JIS Y 1001:2019 サービスロボットを活用したロボットサービスの安全マネジメントシステムに関する要求事項 | ページ 3

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業としてロボットを販売又は賃貸する人又は組織。
3.39
使用上の情報(information for use)
ロボットの安全上の仕様,使用の限定,及び安全かつ正しい機械の使用を確実にするために必要な運用
上の順守事項及び残留リスクを含んだ情報。
注記 一般的に,使用上の情報は取扱説明書として製造業者が提供している。
3.40
使用の限定(use restriction)
製造業者が設計時に意図した,サービスロボットの,使用する環境,受益者制限,受益者の行動制限,
使用に当たって必要となる力量及び力量を獲得するための教育·訓練内容,安全に関わる性能が維持され
る期間並びに必要な保守·点検を含む使用条件。
注記 使用の限定は,JIS B 9700の5.3(機械類の制限の決定)に規定されている機械類の制限に相当
している。
3.41
ライフサイクル(life cycle)
サービスロボットの輸送及び設置から最終処分までを含む,連続的で,かつ,相互に関連するロボット
サービスにおけるマネジメントシステムの段階群。
注記 ライフサイクルの段階には,サービスロボットの輸送,設置,使用,サービス内容の変更,点
検·保守,使用後の処理及び最終処分が含まれる。
(JIS Q 14001の3.3.3を修正)
3.42
安全規格(safety standards)
サービスロボットの安全要求事項を規定する規格。
注記 代表的なものとして,JIS B 8445,JIS B 8446-1,JIS B 8446-2,JIS B 8446-3及びJIS B 8456-1
がある。
3.43
ロボットサービスにおける第三者(third party of robot service)
ロボットサービスの実施空間内において,受益者,及びロボットサービスプロバイダとしての業務を行
う者を除く人。
注記 ロボットサービスにおける第三者は,一般に,特定のロボットの安全に関する知識及び知見を
事前にはもっていないと考えられる。
(JIS B 8446-1の3.6を修正)
3.44
第三者専門家(third party who has special knowledge)
機械安全に関する知識をもつとみなされる人又は組織。
注記1 例えば,認証機関,又は厚生労働省が通達した“設計技術者,生産技術管理者に対する機械
安全に係る教育に関し留意すべき事項”(平成26年4月15日付基安安発0415第1号)に示
す,機械安全に関する知識をもつとみなされる者[システム安全エンジニア,セーフティア
セッサ(部分),労働安全衛生コンサルタント(部分)]が考えられる。
注記2 サービスプロバイダに所属する人が第三者専門家に該当する場合がある。

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3.45
危険事象(hazardous event)
危害を起こし得る事象(JIS B 9700の3.9参照)。
3.46
事故(accident)
危険事象のうち,結果として危害を引き起こした出来事。

4 組織の状況

4.1 一般

  組織及びそのサービスの性質によって,この規格の要求事項のいずれかが適用不可能な場合には,当該
要求事項を除外することができる。ただし,除外する事項及びその理由を文書化しなければならない。こ
のような除外を行った場合,除外を行うことが,ロボットサービス安全マネジメントシステムを成功裏に
確立し,実施し,維持し,改善する組織の能力に影響を及ぼさないときに限り,この規格への適合の宣言
が認められる。

4.2 組織及びその状況の理解

  組織は,組織の目的に関連し,かつ,そのロボットサービス安全マネジメントシステムの意図した成果
を達成する組織の能力に影響を与える,外部及び内部の課題を決定しなければならない。
組織は,これらの外部及び内部の課題に関する情報を監視し,レビューしなければならない(JIS Q 9001
の4.1を修正)。
注記1 外部の課題とは,例えば,次の事項が挙げられる。
− 国際,国内,地方又は地域を問わず,文化,社会,法律,技術,経済,自然及び競争の
状況
− 競合他社の状況
− 外部利害関係者との関係
− 上記のいずれかに関わる変化
注記2 内部の課題とは,例えば,次の事項が挙げられる。
− 組織の活動,戦略的な方向性,文化,能力(資本,時間,人的資源,プロセス)
− 内部の利害関係者間の関係
− 上記のいずれかに関わる変化

4.3 利害関係者のニーズ及び期待の理解

  組織は,次の事項を決定しなければならない。
− ロボットサービス安全マネジメントシステムに関連する利害関係者
− それらの利害関係者の,関連する要求事項
組織は,ロボットサービス安全マネジメントシステムに関連する利害関係者を決定する際に,次の事項
を考慮しなければならない。
− ロボットの所有者
− フィールド提供者
− 関連する行政機関
− 関連する外部委託先

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− 製造業者
− 販売者又はリース·レンタル業者
− 受益者
注記1 一般に製造業者が使用上の情報で指定する指示事項は,利害関係者の関連する要求事項に含
まれる。
注記2 ロボットサービスの位置付けが実証実験から事業へと変化する際には,ロボットサービス安
全マネジメントシステムに関連する利害関係者及びそれらの利害関係者の関連する要求事項
が変化する場合がある。
実証実験とは,ロボットを実際の場面で使用し,実用化に向けての問題点(安全性及び/
又は価値など)を検証しながら受益者に利益を与えるための行為である。
注記3 販売者及びリース·レンタル業者が無償で提供する場合であっても,有償の場合と同等の責
任を負うと考えられる。

4.4 ロボットサービス安全マネジメントシステムの適用範囲の決定

  組織は,ロボットサービス安全マネジメントシステムの適用範囲を定めるために,その境界及び適用可
能性を決定しなければならない。
この適用範囲を決定するとき,組織は,次の事項を考慮しなければならない。
− 4.2に規定する外部及び内部の課題
− 4.3に規定する要求事項
− 実施するロボットサービスの運用内容(6.1.2.2を参照)
ロボットサービス安全マネジメントシステムの適用範囲は,文書化した情報として維持しなければなら
ず,かつ,利害関係者がこれを入手できるようにしなければならない。

4.5 ロボットサービス安全マネジメントシステム

  組織は,この規格の要求事項に従って,ロボットサービス安全パフォーマンスを確保するために必要な
プロセス及びそれらの相互作用を含む,ロボットサービス安全マネジメントシステムを確立し,実施し,
維持し,かつ,継続的に改善しなければならない。

5 リーダーシップ

5.1 リーダーシップ及びコミットメント

  トップマネジメントは,次に示す事項によって,ロボットサービス安全マネジメントシステムに関する
リーダーシップ及びコミットメントを実証しなければならない。
− ロボットサービス安全方針及びロボットサービス安全目標を確立し,それらが組織の戦略的な方向性
と両立することを確実にする。
− 組織の事業プロセスへのロボットサービス安全マネジメントシステムのための要求事項の統合を確実
にする。
注記1 この規格で“事業”という場合,それは,組織の存在の目的の中核となる活動という広義
の意味で解釈される場合がある。
− ロボットサービス安全マネジメントシステムに必要な資源が利用可能であることを確実にする。
注記2 具体的には,例えば,ロボットサービスを安全に運用するために必要な人的資源,設備及
び予算を確保し,計画どおりに実行できるようにすることである。
− 有効なロボットサービス安全マネジメントシステムの重要性,及びロボットサービス安全マネジメン

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トシステムのための要求事項への適合の重要性を組織の管理下で働く人々及び関連する利害関係者へ
伝達する。
注記3 具体的には,例えば,この規格への適合だけでなくロボットサービスの安全運用について
の重要性を会議,社内報,電子掲示板,E-メールなどを通じて発信することである。
− ロボットサービス安全マネジメントシステムがその意図した成果を達成することを確実にする。
− ロボットサービス安全マネジメントシステムの有効性に寄与するよう組織の管理下で働く人々及び関
連する利害関係者を指揮し,支援する。
− 継続的改善を促進する。
注記4 具体的には,例えば,改善提案に対するインセンティブの設定である。
− その他の関連する管理層がその責任の領域においてリーダーシップを実証するよう,管理層の役割を
支援する。

5.2 方針

  トップマネジメントは,次の事項を満たすロボットサービス安全方針を確立しなければならない。
a) 組織の目的に対して適切である。
b) ロボットサービス安全目標の設定のための枠組みを示す。
注記1 ロボットサービス安全目標の設定のための枠組みを示すとは,例えば,期初に今期の安全
目標を決めるための会議を行う仕組みを構築することである。
c) 適用される要求事項を満たすことへのコミットメントを含む。
d) ロボットサービス安全マネジメントシステムの継続的改善へのコミットメントを含む。
注記2 ロボットサービス安全方針には,次の事項を含む場合がある。
− 受益者及びロボットサービスにおける第三者の安全確保の重要性への言及
− 関係法令の順守
− ロボットサービス安全マネジメントシステムのための要求事項の順守
− ロボットサービス安全パフォーマンス向上のために適切な資源の割当て
− 緊急事態への対応準備の徹底
− ロボットサービス安全パフォーマンス向上につながる継続的な改善
ロボットサービス安全方針は,次に示す事項を満たさなければならない。
− 文書化した情報として利用可能である。
− 組織内に伝達する。
− 必要に応じて,利害関係者が入手可能である。

5.3 組織の役割,責任及び権限

  トップマネジメントは,関連する役割に対して,責任及び権限を割り当て,組織内に伝達することを確
実にしなければならない。
トップマネジメントは,次の事項に対して,責任及び権限を割り当てなければならない。
a) ロボットサービス安全マネジメントシステムが,この規格の要求事項に適合することを確実にする。
b) ロボットサービス安全マネジメントシステムのパフォーマンスをトップマネジメントに報告する。

6 計画

6.1 リスクアセスメント

  組織は,リスク分析及びリスク評価を含むリスクアセスメントを実施しなければならない。組織は,リ

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スクアセスメントの妥当性について,第三者専門家の意見聴取を行うことが望ましい。組織は,リスクア
セスメントの結果を文書化し,維持しなければならない。
これら(6.1)の要求事項は,全てのロボットサービスに適用しなければならない。
6.1.1 リスクアセスメントの準備
組織は,リスクアセスメントを実施する人に必要な力量を規定しなければならない。規定した内容に従
って,リスクアセスメントを実施する人を決定しなければならない。
組織は,リスク評価においてリスク低減活動の必要性を判断するための基準を決定しなければならない。
これらの決定に際しては,必要に応じて,4.3で規定するロボットサービス安全マネジメントシステムに
関連する利害関係者の参加を考慮しなければならない。
組織は,製造業者若しくは販売者又はリース·レンタル業者から使用上の情報を入手しなければならな
い。
6.1.2 リスク分析
6.1.2.1 使用上の情報
組織は,リスク分析の実施において,使用上の情報の内容を考慮しなければならない。
組織は,使用上の情報に不明点及び不足がある場合には,製造業者への問合せなどを通じて不明点及び
不足を解消した上でリスク分析を行わなければならない。
組織は,使用上の情報の妥当性について,第三者専門家の意見聴取を行うことが望ましい。あるサービ
スロボットが,第三者専門家によって安全規格への適合を確認されている場合は,その使用上の情報の妥
当性については既に第三者の専門家の意見聴取がなされていると考えてよい。
組織は,必要に応じて,フィールド提供者からロボットサービスを実施する施設又は場所に関する情報
を入手し,リスク分析の実施においてその内容を考慮しなければならない。
6.1.2.2 ロボットサービスの運用内容の規定
組織は,ロボットサービスの運用内容を規定し,文書化しなければならない。
組織が,ロボットサービスの運用内容を規定する場合には,次の事項を考慮に入れなければならない。
− ロボットサービスの運用内容と使用上の情報に含まれる製造業者の意図した使用の限定範囲との関係
(図A.1,図A.2及び図A.3参照)。
− 実施形態が,実証試験又は事業のいずれに該当するか。
注記1 ロボットサービスの運用内容を規定するための項目の例として,上記に加えて次が考えられ
る。
− 提供する便益
− 使用するロボット
− 実施場所
組織は,ロボットサービスに使用するサービスロボットを選ぶ場合に,第三者の専門家によって安全規
格への適合が確認されているサービスロボットを選ぶことが望ましい。そのようなサービスロボットを選
ばない場合は,組織は,用いたいサービスロボットについて,改めて第三者専門家の意見聴取を行うこと
が望ましい。
組織は,ロボットサービスに第三者専門家が安全規格への適合を確認していないサービスロボットを使
用する場合及びロボットサービスの運用内容と使用上の情報に含まれる製造業者の意図した使用の限定範
囲との関係は,その安全性について第三者専門家の意見聴取を行うことが望ましい。
注記2 例えば,附属書Aのケース2又はケース3に該当する場合がある。

――――― [JIS Y 1001 pdf 15] ―――――

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JIS Y 1001:2019の国際規格 ICS 分類一覧

JIS Y 1001:2019の関連規格と引用規格一覧