JIS Z 8732:2021 音響―音圧法による騒音源の音響パワーレベル及び音響エネルギーレベルの測定―無響室及び半無響室における精密測定方法 | ページ 5

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Z 8732 : 2021
ける時間積分音圧レベルのエネルギー平均値L E,T,i(ST)を,式(18)によって計算する。
Ne
1 ,,,(ST) /10
L'ETiq
L'ETi
,,(ST)10log10 10 (18)
Ne q 1
ここに, L E,T,i,q(ST) : i番目のマイクロホン位置における1/3オクターブバンド
又はA特性周波数重み付きのq(q=1, 2· Ne)回目の測
定対象騒音源による時間積分音圧レベル(dB)
Ne : 単発性の騒音放射の測定回数
i番目のマイクロホン位置で,Ne回の単発性の音の放射を含む時間にわたって時間積分音圧レベル
L'ETiN E,T,i(ST)を,式(19)によって計算する。
,,, e (ST) を求めた場合には,その位置における時間積分音圧レベルL
L'ETi
,,(ST) L '
ETiN 10log
,,, e (ST) 10Ne (19)
測定対象騒音源による時間積分音圧レベルL E,T,i(ST)の測定の直前又は直後に,暗騒音の時間積分音圧レ
ベルLE,T,i(B)を,各マイクロホン位置で,測定対象騒音源の時間積分音圧レベルの測定と同じ時間にわたっ
て測定する。
9.5.2 暗騒音の補正
i番目のマイクロホン位置で測定した測定対象騒音源が作動している間の時間積分音圧レベルL E,T,i(ST)と
暗騒音の時間積分音圧レベルLE,T,i(B)との差ΔLE,T,iから,a) c)によって暗騒音補正値K1i(dB)を1/3オク
ターブバンドごとに算定する。
a) ΔLE,T,i≧20 dBの場合は,K1iは0 dBとする。
b) 10 dB≦ΔLE,T,i<20 dBの場合は,式(20)によってK1iを計算する。
,, /10
ΔLETi
K1i 10log10110 (20)
E,T,i(ST)−LE,T,i(B)
ここに, ΔLE,T,i=L
c) ΔLE,T,i<10 dBの場合は,K1iは0.46 dB(ΔLE,T,i=10 dBの場合の値)とする。この場合には,それらの
周波数帯域で測定対象騒音源の音響エネルギーレベルの上限値であることを試験報告書に記載する。
A特性周波数重み付けによる測定にも,この規定を適用する。その場合,暗騒音補正値はK1Aiと表記す
る。
a) c) によって求めたK1iを用いて,L E,T,i(ST)に暗騒音補正をした時間積分音圧レベルLE,T,i(ST)を,式(21)
によって求める。
LE,T,i(ST)=L E,T,i(ST)−K1i (21)
9.5.3 面上時間積分音圧レベルの計算
暗騒音補正をした1/3オクターブバンド又はA特性周波数重み付き時間積分音圧レベルLE,T,i(ST)から,面
上時間積分音圧レベル LET
,(ST) を,式(22)によって計算する。
NM
1 L ,,(ST)/10
LET
,(ST)10log10 10ETi (22)
NM i 1
9.5.4 音響エネルギーレベルの算出
9.5.4.1 無響室における音響エネルギーレベルの測定
無響室における測定では,基準気象条件における1/3オクターブバンド音響エネルギーレベル又はA特
性音響エネルギーレベルLJ(dB)を,式(23)によって算出する。

――――― [JIS Z 8732 pdf 21] ―――――

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S1
LJ LET
,(ST) 10log10 C1 C2 C3 (23)
S0
ここに, ,(ST) : 測定対象騒音源による1/3オクターブバンド又はA特
LET
性周波数重み付き面上時間積分音圧レベル(dB)
S1 : 球測定面の全面積(m2)
S0 : 基準面積(1 m2)
C1,C2,C3 : 9.4.4.1参照
注記 自由音場における騒音源の音響エネルギーレベルの測定の原理を,附属書JCに示す。
9.5.4.2 半無響室における音響エネルギーレベルの測定
半無響室における測定では,基準気象条件における1/3オクターブバンド音響エネルギーレベル又はA
特性音響エネルギーレベルLJ(dB)を,式(24)によって算出する。
S2
LJ LET
,(ST) 10log10 C1 C2 C3 (24)
S0
ここに, ,(ST) : 測定対象騒音源による1/3オクターブバンド又はA特
LET
性周波数重み付き面上時間積分音圧レベル(dB)
S2 : 半球測定面の全面積(m2)
S0 : 基準面積(1 m2)
C1,C2,C3 : 9.4.4.1参照

9.6 指向性指数の計算

  i番目のマイクロホン位置の方向の指向性指数DIi(dB)は,式(25)によって計算する。
DIi Lpi Lp (25)
ここに, Lpi : i番目のマイクロホン位置における暗騒音補正をした時間平均
音圧レベル(dB)
L :
p 面上時間平均音圧レベル(dB)

9.7 面上音圧レベル不均一指数の計算

  必要であれば,測定半径rにおける面上音圧レベル不均一指数VIr(dB)を,式(26)によって計算する。
NM
1 2
VIr (Lpi Lpav ) (26)
NM 1i 1
ここに, Lpi : i番目のマイクロホン位置における暗騒音補正をした時間平均
音圧レベル(dB)
Lpav : 測定面上における時間平均音圧レベルの算術平均値(dB)
NM : マイクロホン位置の数

9.8 周波数重み付きの音響パワーレベル及び音響エネルギーレベルの計算

  1/3オクターブバンドごとに測定した結果から,測定対象騒音源のA特性音響パワーレベルLWA又はA
特性音響エネルギーレベルLJAを計算によって求める場合には,附属書Cによる。
LWA又はLJAが,対象周波数範囲(3.11参照)から外れた周波数帯域の成分で決まるような騒音源の場合
には,LWA又はLJAの計算にそれらの周波数帯域の成分を含めるように対象周波数範囲を拡張し,その旨を,
試験報告書に記載する。

――――― [JIS Z 8732 pdf 22] ―――――

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10 測定不確かさ

10.1 評価の方法

  この規格によって求めた音響パワーレベルの不確かさu(LW)(dB)及び音響エネルギーレベルの不確か
さu(LJ)(dB)は,式(27)に示す全標準偏差σtot(dB)によって推定することが可能である。
( W)
uL (
uL J) tot (27)
この全標準偏差は,ISO/IEC Guide 98-3に記載されているモデル化による方法によって求めることが可
能である。この方法では数学的モデルが必要であるが,そのための情報が十分でない場合には,ラウンド
ロビン試験を含む測定から導いた結果で置き換えることも可能である。
この方法によれば,全標準偏差は,再現性の標準偏差σR0(dB)及び測定対象騒音源の作動及び据付け
の不安定性に起因する不確かさの標準偏差σomc(dB)を用いて,式(28)で表される。
2 2
tot R0 omc (28)
式(28)は,特定の機械群について,ある一定の精度(σR0)をもつ測定方法を選択する前に,σomcで表す
測定対象騒音源の作動及び据付け条件によるばらつきを考慮しなければならないことを示している(10.5
及びI.3参照)。
注記 この規格とは異なる測定手順を規定したISO 3741[3]ISO 3747[8]の方法による場合には,更に
系統的な偏差(バイアス)が生じ得る。
拡張測定不確かさU(dB)は,σtotから式(29)によって計算する。
U=kσtot (29)
拡張測定不確かさは,必要とされる信頼度の程度による。測定値が正規分布する場合,包含係数kを2
として,真の値は95 %の信頼度で(LW−U)(LW+U)の間又は(LJ−U)(LJ+U)の間に入る。
ある限度値と比較することを目的として音響パワーレベル又は音響エネルギーレベルの測定を行う場合
には,片側正規分布の包含係数を適用してもよい。その場合には,k=1.6が95 %信頼度に相当する。

10.2 σomcの算定

  ある特定の騒音源を測定対象とする場合,作動と据付けの不安定性に起因する不確かさを表す標準偏差
σomc[式(I.1)参照]を,測定不確かさの算出の際に考慮しなければならない。それは,同一の騒音源につい
て,同じ場所で,同じ測定者によって,同じ測定器を用いて,同じ測定位置で測定を繰り返すことによっ
て,個別に求めることが可能である。σomcを求めるためには,音圧レベルが最も高いマイクロホン位置に
おける音圧レベル[定常的な騒音源については式(12)による時間平均音圧レベルLpi(ST),単発性の騒音源に
ついては式(21)による時間積分音圧レベルLE,T,i(ST)],又は測定面全体の平均音圧レベル[定常的な騒音源に
ついては式(13)又は式(14)による面上時間平均音圧レベル Lp(ST) ,単発性の騒音源については式(22)による
面上時間積分音圧レベル LET
,(ST) ]を繰り返して測定する。その場合,暗騒音補正を行う。
このように繰り返して測定を行う場合,1回ごとに機械の据付けと作動条件を調整し直す。個々の測定
対象騒音源については,σomcはσ omc'と表す。騒音試験規程で,対象とする機械群を代表する一つのσomcの
値を決めておいてもよい。この値は,騒音試験規程の適用範囲に含まれている作動条件及び据付け条件に
ついて,あり得る全てのばらつきを考慮することが望ましい。
音響パワーの時間的な変化が小さく,測定方法が適切に規定されている場合には,σomcの値は0.5 dBと
してよい。その他の場合,例えば,機械に流入又は流出する材料の影響が大きく,それが予想できない場
合などには,σomcは2 dBとするのが適切である。一方,砕石機械,金属切断機械,負荷をかけたプレス機
械など,加工材料の違いによって騒音放射が大きく異なるような極端な場合には,4 dBにもなることがあ

――――― [JIS Z 8732 pdf 23] ―――――

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る。

10.3 σR0の算定

10.3.1 一般事項
標準偏差σR0は,測定対象騒音源の音響パワー又は音響エネルギーの不安定性を除いて,測定対象騒音
源の音の放射特性の違い,測定装置の違い,測定手順の適用の仕方の違いなど,この規格の範囲であり得
る全ての条件及び状況による不確かさを含んでいる。騒音源の音響パワー又は音響エネルギーの不安定性
は,σomcによって別に考慮する。
表1及び表2に示すσR0の値は,この規格の発行時に得られている知見を反映したものである。これら
の値は,この規格で対象とする機械及び装置の種類の多種多様性を考慮に入れた最大の値である。機械の
種類ごとの値は,ラウンドロビン試験(10.3.2参照)又は数学的モデル化の方法(10.3.3参照)を適用す
ることによって求めることが可能である。これらについては,機械群ごとの騒音試験規程に記載するのが
よい(10.2及び附属書I参照)。
10.3.2 ラウンドロビン試験
σR0を決めるために,JIS Z 8402(規格群)の規定に従ってラウンドロビン試験を行う。その中で,測定
対象騒音源の音響パワーレベルは,再現性を重視した条件で測定する。すなわち,異なる試験場所で,異
なる測定者が,異なる測定器を用いて測定を行う。このような試験によって,ラウンドロビン試験に供す
る個々の騒音源に関して全標準偏差σ'totを求めることが可能である。ラウンドロビン試験に参加する測定
機関は,測定対象騒音源の実際的な状況を考慮して測定を行うことが望ましい。
omcを含んでお
ラウンドロビン試験によって得られる全ての結果の全標準偏差σ'tot(dB)は,標準偏差σ
り,式(30)によってσ R0を求めることが可能である。
' '2 ' 2
R0 tot omc (30)
同じ群に属する多くの機械から得られたσ R0の値の範囲が小さい場合には,それらの平均値を,その特
定の機械群に対するこの規格の適用の代表例としてよく,σR0として用いてよい。これが可能な場合には,
この値をその特定の機械群の騒音試験規程に(σomcとともに)記載し,音響放射量の表示の目的に用いて
もよい。
ラウンドロビン試験を行わない場合には,ある特定の機械群の騒音放射に関する既往の知見を,σR0の現
実的な値の推定に用いてもよい。
特定の適用として,例えば,測定対象の機械が,通常は暗騒音の補正値K1が小さい場所に設置される,
又は機械から発生する騒音を同じ設置場所で再検査する場合には,異なる場所における測定を省略して,
ラウンドロビン試験の労力を省くことが可能である。このような条件を限定した試験の結果は,σR0,DLと表
示する。
σR0,DLの値は,表1及び表2に示す値よりも小さいことが多い。
式(30)によるσR0の算定は,σtotがσomcよりも僅かに大きい場合には,不正確となる。その場合には,式(30)
は,σR0として小さめの値を与えるが,精度は低い。このような不正確さを抑えるためには,σomcは,σtot/2
を超えない方がよい。
10.3.3 σR0に関するモデル化による方法
一般に,σR0(dB)は,測定器,環境補正,及びマイクロホン位置の不確かさなど種々の測定パラメータ
に伴う幾つかの部分的な不確かさ成分ciuiに依存する。ISO/IEC Guide 98-3に示されているモデル化によ
る方法を用いれば,σR0は,式(31)で表される。

――――― [JIS Z 8732 pdf 24] ―――――

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N 1 N
2 2 2
R0 11 )
(cu (cu
22) nn )
...(cu 2 (,
ccuxx
ij i j) (31)
i 1 ji 1
ここに, u(xi, xj) : i番目とj番目との不確かさ成分の共分散
式(31)には,騒音源の音響放射の不安定性による不確かさ成分は含まれていない。これらの成分は,σomc
に含まれている。この規格の発行時における不確かさσR0の各成分に関する知見は,附属書Iに要約され
ている。

10.4 σR0の代表的な上限値

  この規格によれば,測定対象騒音源による音圧レベルと暗騒音の音圧レベルとの差,すなわち,式(11)
のΔLpiと式(20)のΔLE,T,iがそれぞれ10 dB以上である場合には,精度としてグレード1の結果を得ること
ができる。表1及び表2に,この規格を適用した場合のほとんど全てをカバーできる標準偏差σR0の代表
的な上限値を示す。特別な場合又はこの規格の幾つかの要求事項が機械群に合致しない場合,若しくはあ
る機械群に対してσR0の実際の値が表1及び表2に示す値よりも小さいことが予想される場合には,それ
ぞれの機械に特有のσR0の値を求めるためにラウンドロビン試験を行うことを推奨する。
表1−半無響室における音響パワーレベル及び音響エネルギーレベルの測定における
再現性の標準偏差σR0の代表的な上限値
周波数帯域幅 1/3オクターブバンド中心周波数 再現性の標準偏差σR0
Hz dB
1/3オクターブ 5080 a) 2.0
100630 1.5
8005 000 1.0
630010 000 1.5
1250020 000 b) 2.0
A特性周波数重み付き 0.5
注a) 音場が箇条5の条件を満たし,測定対象騒音源による音圧レベルと暗騒音の音圧レ
ベルとの差,すなわち,音響パワーレベルについては式(11)におけるΔLpi,音響エネ
ルギーレベルについては式(20)におけるΔLE,T,iが,それぞれ10 dB以上の場合。
b) 測定器に性能が備わっていて,空気の音響吸収の補正を行う場合。
表2−無響室における音響パワーレベル及び音響エネルギーレベルの測定における
再現性の標準偏差σR0の代表的な上限値
周波数帯域幅 1/3オクターブバンド中心周波数 再現性の標準偏差σR0
Hz dB
1/3オクターブ 5080 a) 2.0
100630 1.0
8005 000 0.5
630010 000 1.0
1250020 000 b) 2.0
A特性周波数重み付き 0.5
注a) 音場が箇条5の条件を満たし,測定対象騒音源による音圧レベルと暗騒音の音圧レ
ベルとの差,すなわち,音響パワーレベルについては式(11)におけるΔLpi,音響エネ
ルギーレベルについては式(20)におけるΔLE,T,iが,それぞれ10 dB以上の場合。
b) 測定器に性能が備わっていて,空気の音響吸収の補正を行う場合。

――――― [JIS Z 8732 pdf 25] ―――――

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JIS Z 8732:2021の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 3745:2012(MOD)
  • ISO 3745:2012/AMENDMENT 1:2017(MOD)

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