JIS T 6514:2015 歯科修復用コンポジットレジン | ページ 4

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3) 小形スクリュークランプで加圧して余剰コンポジットレジンを押し出す。直ちに型ごと37±2 ℃の
恒温器に入れる。
4) 練和開始から60分後に,プラスチック製ピンセットを用いて表面を汚染させないように型から試験
片を取り出す。
5) 試験片の辺縁のばり及び凹凸を,静置した研磨台の上のP1 000の研磨紙を用いて,試験片を回転し
ながら除去し,仕上げる。試験片の外周が滑らかなことを目視で確認する。
6) 研磨くずは,ハンドダストブロワ又は圧縮空気を用いて除去する。
7) 試験片の直径は,14.8 mm以上でなければならない。
8) 5個又は3個の試験片を作製し,37±2 ℃に保ったデシケータに入れる。
b) クラス2グループ1及びクラス3 クラス2グループ1及びクラス3については,次による。
1) 金属板の1枚をフィルムで覆い,その上に型を載せる。
2) 製造販売業者が指定する方法によって準備したコンポジットレジンを,やや過剰に型に入し,フ
ィルムで覆い,金属板を載せる。
3) 小形スクリュークランプで1分間加圧し,余剰のコンポジットレジンを押し出す。
4) 金属板の1枚をスライドグラスに置き換える。
5) 光照射器の照射窓を型の中央部でスライドグラスに押し当て,製造販売業者が指定する照射時間,
コンポジットレジンに照射する(図7参照)。
6) 照射窓を,直前に照射した部分から照射窓直径の約半分だけ隣に移動し,製造販売業者が指定する
時間,コンポジットレジンに照射する(図7参照)。型内のコンポジットレジン全体を照射し終える
まで,この手順を続ける。
注記 この照射を効率よく行うには,型板が必要である。必要な照射回数は,照射窓の直径によ
って異なる。このような照射順序の一例を図7に示す。
7) 裏面について,4) 6) の照射手順を繰り返す。
8) 照射後すぐに型ごと37±2 ℃の恒温器中に試験片を入れる。
9) 照射開始15分後に試験片を型から取り出し,試験片の周辺を6.10.2 a) の5) 及び6) と同様にばり
を除去し,外周を仕上げる。
10) 試験片の直径は,14.8 mm以上でなければならない。
11) 5個又は3個の試験片を作製し,37±2 ℃に保ったデシケータに入れる。
c) クラス2グループ2 クラス2グループ2については,次による。
1) 外部エネルギー装置の使用方法は,製造販売業者の指定[8.3 g)]による。
2) 製造販売業者の説明書によって,装置の中に試験片を入れる前に光照射器による予備照射を行う場
合には,6.10.2 b) の1) 7) に規定した手順に従う。型から試験片を取り出して,装置の中に入れ
る。硬化後,装置から試験片を取り出し,試験片の周辺を6.10.2 a) の5) 及び6) と同様にばりを除
去し,外周を仕上げる。このとき,試験片の直径は,14.8 mm以上でなければならない。
3) 試験片を装置へ入れる前に予備照射しない場合には,試験片を型に入れたまま装置に入れて硬化さ
せる。硬化後,装置から試験片を取り出し,試験片の周辺を6.10.2 a) の5) 及び6) と同様にばりを
除去し,外周を仕上げる。このとき,試験片の直径は,14.8 mm以上でなければならない。
4) 5個又は3個の試験片を作製し,37±2 ℃に保ったデシケータに入れる。

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注記 光照射器の照射器の開口径は,7 mm
図7−吸水試験片作製用の重ね照射ゾーン概略図
6.10.3 手順
手順は,次による。
a) 37±2 ℃に保ったデシケータから22時間後に試験片を取り出し,23±2 ℃に保ったデシケータに試験
片を2時間保存した後,天びんを用いて0.1 mgの精度でひょう量する。このサイクルを恒量(m1)に
達するまで,すなわち,試験片の質量減が24時間で0.1 mg以下になるまで繰り返す。
注記 恒量に達するのに,約23週間が必要である。
b) 最終乾燥後,互いに直角な2直径をマイクロメータを用いて精度0.01 mmで測定して平均直径を求め
る。試験片の中心及び円周上の等間隔な4点で,試験片の厚さを精度0.01 mmで測定する。平均直径
から底面積をmm2単位で求め,平均厚さを用いて体積(V)をmm3単位で求める。
c) 試験片を垂直にし,試験片同士が最低3 mm離れるようにして,37±1 ℃の水中に7日間試験片を浸
せきする。これを有効に行うには,ラックが必要である。試験片を浸せきする水の体積は,1試験片
当たり10 mL以上でなければならない。7日後に試験片を取り出し,水洗した後,ろ紙を用いて,目
視観察で水気がなくなるまで,試験片表面の付着水を除去する。空気中で15秒間振り,水から出して
から1分後に0.1 mgの精度でひょう量する。この質量をm2とする。
d) このひょう量の後,再びa) によって恒量とし,このときの質量をm3とする。
6.10.4 結果の処理
6.10.4.1 5個の試験片を用いる場合
5個の試験片を用いる場合には,次による。
a) 吸水量 次の式を用いて,5個の試験片それぞれについて,μg/mm3単位で吸水量(Wsp)を求める。
m2 m3
Wsp
V
ここに, Wsp : 吸水量(μg/mm3)
m2 : 水中浸せき後の試験片の質量(μg)
m3 : 水中浸せきの後に恒量とした試験片の質量(μg)
V : 試験片の体積(mm3)
b) 吸水量の評価 吸水量の評価は,4.2.7 a) に適合した数によって評価し,次による。

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1) 4個以上の場合は,合格とする。
2) 2個以下の場合は,不合格とする。
3) 3個の場合は,試験全体を繰り返し,5個全てが4.2.7 a) に適合した場合に,合格とする。
c) 溶解量 次の式を用いて,5個の試験片それぞれについて,μg/mm3単位で溶解量(Wsl)を求める。
m1 m3
Wsl
V
ここに, Wsl : 溶解量(μg/mm3)
m1 : 水中浸せきの前に恒量とした試験片の質量(μg)
m3 : 水中浸せきの後に恒量とした試験片の質量(μg)
V : 試験片の体積(mm3)
d) 溶解量の評価 溶解量の評価は,4.2.7 b) に適合した数によって評価し,次による。
1) 4個以上の場合は,合格とする。
2) 2個以下の場合は,不合格とする。
3) 3個の場合は,試験全体を繰り返し,5個全てが4.2.7 b) に適合した場合に,合格とする。
6.10.4.2 3個の試験片を用いる場合
3個の試験片を用いる場合には,次による。
a) 吸水量 次の式を用いて,3個の試験片それぞれについて,μg/mm3単位で吸水量(Wsp)を求める。
m2 m3
Wsp
V
ここに, Wsp : 吸水量(μg/mm3)
m2 : 水中浸せき後の試験片の質量(μg)
m3 : 水中浸せきの後に恒量とした試験片の質量(μg)
V : 試験片の体積(mm3)
b) 吸水量の評価 吸水量の評価は,4.2.7 a) に適合した数によって評価し,次による。
1) 3個の場合は,合格とする。
2) 1個の場合は,不合格とする。
3) 2個の場合は,試験全体を繰り返し,3個全てが4.2.7 a) に適合した場合に,合格とする。
c) 溶解量 次の式を用いて,3個の試験片それぞれについて,μg/mm3単位で溶解量(Wsl)を求める。
m1 m3
Wsl
V
ここに, Wsl : 溶解量(μg/mm3)
m1 : 水中浸せきの前に恒量とした試験片の質量(μg)
m3 : 水中浸せきの後に恒量とした試験片の質量(μg)
V : 試験片の体積(mm3)
d) 溶解量の評価 溶解量の評価は,4.2.7 b) に適合した数によって評価し,次による。
1) 3個の場合は,合格とする。
2) 1個の場合は,不合格とする。
3) 2個の場合は,試験全体を繰り返し3個全てが4.2.7 b) に適合した場合に,合格とする。

6.11 色調及び色調安定性

6.11.1 一般
この試験は,光照射後の試験片と非照射後の試験片との比較,水中浸せきした試験片を乾燥状態の基準
試験片と比較することによって,キセノン又は直射日光照射後及び吸水後の材料の色調安定性を示すこと

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を意図している。試験方法は,JIS T 6003による。
6.11.2 器具
6.11.2.1 恒温器 温度が37±2 ℃に保てるものとする。
6.11.2.2 光源,水槽及び他の附帯装置 JIS T 6003に規定するものとする。
6.11.2.3 ろ紙 白色のものとする。
6.11.3 試験片の作製
試験片の作製は,クラス1については6.10.2 a) によって,クラス2グループ1及びクラス3については
6.10.2 b) によって,クラス2グループ2については6.10.2 c) によって,3個の試験片を作製する。ただし,
外周の精密な仕上げは行わない。
6.11.4 手順
手順は,次による。
a) 試験片の処理 試験片の処理の手順は,試験片ごとに次による。
1) 第1試験片 型から取り出した後,1個の試験片を恒温器内の乾燥した暗所に温度37±2 ℃で7日
間保存し,試験片を恒温器から取り出し,これを基準試験片とする。
2) 第2試験片 型から取り出した後,1個の試験片を恒温器内の暗所において温度37±2 ℃の水中に
7日間保存し,浸せきした試験片を恒温器から取り出し,ろ紙で水を吸い取る。これを吸水変色試
験片とする。
3) 第3試験片 型から取り出した後,1個の試験片を恒温器内の乾燥した暗所に37±2 ℃で24±2時
間保存する。この後,恒温器から試験片を取り出し,試験片表面の半分を金属はく(アルミニウム
又はすずのはく)で覆う。この試験片を次のいずれかの方法によって光照射する。
3.1) 光照射チャンバ法 試験片をJIS T 6003に規定する光照射チャンバに入れ,37±5 ℃の水中に浸
せきし,水位を試験片の上10±3 mmに維持し,24時間光照射する。光照射後に金属はくを取り
除き,温度37±2 ℃の恒温器内の乾燥した暗所に5日間保存し,恒温器から取り出し,これを光
変色試験片とする。
3.2) 直射日光照射法 JIS T 6003に基づき,試験片に直射日光を延べ10時間照射する。光照射後に金
属はくを取り除き,温度37±2 ℃の恒温器内の乾燥した暗所に5時間保存し,恒温器から取り出
し,これを光変色試験片とする。
b) 色調比較 色調比較は,次による。
1) シェードガイドとの色調比較 第2試験片(吸水変色試験片)の色調をJIS T 6003によって,製造
販売業者が指定するシェードガイドの色調と目視で比較する。
2) 色調安定性についての色調比較 第2試験片及び第3試験片の色調をJIS T 6003によるほか,次に
よって行う。
2.1) 第2試験片 第2試験片の色調と第1試験片(基準試験片)の色調とを目視で比較する。
2.2) 第3試験片 第3試験片(光変色試験片)の両半分のそれぞれ色調を目視で比較する。また,第3
試験片の色調と第1試験片の色調とを目視で比較する。

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6.11.5 色調の評価
4.3及び4.4に適合したときに,合格とする。

6.12 X線造影性

6.12.1 装置及び器具
装置は,次のアナログX線装置又はデジタルX線装置のいずれかを用いる。
a) アナログX線装置
1) 単相歯科用X線ユニット 診断用一体形X線発生装置で,管電圧65±5 kVで作動し,総ろ過がア
ルミニウム当量1.5 mm以上の適切な附属装置付きのものとする。
2) 歯科用X線フィルム ISO 3665に規定するD感度のもの,並びに現像液及び定着液を含む。
3) アルミニウムステップウェッジ 質量分率98 %以上のアルミニウム製であって,銅の質量分率は
0.1 %未満,鉄の質量分率は1.0 %未満のもの。長さ50 mm×幅20 mmで,厚さが0.5±0.01 mmご
との等間隔階段状で0.55.0 mmの厚さ範囲(図8参照)をもち,自立するもの。アルミニウムス
テップウェッジ(以下,ステップウェッジという。)は,全ての厚さの階段面がX線フィルムに対
して平行で,かつ,X線に対して垂直でなければならない。
なお,X線フィルムの大きさとの関係で,全体の寸法(長さ50 mm×幅20 mm)は変更してもよ
い。
図8−アルミニウムステップウェッジ概略図
4) 鉛シート 厚さ2 mm以上のものとする。
5) 写真濃度計 光学濃度0.52.5の範囲を測定できるものとする。
6) マイクロメータ 最小表示量が0.005 mm以下のものとする。
b) デジタルX線装置
1) デジタルX線ユニット 適切なソフトウェアをもつもので,自動濃度補正機能を用いないで使用す
る。
2) 線センサ こう(咬)合撮影用フィルムの大きさで,デジタルX線ユニットを用いるために校正
されたものとする。
3) 階調解析ができるソフトウェア 精度がグレイ値1のものとする。例えば,アドビ フォトショッ
プ 4)。
注4) アドビ フォトショップは,適する市販製品の一例である。この情報は,この規格の使用者
の便宜のために提供されるもので,この規格がこの製品を推奨するものではない。
6.12.2 試験片の作製
試験片の作製は,次の二つの方法のいずれかで行う。

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JIS T 6514:2015の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 4049:2009(MOD)

JIS T 6514:2015の国際規格 ICS 分類一覧

JIS T 6514:2015の関連規格と引用規格一覧