JIS T 6514:2015 歯科修復用コンポジットレジン | ページ 3

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せ,支持台を調節することによって,照度を8 000±1 000 lxに合わせる。照度測定装置の受光部にカ
バーをかぶせる。
b) 製造販売業者が指定する方法によって調製したコンポジットレジン,又は容器から採取したコンポジ
ットレジンを約30 mgの球状塊とし,スライドグラスの上に載せ,そのスライドグラスを照度測定装
置の受光部にかぶせたカバーの上に載せる。
c) 光照射時間は,60±5秒間とする。
d) 光照射後のコンポジットレジンが載ったスライドグラスを光照射域外に移し,直ちにもう一枚のスラ
イドグラスをコンポジットレジンの上に載せ,ひねりながら押し付けることによって,コンポジット
レジンを薄い層に変形させる。
e) コンポジットレジンの薄い層を目視で観察する。
6.7.3 評価
3回の試験全てにおいて,物理的に均一な状態を保っているとき,合格とする。

6.8 光硬化深さ(クラス2)

6.8.1  器具
6.8.1.1 ステンレス鋼製の型
コンポジットレジンを入する型は,製造販売業者が表示する光硬化深さの値によって,次の2種類の
長さの型のいずれかを用いる。
a) 製造販売業者が表示した光硬化深さが3 mm以下の場合には,長さ6 mm,直径4 mmの円柱状試験片
を作製する型を用いる。
b) 製造販売業者が表示した光硬化深さが3 mmを超える場合には,表示した光硬化深さの2倍よりも2
mm以上長い,直径4 mmの円柱状試験片を作製する型を用いる。
注記 光照射後の試験片の取出しを容易にするために,硬化反応を妨げない分離剤(例えば,ポリ
ビニルエーテルワックスの3 %ヘキサン溶液)を型の表面に用いることができる。
6.8.1.2 スライドグラス 型の片面を覆うのに十分な寸法のスライドグラス2枚とする。
注記 標準の顕微鏡用スライドグラスを使用することができる。
6.8.1.3 フィルム 光の透過を阻害しない素材であって,厚さが50±30 μmのフィルムとする。
6.8.1.4 ろ(濾)紙 白色のものとする。
6.8.1.5 光照射器 製造販売業者が指定する装置とする。
6.8.1.6 マイクロメータ 最小表示量が0.01 mm以下のものとする。
6.8.1.7 プラスチック製スパチュラ
6.8.2 手順
手順は,次による。
a) スライドグラスをフィルムで覆い,その上に型を置く。製造販売業者の指定によって調製したコンポ
ジットレジンを(気泡を入れないように)型に入する。やや過剰に入し,フィルムで覆い,2枚
目のスライドグラスを載せる。
b) 次にスライドグラスを加圧して,過剰のコンポジットレジンを押し出す。
c) 上側のスライドグラスを取り除き,型をろ紙の上に置いて,光照射器の照射窓をフィルムに押し当て
る。製造販売業者が指定する時間,コンポジットレジンに照射する。
d) 照射後直ちに試験片を型から取り出し,未硬化のコンポジットレジンをプラスチック製スパチュラで
取り除く。

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クラス2グループ2の材料は,予備硬化のための光照射後,加熱操作を行う前にこの操作を行う。
e) 硬化したコンポジットレジン円柱の高さをマイクロメータを用いて,0.1 mmの精度まで求め,2で除
した値を光硬化深さとする。
f) a) ) の手順を,3回行う。
6.8.3 評価
3回の試験全ての値が,4.2.5 a) 又は4.2.5 b) に適合したときに,合格とする。

6.9 曲げ強さ

6.9.1  器具
6.9.1.1 合せ型 例えば,ステンレス鋼製の(25±2)mm×(2±0.1)mm×(2±0.1)mmの試験片を作
製できるものとする(図5参照)。
注記 硬化した試験片の離型性を確保するために,型の内表面に分離剤を適用してもよい。金属に対
して親和性をもつコンポジットレジンの試験片作製においては,6.4の注記も参照する。
6.9.1.2 金属板・スライドグラス 型の片面を覆うのに十分な寸法の金属板2枚。クラス2及びクラス3
のコンポジットレジンの試験片作製においては,重合中に用いるスライドグラスとする。
6.9.1.3 小形スクリュークランプ 試験片の作製中に金属板に圧力を加えることができるものとする。
注記 型への入が特に難しい高粘度の材料の場合には,試験片に欠陥(裂け目,気泡など)が生じ
やすいため,この試験に大きな影響を与える。この場合,9.8 kNの荷重を加えることができる
プレス機を用いるとよい。
6.9.1.4 フィルム 光を透過するものであって,厚さが50±30 μmのフィルムとする(例えば,ポリエス
テルフィルム)。
6.9.1.5 ろ紙 白色のものとする。
6.9.1.6 水槽 温度が37±1 ℃に保てるものとする。
6.9.1.7 光照射器 製造販売業者が指定する装置とする。
6.9.1.8 マイクロメータ 最小表示量が0.005 mm以下のものとする。
6.9.1.9 研磨紙 JIS R 6252又はJIS R 6253に規定するものとする(P320)。
6.9.1.10 曲げ強さ試験装置 曲げ強さ試験装置は,次による。
a) クロスヘッドスピード0.75±0.25 mm/min,又は荷重速度50±16 N/minを一定して与えることができ,
適切に校正されている曲げ試験機とする。
b) 2本の棒(直径2±0.1 mm)を中心間距離が20±0.1 mmとなるように平行に取り付けて形成した支点
と,この支点間の中央に,別の1本の棒(直径2±0.1 mm)を支点と平行に配置して形成した加重点
との組合せによって,試験片の長軸方向に垂直に3点曲げ荷重を加えることができる器具とする。

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単位 mm
図5−曲げ強さ試験片用型
6.9.2 試験片の作製
試験片の作製は,コンポジットレジンのクラスによって,次による。
a) クラス1 クラス1については,次による。
1) 金属板の1枚をろ紙,次いでフィルムで覆い,その上に合せ型を載せる。
2) 製造販売業者が指定する方法によってコンポジットレジンを練和し,直ちに気泡又は空洞が生じな
いように,できるだけ平たんに合せ型の中にやや過剰に入する。
3) 別のフィルムでコンポジットレジンを入した合せ型を覆い,その上に2枚目の金属板を載せる。
4) 小形スクリュークランプで1分間加圧し,余剰のコンポジットレジンを押し出す。
5) 製造販売業者が指定する硬化時間後に,クランプしたまま37±1 ℃の水槽中に入れる。
6) 練和開始から60分後に,クランプを外し,合せ型を分離して,試験片を注意して取り出す。気泡,
空洞,又はその他の欠陥がないか,試験片を目視検査する。不具合がある場合には,その試験片を
捨て,新しい試験片を作製する。
7) 320の研磨紙を用いて,ばりを注意して除去する。試験の開始まで37±1 ℃の水中に試験片を保
存する。
8) 5個の試験片を作製する。
b) クラス2グループ1及びクラス3 クラス2グループ1及びクラス3については,次による。
1) 金属板の1枚をろ紙,次いでフィルムで覆い,その上に合せ型を載せる。
2) 製造販売業者が指定する方法によってコンポジットレジンを準備し,気泡又は空洞が生じないよう
に,できるだけ平たんに合せ型の中にやや過剰に入する。
3) 別のフィルムでコンポジットレジンを入した合せ型を覆い,その上に2枚目の金属板を載せる。
4) 小形スクリュークランプで1分間加圧し,余剰のコンポジットレジンを押し出す。
5) 金属板の1枚をスライドグラスに置き換える。
6) 光照射器の照射窓を型の中央部でスライドグラスに押し当て,製造販売業者が指定する時間,コン
ポジットレジンに照射する。

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7) 照射窓を,直前に照射した部分から照射窓直径の半分だけ隣に移動し,製造販売業者が指定する時
間,コンポジットレジンに照射する。次に,合せ型の中央に対して反対方向のコンポジットレジン
に同様に照射する。型内のコンポジットレジン全長を照射し終えるまで,この手順を続ける(図6
参照)。次に,裏面について,同様の照射手順を繰り返す。
8) 合せ型ごとに37±1 ℃に保った水槽中に15分間浸せきする。
9) 合せ型から試験片を取り出し,P320の研磨紙を用いて,ばりを慎重に除去し,試験の開始まで37
±1 ℃の水中に試験片を保存する。
10) 5個の試験片を作製する。
c) クラス2グループ2 クラス2グループ2については,次による。
1) 外部エネルギー装置(以下,装置という。)の使用方法は,製造販売業者が指定するものによる。
2) 製造販売業者の説明書によって,装置の中に材料を入れる前に光照射器による予備照射を行う場合
には,b) の1) 7) に規定した手順に従う。合せ型から試験片を取り出し,P320の研磨紙を用い
て,試験片が変形しないようにばりを除去した後,装置の中に入れる。硬化後,装置から試験片を
取り出して,試験の開始まで37±1 ℃の水中に保存する。
3) 材料を装置へ入れる前に予備照射しない場合には,材料及び合せ型を装置に入れて硬化させる。硬
化後,合せ型から試験片を取り出し,P320の研磨紙を用いて,試験片が変形しないようにばりを除
去し,試験の開始まで37±1 ℃の水中に保存する。
4) 5個の試験片を作製する。
光照射は,位置番号1から始めて番号順に行う。
図6−曲げ強さ試験片を作製するための重ね照射ゾーンの概略図
6.9.3 手順
手順は,次による。
a) クラス1は練和開始から,クラス2及びクラス3は光照射開始から,24時間後に曲げ試験を行う。
b) 試験片を水中から取り出し,マイクロメータを用いて試験片中央部の寸法を0.01 mmの精度で測定す
る。
c) 試験片を曲げ強さ試験装置に取り付け,クロスヘッド速度0.75±0.25 mm/min又は荷重速度50±16
N/minで,試験片が降伏点に達するまで,降伏点を示さない場合には破折するまで,試験片に荷重を
加える。降伏点又は破折点において試験片に加えた荷重を記録する。
d) 5個の試験片について試験を行う。
6.9.4 曲げ強さの算出
曲げ強さ(σ)は,次の式によってMPa単位で求める。

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3Fl
2bh2
ここに, σ : 曲げ強さ(MPa)
F : 試験片に加えられた最大荷重(N)
l : 支点中心間距離(mm)
b : 試験直前に測定した試験片の幅(mm)
h : 試験直前に測定した試験片の厚さ(mm)
6.9.5 評価
曲げ強さ試験の評価は,4.2.6に適合した数によって評価し,次による。
a) 4個以上の場合は,合格とする。
b) 2個以下の場合は,不合格とする。
c) 3個の場合は,試験全体を繰り返し,5個全てが4.2.6に適合した場合に,合格とする。

6.10 吸水量及び溶解量

6.10.1 器具
6.10.1.1 型 直径15.0±0.1 mm,厚さ1.0±0.1 mmのディスク状の試験片を作製できるものとする。
注記 分割リング又はワッシャー型が適する。試験片の取出しを容易にするために,硬化反応を妨げ
ない分離剤(例えば,ポリビニルエーテルワックスの3 %ヘキサン溶液)を用いてもよい。
6.10.1.2 フィルム 光の透過を阻害しない素材(例えば,ポリエステル)であって,厚さが50±30 μmの
ものとする。
6.10.1.3 金属板・スライドグラス 型の片面を覆うのに十分な寸法の金属板2枚。クラス2及びクラス3
のコンポジットレジンの試験片作製においては,重合中に用いるスライドグラス1枚とする。
6.10.1.4 研磨紙 JIS R 6252又はJIS R 6253に規定するものとする(P1 000)。
6.10.1.5 デシケータ 130 ℃で5時間新たに乾燥したシリカゲルが入っているもの2個。ひょう(秤)量
するたびに,シリカゲルを新たに乾燥したシリカゲルと取り替える。
注記 このうちの1個は,37±2 ℃,他の1個は,23±2 ℃に保って用いる。
6.10.1.6 外部エネルギー装置 製造販売業者が指定するものとする(クラス2及びクラス3用)。
6.10.1.7 恒温器 温度が37±2 ℃に保てるものとする。
6.10.1.8 ろ紙 白色のものとする。
6.10.1.9 天びん 精度が0.05 mg以上のものとする。
6.10.1.10 マイクロメータ 最小表示量が0.005 mm以下のものとする。
6.10.1.11 小形スクリュークランプ 6.9.1.3に規定したものとする。
6.10.1.12 プラスチック製ピンセット
注記 試験片は,汚染を避けるために試験の全工程で,このピンセットで取り扱う。
6.10.1.13 ハンドダストブロワ又は圧縮空気(油分が混入していないもの) マイクロジェットノズル付
きのものとする。
6.10.2 試験片の作製
試験片の作製は,コンポジットレジンのクラスによって,次による。
a) クラス1 クラス1については,次による。
1) 金属板の1枚をフィルムで覆い,その上に型を載せる。
2) 製造販売業者が指定する方法によって練和したコンポジットレジンを,やや過剰に型に入し,フ
ィルムで覆い,金属板を載せる。

――――― [JIS T 6514 pdf 15] ―――――

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JIS T 6514:2015の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 4049:2009(MOD)

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