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6) 試験面の特記事項(試験片の大きさ,形状など)
備考1. 試料を摩擦させた条件で測定する場合には,摩擦周波数,しゅう動距離を付記する。
2. 往復動によって摩擦させた場合の摩擦の影響は,表1に示した電位における電流密度の変動
値(8)及び電流密度の平均値(9)によって評価してもよい。
注(8) 最大電流密度と最小電流密度との差をいう。
(9) 最大電流密度と最小電流密度との平均値をいう。
図2 アノード分極曲線の説明
表1 アノード分極曲線特性値の説明
記号 内容
Ecorr 静的な条件で測定した場合には,測定溶液中で一定時間(10分間以
上)保持後の自然浸せき電位。
摩擦させた条件で測定する場合には,カソード電位域からアノード
電位域に入る電位。
Icrit 不動態化のために現れる最大電流密度[不動態化(臨界)電流密度]。
Ep Icritを示す電位(不動態化電位)。
Ip 不動態保持電流密度,ただし,電位を付記する。
――――― [JIS T 0302 pdf 6] ―――――
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附属書1(参考) 分極試験用セル
この附属書1(参考)は,本体に関する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。
分極試験用セルは,使用する環境を考慮して1.又は2.のいずれかを選ぶ。
1. 試料を静止させた条件で測定する場合の分極試験用セル 試料を静止させた条件で測定する場合の
分極試験用セルの構造及び参照(照合)電極の接続方法の一例を附属書1図1に示す。分極試験用セルに
は,試験片,ルギン管及び対極が設置でき,試料室と対極室は,ガラスフィルターなどの隔膜によって分
離されているものが望ましい。試料室は,試験溶液400mL以上を収容でき,試験溶液のバブリングが速や
かにできるように先端に気泡管が付いている。また,切替えコックによって試験溶液表面にバブリング用
ガスを流すことができる。
a) 対極には,面積が1cm2以上の白金を用いる。
b) 参照(照合)電極には,飽和カロメル電極,塩化カリウム・塩化銀・銀電極(1)などを使用する。参照
(照合)電極は,寒天塩橋と液橋を介してルギン管と接続する。
注(1) 塩化カリウム・塩化銀・銀電極を用いた場合には,約0.045Vを差し引くことによって,飽和カ
ロメル電極基準電位に換算できる。
備考 寒天塩橋は,JIS K 8121に規定する塩化カリウム(電気伝導率測定用)3040gを純水100mL
中に加え,さらに,JIS K 8263に規定する寒天を34g加え,約85℃に加熱して溶かし,塩橋
用ガラス管に吸引した後,冷却して調製する。
c) ルギン管は,測定面の中央の位置にセットし,ルギン管の先端と試験片との間隔は,1mm程度とする
ことが望ましい。液抵抗が大きい溶液中で測定する場合には,この距離がアノード分極曲線に影響を
与えるので注意する。
2. 試料を摩擦させた条件で測定する場合の分極試験用セル 往復動によって試料を摩擦させた条件で
測定する場合のセルを一例として附属書1図2に示す。
a) セルの構造は,試料を往復動させた状態で試料と摩擦子を摩擦させる摩擦部及び摩擦荷重を測定する
負荷荷重測定部からなる。カムを用い試料を往復動させた状態で摩擦子を接触させ,アノード分極曲
線を測定する。下部に取り付けられたロードセルによって摩擦荷重を検出し,ディジタル表示する。
b) 摩擦荷重の調節は,摩擦部に取り付けられた3か所のねじなどを用い,水準器などで水平を確認しな
がら上昇させることによって摩擦荷重を調節する。摩擦子には,アルミナセラミックス,アパタイト
セラミックス,高分子材料などを用い,摩擦荷重は,059N程度とする。測定中は,摩擦荷重ができ
るだけ一定になるように3か所のねじなどを使い微調節する。
c) 摩擦周波数は,ギヤーとギヤーボックス内の歯数比を変えることによって行い,0.11Hz程度とする。
d) 液温を37±0.5℃の範囲内に調節できるように,例えば,セルの周りに温水を循環させる。
e) 対極には,面積が1cm2以上の白金を用いる。
f) ルギン管の位置は,同一試料を用い試料を静止させた条件で測定した場合と同じ結果が得られる範囲
内とし,できるだけ試料の近くとする。
g) 電流密度を計算するための試験片面積は,試験溶液と接する面積とする。
h) 脱気する場合には,ポリ塩化ビニルなどで酸素の侵入を防止する。
――――― [JIS T 0302 pdf 7] ―――――
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備考1. 附属書1図2に示すセルにおいて,試料を往復動させる場合のしゅう動距離は,約5mmである。
2. 附属書1図2に示すカムなどを変えることによって,連続回転によって摩擦させた状態でア
ノード分極曲線を測定することもできる。
附属書1図1 静的な条件で測定する場合の分極試験用セル
――――― [JIS T 0302 pdf 8] ―――――
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附属書1図2 摩擦させた条件で測定する場合の分極試験用セル
――――― [JIS T 0302 pdf 9] ―――――
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附属書2(参考) 試験片の埋込み方法
この附属書2(参考)は,本体に関する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。
静的及び摩擦用試験片の埋込み方法は,次による。
1. 試料を静止させた条件で測定する場合に用いる試験片の埋込み方法 ホルダ及び樹脂埋込み方法の
一例を,附属書2図1に示す。
a) 測定面積を1cm2となるように切断した試験片に,はんだ付け又は硬化性ドータイトなどでリード線を
接着する。
例 10mm×10mm×10mm厚の大きさに切断した試験片
b) リード線を接着した試験片をポリプロピレン製セリフォーム又はエポフォームの底に両面粘着テープ
などで接着し固定する。セリフォームのキャップをし,リード線が動かないように粘着テープなどで
固定する。
c) エポキシ系(エポフィクス)冷間埋込み用樹脂に硬化触媒を加え,気泡が混入しないように注意しな
がらよく混合する。混合した埋込み用樹脂を気泡が入らないように静かに流し込む。
d) 埋込んだ試料をセリフォームから外し,樹脂のバリを耐水研磨紙400番程度によって除去する。
2. 試料を摩擦した条件で測定する場合に用いる試験片の埋込み方法 摩擦用試料の一例を,附属書2図
2に示す。
a) 供試材を切断し,試験片を作製する。
例 直径11mm,厚さ8mmの大きさ
b) 試験片と白金線とをラグ端子などを用い,ねじで接続した後,ダイフロンに挿入し,表面を1cm2だけ
残し,その他の部分をエポキシ系(エポフィクス)冷間埋込み用樹脂で被覆する。
――――― [JIS T 0302 pdf 10] ―――――
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JIS T 0302:2000の国際規格 ICS 分類一覧
- 11 : 医療技術 > 11.040 : 医療設備 > 11.040.40 : 外科用体内埋没材,義肢及び装具
JIS T 0302:2000の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISK0211:2013
- 分析化学用語(基礎部門)
- JISK0213:2014
- 分析化学用語(電気化学部門)
- JISK1107:2005
- 窒素
- JISK3604:1990
- 組織培養用培地(最小必須培地)
- JISK3611:1995
- 生体工学用語(生体システム部門)
- JISK8101:2006
- エタノール(99.5)(試薬)
- JISK8121:2007
- 塩化カリウム(試薬)
- JISK8122:2015
- 塩化カルシウム二水和物(試薬)
- JISK8122:2021
- 塩化カルシウム二水和物(試薬)
- JISK8150:2006
- 塩化ナトリウム(試薬)
- JISK8180:2015
- 塩酸(試薬)
- JISK8180:2021
- 塩酸(試薬)
- JISK8263:2020
- 寒天(試薬)
- JISK8726:2014
- 乳酸(試薬)
- JISR6253:2006
- 耐水研磨紙