JIS Z 2101:2009 木材の試験方法 | ページ 4

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試験体の平均年輪幅が4 mmを超えるときは,試験体の半径方向の辺長を少なくとも5年輪を含む長さ
とすることが望ましい。
5.4.3 試験体の作製
密度と強度との関係を求める場合には,密度測定用試験体は,強度測定用の試験体から作製するか,又
は強度測定用の試験体に近接した部位から作製することが望ましい。

5.5 測定手順

5.5.1  含水率がuの試験体の質量及び容積の測定
含水率がuの試験体の質量及び容積の測定は,次による。
a) 試験体の質量を5.3.2に規定した天びんを用いて測定する。
b) 試験体の直方体の各辺の長さを5.3.1に規定した寸法測定器を用いて測定し計算によって容積を算出
する。ただし,寸法測定をしなくても0.01 cm3の精度で容積を測定できる場合は,その方法で容積を
測定してよい。
5.5.2 全乾状態での質量及び容積の測定
試験体に変形及び割れを生じさせないようにゆっくり恒量になるまで4.3.2に規定した乾燥機を用いて
乾燥する。乾燥後は,速やかに質量及び容積の測定を5.5.1の規定によって行う。
5.5.3 容積密度の測定
容積密度の測定は,次による。
a) 全乾状態における試験体の質量測定は,5.5.2の規定による。
b) 繊維飽和点以上の含水率における試験体の容積は,繊維飽和点以上の含水率における試験体の各辺を
5.3.1に規定した寸法測定器を用いて測定し,計算によって求める。
なお,繊維飽和点以上の含水率における試験体は,水に浸せきして寸法変化が生じなくなった試料
から作製する。

5.6 結果の計算及び表示

  密度の測定結果の計算方法及び表示は,次による。
a) 試験時の含水率がuにおける試験体の密度は,次の式によって計算し,0.01 g/cm3まで表示する。
mu mu
u
au bu lu vu
ここに, ρu : 試験時の含水率がuにおける試験体の密度 (g/cm3)
mu : 試験時の含水率がuにおける試験体の質量 (g)
au,bu,lu : 試験時の含水率がuにおける試験体の各面の長さ (cm)
vu : 試験時の含水率がuにおける試験体の容積 (cm3)
b) 全乾状態における試験体の密度は,次の式によって計算し,0.01 g/cm3まで表示する。
mo mo
o
ao bo lo vo
ここに, ρo : 全乾状態における試験体の密度 (g/cm3)
mo : 全乾状態における試験体の質量 (g)
ao,bo,lo : 全乾状態における試験体の各面の長さ (cm)
vo : 全乾状態における試験体の容積 (cm3)
c) 試験体の容積密度は,次の式によって計算し,0.01 g/cm3まで表示する。
mo mo
R
amax bmax lmax vmax
ここに, R : 試験体の容積密度(kg/m3又はg/cm3)
amax,bmax,lmax : 繊維飽和点以上の含水率における試験体の各面の

――――― [JIS Z 2101 pdf 16] ―――――

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長さ(m又はcm)
vmax : 繊維飽和点以上の含水率における試験体の容積
(m3又はcm3)
d) 試験時の含水率がuにおける試験体の密度,全乾状態における試験体の密度及び試験体の容積密度の
平均値は,0.01 g/cm3まで表示する。

5.7 試験報告

  試験結果は,3.9によって報告する。また,3.9 e)には,試験体が直方体以外の場合は,容積測定方法を
追加する。

6 収縮率の測定

6.1 一般

  この箇条では,木材の半径方向,接線方向及び繊維方向における収縮率の測定方法,並びに体積収縮率
の測定方法について規定する。

6.2 測定概要

  繊維飽和点以上の含水率の木材が,気乾状態で平衡したとき及び全乾状態に達したとき,更には必要に
応じて標準状態のときの寸法変化を木材の半径方向,接線方向及び繊維方向について測定し,収縮率を算
出する。

6.3 寸法測定器

  寸法を0.01 mmの精度で測定できるもの。

6.4 試験体の作製

6.4.1  半径方向の収縮率及び接線方向の収縮率
試験体は,図4に示すように木材の半径方向2030 mm,接線方向2030 mm,繊維方向530 mmの
正しい二方まさ(柾)の直方体とする。
6.4.2 繊維方向の収縮率
試験体は,図5に示すように木材の半径方向2030 mm,接線方向5 mm,繊維方向60 mmの正しい平
まさ(柾)の板とする。
6.4.3 木取り
追まさ(柾)木取りを避けるため,試験体の半径方向の一辺に対する年輪の傾きθ(図6参照)は10度
以内とする。
図4−半径方向及び接線方向の 図5−繊維方向の収縮率試験体 図6−年輪の傾き
収縮率試験体

6.5 測定手順

――――― [JIS Z 2101 pdf 17] ―――――

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6.5.1 含水率が繊維飽和点以上の試験体の準備及び測定手順
含水率が繊維飽和点以上の試験体の準備及び測定手順は,次による。
a) 含水率が繊維飽和点以上の試験体を準備する。ただし,含水率が繊維飽和点以上の試験体を準備する
ことができない場合は,試験体を20±5 ℃の水に浸せきさせて試験体の含水率を繊維飽和点以上にし
たものを準備する。試験体の含水率が繊維飽和点以上であるかの確認は,数個の試験体の寸法を3日
ごとに測定し,連続した測定において寸法の差が0.02 mm以内になるまで吸水させたかによる。
b) 測定基準線の設定 半径方向収縮率,接線方向収縮率及び体積収縮率測定用の試験体には,木口面の
両中心線付近に一辺に対して直角及び平行に,繊維方向用の試験体にはまさ(柾)目面の縦中心線付
近に繊維方向の一辺と平行に測定基準線を設ける(図4参照)。
c) 体積収縮率の計算には,繊維方向の長さを測定する必要はないが特に測定する場合には,まさ(柾)
目面に繊維方向の一辺と平行な測定基準線を設ける(図5参照)。
d) 測定基準線の長さを6.3に規定した寸法測定器を用いて測定する。
6.5.2 気乾状態の試験体の準備及び測定手順
気乾状態の試験体の準備及び測定手順は,次による。
a) 試験体は,室内環境において十分に乾燥したものを使用し,含水率を全乾法を用いて確認する。
b) 測定基準線の長さを,6.3に規定した寸法測定器を用いて測定する。
6.5.3 標準状態の試験体の準備及び測定手順
標準状態の試験体の準備及び測定手順は,次による。
a) 試験体を温度20±2 ℃,相対湿度 (65±3) %の条件下におき,標準状態の試験体を作製する。
b) 平衡状態は,環境が安定した後,数個の試験体の寸法を6時間ごとに測定し,連続した測定において
寸法の差が0.02 mm以下になったことを確認する。ただし,この確認は,4.5 b)の質量測定の方法を用
いてもよい。
c) 測定基準線の長さを,6.3で規定した寸法測定器を用いて測定する。
6.5.4 全乾状態の試験体の準備及び測定手順
全乾状態の試験体の準備及び測定手順は,次による。
a) 試験体を103±2 ℃で一定の寸法になるまで乾燥する。
b) 全乾状態であるかの確認は,乾燥開始6時間後から2時間ごとに数個の試験体の寸法を測定し,連続
した測定において寸法の差が0.02 mm以下になったことによる。この確認は4.5 b)の質量測定の方法
を用いてもよい。
c) 全乾状態の試験体は,乾燥剤入りのデシケータ中で常温 (535 ℃) に戻す。
d) 測定基準線の長さを6.3に規定した寸法測定器を用いて測定する。ただし,割れが生じた試験体は,
測定に用いない。
e) 必要に応じて密度及び試験体の中央年輪を円とみなして,その曲率半径を測定する。

6.6 結果の計算

6.6.1  半径,接線及び繊維方向の収縮率
半径方向,接線方向及び繊維方向の収縮率は,次による。
a) 気乾状態までの収縮率,標準状態までの収縮率及び全収縮率は,次の式によって計算し,小数点以下
2けたまで表示する。
L1 L2
( ad ) 100
L1

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L1 L3
100
L1
L1 L4
max 100
L1
ここに, β(ad) : 気乾状態までの収縮率 (%)
β : 標準状態までの収縮率 (%)
βmax : 全収縮率 (%)
Lr1,Lt1,Ll1 : 繊維飽和点以上での基準線の寸法 (mm)
Lr2,Lt2,Ll2 : 気乾状態に達したときの基準線の寸法 (mm)
Lr3,Lt3,Ll3 : 標準状態に達したときの基準線の寸法 (mm)
Lr4,Lt4,Ll4 : 全乾状態に達したときの基準線の寸法 (mm)
ただし,r : 半径方向
t : 接線方向
l : 繊維方向
b) 含水率が15 %までの収縮率及び含水率1 %に対する平均収縮率は,次の式によって計算し,小数点以
下2けたまで表示する。
L2 4
% 100
15
L1 L15
15 100
L1
ここに, β% : 含水率1 %に対する平均収縮率 (%)
β15 : 含水率15 %までの収縮率 (%)
u : L2を測定したときの含水率 (%)
L15 : 含水率15 %のときの基準線の寸法で,L2及びL4から比例的
に次の式で算出したもの
15 L2 L4
L15 L4
u
c) 標準状態までの収縮率,気乾状態までの収縮率及び全収縮率の平均値は,小数点以下2けたまで表示
する。
6.6.2 体積収縮率
体積収縮率は,次による。
a) 全乾状態に達したときの全体積収縮率は,次の式によって計算し,小数点以下2けたまで表示する。
L1t Lr1 Lt4 Lr4
vmax 100
Lt1 Lr1
ここに, βvmax : 全体積収縮率 (%)
L t1 : 繊維飽和点以上での接線方向の基準線の寸法 (mm)
L r1 : 繊維飽和点以上での半径方向の基準線の寸法 (mm)
L t4 : 全乾状態に達したときの接線方向の基準線の寸法 (mm)
L r4 : 全乾状態に達したときの半径方向の基準線の寸法 (mm)
b) 標準状態に達するまでの体積収縮率は,次の式によって計算し,小数点以下2けたまで表示する。
Lt1 Lr1 Lt3 Lr3
v 100
Lt1 Lr1
ここに, βv : 標準状態に達するまでの体積収縮率 (%)
L t 3 : 標準状態に達したときの接線方向の基準線の寸法 (mm)
L r 3 : 標準状態に達したときの半径方向の基準線の寸法 (mm)

――――― [JIS Z 2101 pdf 19] ―――――

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なお,繊維方向の基準線を測定した場合には,全乾状態に達したときの全体積収縮率及び標準状態
に達するまでの体積収縮率は,それぞれ次の式によって計算し,小数点以下2けたまで表示する。
Lt1 Lr1 Ll1 Lt4 Lr4 Ll4
vmax 100
Lt1 Lr1 Ll1
Lt1 Lr1 Ll1 Lt3 Lr3 Ll3
v 100
Lt1 Lr1 Ll1
ここに, L l1 : 繊維飽和点以上での繊維方向の基準線の寸法 (mm)
L l3 : 標準状態に達したときの繊維方向の基準線の寸法 (mm)
L l4 : 全乾状態に達したときの繊維方向の基準線の寸法 (mm)
c) 繊維方向の基準線を測定した場合を含む全体積収縮率の平均値は,小数点以下2けたまで表示する。

6.7 試験報告

  試験結果は,3.9によって報告する。また,3.9 e)には,1) 中央年輪を円とみなして,その曲率半径及び
木理の方向,2) 平衡させた試験体の気乾状態の含水率を追加する。

7 膨潤率の測定

7.1 一般

  この箇条では,木材の半径方向,接線方向及び繊維方向における膨潤率測定方法,並びに木材の体積膨
潤率の測定方法について規定する。

7.2 測定概要

  全乾状態の試験体が,標準状態に達したとき,及び繊維飽和点以上の含水率に達したときの寸法変化を
木材の半径方向,接線方向及び繊維方向について測定し,膨潤率を算出する。

7.3 寸法測定器

  6.3の規定による。

7.4 試験体の作製

7.4.1  半径方向の膨潤率及び接線方向の膨潤率
試験体は,6.4.1の規定による。
7.4.2 繊維方向の膨潤率
試験体は,6.4.2の規定による。
7.4.3 木取り
6.4.3の規定による。

7.5 測定手順

7.5.1  全乾状態の試験体の準備及び測定手順
全乾状態の試験体の準備及び測定手順は,次による。
a) 試験体を103±2 ℃の条件で一定の寸法になるまで乾燥する。
b) 全乾状態は,乾燥開始6時間後から2時間ごとに数個の試験体の寸法を測定し,連続した測定におい
て寸法の差が0.02 mm以下になったことによって確認する。この確認は,4.5 b)の質量測定の方法を用
いてもよい。
c) 全乾状態の試験体は,乾燥剤入りのデシケータ中で常温 (535 ℃) に戻す。
d) 半径方向膨潤率,接線方向膨潤率及び体積膨潤率測定用の試験体には,木口面の両中心線付近に一辺
に対して直角及び平行に,繊維方向用の試験体にはまさ(柾)目面の縦中心線付近に繊維方向の一辺

――――― [JIS Z 2101 pdf 20] ―――――

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