JIS R 9011:2006 石灰の試験方法 | ページ 3

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12.2.2 操作 12.1に従って試料溶液を調製する。
12.1.3の(A)又は(B)の溶液をビーカー200 mLに入れ,数分間煮沸する。これにメチルレッド指示
薬1,2滴を加え,かき混ぜながら溶液が赤色から黄色に変わるまでアンモニア水(1+1)を徐々に滴加し,
更に1,2滴過量に加える。引き続き,約1分間煮沸した後,加熱をやめ,沈殿が沈むのを待ってろ紙(5
種A,110 mm)でろ過し,硝酸アンモニウム温溶液(20 g/L)(4)で810回洗浄する。ろ液は,そのまま
保存して酸化カルシウムの定量のときに用いる。
沈殿をろ紙とともに白金るつぼ又は磁器るつぼに入れて乾燥し,徐々に加熱してろ紙を灰化した後,
1 050±50 ℃に調節した電気炉中で1時間強熱し,デシケーター中で放冷した後,質量をはかる。
注(4) 硝酸アンモニウム溶液にはメチルレッド指示薬2,3滴を加え,溶液の色が赤色から黄色に変わ
るまでアンモニア水(1+1)を滴加して用いる。もし,この溶液を加熱したとき色が赤色に戻
ったならば,更にアンモニア水を滴加して黄色にして用いる。
12.2.3 計算 酸化アルミニウムの含有率は,次の式によって算出する(5)。
a) 溶液(A)を用いた場合
m1
Al 2 O 3 100 Fe 2 O 3
b) 溶液(B)を用いた場合
m1 250
Al 2 O 3 100 Fe 2 O 3
100
ここに, Al2O3 : 酸化アルミニウムの含有率(%)
M1 : 沈殿の質量(g)
m : 二酸化けい素の操作のとき,はかりとった試料の質量
(g)
Fe2O3 : 別に求めた酸化第二鉄の含有率(%)
注(5) 五酸化りんの定量値が0.1 %を超えた場合には,更に五酸化りんの含有率を差し引く。

12.3 原子吸光分析法

12.3.1 要旨 試料を塩酸及び過塩素酸で分解し,ろ過後,ろ液を定容とする。その一部を分取し,原子吸
光光度計を用いて吸光度を測定して,アルミニウムを定量する。原子吸光分析法は生石灰,消石灰及び軽
焼ドロマイト中に含まれるアルミニウムの定量に適用する。
12.3.2 装置 原子吸光光度計は,JIS K 0121による。
12.3.3 試薬 試薬は,次による。
a) アルミニウム標準溶液 JIS K 8069に規定するアルミニウム試薬0.529 3 gを塩酸(1+1)20 mLに溶
かし,加熱冷却後,メスフラスコ1 000 mLに移し,標線まで水を加えて振り混ぜ,これを原液とする。
この原液1 mLは,Al2O31 mgに相当する。
b) 使用する場合には,原液10 mLをピペットで分取し,メスフラスコ1 000 mLに入れ,標線まで水を
加えて振り混ぜ,標準溶液とする。
12.3.4 検量線の作成 検量線の作成は,次による。
a) アルミニウム標準溶液(Al2O3 : 0.01 mg/mL)から,550 mLを段階的にメスフラスコ100 mLに正確
に分取し,標線まで水を加えて振り混ぜる。このとき,試料溶液と同様なマトリックスとなるように,
酸及びカルシウムを添加する。
b) 試料溶液を測定部に導入し,波長309.3 nmで各々の溶液の吸光度を測定し,検量線を作成する。

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12.3.5 操作 操作は,次による。
a) 試料約1 gを0.1 mgまで正しくビーカー200 mLにはかりとり,少量の水を加えてスラリー状とし,時
計皿でふたをし,塩酸(1+1)10 mLを加え,かき混ぜて可溶分を溶かす。これに過塩素酸(60 %)
15 mLを加えて砂浴,又は熱板上で加熱蒸発し,過塩素酸の濃い白煙が出るようになってから引き続
き10分間加熱する。放冷した後,塩酸(1+1)5 mLと温水約50 mLを加えてかき混ぜ,沈殿がほぼ
沈んだ後,すぐにろ紙(5種B,110 mm)でろ過し,温水で1012回洗浄する。ろ液は,メスフラス
コ250 mLに受け,標線まで水を加えて振り混ぜ,試料溶液として使用する。また,12.1.3で調製した
溶液も使用できる。
b) 試料溶液から,225 mL(6)をピペットで分取し,メスフラスコ100 mLに入れ,標線まで水を加えて
振り混ぜ,測定液とする。
注(6) 試料溶液の分取量は,試料の酸化アルミニウムの含有率に応じて表4による。
表 4 試料溶液の分取量
酸化アルミニウムの含有率 % 分取量 mL
0.5未満 25
0.5以上1.0未満 10
1.0以上 2
c) 検量線作成と同様に,各試料溶液を測定部に導入し,波長309.3 nmで各々の溶液の吸光度を測定する。
12.3.6 計算 検量線を用いて,測定液で測定した吸光度に対する酸化アルミニウムの含有率を求める。

12.4 発光分光分析法

12.4.1 要旨 試料を塩酸及び過塩素酸で分解し,ろ過後,ろ液を定容とする。その一部を分取し,発光分
光分析装置によって発光強度を測定して,アルミニウムを定量する。発光分光分析法は生石灰,消石灰及
び軽焼ドロマイト中に含まれるアルミニウムの定量に適用する。
12.4.2 装置 発光分光分析装置は,JIS K 0116による。
12.4.3 試薬 アルミニウム標準溶液は,12.3.3によって調製する。
12.4.4 検量線の作成 検量線の作成は,次による。
a) アルミニウム標準溶液(Al2O3 : 0.01 mg/mL)から,550 mLを段階的にメスフラスコ100 mLに正確
に分取し,標線まで水を加えて振り混ぜる。
b) 発光分光分析装置を用いて,波長396.152 nmで各々の溶液の発光強度を測定し,検量線を作成する。
12.4.5 操作 操作は,次による。
a) 12.3.5 a)で調製した試料溶液を使用する。
b) 12.3.5 b)で調製した測定液を使用する。
c) 発光分光分析装置を用いて,波長396.152 nmで各々の測定液の発光強度を測定する。
12.4.6 計算 検量線を用いて,測定液で測定した発光強度に対応する酸化アルミニウムの含有率を求める。

13. 酸化第二鉄の定量方法

13.1 吸光光度法

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13.1.1 要旨 二酸化けい素の沈殿をふっ化水素酸で処理した残留物を二硫酸ナトリウムで融解して水に
溶かし,これを二酸化けい素の沈殿を分離したろ液に加えて定容とする。その一部を分取,又は酸化アル
ミニウムの定量に用いた試料溶液の残りから一定量を分取し,塩酸ヒドロキシルアミンで鉄を還元し,中
和した後,緩衝液及び1,10-フェナントロリンを加えて呈色させ,光電光度計を用いて波長510 nm付近
の吸光度を測定する。
13.1.2 試薬 試薬は,次による。
a) 塩酸ヒドロキシルアミン溶液(100 g/L)
b) 緩衝液 酢酸ナトリウム135 gを適量の水に溶かし,酢酸60 mLを加えて水で1 Lとする。
c) 1,10-フェナントロリン溶液(1 g/L) 1,10-フェナントロリン-水和物1 gをエチルアルコール50 mL
に溶かし,水を加えて1 Lとする。
d) 鉄標準液(Fe2O3 : 0.02 mg/mL) 硫酸第一鉄アンモニウム4.91 gに水約50 mL及び硫酸(1+1)10 mL
を加えて溶かす。これに飽和臭素水10 mLを加えてかき混ぜ,数分間煮沸して過剰の臭素を追い出す。
冷却後,メスフラスコ500 mLに移し,標線まで水を加えて振り混ぜ,これを原液とする。原液1 mL
は,酸化第二鉄2.00 mgに相当する。
使用に当たって,原液10 mLをピペットで分取し,メスフラスコ1 000 mLに入れ,標線まで水を加
えて振り混ぜる。
e) -ニトロフェノール指示薬 2 g/L溶液とする。
13.1.3 検量線の作成 鉄標準溶液530 mLを段階的にメスフラスコ100 mLに正確に分取し,塩酸ヒド
ロキシルアミン溶液5 mLを加えて振り混ぜ,水を加えて約50 mLとする。p-ニトロフェノール指示薬1,
2滴を加え,アンモニア水(1+1)を滴加して黄色とする。次に,塩酸(1+1)を滴加して無色とし,更
に1,2滴過量に加えた後,緩衝液10 mL及び1,10-フェナントロリン溶液10 mLを加え,振り混ぜて呈
色させ,標線まで水を加えて再び振り混ぜる。
30分間放置した後,溶液の一部を吸収セル(7)に入れ,波長510 nm付近で水を対照液としてそれぞれの
溶液の吸光度を測定する。
方眼紙の縦軸に吸光度を,横軸に酸化第二鉄の含有率をとり,測定した結果を用いて検量線を作成する。
注(7) 吸収セルは,通常,10 mmのものを用いる。
13.1.4 操作 酸化アルミニウム(12.1.3に従って操作して,これに標線まで水を加えて振り混ぜ,試料溶
液としたもの)又は酸化アルミニウムの操作のとき,保存しておいた試料溶液の残りから525 mL(8)をピ
ペットで分取してメスフラスコ100 mLに入れ,検量線を作るときと同様に試料溶液を呈色させ,吸光度
を測定する。
注(8) 試料溶液の分取量は,試料の酸化第二鉄の含有率に応じて表5による。
表 5 試料溶液の分取量
酸化第二鉄の含有率 % 分取量 mL
0.5未満 25
0.5以上1.0未満 10
1.0以上 5
13.1.5 計算 検量線を用いて,試料溶液で測定した吸光度に対応する酸化第二鉄の含有率を求める。

13.2 EDTA滴定法

――――― [JIS R 9011 pdf 13] ―――――

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13.2.1 要旨 二酸化けい素の沈殿をふっ化水素酸で処理した残留物を二硫酸ナトリウムで融解して水に
溶かし,これを二酸化けい素の沈殿を分離したろ液に加える。その全容又は定容にして一部を分取又は酸
化アルミニウムの定量に用いた試料溶液の残りから一定量を分取し,酢酸アンモニウム溶液を加えてpH
を調節し,サリチル酸溶液を指示薬としてEDTA標準溶液で滴定する。
13.2.2 試薬 試薬は,次による。
a) 0.01 molEDTA標準溶液 12.1.2 a)による。
b) 酢酸アンモニウム溶液 12.1.2 c)による。
c) サリチル酸溶液 サリチル酸2 gをメタノール100 mLに溶解する。
13.2.3 操作 酸化アルミニウム(12.1.3に従って作った試料溶液),又は酸化アルミニウムの操作のとき,
保存しておいた試料溶液の残りを用いて次の操作を行う。このとき,酸化第二鉄の含有率に応じて,次の
(A)又は(B)を用いて定量する。
(A) 酸化第二鉄の含有率が低い場合で酸化第二鉄を単独に定量したい場合は,12.1.3に従って作った
試料溶液全容を使用する(この場合,全容を250 mLにする必要はない。)。
(B) 酸化第二鉄の含有率が高い場合は,12.1.3に従って作った試料溶液全容に標線まで水を加えて振
り混ぜ,この溶液又は酸化アルミニウムの操作のときに保存しておいた試料溶液の残りから50
mLをピペットで分取して使用する。残りの溶液はそのまま保存し,酸化カルシウム及び酸化マ
グネシウムの定量のとき用いる。
(A)又は(B)の溶液をビーカー200 mLに入れ,酢酸アンモニウム溶液10 mLを加え,塩酸(1+1)
を用いてpH 2.22.5になるように調節する。
サリチル酸溶液1 mLを指示薬として加え,0.01 molEDTA標準溶液で滴定し,赤紫色から無色又は淡黄
色となった点を滴定の終点とする。
13.2.4 計算 酸化第二鉄の含有率は,次の式によって算出する。
a) 溶液(A)を用いた場合
v f .000 0798 5
Fe2 O3 100
m
b) 溶液(B)を用いた場合
v f .0000 798 5 250
Fe2 O3 100
m 50
ここに, Fe2O3 : 酸化第二鉄の含有率(%)
v : EDTA標準溶液使用量(mL)
f : EDTA標準溶液のファクタ
m : 二酸化けい素の操作のとき,はかりとった試料の質量
(g)
0.000 798 5 : 0.01 mol(EDTA標準溶液のmol数)×(アルミニウム
の原子量)×(酸化アルミニウムの分子量)/(アルミ
ニウムの原子量)×1/2×1/1

13.3 原子吸光分析法

13.3.1 要旨 試料を塩酸及び過塩素酸で分解し,ろ過後,ろ液を定容とする。その一部を分取し,原子吸
光光度計を用いて吸光度を測定して,鉄を定量する。原子吸光分析法は生石灰,消石灰及び軽焼ドロマイ
ト中に含まれる酸化第二鉄の定量に適用する。

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13.3.2 装置 原子吸光光度計は,JIS K 0121による。
13.3.3 試薬 試薬は,次による。
a) 鉄標準溶液 JIS K 0016に規定する鉄標準液Fe1000を原液として使用する。この原液1 mLはFe1 mg
に相当する。
b) また,13.1により調製した原液も使用できる。この原液1 mLは,Fe2O3 2 mgに相当する。
c) 使用に当たって,原液10 mLをピペットで分取し,メスフラスコ1 000 mLに入れ,標線まで水を加
えて振り混ぜ,標準溶液とする。
13.3.4 検量線の作成 検量線の作成は,次による。
a) 鉄標準溶液(Fe2O3 : 0.02 mg/mL)から,530 mLを段階的にメスフラスコ100 mLに正確に分取し,
標線まで水を加えて振り混ぜる。このとき,試料溶液と同様なマトリックスとなるように,酸及びカ
ルシウムを添加する。
b) 調製した標準溶液を測定部に導入し,波長248.3 nmで各々の溶液の吸光度を測定し,検量線を作成す
る。
13.3.5 操作 操作は,次による。
a) 12.3.5 a)で調製した試料溶液を使用する。
b) 試料溶液から,525 mL(9)をピペットで分取し,メスフラスコ100 mLに入れ,標線まで水を加えて
振り混ぜ,測定液とする。
注(9) 試料溶液の分取量は,試料の酸化第二鉄の含有率に応じて,表5による。
c) 検量線作成時と同様に,各試料溶液を測定部に導入し,波長248.3 nmで各々の溶液の吸光度を測定す
る。
13.3.6 計算 検量線を用いて,測定液で測定した吸光度に対応する酸化第二鉄の含有率を求める。

13.4 発光分光分析法

13.4.1 要旨 試料を塩酸及び過塩素酸で分解し,ろ過後,ろ液を定容とする。その一部を分取し,発光分
光分析装置によって発光強度を測定して,酸化第二鉄を定量する。発光分光分析法は,生石灰,消石灰及
び軽焼ドロマイト中に含まれる酸化第二鉄の定量に適用する。
13.4.2 装置 発光分光分析装置は,JIS K 0116による。
13.4.3 試薬 13.3と同じ標準液を使用する。
13.4.4 検量線の作成 検量線の作成は,次による。
a) 鉄標準溶液(Fe2O3 : 0.02 mg/mL)から,530 mLを段階的にメスフラスコ100 mLに正確に分取し,
標線まで水を加えて振り混ぜる。
b) 発光分光分析装置を用いて,波長238.204 nmで各々の溶液の発光強度を測定し,検量線を作成する。
13.4.5 操作 操作は,次による。
a) 12.3.5 a)で調製した試料溶液を使用する。
b) 13.3.5 b)で調製した測定液を使用する。
c) 検量線作成時と同様に,波長238.204 nmで各々の溶液の発光強度を測定する。
13.4.6 計算 検量線を用いて,測定液で測定した発光強度に対応する酸化第二鉄の含有率を求める。

14. 酸化カルシウムの定量方法

14.1 EDTA滴定法

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