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7.9.3 負荷時
リフトの中央懸ちょう点に最大質量の負荷を加え,その負荷が自由に動くようにする。無負荷試験と同
様の手順で試験を繰り返す。剛性身体支持具があるリフトでは,負荷を背もたれに対して図5に示した位
置関係(ただし,座位の前端から350 mm以内とする。)に加える。
懸ちょう式のストレッチャを用いたリフトの場合は,図8に示す負荷方法を適用する。
懸ちょう式ではないタイプのストレッチャを用いたリフトの場合は,図6 a) 及び図6 b) に示す負荷方
法を適用する。
7.10 ブレーキの試験方法
ブレーキの試験方法は,リフトのブレーキを稼働状態として,1°の斜面に置く。最も不利な位置で最大
質量負荷をリフトに加える。最低1分間その位置を保持し,動いた距離を計測する。
7.11 移動力試験方法
試験は,平ら,滑らかかつ水平な鉄板の上で行う。アームが最長リーチになるよう設定し,リフトに最
大質量の負荷を加える。前方及び後方における試験においては,キャスタを押し・引きの方向に対して
180°になるよう設定する。
移動用ハンドルに移動開始の力を徐々に加え,リフトが動き始めるときの力を測定し,移動開始力とし
て記録する。さらに,動いている間の力を測定し,移動状態力として記録する。この試験を前方向及び後
方向にそれぞれ5回繰り返して平均する。
昇降アームを最長リーチにする
最大質量
前方向へ
操作ハンドル
キャスターを押し方向に対して180°旋回させる
図10−移動力試験(前方向)の例
7.12 騒音
昇降機構から水平に1 m離れ,高さ1 mの位置で,最大質量を加えて1昇降サイクルさせたときの騒音
レベルを7.1.2 e) に規定する騒音計で測定する。
8 検査方法
リフトの検査は,形式検査1)と受渡検査2)とに区分し,検査項目はそれぞれ次による。検査は,箇条5
及び箇条6に適合したものを合格とする。
――――― [JIS T 9241-2 pdf 21] ―――――
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なお,形式検査及び受渡検査の抜取検査方式は,受渡当事者間の協議による。
a) 形式検査項目
1) リスクマネジメントによる設計
2) 外観
3) 構造
4) 性能
5) 表示及び取扱説明書
b) 受渡検査項目
1) 外観
2) 表示
注1) 製品の品質が,設計で示す全ての特性を満足するかどうかを判定するための検査。
2) 既に形式検査に合格したものと同じ設計・製造による製品の受渡しをする場合,必要と認める
特性が満足するものであるかどうかを判定するための検査。
9 表示及び取扱説明書
9.1 一般
表示及び取扱説明書は,JIS S 0101及び附属書JAによるとよい。
9.2 表示
9.2.1 一般
この規格の全ての要求事項に適合したリフト機構部及び身体支持具には,容易に消えない方法で見やす
い箇所に次の事項を表示する。また,制御操作部にはその目的機能を表示しなければならない。
a) 製品の名称,規格番号及び種類
b) 製造業者又は販売業者の名前及び住所
c) 種類
d) ロット番号又はシリアル番号
注記 トレーサビリティ及び検査記録の視点から,シリアル番号が望ましい。
e) 製造年月
f) 電動機以外の動力源(例えば,水圧/空圧駆動,操作圧の範囲)の詳細
g) 最大持ち上げ質量
h) 適用身長
i) 着脱式ハンガーには,リフトの最大持ち上げ質量
j) 製品の保護等級(IPコード)[適用する場合 : 6.1 f) 参照]
9.2.2 身体支持具の表示
身体支持具の製造業者は,リフト又はハンガーのいずれにも適合していて安全な組合せであることを確
認するための表示をしなければならない。
9.2.3 剛性身体支持具の表示
製造業者は,剛性身体支持具の上に,少なくとも次の事項を記載したラベルを容易にがれないように
付けなければならない。ただし,d) h) については,取扱説明書に記載してもよい。
a) 警告/注意を促す表示で,介護者にリフト及び身体支持具の利用に当たっては取扱説明書を参照する
ことを示す表示
――――― [JIS T 9241-2 pdf 22] ―――――
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b) 身体支持具が,ある特定のタイプのリフトにだけ使用が適用されるかどうかを示す表示
c) 身体支持具の洗浄又は消毒の方法
注記 例えば,洗浄の場合は,洗濯に関するJIS L 0001の記号がある。
d) 身体支持具個々の適用分野,取扱い方
e) つり上げ方法の中でも特に姿勢,座位姿勢か,側が(臥)位か,又はその両方か,更に機種選択,デ
ザイン,使用方法に関するその他一切の重要情報
f) 身体支持具が特定の被懸ちょう者に適合しない場合には,その具体的な障害の部位及びその症状
g) 損傷,破損又は摩耗が激しい場合には使用を中止することの警告
h) 適応可能な場合は,身体支持具の寸法
9.2.4 ストレッチャ
リフトの中央懸ちょう点からストレッチャシステムが垂下されているならば,ストレッチャには被懸ち
ょう者が製造業者の意図する正常な位置(例 頭の端の位置/足の端の位置)の表示をする。
ストレッチャの表示例として,図11を参照。
図11−ストレッチャの表示例
9.3 取扱説明書
9.3.1 一般
リフト及び/又は身体支持具の購入者には,少なくとも次の情報を含む取扱説明書を提供しなければな
らない。
a) 製造業者,取扱業者又は代理店の名称,住所及び電話番号
b) 使用前のチェックリスト
c) リフトの使用方法
d) リフト及び身体支持具の使用目的及び使用場所
e) ) に規定する主要項目寸法を示すための図又はイラスト
f) アフターサービスを受ける際の連絡先の名称,住所及び電話番号
g) 洗浄,消毒の方法などの保守情報
h) 故障及び対応の詳細
i) 技術仕様
――――― [JIS T 9241-2 pdf 23] ―――――
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− 寸法(必要に応じて,図1,図12及び図13に示すものを含む。)
− 最大持ち上げ質量
例 もし,リフト機構,ハンガー及び身体支持具のそれぞれの最大持ち上げ質量が異なる場合に
は,最も低い最大持ち上げ質量を常に使用しなければならない。
− 安全警告
− 無負荷時のリフトの全質量及び必要に応じて取外し可能(例えば,輸送などのため)な主な部分の
質量
− ハンガーとの組合せで使用される身体支持具のデザイン及び形
j) 計器の誤差及び注意・警告表示の付いている製品については,その詳細
k) 装置が正しく組み立てられ,そして正しく安全に操作できるかを確認するために必要な情報,及び装
置が常に正しく安全に動くことを確実にするために必要な保守の種類及び頻度(附属書B参照)
l) 問合せに対して,提供できる取替え可能部品のリスト
m) リスクマネジメントに基づいた全ての警告
例 床走行式リフトの場合,被懸ちょう者に横方向の力が加わったときに起こる安定性の問題など。
n) 前方移動の方向の表示
o) 図1,図12及び図13に示すような機能的形状
p) 回転時の直径
q) 身体支持具を除くリフトの全質量
r) 分解できる場合,その部品数及び各部品の識別表示
s) 分解できる最も重い部品の質量
t) 適用身長
1
主要項目
1 ベース
a
2 隙間間隔
a ベースの高さ 2
図12−ベースの高さ/隙間間隔
――――― [JIS T 9241-2 pdf 24] ―――――
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主要項目 a 1
1 最高位 2
2 中間位
3 最低位 3
a 最高位(脚部は開いて)における b
壁から中央懸ちょう点までの最
小距離
b 最大リーチ(脚部は開いて)にお
ける壁から中央懸ちょう点まで c
の最小距離
c 最低位(脚部は開いて)における
壁から中央懸ちょう点までの最
小距離
図13−床走行式リフトの主要項目の長さ
9.3.2 身体支持具の取扱説明書
取扱説明書には,身体支持具の接続及び取外しの方法を明確に記載しなければならない。
9.3.3 ハンガーの取扱説明書
ハンガーに関する取扱説明書は,次による。
a) 取扱説明書には,ハンガーと一体となって使われる身体支持具の形及びデザイン,例えば,取付箇所
の数,寸法,取付部の材料についての情報を記載しなければならない。
注記 この情報は,ハンガー上に記載してもよい。
b) 着脱式ハンガーには,リフトの最大持上げ質量を表示しなければならない。
9.3.4 剛性身体支持具の取扱説明書
剛性身体支持具の取扱説明書には,9.3.1によるほか,次の事項を提供しなければならない。
− 身体支持具の構造に使用されている材料
− 身体支持具の調整及び取外し方法
− 適応可能な場合は,身体支持具の寸法
取扱説明書には,被懸ちょう者のために使用する身体支持具が正しいサイズ,タイプ及び形であること
を確認するために,誤使用による安全性への影響を使用者に警告する記述を記載しなければならない。
――――― [JIS T 9241-2 pdf 25] ―――――
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JIS T 9241-2:2015の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 10535:2006(MOD)
JIS T 9241-2:2015の国際規格 ICS 分類一覧
- 11 : 医療技術 > 11.180 : 心身障害者用の介護用具 > 11.180.10 : 移動用介護用具
JIS T 9241-2:2015の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB0641-1:2020
- 製品の幾何特性仕様(GPS)―製品及び測定装置の測定による検査―第1部:仕様に対する合否判定基準
- JISB8360:2015
- 液圧用の鋼線又は繊維補強ゴムホースアセンブリ
- JISB8361:2013
- 油圧―システム及びその機器の一般規則及び安全要求事項
- JISB8364:2000
- 液圧用繊維補強ゴムホースアセンブリ
- JISB8370:2013
- 空気圧―システム及びその機器の一般規則及び安全要求事項
- JISC0920:2003
- 電気機械器具の外郭による保護等級(IPコード)
- JISC1509-1:2017
- 電気音響―サウンドレベルメータ(騒音計)―第1部:仕様
- JISS0101:2000
- 消費者用警告図記号
- JIST0102:2011
- 福祉関連機器用語[支援機器部門]
- JIST0601-1-2:2018
- 医用電気機器―第1-2部:基礎安全及び基本性能に関する一般要求事項―副通則:電磁妨害―要求事項及び試験
- JIST9241-5:2015
- 移動・移乗支援用リフト―第5部:リフト用スリング
- JIST9241-6:2015
- 移動・移乗支援用リフト―第6部:立ち上がり用リフト