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T 7337 : 2020
附属書C
(参考)
単焦点レンズ(姿勢指定付き単焦点レンズを除く。)及び多焦点レンズの
プリズムインバランス(左右のプリズム相対誤差)の代替測定方法
C.1 測定方法
次の方法に従う。
a) 眼鏡のレンズのうち,屈折力の絶対値が大きな方のレンズをレンズメータのレンズ当てに接するよう
に置く(最初のレンズ)。そして処方プリズム又はプリズムシニング用プリズムを中和又は考慮した後,
接眼レンズ(又は投影装置のスクリーン)の中心にターゲット像を合わせる。その後レンズメータの
印点装置で光学中心に印点a1を打つ。レンズメータの保持レールを同じ高さで動かすことなく,眼鏡
を移動させ屈折力の絶対値が小さい方の(第二の)レンズで,ターゲット像を水平方向での中心に合
わせて印点a2を打つ。
b) 絶対値の小さい(第二)レンズの印点位置a2での垂直方向のプリズムが表C.1の許容差よりも小さい
ときは,垂直方向のプリズムインバランスは合格となる。垂直方向のプリズムが表C.1の許容差より
も大きなときは絶対値の小さい(第二)レンズの垂直方向の位置を垂直方向のプリズムがゼロの点ま
で移動した後,印点bを打つ。
c) 眼鏡をレンズメータから外して,両レンズの印点の距離1を測定する。両印点の距離1が心取り点間
距離(注文された)と一致するか,表C.1の許容差よりも小さいとき,眼鏡は水平方向の要求事項に
合格する。
d) )での位置誤差が許容差よりも大きい場合には,高精度の距離測定装置を用いて,絶対値の大きな(第
一)レンズの印点a1からCDの距離2の位置で絶対値の小さい(第二)レンズに印点xを打つ。この
絶対値の小さい(第二)レンズの印点xをレンズメータのレンズ当ての中心に合わせて,眼鏡をレン
ズメータのレンズ当てに載せ直し,印点xでのプリズムの値を読み取り,表C.1の許容差と比較する。
注文されたプリズムの水平方向か垂直方向のいずれかが2.00より大きければ表C.1の下側二つの行
の大きめの許容差を適用する。絶対値の小さい(第二)レンズがb)で印点a2及びbの2か所を打たれ
た場合,二つの印点a2及びbの垂直方向の距離を測定する。注文された左右の心取り点の垂直位置の
差も考慮してこの二つの印点の垂直方向の距離が表C.1の許容差を超えなければ合格する。
この附属書Cの方法で合格した全てのペアは6.6の方法でほぼ合格する。この方法は6.6の測定方法で
は合格するペアが不合格になることもある。そのような場合には,その眼鏡のペアは6.6の測定方法で再
度測定するとよい。
この方法の図解を,C.3に示す。
C.2 代替法の許容差
単焦点(姿勢指定付き単焦点レンズを除く。)及び多焦点レンズの心取り又はプリズムインバランス(左
右のプリズム相対誤差)の許容差を,表C.1に示す。
――――― [JIS T 7337 pdf 21] ―――――
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T 7337 : 2020
表C.1−単焦点(姿勢指定付き単焦点レンズを除く。)及び多焦点レンズの心取り又は
プリズムインバランス(左右のプリズム相対誤差)の許容差
注文されたプリズムの水平方向又は 水平方向の許容差 垂直方向の許容差a)
垂直方向の絶対値の大きな値()
≧0.002.00 受注した心取り点の位置で0.50の
受注した心取り点間の距離に相応し
て2.0 mmの位置誤差c)又は0.67の プリズムインバランス(左右のプリ
ズム相対誤差)又は1.0 mmの位置誤
プリズムインバランス(左右のプリ
ズム相対誤差) 差c)
>2.00≦10.00 b) 受注した心取り点間の距離に相応し
受注した心取り点間の距離に相応し
て2.0 mmの位置誤差c)の範囲内で て1.0 mmの位置誤差c)の範囲内で
0.33の許容差又は合計1.00のプ 0.25の許容差又は合計0.75のプ
リズムインバランス(左右のプリズ
リズムインバランス(左右のプリズ
ム相対誤差) ム相対誤差)
>10.00 b) 受注した心取り点間の距離に相応し
受注した心取り点間の距離に相応し
て2.0 mmの位置誤差c)の範囲内で て1.0 mmの位置誤差c)の範囲内で
0.60の許容差又は合計1.25のプ 0.50の許容差又は合計1.00のプ
リズムインバランス(左右のプリズ
リズムインバランス(左右のプリズ
ム相対誤差) ム相対誤差)
注記 この表の許容差は実質的には表5の許容差と一緒であり,プリズム10.00以上の水平方向だけ追加の許容
差が設定されている。それは,0.58を切り上げて0.60としたことによる。許容差は,位置誤差,次にプ
リズムインバランスの順番で表記されているが,これは眼鏡がC.1の手順で測定されるのに合わせている。
注a) 注文された左右のレンズの単焦点の高さ又は多焦点のセグメント位置が異なる場合には,プリズムインバラ
ンス(左右のプリズム相対誤差)又は位置誤差は,各々異なる高さで測定する。
b) この許容差は,該当するプリズム成分に適用する。例えば,各々の処方が水平方向4.00で垂直方向が1.00
の場合>2.00≦10.00の許容差は水平方向成分だけに適用される。
c) この表は位置誤差を規定しているが,この誤差はアンカット完成レンズの研磨誤差又は枠入れ誤差,若しく
はその両方の組合せで引き起こされていることもある。
C.3 代替方法の図式的説明
代替測定方法の概要は,次による。また,表C.2に代替測定方法の手順を示す。
なお,表C.2の円はレンズメータのターゲット像を表し,十字はレンズメータ接眼鏡内又は投影スクリ
ーン上の目盛線を表す。
a) 枠入れされた一組のレンズの屈折力にはっきりとした差がある場合には,より大きな屈折力を参照す
ることとし,すなわち,最初に測定するレンズとする。眼鏡をレンズメータに置く。
b) 測定するレンズにプリズムシニング用プリズムが施されていれば,次の図C.1及び表C.2はプリズム
コンペンセータによってプリズムシニング用プリズムが中立化されていると想定する。また,作業者
は絶対値の大きな(最初の)レンズのプリズムシニング用プリズムの値を記録しておき,絶対値の小
さい(第二)レンズの表示プリズムから,記録した絶対値の大きな(最初の)のレンズのプリズムシ
ニング用プリズムの値を差し引く。
c) レンズが処方プリズム付きで注文されていれば,プリズムコンペンセータによってプリズムを中立化
するか,あるべき水平方向及び垂直方向のプリズム成分の値のところにレンズメータのターゲット像
を合わせて印点を打つとよい。
――――― [JIS T 7337 pdf 22] ―――――
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T 7337 : 2020
表C.2−代替測定方法の手順
作業 レンズメータ表示 結果及び判定
a) 屈折力の絶対値のより大きなレ レンズメータの印点で絶対値の大きな(第一)レンズ
ンズを置いて,レンズメータのタ の光学中心に点a1を打つ。そのまま眼鏡がレンズメー
ーゲット像が接眼鏡又はスクリ タの眼鏡受け台にしっかりと固定されるようにする。
ーンの中心にくるようにする。
b) 眼鏡フレームを眼鏡受け台に置 後から水平方向の心取り点が確認できるように絶対値
いたままで絶対値の小さい(第 の小さい(第二)レンズに水平方向の中心点にレンズ
二)レンズのターゲット像が水平 メータで印点a2を打つ。
方向の中心にくるように合わせ
る。
c) 絶対値の小さい(第二)レンズの 垂直方向のプリズム差異が表C.1の許容差以内のとき
ターゲット像が上下にどれだけ はこの眼鏡の垂直方向は合格しe)に移る。この差異が
ずれているかを確認する。 表C.1の許容差よりも大きければd)に進む。
注記 図2の水平部分に該当する絶対値の小さい(第
二)レンズの垂直方向のプリズム誤差を確認す
る段階である。
d) 眼鏡を水平方向で同じ位置に保 レンズメータの印点bを絶対値の小さな(第二)レン
ち, 絶対値の小さい(第二)レン ズの光学中心に打つ。眼鏡をレンズメータから外し,
ズのターゲット像が再び中心に 絶対値の小さい(第二)レンズ上の2か所の印点a2,b
くるまでレンズメータ軸に対し の垂直方向の距離を測定する。垂直方向の差異が表C.1
て上下にスライドするように眼 の許容差以内のときはこの眼鏡の垂直方向は合格しe)
鏡受け台を動かす。すなわち,光 に移る。
学中心bが見つかる。 注記 図2の傾斜部分に該当する絶対値の大きな(第
一)レンズの垂直方向のプリズム誤差を確認す
る段階である。
e) 図C.1参照
左右のレンズの印点a1,a2の水平 この距離が心取り点間距離(注文された)に対して表
方向の距離を測る。 C.1の許容差以内のときは眼鏡は水平方向で合格し,こ
の差異が表C.1の許容差よりも大きければf)に進む。
注記 図1の傾斜部分に該当する絶対値の大きな(第
一)レンズの水平方向のプリズム誤差を確認す
る段階である。
f) 絶対値の小さい(第二)レンズ上 xでのプリズム値が表C.1の許容差以内のときは眼鏡
に,絶対値の大きな(第一)レン は水平方向の要求事項を満たす。
ズの光学中心に打たれた点から
心取り点間距離離れた印点xを打 注記 図1の水平部分に該当する絶対値の小さい(第
ち,眼鏡をレンズメータに戻して 二)レンズの水平方向のプリズム誤差を確認す
レンズメータの視野中心に印点x る段階である。
がくるようにする。
――――― [JIS T 7337 pdf 23] ―――――
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T 7337 : 2020
a1 xd
b
a2
1
2
記号の意味
1 a1及びa2の点間の水平距離
2 屈折力の絶対値の大きな方のレンズの光学中心a1を起点にした印点 xとの水平距離(=CD心取り
点間距離)
a1 屈折力の絶対値の大きな方のレンズの光学中心に打たれた印点
a2 もう片方のレンズの光学中心bを通る垂直線,及びa1を通る水平線の交点に打たれた印点
b もう片方のレンズの光学中心に打たれた印点
x 高精度の距離測定装置を用いて,屈折力の絶対値の大きな方のレンズの光学中心a1を起点に,水平
方向にCDの距離だけ離れた位置にある,もう片方のレンズに打たれた点(a1を一方の正しい心取
り点として仮定したときの,もう片方の心取り点に当たる点。)
注記 丸い点及び位置はレンズメータの印点のサイズ及び位置を強調して示している。
図C.1−レンズメータ印点の説明
――――― [JIS T 7337 pdf 24] ―――――
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T 7337 : 2020
附属書JA
(参考)
心取り点
JA.1 一般
心取り点(CP=centration point)とは,JIS T 7330:2000において,“処方プリズム又はレンズ厚を減ずる
プリズムがない状態,又はそれらのプリズムを相殺した状態での,光学中心,設計基準点又はフィッティ
ングポイントが置かれるべき眼鏡平面上の点。”と規定されている。すなわち,眼鏡作製時及び測定時にお
いて,フレームに対するレンズのあるべき目標位置をいう。この附属書では,レンズの種類及び目的に応
じた心取り点の決め方を示す。
JA.2 視線方向及び前傾角
遠くの景色を見るとき,視線はほぼ水平になっているが,道を歩くときは真っすぐ前を見るだけでなく,
足元を見るのにやや下向きになり,読書などで手元を見る場合は,眼球の下方回旋(下転)及びふくそう
(輻湊)だけでなく頭部の前傾も起こる。
日常生活における全ての視線の向きを,頭の向きを基準にして計測すると,図JA.1のように,顔の正面
で平均して約10 °下に向いているとされる(常用視線)。遠くを主に見る場合(遠用視線)は約5 °,手
元を見るとき(近用視線)は約15 °と近くを見るときほど眼の下方回旋(下転)は大きくなる。
表JA.1−用途別前傾角の目安
前傾角(近用) 用途 前傾角の目安
前傾角(遠用) 遠用専用眼鏡 5°
常用眼鏡 10 °
水平視線 近用眼鏡 15 °
5 ° 10 ° 15 °
二焦点眼鏡 15 °
遠用視線 累進屈折力眼鏡 10 °
常用視線
近用視線
図JA.1−平均的な視線方向及びレンズの前傾角
一方,顔にかける眼鏡レンズは,視線に対して直角に置くとき最も収差が少なくなる。したがって,視
線の平均下方回旋量(下転量)に合わせてレンズも前傾させることが望ましく,これが(装用時)前傾角
と呼ばれるものである。一般に,前傾角は遠用眼鏡より近用眼鏡のほうが大きく,用途によって図JA.1
のようになっていることが望ましい。
――――― [JIS T 7337 pdf 25] ―――――
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JIS T 7337:2020の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 21987:2017(MOD)
JIS T 7337:2020の国際規格 ICS 分類一覧
JIS T 7337:2020の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB7090:1999
- 光学及び光学機器―基準波長
- JISB7183:1995
- レンズメータ
- JISB7281:2003
- 眼鏡光学―眼鏡フレーム―寸法測定方式及び用語
- JIST7313:2020
- 屈折補正用単焦点眼鏡レンズ及び多焦点眼鏡レンズ
- JIST7315:2020
- 屈折補正用屈折力変化眼鏡レンズ
- JIST7330:2000
- 眼鏡レンズの用語
- JIST7331:2018
- 屈折補正用眼鏡レンズの基本的要求事項