この規格ページの目次
- 5 光ディスクの品質
- 5.1 光ディスク規格(CD,DVD及びBD)
- 5.2 光ディスクの期待寿命の推定
- 6 長期保存用途に使用する光ディスクとドライブとの組合せ
- 6.1 一般
- 6.2 長期保存用途に使用するドライブ
- 6.3 長期保存用途に使用する光ディスク
- 7 光ディスクの品質判別方法
- 7.1 一般
- 7.2 試験方法
- 7.3 データエラー測定による品質区分
- 8 光ディスクの品質検査及び長期保存システムの運用
- 8.1 一般
- 8.2 初期品質検査
- 8.3 定期品質検査
- 8.4 品質検査に関する付随事項
- 8.5 光ディスクの取扱方法及び保存
- JIS X 6257:2017の国際規格 ICS 分類一覧
- JIS X 6257:2017の関連規格と引用規格一覧
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X 6257 : 2017
5 光ディスクの品質
5.1 光ディスク規格(CD,DVD及びBD)
代表的なCD,DVD及びBDディスクの種類及び品質判別方法は,表1による。
表1−光ディスクの品質判別方法
光ディスク 記録形区分 記録層数 容量 代表的な品質判別方法a)
CD CD-R 追記形 単層 640 MB/700 MB C1エラー測定
DVD DVD-R 追記形 単層/2層 4.7 GB/8.5 GB PIエラー測定
DVD+R b) 追記形 単層/2層 4.7 GB/8.5 GB
BD BD Recordable 追記形 単層/2層 25 GB/50 GB RSER及び
disk 3層/4層 100 GB/128 GB バーストエラーの測定
3層両面 200 GB
注a) 各記録媒体に対する品質判別方法は,7.2.2に規定する試験パラメタを使用する。
CD,DVD及びBDディスクを使用して電子化文書を長期保存する方法として,JIS Z 6017が使われてい
る。また,DVDディスクのためのデータ移行方法として,ISO/IEC 29121及びJIS X 6255がある。
b) この名称は一般的な名称であり,国際規格であるISO/IEC規格及びEcma(Ecma International : 情報通信シ
ステム分野における国際的な標準化団体)規格では,+Rフォーマットと記されている。
5.2 光ディスクの期待寿命の推定
光ディスクの期待寿命は,ISO/IEC 16963に規定された試験によって推定する。
6 長期保存用途に使用する光ディスクとドライブとの組合せ
6.1 一般
箇条6では,光ディスクを使用してデータを長期保存する場合に要求される,光ディスク及び記録に使
用するドライブの要件を規定する。長期保存用途専用の高品質な光ディスクとドライブとの組合せを採用
することで,長期保存における記録データの記録信号劣化が低減できる。
6.2 長期保存用途に使用するドライブ
ドライブは,使用する光ディスクに対して記録特性が最適化される制御プログラムを搭載し,7.3に規定
する記録品質が確認された高品質なものを使用する。
記録時の光ディスクの回転方式は,線速度を一定とするもの(CLV)とし,その線速度は,記録に使用
するドライブと光ディスクとの組合せで指定又は推奨する速度とする。
6.3 長期保存用途に使用する光ディスク
光ディスクは,長期保存用として設計され,出荷時にディフェクト管理などによって選別された高品質
なものを使用する。また,6.2に規定する組合せ品質が確認されているドライブを使用して記録した光ディ
スクによって,ISO/IEC 16963に規定された試験によって期待寿命が推定されているものを使用する。
7 光ディスクの品質判別方法
7.1 一般
箇条7では,長期保存用途の光ディスクの品質判別試験方法及びその基準を規定する。
7.2 試験方法
7.2.1 試験の準備
光ディスクは,試験実施に先立ち,ほこり(埃),指紋,その他の汚れがないかを確認する。汚れなどが
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あった場合には,8.5に規定する取扱方法に従って,これらの汚れを除去する。顕微鏡による検査をすれば,
保護コーティングの離,小穴などの物理的劣化を明らかにできる場合がある。
7.2.2 試験パラメタ
試験に用いるデータエラーのパラメタは,次による。
a) IS X 6282で規定するCD-Rの場合は,エラー訂正する前の最大C1エラー数を測定する。
b) IS X 6249又はJIS X 6252で規定するDVD-R,JIS X 6251又はISO/IEC 25434で規定する+Rディス
クの場合は,エラー訂正する前の連続する8個のECCブロックの最大PI SUM 8を測定する。
c) SO/IEC 30190又はISO/IEC 30191で規定するBD Recordable diskの場合は,エラー訂正する前の最大
ランダムシンボルエラーレート(最大RSER)及び最大バーストエラー(1LDCブロック当たりの合計
したバイト数)を測定する。
7.2.3 試験用光ディスクの記録方法
試験に使用する光ディスクは,光ディスクの製造業者とドライブの製造業者とによって決められた最適
な方法を用いて,6.2に示す組合せ品質が確認されているドライブによって記録する。
記録時の光ディスクの回転方式は,線速度を一定とするもの(CLV)とし,その線速度は,記録に使用
する光ディスクとドライブとの組合せで指定又は推奨する速度とする。
光ディスクの全ユーザデータエリアを任意のユーザデータで記録することが望ましいが,光ディスク半
径位置によって内周,中周及び外周に3ゾーンを指定して記録してもよい(例えば,25 mm,40 mm,55 mm
それぞれ5 mm幅など)。多層光ディスクの場合は,全ての層を記録する。
7.2.4 再生評価ドライブ
記録した光ディスクは,それぞれ7.2.2に規定するJIS又はISO/IEC規格で規定された基準ディスク評
価機又はこれと同等な再生評価ドライブで検査する。また,評価は,それぞれの光ディスクの規格で規定
された測定条件で検査する。
再生評価ドライブは,基準ディスク評価機との一定の再生特性の相関を確認しているものを使用する。
7.3 データエラー測定による品質区分
7.2.3に従ってデータを記録した光ディスクは,7.2.4に規定する再生評価ドライブを使用し,7.2.2に規
定するデータエラーを次によって試験する。さらに,5.2に規定する期待寿命推定試験の結果とを合わせ,
表2の品質グレード区分のいずれに該当するかを判別する。
a) データを記録した全領域を検査する。7.2.3で記録ゾーンが指定されている場合には,それらのゾーン
の記録領域を検査する。多層光ディスクの場合は,記録した全層を検査する。
b) 検査値は,検査領域内の最大値とする。
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表2−光ディスクの品質判定基準
品質グレード 光ディスクの種類 ISO/IEC 16963
CD-R DVD-R,+R BD Recordable disk による
検査項目 寿命推定結果
C1エラー PI SUM 8 RSER及び
バーストエラー
グレード10 110未満 140未満 5.0×10−4未満 10年以上
及び
800バイト未満
グレード30 80未満 100未満 3.5×10−4未満 30年以上
及び
800バイト未満
グレード100 80未満 100未満 3.5×10−4未満 100年以上
及び
800バイト未満
8 光ディスクの品質検査及び長期保存システムの運用
8.1 一般
箇条8では,ユーザが光ディスクを長期保存用途に使用する場合の品質検査及び運用方法について規定
する。
a) ユーザは箇条8の規定を満足する光ディスクとドライブとを使用して長期保存のシステム運用を行う。
b) 品質グレードが確認されている光ディスクであっても,購入後に長期間経過しているような場合には,
環境などの影響で記録特性が変化している可能性もあるため,使用しないことが望ましい。
c) 記録前に,光ディスク記録面の汚れ,ほこり(埃)などがないことを確認し,もしあれば,8.5に従っ
て適切に除去することが望ましい。
d) 光ディスクを保管していた温度及び湿度環境と大きく異なる環境で記録する場合は,光ディスクの反
りが変化する可能性があるため,記録しようとする環境に十分に放置してから記録することが望まし
い。
8.2 初期品質検査
データを記録した光ディスクは,データエラーを測定し,表2によってその品質グレードに応じた初期
品質を判断する。
初期記録品質は,表2に規定した品質判定基準を満たすことが必要であり,満たさない場合は不合格と
し,必要に応じて再作成する。
初期品質検査は,次による。
a) データを記録した全領域を検査する。多層光ディスクの場合は,記録した全層を検査する。
b) 記録済み光ディスクの全数を検査する。検査値は,光ディスク面内の最大値とする。
c) 検査で品質判定基準を満たさない場合又はデータ領域内に訂正不能エラーが発生した場合には,再作
成する。
なお,光ディスク記録面の汚れ,ほこり(埃)などを8.5に従って適切に除去した後に検査をし直
し,品質判定基準を満たしていることが確認された場合には,再作成の必要はない。
d) 全ての検査結果(光ディスク上のエラー分布など)並びに記録速度及び検査速度は,記録を残し,保
存期間中のデータ移行に対する判断材料とする。
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8.3 定期品質検査
データを記録した光ディスクは,定期的にデータエラーを次によって検査し,光ディスクの品質グレー
ドに応じて表3又は表4によって品質を判断する。
a) 保存している光ディスクの同一記録条件(ロット)のものから抜取検査を行う。抜取検査の結果が,
区分2又は区分3となったロットに関しては,その全数を検査することが望ましい。
b) 区分3が発生した場合には,直ちに対策して再作成する。区分2の場合には,1年以内に再作成する。
なお,光ディスク記録面の汚れ,ほこり(埃)などを8.5に従って適切に除去した後に検査をし直
し,区分1を満たしていることが確認された場合には,再作成の必要はない。
c) 定期品質検査の頻度は,約5年ごとを目安とし,保存する文書の保存計画と合わせて頻度を決定する。
定期品質検査の間隔は,使用した光ディスクの品質グレードに応じて変更することができる。変更
に関しては,ISO/IEC 29121及びJIS X 6255によることが望ましい。
d) データ移行する場合は,作業内容を管理台帳に記載する。管理台帳に関しては,JIS Z 6017によるこ
とが望ましい。
表3−定期品質検査時のデータエラー区分(グレード10)
区分 光ディスクの種類
CD-R DVD-R,+R BD Recordable disk
検査項目
C1エラー PI SUM 8 RSER及び
バーストエラー
1 良好な状態 160未満 200未満 7.1×10−4未満
及び
1 200バイト未満
2 1年以内に対策 160以上 220未満 200以上 280未満 7.1×10−4以上
1.0×10−3未満
及び/又は
1 200バイト以上
1 900バイト未満
3 直ちに対策 220以上 280以上 1.0×10−3以上
及び/又は
1 900バイト以上
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表4−定期品質検査時のデータエラー区分(グレード30及びグレード100)
区分 光ディスクの種類
CD-R DVD-R,+R BD Recordable disk
検査項目
C1エラー PI SUM 8 RSER及び
バーストエラー
1 良好な状態 110未満 140未満 5.0×10−4未満
及び
1 200バイト未満
2 1年以内に対策 110以上 220未満 140以上 280未満 5.0×10−4以上
1.0×10−3未満
及び/又は
1 200バイト以上
1 900バイト未満
3 直ちに対策 220以上 280以上 1.0×10−3以上
及び/又は
1 900バイト以上
8.4 品質検査に関する付随事項
初期品質検査及び定期品質検査は,次の付随事項に従って実施する。
a) データエラーを測定する検査用再生評価ドライブは,基準光ディスク又は製造業者が用意した基準光
ディスクに準じた校正用光ディスクを使用して,基準光ディスク評価機との相関を確認したものを使
用する。記録ドライブと検査ドライブとを兼ねる機器もこれに準じる。
b) ユーザデータを記録した全領域を検査する。多層光ディスクの場合は,記録した全層を検査する。
c) 検査値は,検査領域内の最大値とする。
d) 全ての検査結果(光ディスク上のエラー分布など)並びに記録速度及び検査速度は,管理台帳に記録
を残し,保存期間中のデータ移行に対する判断材料とする。管理台帳に関しては,JIS Z 6017による
ことが望ましい。
8.5 光ディスクの取扱方法及び保存
光ディスクの取扱方法及び保存に関しての注意事項は,次による。
a) 光ディスクを持つときは,光ディスク表面に指紋などが付かないように中央のあな(孔)に人差し指
を,外周に親指を掛けて持つ。
b) 記録面に汚れ,ほこり(埃)などが付着した場合は,眼鏡拭きのような柔らかい布で,きずが付かな
いように軽く拭き取る。拭くときには内から外へ(光ディスクの中心から外周に向かって)直線的に
拭く。
c) タイトルなどをレーベル面にペンで記入する際は,先の柔らかいフェルトペンを使用する。
d) 光ディスクのレーベル面にラベル,シールなどを貼ることは,再生異常又は装置故障の原因となる危
険性があるので避ける。
e) インクジェットプリンタを使用したレーベル印刷時には,使用したインクが十分に乾燥していること
を確認する。インクが乾燥するまで触らない。
f) 光ディスクを結露させない。結露のおそれがある場合には,室温に十分なじませてから使う。
g) 直射日光を避け,できるだけほこり(埃)の少ない環境で保存する。
h) 光ディスクを保存する場合は,ケースに入れて保存する。
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JIS X 6257:2017の国際規格 ICS 分類一覧
JIS X 6257:2017の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISX6249:2009
- 80mm(1.46GB/面)及び120mm(4.70GB/面)DVDレコーダブルディスク(DVD-R)
- JISX6251:2009
- 120mm(4.7GB/面)及び80mm(1.46GB/面)+Rフォーマット光ディスク(16倍速まで)
- JISX6252:2011
- 120mm(8.54Gbytes/面)及び80mm(2.66Gbytes/面)2層DVDレコーダブルディスク(DVD-R for DL)
- JISX6255:2019
- 長期データ保存用光ディスクのためのデータ移行方法
- JISX6282:2009
- 情報交換用120mm追記形光ディスク(CD-R)
- JISZ6017:2013
- 電子化文書の長期保存方法