JIS L 1919:2012 繊維製品の防汚性試験方法 | ページ 2

4
L 1919 : 2012
図1−ゴム管への装着
図2−A-1法(密閉形円筒容器を用いる方法)
c) 判定 JIS L 0801の箇条10 a) 1)(観察及び照明条件)及び箇条10 a) 3)(汚染の判定)によって,3枚
の試験片それぞれについて,汚れにくさ試験では,汚染前の試験片及び汚染後の試験片,付いた汚れ
の落ちやすさ試験では,汚染前の試験片及び洗濯後の試験片の間に見える色差と,JIS L 0805に規定
する汚染用グレースケールの各色票間に見える色差とを比較し,判定する。試験片の汚れの濃さが均
一でない場合は,試験片全体を平均的に判定する。ただし,粘着テープの接着剤の影響で生じた汚染
は判定から除外する。使用洗剤に含まれる蛍光剤又は試験片自体の洗濯染色堅ろう度の影響で試験片
が変色した場合は,その影響を除外して判定する。この場合,汚染させていないブランク試料を同様
に洗濯して,判定用対照とするとよい。
試験結果は,3枚の平均値で表す。ただし,例えば,3-4級の判定は3.5級として計算し,小数点以
下1桁を0又は5に丸めて表す。平均値の小数点以下1桁の数値の丸め方は,次による。
1) 平均値の小数点以下2桁までの値が,0.00以上0.24以下の場合は,小数点以下1桁を0に丸める。
2) 平均値の小数点以下2桁までの値が,0.25以上0.74以下の場合は,小数点以下1桁を5に丸める。
3) 平均値の小数点以下2桁までの値が,0.75以上0.99以下の場合は,平均値の整数に1を加え,小数
点以下1桁を0に丸める。
8.1.2 A-2法(密閉形樹脂製袋を用いる方法)
A-2法(密閉形樹脂製袋を用いる方法)は,次による。
a) 人工汚染物質 試験に用いる人工汚染物質の成分及び質量分率(%)は,表2による。

――――― [JIS L 1919 pdf 6] ―――――

                                                                                              5
L 1919 : 2012
表2−人工汚染物質の成分及び質量分率
粉体汚染物質−2
成分 質量分率(%)
けい藻土 55.0
ポルトランドセメント(JIS R 5210) 22.0
二酸化けい素(JIS K 8885) 20.0
カーボンブラック(JIS K 5107) 2.0
フェライト用酸化鉄(III)(JIS K 1462) 1.0
注記 粉体汚染物質−2は,細かい粒子を含んだ乾性の汚染試験に適す
る。
b) 操作
1) 汚れにくさ試験 表2の粉体汚染物質−2の1 gを7.4の袋に入れた後,試験片1枚を入れ,エアポ
ンプで袋(約2 000 mL)が完全に膨らむまで空気を封入する。これ(枕状)を図3に示すように試
験機の回転箱に入れ,毎分60回転±2回転速度で60分間操作する。操作後,試験片の四隅を持ち
かえて,試験片の裏面中央部を5回指ではじき,余分な汚れを取った後,判定する。
なお,指ではじくときは二本指で行い,1回はじくごとに試験片を90度回転させ,計5回はじく。
2) 付いた汚れの落ちやすさ試験 A-1法と同じ洗濯方法及び判定方法とする。
図3−A-2法(密閉形樹脂製袋を用いる方法)
c) 判定
判定及び試験結果の丸めの方法はA-1法と同じとする。ただし,判定は,汚れの濃さが均一でない
場合は,通常,試験片全体を平均的に判定する。試験片が丸まって汚れの濃さが部位により大きく異
なる場合は,濃い部分を判定する。また,試験片のしわ部分の汚れが濃くなった場合は,その部分を
判定から除外する。

8.2 B法(スプレー法)

  B法(スプレー法)は,親水性汚れに対する繊維製品の防汚性の試験に適用する。
箇条5の試料につき200 mm×200 mmの試験片を,織物にあってはたて糸方向に,編物にあってはウェ
ール方向に3枚採取し,a)に示す人工汚染物質を用いて,b)に示す操作によって試験を行う。

――――― [JIS L 1919 pdf 7] ―――――

6
L 1919 : 2012
a) 人工汚染物質 試験に用いる人工汚染物質水溶液は,表3に規定する二つの水溶液を同量混合する。
表3−人工汚染物質を構成する水溶液
成分 濃度
食用赤色2号(食品衛生法食品添加物) 0.1 %水溶液
スクロース(しょ糖) 10.0 %水溶液
b) 操作
1) 汚れにくさ試験 試験片を7.5の装置の試験片保持枠に取り付けた後,a)に示す人工汚染物質
100 mLを7.5の装置を用いて散布する。操作は,JIS L 1092の7.2.2(操作)による。
散布後1分間放置し,汚染が広がらないように,JIS P 3801に規定する 5種A,直径約110 mm
のろ紙で余分な汚染物質を吸い取る。操作後室温の平干しで乾燥した後,判定する。
なお,ろ紙による汚染物質の吸い取りは,スプレー部にろ紙を載せ,ろ紙の自重で吸い取るよう
にする。さらに,ろ紙の位置をずらして汚染していない部分で再度汚染を吸い取る。ろ紙が汚染を
吸い取らなくなるまでこの操作を繰り返す。
2) 付いた汚れの落ちやすさ試験 洗濯方法及び判定方法はA-1法と同じとする。
c) 判定 判定及び試験結果の丸めの方法は,A-1法と同じとする。ただし,汚れの濃さが均一でない場
合は,色の濃い部分を平均的に判定する。

8.3 C法(滴下拭き取り法)

  C法は,親油性汚れに対する繊維製品の防汚性の試験に適用する。
箇条4の試料につき 100 mm×100 mmの試験片を,織物にあっては,たて糸方向に,編物にあってはウ
ェール方向に3枚採取する。a)に示す人工汚染物質からいずれかを選択し,b)に示す操作によって試験を
行う。
a) 人工汚染物質 試験に用いる人工汚染物質の成分及び質量分率(%)は,表4による。
なお,この人工汚染物質は,用時調整する。
表4−人工汚染物質の成分及び質量分率
親油性汚染物質−1
成分 質量分率(%)
オリーブ油 98.5
フェライト用酸化鉄(III)(JIS K 1462) 1.0
オイルレッド 0.5
注記 親油性汚染物質−1は粘性の大きい親油性汚染に適する。
親油性汚染物質−2
成分 質量分率(%)
オリーブ油 61.5
オレイン酸 38.0
オイルレッド 0.5
注記 親油性汚染物質−2は粘性の小さい親油性汚染に適する。

――――― [JIS L 1919 pdf 8] ―――――

                                                                                              7
L 1919 : 2012
表4−人工汚染物質の成分及び質量分率(続き)
親油性汚染物質−3
成分 質量分率(%)
オリーブ油 61.5
オレイン酸 37.0
フェライト用酸化鉄(III)(JIS K 1462) 1.0
オイルレッド 0.5
注記 親油性汚染物質−3は総合的な親油性汚染試験に適する。
b) 操作
1) 汚れにくさ試験 ガラス板等の吸水性のない平滑な板の上に平らに置いた試験片上中央に,高さ
100 mmからメスピペット又はマイクロピペットで表4の人工汚染物質0.1 mLを滴下する。1分間
放置後,8.2のB法と同様の方法で余分な汚染物質を吸い取り,直ちに判定する。
2) 付いた汚れの落ちやすさ試験 洗濯方法及び判定方法はA-1法と同じとする。
c) 判定
判定及び試験結果の丸めの方法はA-1法と同じとする。ただし,同心円状の汚れの中心部が濃く,
周縁部が薄い場合は,周縁部を除外して判定する。

9 試験報告書

  試験報告書には,次の事項を記載する。ただし,c),e)及びf)については,必要に応じて記述する。
a) 試験年月日
b) 規格番号
c) 試験条件(試験場所の温度及び湿度)
d) 試験の種類
e) 洗濯機の種類[JIS C 9606の2.の(13)(洗浄方式)及び3.(種類)]
f) 洗剤名
g) 試験結果
例1 試験年月日 JIS L 1919 試験片名(生地名,品番など) A-1法(密閉形円筒容器を用いる方
法)汚れにくさ 粉体汚染物質−1 2.5級
例2 試験年月日 JIS L 1919 試験片名(生地名,品番など)
C法(滴下拭き取り法) 汚れにくさ 親油性汚染物質−2 2.5級
付いた汚れの落ちやすさ 渦巻式・全自動電気洗濯機 洗剤名 4.0級

JIS L 1919:2012の国際規格 ICS 分類一覧

JIS L 1919:2012の関連規格と引用規格一覧