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T 8112 : 2014
附属書C
(参考)
試料採取手順
C.1 概要
抜取検査における試料採取数及び合否判定基準は,製造業者と顧客との契約によるが,特に契約がない
場合は,この附属書を適用する。この試料採取手順は,JIS Q 9000の規格群(ISO 9000の規格群)の品質
保証業務に関連するものである。JIS Q 9000の規格群(ISO 9000の規格群)の要求事項に従っていない場
合も,この抜取検査の試料採取数及び合否判定基準を適用してもよい。
C.2 欠陥の分類
欠陥は,重大欠陥と軽微欠陥とに分類される(IEC 61318参照)。表C.1に,試験の種類による欠陥のタ
イプを示す。
表C.1−欠陥の分類
検査項目 該当項目 欠陥のタイプ
軽微 重大
目視検査及び測定
−形状 7.2.1 ×
−寸法 7.2.2 ×
−外観及び仕上がり 7.2.3 ×
機械的試験
−引張強さ及び切断時の伸び 6.1.1,7.3.1 ×
−引張永久ひずみ 6.1.2,7.3.2 ×
−耐貫通性 6.1.3,7.3.3 ×
老化試験 6.3,7.5 ×
低温耐久性試験 6.4,7.6 ×
特殊物性
−種類A(耐酸性) 6.5.1,7.7.1 ×
−種類H(耐油性) 6.5.2,7.7.2 ×
−種類Z(耐オゾン性) 6.5.3,7.7.3 ×
−種類C(超低温耐久性) 6.5.4,7.7.4 ×
−種類R(耐酸性,耐油性,耐オゾ 6.5.16.5.3,
×
ン性) 7.7.17.7.3
C.3 試料採取計画
C.3.1 軽微欠陥に対する試料採取計画(AQL 10)
――――― [JIS T 8112 pdf 21] ―――――
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T 8112 : 2014
表C.2−軽微欠陥に対する試料採取計画
ロット 試料数 受入れできる欠陥数 受入れできない欠陥数
2 90 5 1 2
91 150 8 2 3
151 3 200 13 3 4
3 20135 000 20 5 6
ロット数が試料数より小さい場合は,必要な数を用意できるように,製造ロットは
十分大きくなければならない。例えば,ロット数が2個の場合は,少なくとも5個
の製造数を必要とする。
C.3.2 重大欠陥に対する試料採取計画(AQL 4.0)
表C.3−重大欠陥に対する試料採取計画
ロット 試料数 受入れできる欠陥数 受入れできない欠陥数
2 90 3 0 1
91 3 200 13 1 2
3 20135 000 20 2 3
ロット数が試料数より小さい場合は,必要な数を用意できるように,製造ロットは
十分大きくなければならない。例えば,ロット数が2個の場合は,少なくとも3個
の製造数を必要とする。
C.4 特殊物性の手袋に対する試料採取手順
a) まず,表C.2及び表C.3の試料採取計画に従って手袋を採取し,7.2,7.3,7.4,7.5及び7.6の試験を
行う。ただし,種類C(超低温耐久性)の手袋については,7.6の試験を行わなくてもよい。
b) 次に,表C.2の試料採取計画に従って手袋を採取し,7.7の各種類別の試験を行う。
C.5 製造業者以外の場所で試験を行う場合の手順
a) 7.4の電気的試験を実施しているとき,採取した手袋が6.2の電気的性能を満たしていない場合,試験
を終了し,結果を製造業者又は供給者に通知する。
b) この場合,製造業者又は供給者は,試験手順及び試験装置がこの規格の該当事項に適合していること
を証明する証拠の提出を,顧客又は試験を実施した機関に求めることができる。
c) このような証拠を確認したとき,製造業者又は供給者は,同じ出荷こん(梱)包から採取した別の手
袋で,代理人立ち会いの下に,追加試験の実施を求めてもよい。
d) 試験で拒絶された手袋は,全てそのままの状態で製造業者又は供給者に直接返却する。ただし,7.4
に従って実施した試験で破損した手袋に関しては,電気的使用に適さないことを示すために,打ち抜
き,開穴又は切断して,製造業者又は供給者に返却する。
――――― [JIS T 8112 pdf 22] ―――――
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T 8112 : 2014
附属書D
(参考)
使用指針
これは,電気絶縁用手袋購入後の保管,取扱い及び検査に関する推奨事項である。
D.1 保管
a) 使用後はきれいに拭き取り,よく乾かした後,保管する。特に,材質がゴムで作られた手袋にあって
は,タルク粉末等をまんべんなく塗布して保管する。また,汚れがひどいときは,薄い中性洗剤液で
洗い,その後水洗いしてからよく乾かす。
b) 手袋の保管及び輸送に当たっては,圧力を加えたり曲げたりせず,1双ごと専用の保管箱か又は袋に
入れ,自然な状態を保つ。
c) 保管場所は,蒸気配管,放熱器などの人工的熱源の付近を避け,直射日光,人工光などのオゾン発生
源にさら(曝)されないような場所で,かつ,湿気,油,薬品等の影響を受けない場所で,薄暗くて
比較的涼しい場所(周囲温度1021 ℃)を選ぶ。
D.2 使用前の検査
a) 使用前には手袋の内外面を目視検査して,ひび,割れ,破れ,その他の損傷の有無及び乾燥状態を点
検する。また,手袋内に空気を加圧して,ピンホール等の損傷の有無を検査する。
b) 左右いずれかの手袋に安全上の問題がある場合は,両方の手袋を廃棄する。
D.3 使用時の周囲温度
a) 標準的な手袋は,周囲温度−25+55 ℃の環境で使用する。
b) 種類Cの手袋は,周囲温度−40+55 ℃の環境で使用する。
D.4 使用時の注意
a) 手袋を熱,光などに不必要にさら(曝)す,油,グリース,テレピン油,純粋アルコール及び強い酸
に触れることなどがないようにする。
b) ゴム製の手袋を着用する場合,手袋の上に機械的保護を目的とする保護手袋を着用する必要がある(種
類J00及び種類J0の手袋を除く。)。
c) 保護手袋は,電気絶縁用手袋本来の形状を損なわないサイズ及び形状のものを選定する。また,保護
手袋の開口部から電気絶縁用手袋の開口部の先端までの最小距離は,表D.1に示す値とするのが望ま
しい。
表D.1−保護手袋の開口部から電気絶縁用手袋の開口部の先端までの最小距離
手袋の種類(クラス) 最小距離 mm
J00 13
J0 13
J01 25
J1 25
――――― [JIS T 8112 pdf 23] ―――――
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T 8112 : 2014
d) 別の用途に使用していた保護手袋を,ゴム手袋の保護に使用してはならない。穴,引裂き,手袋に機
械的保護を与える能力などに影響するような他の欠陥がある場合は,その保護手袋を使用してはなら
ない。汚損された保護手袋は,汚染物質を完全に除去しない限り,使用してはならない。保護手袋の
内面を検査して,鋭利な異物,突起物などがないことを確認する。この検査は,電気絶縁用手袋の検
査と同じ頻度で実施する。
e) 手袋が汚損した場合は,製造業者が推奨する温度を超えない温度で石けん及び水で洗浄した後,完全
に乾燥させる。タール,ペンキなどの絶縁コンパウンドが手袋に付着している場合は,適切な溶剤で
付着部分を直接拭き取る。このとき,多量の溶剤の使用を避け,直ちに洗浄し乾燥する。
f) 使用中にぬ(濡)れた又は洗濯によってぬ(濡)れた手袋は,手袋の温度が65 ℃を超えない方法で
十分乾燥させる。
D.5 定期検査及び電気的再試験
a) 種類J0(対象 : 交流だけ),種類J01及び種類J1の手袋にあっては,厚生労働省の労働安全衛生規則
によって,6か月以内ごとに1回,絶縁性能について定期自主検査(目視検査及び耐電圧試験)を行
い,その記録を3年間保管しなければならない。
なお,定期自主検査時の耐電圧値及び試験時間は,表D.2の値以上であればよい。また,記録事項
は,少なくとも次の事項とする。
1) 検査年月日
2) 検査方法
3) 検査箇所3)
4) 検査の結果
5) 検査を実施した者の氏名
6) 検査結果に基づいて補修等の措置を講じたときは,その内容
注3) 例えば,検査実施場所又は検査実施事業所名
表D.2−定期自主検査時の耐電圧値及び試験時間
手袋の種類(クラス)最大使用電圧 V 耐電圧値 V 試験時間 分
J0(対象 : 交流) 600 交流 1 500 1
J01 3 500 交流 6 000 1
J1 7 000 交流10 000 1
b) 目視検査は,空気漏れを点検する空気注入を行い,過度なひび割れ,切りきずなどがないことを確認
する。
c) 種類J00の手袋は,空気漏れのチェック及び目視検査だけでよい。ただし,使用者が要請した場合は,
500 V,1分間の耐電圧試験を実施する。
d) 布張手袋は,手袋に欠陥がないことを確認するために,製造業者が推奨する方法又は適切な試験装置
によって試験されなければならない。
――――― [JIS T 8112 pdf 24] ―――――
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T 8112 : 2014
附属書E
(参考)
手袋の代表的な寸法
手袋の代表的な寸法は,次のとおりとする(表E.1参照)。
表E.1−手袋部位の寸法(図1参照)
部位 寸法 mm
最小 最大
掌の幅(m) 105 145
手首の幅(n) 105 145
掌の幅(m)及び手首の幅(n)は,各部を押さえて
平らにしたときの両端の距離を測定する。
注記 手袋の寸法については,IEC 60903と同様に,標準的な長さ及び袖ぐりの長さだけを規格本文
中で定め,その他の細部の寸法については,代表的な寸法として附属書で参考として示すこと
にした。
なお,この規格では,掌の幅及び手首の幅の最大幅及び最小幅だけを参考として示したが,
これを超える寸法であっても受渡当事者間の協定で自由に選択できる。また,細部の寸法(各
指の長さ及び周囲長,指の屈曲程度など)についても,受渡当事者間の協定で自由に選択でき
るようにした。
――――― [JIS T 8112 pdf 25] ―――――
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JIS T 8112:2014の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 60903:2002(MOD)
JIS T 8112:2014の国際規格 ICS 分類一覧
- 13 : 環境.健康予防.安全 > 13.340 : 防護設備 > 13.340.40 : 手及び腕の保護
- 13 : 環境.健康予防.安全 > 13.260 : 電気衝撃に対する防御.活線作業
JIS T 8112:2014の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB7503:2017
- ダイヤルゲージ
- JISK6251:2017
- 加硫ゴム及び熱可塑性ゴム―引張特性の求め方
- JISK6257:2017
- 加硫ゴム及び熱可塑性ゴム―熱老化特性の求め方
- JISK6258:2016
- 加硫ゴム及び熱可塑性ゴム―耐液性の求め方
- JISK6772:1994
- ビニルレザークロス
- JIST8010:2017
- 絶縁用保護具・防具類の耐電圧試験方法
- JISZ8401:2019
- 数値の丸め方
- JISZ8703:1983
- 試験場所の標準状態