JIS M 8124:2021 鉱石中の亜鉛定量方法 | ページ 7

                                                                                            29
M 8124 : 2021
単位 mm
図JB.1−乾燥器の例
JB.5 測定用試料
JB.5.1 試験室試料の粒径
JA.4.1による。
JB.5.2 測定用試料の調製
JA.4.2による。
JB.6 操作
JB.6.1 平形はかり瓶の準備
平形はかり瓶[JB.4 b)参照]及びその蓋を,乾燥器[JB.4 a)参照]中で1時間当たりに乾燥器の容量の
15倍20倍の水分吸着塔[JB.4 d)参照]を通して供給した窒素[JB.3参照]を予熱しながら,(105±5)℃
で1時間乾燥する。平形はかり瓶に蓋をして,デシケーター中で室温まで放冷した後,デシケーターから
取り出して,蓋を僅かにずらし,直ちに元に戻して,平形はかり瓶及び蓋の合計質量を0.1 mgの桁までは
かる。

――――― [ pdf 31] ―――――

           30
M 8124 : 2021
JB.6.2 吸着水分測定試料のはかりとり
JB.5.2によって試験室の温度及び湿度と平衡状態にした測定用試料から約10 gを,JB.6.1によって質量
をはかった平形はかり瓶にはかりとり,3 mm5 mmの厚さになるように平らに広げる。平形はかり瓶,
蓋及び吸着水分測定試料の合計質量を0.1 mgの桁まではかる。
7.27.6にそれぞれ規定する量の分析試料を,逐次はかりとる。
JB.6.3 乾燥及びひょう量
JB.6.2によって質量をはかった吸着水分測定試料が入っている平形はかり瓶及び蓋を乾燥器[JB.4 a)参
照]に入れ,1時間当たりに乾燥器の容量の15倍20倍の水分吸着塔[JB.4 d)参照]を通して供給した窒
素[JB.3参照]を予熱しながら,(105±5)℃で恒量となるまで乾燥する。このとき,30分間乾燥した前
後の質量の差が±1 mgに収まった場合に,恒量となったものとする。
1.5時間3時間乾燥後,(105±5)℃で更に30分間乾燥し,恒量となっていることを確認する。恒量と
なっていない場合は,乾燥減量が±1 mgに収まるまで(105±5)℃で30分間乾燥し,その後,ひょう量
する操作を繰り返す。
恒量となった後,吸着水分測定試料が入っている平形はかり瓶及びその蓋を取り出し,蓋をしてデシケ
ーター中で室温まで放冷した後,デシケーターから取り出して,蓋を僅かにずらし,直ちに元に戻して,
平形はかり瓶,蓋及び吸着水分測定試料の合計質量を0.1 mgの桁まではかる。
JB.7 計算
分析用試料中の吸着水分含有率を,式(JB.1)によって小数点以下2位まで算出する。
H=m2−m3
m2−m1×100 (JB.1)
ここで, H : 分析用試料中の吸着水分含有率[%(質量分率)]
m2 : JB.6.2によって得た乾燥前の吸着水分測定試料,平形はかり
瓶及び蓋の合計質量(g)
m3 : JB.6.3によって得た乾燥後の吸着水分測定試料,平形はかり
瓶及び蓋の合計質量(g)
m1 : JB.6.1によって得た乾燥した平形はかり瓶及び蓋の合計質量
(g)
参考文献
[1] ISO 9599,Copper, lead, zinc and nickel sulfide concentrates−Determination of hygroscopic moisture content
of the analysis sample−Gravimetric method

――――― [ pdf 32] ―――――

                                                                                            31
M 8124 : 2021
附属書JC
(参考)
JISと対応国際規格との対比表
JIS M 8124 ISO 12739:2006,ISO 13291:2006,ISO 13658:2000,(MOD)
a) JISの箇 b) 対応国際 c) 箇条ご e) JISと対応国際
d) JISと対応国際規格との技術的差異の内容
条番号 規格の対 との評 及び理由 規格との技術的
応する箇 価 差異に対する今
条番号 後の対策
1 ISO 12739 追加 ISO規格の適用範囲は,硫化亜鉛精鉱だけであ
我が国の事情のた
1 め,ISO規格への提案
るが,JISでは,硫化精鉱を含む全鉱石に拡大
ISO 13291 した。 は行わない。
1 また,他の日本産業規格によって亜鉛定量方法
ISO 13658 が規定されている鉱石には適用しないことを
1 追加した。
3 − 追加 ISO規格には規定されていないため,JIS K 我が国の事情のた
め,ISO規格への提案
0050,JIS K 0116,JIS K 0121,JIS K 0211,JIS
は行わない。
K 0212及びJIS Z 8402-1を引用して追加した。
4 追加 ISO規格には規定されていないため,JISに規
我が国の事情のた
め,ISO規格への提案
定し,JIS K 0050,JIS K 0116,JIS K 0121及
びJIS Z 8402-1を引用した。 は行わない。
また,一般的器具類の使用上の規定を追加し
た。
5.1 追加 ISO規格の改訂提案
ISO規格には規定されていないため,JISに規
定し,JIS M 8083を引用した。 を行う。
5.2 ISO 12739 追加 JISでは,正確な分析値を得るため,分析試料
我が国の事情のた
6,Annex B をはかりとるときの注意事項を追加した。 め,ISO規格への提案
ISO 13291 は行わない。
JISでは,分析試料をはかりとるときに使用す
6,Annex A るはかりを規定した。
ISO 13658 選択 JISでは,より簡便で,我が国で広く普及して
6,Annex B いる乾燥方法として,事前乾燥法Bを追加し,
三つの方法から選択可とした。
6.2 ISO 12739 追加 ISO規格には,数値の丸め方が規定されていな
我が国の事情のた
9.2 め,ISO規格への提案
いため,JISに規定し,JIS Z 8401を引用した。
ISO 13291 は行わない。
JISでは,許容差を超えた場合,分析作業の負
9.2 荷を減らすため,改めて2回の分析をやり直す
ISO 13658 ように規定した。
8.2 JISでは,簡便に許容差が決まるように,亜鉛
含有率の区分ごとに許容差を規定した。
7.1 選択 JISでは,Zn含有率0.01 %(質量分率)以上,
我が国の事情のた
め,ISO規格への提案
3 %(質量分率)以下の試料に適用可能となる
ように,原子吸光分析法及びICP発光分光分は行わない。
析法の二つの分析法を選択肢として追加した。

――――― [ pdf 33] ―――――

           32
M 8124 : 2021
a) JISの箇 b) 対応国際 c) 箇条ご e) JISと対応国際
d) JISと対応国際規格との技術的差異の内容
条番号 規格の対 との評 及び理由 規格との技術的
応する箇 価 差異に対する今
条番号 後の対策
7.2 ISO 12739 追加 JISは,適用範囲の変更によってISO規格より
我が国の事情のた
7 も定量範囲が広いため,Zn含有率2 %(質量め,ISO規格への提案
は行わない。
分率)以上,10 %(質量分率)未満の試料に対
しては,0.05 mol/L EDTA2Na溶液を用いて滴
定することを追加した。
JISは,全鉱石を対象にしているため,試料溶
液の調製において,銅,鉛,鉄,ひ素,アンチ
モン,すず又はセレンを多量に含む場合などの
処理法を追加した。
JISでは,試料溶液の調製において,不溶解残
物が,鉛を多量に含む場合の処理法を追加し
た。
7.3 ISO 13658 追加 JISは,適用範囲の変更によってISO規格より
不溶解残物処理につ
7 も定量範囲が広いため,Zn含有率2 %(質量いて,ISO規格の修正
分率)以上,10 %(質量分率)未満の試料に対
提案を行う。他は,我
しては,0.05 mol/L EDTA2Na溶液を用いて滴
が国の事情のため,
定することを追加した。 ISO規格への提案は
選択 行わない。
JISでは,標準液の供給体制の確立を受け,試
薬の亜鉛標準液の選択肢として,“市販の亜鉛
標準液”を追加した。
追加,変更 JISは,全鉱石を対象にしているため,試料溶
液の調製において,銅,鉛,鉄,ひ素,アンチ
モン,すず又はセレンを多量に含む場合などの
処理法を追加した。
JISでは,試料溶液の調製において,不溶解残
物が,鉛を多量に含む場合の処理法を追加し
た。
JISでは,滴定時において,銅を多量に含む場
合のマスキング試薬として,L(+)-アスコル
ビン酸を追加した。
ISO規格での不溶解残物処理の規定では,ろ紙
の灰化温度が800 ℃と高すぎて,ジルコニウ
ムるつぼを侵食するおそれがあるため,JISで
は,灰化温度を600 ℃700 ℃に変更した。
7.4 ISO 13291 追加,変更 JISでは,試料溶液の調製において,不溶解残
我が国の事情のた
7 め,ISO規格への提案
物が,鉛を多量に含む場合の処理法を追加し
た。 は行わない。
ISO規格での不溶解残物処理の規定では,不溶
解残物がある場合には,全て処理を行うとして
いるが,JISでは,不溶解残物中に亜鉛が含ま
れない場合には,不溶解残物の処理操作を省略
してもよいとした。
7.5 追加 JISは,適用範囲の変更によって全鉱石を対象
我が国の事情のた
め,ISO規格への提案
にしているため,Zn含有率0.01 %(質量分率)
3 %(質量分率)の試料を定量する方法としは行わない。
て規定した。

――――― [ pdf 34] ―――――

                                                                                            33
M 8124 : 2021
a) JISの箇 b) 対応国際 c) 箇条ご e) JISと対応国際
d) JISと対応国際規格との技術的差異の内容
条番号 規格の対 との評 及び理由 規格との技術的
応する箇 価 差異に対する今
条番号 後の対策
7.6 追加 JISは,適用範囲の変更によって全鉱石を対象
我が国の事情のた
め,ISO規格への提案
にしているため,Zn含有率0.01 %(質量分率)
3 %(質量分率)の試料を定量する方法としは行わない。
て規定した。
− ISO 12739 削除 JISでは,許容差を超えた場合,改めて2回の
我が国の事情のた
Annex D(規 め,ISO規格への提案
分析をやり直すように規定した(6.2の変更内
定) は行わない。
容を参照)ことによって,フローチャートは不
ISO 13291 要のため,削除した。
Annex B(規
定)
ISO 13658
Annex E(規
定)
注記1 箇条ごとの評価欄の用語の意味を,次に示す。
− 削除 : 対応国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。
− 追加 : 対応国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。
− 変更 : 対応国際規格の規定内容又は構成を変更している。
− 選択 : 対応国際規格の規定内容とは異なる規定内容を追加し,それらのいずれかを選択するとしてい
る。
注記2 JISと対応国際規格との対応の程度の全体評価の記号の意味を,次に示す。
− MOD : 対応国際規格を修正している。

JIS M 8124:2021の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 12739:2006(MOD)
  • ISO 13291:2006(MOD)
  • ISO 13658:2000(MOD)

JIS M 8124:2021の国際規格 ICS 分類一覧

JIS M 8124:2021の関連規格と引用規格一覧