉じて,洗濯試験機に取り付け,回転を開始し,1.5 °C/min±0.5 °C/minの昇温速度で表C.2に規
定する温度に上げる。この温度で更に60分試験を続ける。
――――― [JIS L 0844 pdf 18] ―――――
17
L 0844 : 2011
表C.2−試験条件(E法)
試験 試験液 昇温速度 温度 時間
番号 合成洗剤4号 漂白剤の追加 pH
g/L ℃/min ℃ min
1S 5 なし 12.012.5 1.5±0.5 92±2 60
2S なし 12.012.5 75±2 60
1P 30 %過酸化水素水 11.011.5 75±2 60
2 mL/L
2P ペルオキソほう酸 10.010.5 75±2 60
ナトリウム2 g/L
TAED 0.3 g/L
注記 試験中は,容器内で圧力が増える容器は,常に開く前に冷却し,圧を抜くことが必要である。
C.4.2.2 洗濯が終了した時点で,試験片及び添付白布を取り出し,水100 mLで1分間のすすぎを2回行
う。
C.4.2.3 洗濯操作の終わりに酸性処理を行う場合には,次の操作を行う。
複合試験片を30 ℃で1分間の酢酸溶液100 mLで処理し,次に,100 mLの水で1分間すすぐ。
C.4.2.4 しごいて,布試験片から余分な水を取り除く。
C.4.2.5 測定のために,試験片を継ぎ目に沿って切り開き,空気の中につるして60 ℃を超えない温度で
乾かす。
必要であれば,平面アイロンを用いて,試験布に適した温度で乾燥してもよい。ただし,どんな場合に
も150 ℃を超えてはならない。試験片を標準状態で,少なくとも4時間で調節する。
C.4.2.6 グレースケールを用いるか,又は計器を用いて,洗濯をしていない布と比較して,試験片の変退
色又は添付白布の汚染を評価する。
折り目での変退色は,視感で評価し,試験報告書に記録する。
C.4.2.7 より多くの工業洗濯を予測するため,受渡当事者間の協定によって,同一試験片で,更に洗濯試
験を繰り返してもよい。
C.5 判定方法
試験片の変退色及び添付白布の汚染の判定は,JIS L 0801の箇条10による。
C.6 記録
試験報告書には,次の情報を含める。
a) SO 105の部(つまりISO 105-C12)
b) 変退色用グレースケール等級及び添付白布の汚染等級
c) 用いた試験番号
d) 酸処理を行ったかどうか
e) 試験片の乾燥は,空気乾燥か,又はプレスによって乾燥したか,その場合の温度
f) 洗濯,すすぎ及び乾燥サイクルの数
g) 試料の識別に必要な履歴
h) 試験者及び試験の日付
――――― [JIS L 0844 pdf 19] ―――――
18
L 0844 : 2011
附属書JA
(参考)
有効塩素及び有効酸素測定方法
JA.1 有効塩素測定方法
試料約15 mLを取り,その質量を正確にはかり,全量フラスコ1 L中に速やかに移し,水を標線まで加
えて薄め,十分に振る。その50 mLを三角フラスコ300 mLに取り,よう化カリウム2 gを加え,次に酢
酸(1+1)10 mLを加えた後,0.1 mol/Lチオ硫酸ナトリウム溶液で滴定し,溶液が淡黄色になってから,
でんぷん溶液1 mLを加え,生じた青色が消えるまで,更に,滴定を続ける。別に空試験を行い,次の式
によって有効塩素(%)を算出する。
H1 V1 V2 .0003 545 f S 50 1/ 000
ここに, H1 : 有効塩素(%)
V1 : この試験における0.1 mol/Lチオ硫酸ナトリウム溶液使用量
(mL)
V2 : 空試験における0.1 mol/Lチオ硫酸ナトリウム溶液使用量
(mL)
f : 0.1 mol/Lチオ硫酸ナトリウム溶液のファクタ
S : 試料の質量(g)
JA.2 有効酸素測定方法
溶存酸素を含まない水100 mLを共通すり合わせ三角フラスコ200 mLに入れる。これに,硫酸(1+15)
5 mL,よう化カリウム2 g及び試料0.2 g(0.1 mgの桁まではかる。)を順次加え,直ちに栓をして穏やか
に振り混ぜて溶かす。これを暗所に30分間放置した後,0.1 mol/Lチオ硫酸ナトリウム溶液で滴定する。
滴定は溶液が淡黄色になってから,でんぷん溶液1 mLを加え,生じた青色が消えるまで続ける。別に空
試験を行い,次の式によって有効酸素(%)を算出する。
H2 V1 V2 .0000 800 f S 100
ここに, H2 : 有効酸素(%)
V1 : この試験における0.1 mol/Lチオ硫酸ナトリウム溶液使用量
(mL)
V2 : 空試験における0.1 mol/Lチオ硫酸ナトリウム溶液使用量
(mL)
f : 0.1 mol/Lチオ硫酸ナトリウム溶液のファクタ
S : 試料の質量(g)
――――― [JIS L 0844 pdf 20] ―――――
次のページ PDF 21
JIS L 0844:2011の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 105-C06:2010(MOD)
- ISO 105-C08:2010(MOD)
- ISO 105-C09:2001(MOD)
- ISO 105-C10:2006(MOD)
- ISO 105-C12:2004(MOD)
JIS L 0844:2011の国際規格 ICS 分類一覧
JIS L 0844:2011の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISG4303:2012
- ステンレス鋼棒
- JISG4303:2021
- ステンレス鋼棒
- JISK0557:1998
- 用水・排水の試験に用いる水
- JISK3302:1985
- 固形洗濯石けん
- JISK3371:2019
- 洗濯用合成洗剤
- JISK8355:2006
- 酢酸(試薬)
- JISK8355:2021
- 酢酸(試薬)
- JISK8625:2017
- 炭酸ナトリウム(試薬)
- JISL0801:2011
- 染色堅ろう度試験方法通則
- JISL0803:2011
- 染色堅ろう度試験用添付白布
- JISL0804:2004
- 変退色用グレースケール
- JISL0805:2005
- 汚染用グレースケール