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4.3 消耗ノズル
消耗ノズルの種類は,その形態によって区分し,記号の付け方は,図3による。また,適用鋼種は,表
3による。
注記 非消耗ノズル式エレクトロスラグ溶接の場合は,適用外としている。
消耗ノズルの金属管(パイプ)の記号
エレクトロスラグ溶接の記号
消耗ノズルの形態の記号(表3による。)
P ES − ○○
図3−消耗ノズルの種類の記号の付け方
表3−消耗ノズルの種類と適用鋼種
消耗ノズルの種類の記号 消耗ノズルの形態の記号 適用鋼種
PES−0 0 被覆剤を施さない金属管a) 軟鋼及び引張強さ490
PES−MS MS 表6の化学成分の被覆剤b)を 590 MPa級高張力鋼
PES−CS CS 施した金属管a)
PES−AR AR
PES−Z Z
注a) 金属管の化学成分は表7,その寸法及び許容差は表8による。
b) 被覆剤の厚さ及び形状は,受渡当事者間の協定による。
5 品質
5.1 ワイヤ
5.1.1 ワイヤの寸法,許容差及び製品の状態
ワイヤの寸法,許容差及び製品の状態は,JIS Z 3200による。代表的なワイヤの径は,表4に示す。
表4−代表的なワイヤの径
単位 mm
径 1.2,1.6,2.0,2.4,3.2
――――― [JIS Z 3353 pdf 6] ―――――
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5.1.2 ワイヤの化学成分
ワイヤの化学成分は,6.2又は6.3の方法によって試験を行ったとき,表5による。
表5−ワイヤの化学成分
単位 %(質量分率)
ワイヤの化学成分の系統 ワイヤの 化学成分a), b)
記号 成分系 種類の記号 C Si Mn P S Cu c) Ni Cr Mo
1 Mo系 YES411−S 0.15 0.70 2.30 0.030 0.030 0.50 − − 0.70
YES411−M 以下 以下 以下 以下 以下 以下 以下
YES501−S 0.18 0.80 2.40 0.030 0.030 0.50 0.70
YES501−M 以下 以下 以下 以下 以下 以下 以下
YES561−S 0.18 0.80 2.50 0.030 0.030 0.50 0.75
YES561−M 以下 以下 以下 以下 以下 以下 以下
YES601−S 0.18 0.80 2.50 0.030 0.030 0.50 0.80
YES601−M 以下 以下 以下 以下 以下 以下 以下
2 Ni−Mo系 YES502−S 0.18 0.80 2.40 0.030 0.030 0.50 1.50 − 0.70
又は YES502−M 以下 以下 以下 以下 以下 以下 以下 以下
Ni−Cr−Mo系 YES562−S 0.18 0.80 2.50 0.030 0.030 0.50 2.00 0.50 0.75
YES562−M 以下 以下 以下 以下 以下 以下 以下 以下 以下
YES602−S 0.18 0.80 2.50 0.030 0.030 0.50 2.50 1.00 0.80
YES602−M 以下 以下 以下 以下 以下 以下 以下 以下 以下
0 − YES410−S 受渡当事者間の協定に 0.030 0.030 0.50 受渡当事者間の協定に
YES410−M よる。 以下 以下 以下 よる。
YES500−S
YES500−M
YES560−S
YES560−M
YES600−S
YES600−M
注a) “−”は,その化学成分を規定しないことを意味する。
b) 鉄以外の成分であって,この表で規定しない成分をワイヤの分析試験(6.2又は6.3)の過程で検出したとき
又は意図的に添加したときは,それらの成分の合計は0.50 %(質量分率)以下でなければならない。
c) 銅めっきが施されている場合は,めっきの銅を含む。
5.2 フラックス
5.2.1 フラックスの製品の状態
エレクトロスラグ溶接に使用するフラックスの製品の状態は,JIS Z 3352による。
5.2.2 フラックスの化学成分
フラックスの化学成分は,JIS Z 3352の方法によって分析試験を行ったとき,表6による。
5.2.3 フラックスの粒度
フラックスの粒度は,JIS Z 3352による。
――――― [JIS Z 3353 pdf 7] ―――――
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表6−フラックスの化学成分
単位 %(質量分率)
フラックスの 化学成分a), b), c) フラックスのタイプ
化学成分の記号 (参考)
MS MnO+SiO2 50以上 酸化マンガン−シリカ系
CaO 15以下
CS CaO+MgO+SiO2 55以上 カルシア−シリカ系
CaO+MgO 15以上
AR Al2O3+TiO2 40以上 アルミネート−ルチール系
Z 上記以外 −
注a) 酸化物を含む鉄分を添加してはならない。
b) マンガン,シリコン,マグネシウム,チタン及びアルミニウムは,それぞれ
表中に示した酸化物として化学成分を定める。
c) 酸化カルシウムは,分析で得たカルシウム量のうち,分析で得たふっ素から
ふっ化カルシウムに換算されたカルシウム分を減じた残りの量を酸化カル
シウムに換算した値とする。ただし,数値が負になる場合は0とする。
5.3 消耗ノズル
消耗ノズルを構成する金属管(以下,金属管という。)及びその金属管の被覆剤は,次による。
a) 金属管
1) 金属管の状態 金属管の状態は,品質が均一で,表面が滑らかで,かつ,使用上有害な不完全部が
あってはならない。
2) 金属管の化学成分 金属管の化学成分は,6.2の方法によって試験を行ったとき,表7による。
表7−金属管の化学成分
単位 %(質量分率)
消耗ノズルの 化学成分a)
種類の記号 C Si Mn P S
PES−○○ 0.20 0.30 1.00 0.030 0.030
以下 以下 以下 以下 以下
注a) 鉄以外の成分であって,この表で規定しない成分を金属管の分析試験
(6.2)の過程で検出したとき又は意図的に添加したときは,それらの
成分の合計は0.50 %(質量分率)以下でなければならない。
3) 金属管の寸法及び許容差 金属管の寸法及び許容差は,表8による。
b) 被覆剤 被覆剤の化学成分は,JIS Z 3352の方法によって分析試験を行ったとき,表6のフラックス
の化学成分による。また,被覆剤の厚さ及び形状は,受渡当事者間の協定による。
5.4 溶接金属の機械的性質
溶接金属の引張強さ,耐力,伸び及びシャルピー吸収エネルギーは,6.6の方法によって試験を行ったと
き,表9による。
――――― [JIS Z 3353 pdf 8] ―――――
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表8−金属管の寸法及び許容差
単位 mm
外径 内径 長さ
寸法 許容差 寸法 許容差 寸法 許容差
6.0 ±0.5 3.0 ±0.5 500 ±10
8.0 4.0 700
10.0 1000
12.0 1200
14.0
表9−溶接金属の機械的性質
溶接金属の ワイヤの 引張試験 衝撃試験
引張特性の 種類の記号 引張強さ 耐力a) 伸びb) 試験温度 シャルピー吸収エネルギーc)
記号 MPa MPa % ℃ J
41 YES411−S 400以上 235以上 20以上 0 27以上
YES411−M
YES410−S − −
YES410−M
50 YES501−S 490以上 325以上 20以上 0 27以上
YES501−M
YES502−S 40以上
YES502−M
YES500−S − −
YES500−M
56 YES561−S 550以上 400以上 20以上 0 27以上
YES561−M
YES562−S 40以上
YES562−M
YES560−S − −
YES560−M
60 YES601−S 590以上 450以上 20以上 −5 27以上
YES601−M
YES602−S 40以上
YES602−M
YES600−S − −
YES600−M
注記 ワイヤの種類とフラックスとの組合せは,この表の機械的性質の規定に適合すれば,いずれのフラックスと
の組合せでもよい。ただし,使用したフラックスの種類を記録する。
注a) 降伏が発生した場合は下降伏点とし,その場合以外は0.2 %耐力とする。
b) 標点距離は,試験片平行部直径の4倍とする。
c) 3個の平均値
6 試験方法
6.1 ロットの決め方
溶接材料のロットの決め方は,JIS Z 3423による。
6.2 ソリッドワイヤ及び消耗ノズルの金属管の分析試験
ソリッドワイヤ及び消耗ノズルの金属管の分析試験は,溶鋼分析の場合にはJIS G 0320の箇条4(溶鋼
――――― [JIS Z 3353 pdf 9] ―――――
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分析方法)によって,製品分析の場合にはJIS G 0321の箇条5(分析方法)によって行う。
なお,次のいずれかの試験結果を用いてもよい。
a) 同一ヒートの他の径の製品分析値
b) 同一ヒートの製造途中の線材の分析値
c) 原料のミルコイルの製品分析値
6.3 メタル系フラックス入りワイヤの分析試験
メタル系フラックス入りワイヤの分析試験は,次のa) e)による。
a) メタル系フラックス入りワイヤの分析試料は,JIS Z 3253のアルゴンを用いて,直流棒マイナスのテ
ィグ溶接によって作製する。溶着金属の積層方法は,図6による。
b) 試験に使用する試験板の材質は,JIS G 3101のSS400又はJIS G 3106のSM400ASM400Cとする。
その寸法は,厚さ10 mm以上,幅40 mm以上及び長さ55 mm以上とする。
c) 試験板のティグ溶接を行う表面は,研削その他の方法で酸化膜及び汚れを除去したものを用いる。
d) 分析試料は,ティグ溶接で幅12 mm以上及び長さ30 mm以上の溶着金属を作製して,スタート部及
びクレータ部を含まない5層目以上の箇所から採取する。採取方法は,フライス盤,形削り盤又はボ
ール盤によって行う。この際,切削油の使用は避けなければならない。
なお,溶着金属表面に酸化物が生成することがあるので,あらかじめ切削又は研削によって除去し
ておく。
e) 分析方法は,JIS G 0321の箇条5による。
6.4 フラックス及び消耗ノズルの被覆剤の分析試験
フラックス及び消耗ノズルの被覆剤の分析試験は,JIS Z 3352による。
6.5 フラックスの粒度試験
フラックスの粒度試験は,JIS Z 3352による。
6.6 溶接金属の引張試験及び衝撃試験
溶接金属の引張試験及び衝撃試験は,次のa) i)及びJIS Z 3111による。
a) 非消耗ノズル式のエレクトロスラグ溶接に供するワイヤの径は,1.6 mmとする。ただし,1.6 mmを
製造していない場合は,これに最も近い径とする。また,消耗ノズル式のエレクトロスラグ溶接に供
するワイヤの径並びに消耗ノズルの種類及び寸法は,受渡当事者間の協定による。
b) 組み合わせて使用するフラックスの種類,粒度及び添加の方法は,製造業者が推奨する条件による。
c) 試験に使用する試験板の材質は,表10による。
d) 試験板の寸法及び開先形状は,それぞれ図4及び図5による。また,試験板の開先面には,バタリン
グを行ってはならない。
e) 溶接は室温で開始し,水冷銅当て金を使用して立向上進姿勢(1パス溶接)で行う。ただし,指定が
ある場合は,受渡当事者間の協定による。
f) 溶接条件は,表11による。
g) 試験は,溶接のままの状態で行う。各試験片採取位置は,図4による。
h) 引張試験片は,JIS Z 3111のA1号試験片とする。また,引張試験用の試験材又は引張試験片には,JIS
Z 3111の範囲内で,水素除去の加熱を行ってもよい。
i) 衝撃試験の試験片採取個数は,3個とする。
――――― [JIS Z 3353 pdf 10] ―――――
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JIS Z 3353:2013の国際規格 ICS 分類一覧
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JIS Z 3353:2013の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISG0203:2009
- 鉄鋼用語(製品及び品質)
- JISG0320:2009
- 鋼材の溶鋼分析方法
- JISG0321:2017
- 鋼材の製品分析方法及びその許容変動値
- JISG3101:2015
- 一般構造用圧延鋼材
- JISG3101:2020
- 一般構造用圧延鋼材
- JISG3106:2015
- 溶接構造用圧延鋼材
- JISG3106:2020
- 溶接構造用圧延鋼材
- JISG3115:2016
- 圧力容器用鋼板
- JISG3129:2018
- 鉄塔用高張力鋼鋼材
- JISG3136:2012
- 建築構造用圧延鋼材
- JISZ3001-1:2018
- 溶接用語―第1部:一般
- JISZ3001-2:2018
- 溶接用語―第2部:溶接方法
- JISZ3111:2005
- 溶着金属の引張及び衝撃試験方法
- JISZ3200:2005
- 溶接材料―寸法,許容差,製品の状態,表示及び包装
- JISZ3253:2011
- 溶接及び熱切断用シールドガス
- JISZ3352:2017
- サブマージアーク溶接及びエレクトロスラグ溶接用フラックス
- JISZ3423:2006
- 溶接材料の調達指針