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(19.4)による。この溶液のファクターは,次のようにして求める。0.1 mol/Lアミド硫酸溶液の正しく
50 mLをビーカー(200 mL)に採り,水で約100 mLに薄め,ガラス電極pH計を用いて0.1 mol/L水酸化
ナトリウム溶液で滴定する。pH5.5になった点を終点とし,0.1 mol/L水酸化ナトリウム溶液の使用量
を求める。この溶液のファクターは,次の式によって算出する。
F 50.00
F
V
ここに, F : 0.1 mol/L水酸化ナトリウム溶液のファクター
F : 0.1 mol/Lアミド硫酸溶液のファクター
V : 0.1 mol/L水酸化ナトリウム溶液使用量 (mL)
8.2.3 装置及び器具
装置及び器具は,次による。
a) 加圧分解容器 通常,市販の加圧分解容器を用いる。一例を図1に示す。
内ぶた及び樹脂容器7)は四ふっ化エチレン樹脂を,外ぶた,均衡板及び耐圧容器はステンレス鋼を
加工して作製する。
注7) 硝酸を使用した樹脂容器を用いると窒素が低値を与えるので,全窒素定量に専用の容器を用
いなければならない。
単位 mm
図1−加圧分解容器
b) 水蒸気蒸留装置 一般に,次の器具を図2に示すように連結したものを用いる。
各器具は,硬質ガラスで作製し,連結には共通すり合わせを用い,スプリング又はクランプで固定
する。
――――― [JIS R 1603 pdf 11] ―――――
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単位 mm
図2−水蒸気蒸留装置の例
1) 水蒸気発生フラスコ (2.5 L) コック付き漏斗,投げ込みヒータ(l kWニクロム線付き)及び水蒸
気導出管を備える。
2) トラップ 球部の下端の小管に,ピンチコックを付けたゴム管を連結する。水蒸気導出管の先端部
には,数個の小孔を開ける。
3) 球管部 水蒸気導入管,コック付き漏斗,しぶき止めトラップなどを備える。水蒸気導入管は途中
で切断し,ゴム管で接続して先端部を交換できるようにする。
4) 蒸留フラスコ (750 mL)
5) 蛇管冷却器
6) 受器 原則として,トールビーカー(300 mL)を用いる。
――――― [JIS R 1603 pdf 12] ―――――
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8.2.4 試料のはかりとり量
試料のはかりとり量は,0.15 gとする。
8.2.5 操作
定量操作は,次の手順によって行う。
a) 試料を白金るつぼ(20番)にはかりとり,樹脂容器中に置き,硫酸(1+1) 5 mL及びふっ化水素酸5 mL
を加える。内ぶた(蓋)をして耐圧容器に入れ,均衡板及び外ぶたをはめ,ジグを用いてねじをきつ
く締め付け,160 ℃の空気浴中で約16時間加熱する。
b) 冷却後,外ぶた,均衡板及び内ぶたを取り除き,プラスチックピンセットを用いて白金るつぼを取り
出し,溶液をプラスチックビーカー(100 mL)に移し入れる。白金るつぼ,ピンセット,内ぶた及び樹
脂容器を少量の水で洗浄した後,ほう酸5 gを加えて溶解する。
c) )の溶液を蒸留フラスコに移し入れた後,蒸留装置を組み立て8),受器に0.1 mol/Lアミド硫酸溶液50
mLを正しく加え,蛇管冷却器の先端が液中に浸るように固定する。蒸留フラスコの漏斗から水酸化
ナトリウム溶液(500 g/L) 50 mLを流し入れ,漏斗を水で洗浄しながら,液量を約150 mLとした後,
漏斗のコックを閉じる。
d) 水蒸気発生フラスコの水は,トラップの下部のピンチコックを開いて,沸騰させておく。水蒸気を送
るときは,ピンチコックを閉じる。水蒸気量が毎分4.55.0 mLになるように,あらかじめヒータを
調節しておく。
e) 水蒸気発生フラスコから水蒸気を送り水蒸気蒸留を行う。受器中の液量が約170 mLに達したら,受
器を下げて蛇管冷却器の先端を液面から離し,液量が約200 mLになるまで蒸留を続ける。蛇管冷却
器の先端の外側を少量の水で洗浄する。
f) e)の留出液を,ガラス電極pH計を用いて0.1 mol/L水酸化ナトリウム溶液で滴定し,pH5.5になった
点を終点とし,0.1 mol/L水酸化ナトリウム溶液の使用量を求める。
注8) 新しい蒸留装置を使用するとき,又は長期間使用しなかったときは,あらかじめ蛇管冷却器
に水を流さないで23時間蒸留洗浄を行う。
8.2.6 回収率の測定
硫酸アンモニウム0.280 gを0.l mgのけたまで白金るつぼ(20 mL)にはかりとり,8.2.5の操作を行い,次
の式によって回収率を算出する。
50.00 F V F .0001 4007
R 100
G .02120
ここに, R : 回収率 (%)
F : 0.1 mol/Lアミド硫酸溶液のファクター
V : 0.1 mol/L水酸化ナトリウム溶液使用量 (mL)
F : 0.l mol/L水酸化ナトリウム溶液のファクター
G : 硫酸アンモニウムのはかりとり量 (g)
8.2.7 計算
試料中の全窒素含有率を,次の式によって算出する。
50.00 F V F .0001 4007 100 / R
T.N 100
m
――――― [JIS R 1603 pdf 13] ―――――
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ここに, T.N : 全窒素含有率[%(質量分率)]
F : 0.l mol/Lアミド硫酸溶液のファクター
V : 8.2.5 e)で得た0.l mol/L水酸化ナトリウム溶液使用量 (mL)
F : 0.0l mol/L水酸化ナトリウム溶液のファクター
R : 8.2.6の回収率 (%)
m : 試料のはかりとり量 (g)
8.3 不活性ガス融解-熱伝導度法
8.3.1 要旨
試料を浴金属とともに不活性ガス気流中で,黒鉛るつぼを用いるインパルス方式によって加熱融解し,
窒素を他のガスとともに抽出する。水素を水に,一酸化炭素を二酸化炭素に酸化して分離した後,不活性
ガスとともに熱伝導度分析計に送り,熱伝導度の変化を測定する。
8.3.2 材料及び試薬
材料及び試薬は,次による。
a) ヘリウム 99.99 %(体積分率)以上。
b) カプセル ニッケル又はすず製。装置の指定するもの。
c) 浴金属 すず又はニッケル。粒状又はバスケット状。浴金属は,カプセルとは異なる金属の組合せを
用いる。
d) 黒鉛るつぼ インパルス炉に適合するものを用いる。その例を図3に示す。
単位 mm
図3−黒鉛るつぼの一例
8.3.3 装置
装置は,窒素定量装置を用いる。不活性ガス清浄部,ガス抽出部,ガス分離部,ガス測定部などで構成
する。装置の概念図を図4に示す。
――――― [JIS R 1603 pdf 14] ―――――
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a : ヘリウムボンベ b : 電気炉付き脱酸素管 c : 二酸化炭素吸収管
d : 脱水管 e : インパルス炉 f : 収じん管
g : 電気炉付き酸化管 h : 熱伝導度分析計
図4−窒素定量装置概念図 不活性ガス融解−熱伝導度法
a) 不活性ガス清浄部 電気炉付き脱酸素管(還元銅),二酸化炭素吸収管(ガス分析用水酸化ナトリウム
粒),脱水管(乾燥用過塩素酸マグネシウム)などで構成する9)。
b) ガス抽出部 試料投入器,インパルス炉などで構成する。
試料投入器は,試料を入れたカプセルを,不活性ガス気流中でインパルス炉内の黒鉛るつぼに投入
できるもの。
インパルス炉は,固定された上部水冷銅電極と上下に移動できる下部水冷銅電極との間に挟んだ黒
鉛るつぼを通電によって,3 000 ℃近くまで昇温できるもの。
c) ガス分離部 収じん管(グラスウール),電気炉付き酸化管(酸化銅),二酸化炭素吸収管(ガス分析
用水酸化ナトリウム粒),脱水管(乾燥用過塩素酸マグネシウム)などで構成する。
d) ガス測定部 熱伝導度分析計,その他で構成する。
熱伝導度分析計は,窒素による試料セルと参照セル10)との間の電気抵抗の差を検出回路,直線化回
路及び積分回路によって窒素量に対応する値に変換し,積算計に表示する。
注9) 脱窒素管(スポンジチタン)を用いる装置もある。
注10) 参照セルのないものもある。
8.3.4 試料のはかりとり量
試料のはかりとり量は,0.020.04 gとする。
8.3.5 操作
定量操作は,空試験,検量係数の測定,試料の測定の順に,次の手順によって行う。ただし,幾つかの
試料を引き続き測定するときは,a)及びb)は毎回行う必要はない。
a) 冷却水及び不活性ガスを流し,装置の電源を入れる。各部を所定の条件に設定し,それらが安定する
のを待ち,装置の気密試験を行う。気密試験及びその他の細かな操作手順は,装置の取扱説明書の指
示に従う。
b) 新しい黒鉛るつぼをインパルス炉の所定位置に設置し,不活性ガスを流しながら通電して黒鉛るつぼ
を脱ガス温度11)に所定時間加熱した後,黒鉛るつぼをガス抽出温度12)に所定時間加熱し,積算計の値
(以下,積算値という。)を読み取る。安定した値が得られるまでこの操作を繰り返す。
c) 新しい黒鉛るつぼに所定量の浴金属13)を入れ,インパルス炉の所定位置に設置する。試料をカプセル
13)にはかりとり,ジグを用いてカプセルの口を押しふさいで曲げ,試料投入器の所定位置に入れる。
不活性ガスを流しながら,黒鉛るつぼに通電して脱ガス温度に所定時間加熱し,黒鉛るつぼ及び浴金
属の脱ガスを行う。
――――― [JIS R 1603 pdf 15] ―――――
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JIS R 1603:2007の国際規格 ICS 分類一覧
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JIS R 1603:2007の関連規格と引用規格一覧
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- 化学分析方法通則
- JISK0115:2004
- 吸光光度分析通則
- JISK0115:2020
- 吸光光度分析通則
- JISK0116:2014
- 発光分光分析通則
- JISK0127:2013
- イオンクロマトグラフィー通則
- JISK0557:1998
- 用水・排水の試験に用いる水
- JISK8001:2017
- 試薬試験方法通則
- JISK8005:2014
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- JISK8007:1992
- 高純度試薬試験方法通則
- JISR6003:1998
- 研磨材のサンプリング方法
- JISZ8401:2019
- 数値の丸め方