JIS Z 8734:2021 音響―音圧法による騒音源の音響パワーレベル及び音響エネルギーレベルの測定―残響室における精密測定方法 | ページ 2

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Z 8734 : 2021
JIS Z 8733:2000 音響−音圧法による騒音源の音響パワーレベルの測定方法−反射面上の準自由音場
における実用測定方法
注記 対応国際規格 : ISO 3744,Acoustics−Determination of sound power levels and sound energy levels
of noise sources using sound pressure−Engineering methods for an essentially free field over a
reflecting plane
JIS Z 8739:2021 音響−音響パワーレベルの測定に使用する基準音源の性能及び校正に関する要求事

注記 対応国際規格 : ISO 6926:2016,Acoustics−Requirements for the performance and calibration of
reference sound sources used for the determination of sound power levels
ISO 3382-2,Acoustics−Measurement of room acoustic parameters−Part 2: Reverberation time in ordinary
rooms
ISO 12001:1996,Acoustics−Noise emitted by machinery and equipment−Rules for the drafting and
presentation of a noise test code
ISO/IEC Guide 98-3,Uncertainty of measurement−Part 3: Guide to the expression of uncertainty in
measurement (GUM:1995)

3 用語及び定義

  この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。
3.1
音圧,p(sound pressure)
瞬時圧力と静圧との差。
注記1 音圧は,パスカル(Pa)で表す。
注記2 この定義は,JIS Z 8000-8:2014(対応国際規格 : ISO 80000-8:2007[20])の8-9.2と技術的に
一致している。
3.2
音圧レベル,Lp(sound pressure level)
音圧の実効値peffの2乗を,基準音圧p0の2乗で除した値の常用対数を10倍した値。
2
peff
Lp 10log10 2

(pdf 一覧ページ番号 )

                                   p0
ここに, peff : 音圧pの実効値(Pa)
p0 : 基準音圧(20 懿
注記1 音圧レベルは,デシベル(dB)で表す。
注記2 JIS C 1509-1で規定している周波数重み付け特性及び時間重み付け特性又は特定の周波数帯
域に適用する場合には,適切な添字を付ける。例えば,A特性音圧レベルを表す場合には,
LpAと表記する。
3.3
時間平均音圧レベル,Lp,T(time-averaged sound pressure level)
ある一定時間T(t1に始まり,t2で終わる。)の音圧pの2乗の時間平均値を,基準音圧p0の2乗で除し
た値の常用対数を10倍した値。

――――― [JIS Z 8734 pdf 6] ―――――

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Z 8734 : 2021
1 t2
2
() d
ptt
LpT 10log10T t1
, (2)
p02
ここに, p0 : 基準音圧(20 懿
注記1 時間平均音圧レベルは,デシベル(dB)で表す。
注記2 時間平均音圧レベルは,必ずある測定時間長にわたって測定するので,添字Tは省略するこ
とが多い。
注記3 時間平均音圧レベルは,しばしばA特性周波数重み付けがされ,その場合の記号としてLpA,T
が用いられる。
注記4 この定義は,ISO/TR 25417:2007[19]の2.3と技術的に一致している。
3.4
時間積分音圧レベル,LE,T(time-integrated sound pressure level)
ある一定時間T(t1に始まり,t2で終わる。)の音圧pの2乗の時間積分値を,基準値E0で除した値の常
用対数を10倍した値。
t2
2
() d
ptt
t1
LET
, 10log10 (3)
E0
ここに, E0 : (20愀 4×10−10 Pa2s
注記1 時間積分音圧レベルは,デシベル(dB)で表す。
注記2 この量は,Lp,T+10 log10(T/T0)(ただし,T0=1 s)で表される。
注記3 この量を,音の暴露の測定に用いる場合には,“音圧暴露レベル(sound exposure level)”と呼
ばれている(ISO/TR 25417:2007[19]の2.7参照)。
3.5
測定時間,T(measurement time interval)
時間平均音圧レベル又は時間積分音圧レベルを算出するための,測定対象騒音源の作動時間又は作動周
期の一部又は何倍かの時間。
注記 測定時間は,秒(s)で表す。
3.6
残響室(reverberation test room)
箇条5に規定する要求事項に適合する試験室。
3.7
残響音場(reverberant sound field)
残響室の内部で,音源からの直接音が無視できる音場。
3.8
残響時間,T60(reverberation time)
室内で音源を停止した後,音響エネルギー密度の空間平均値が10−6に,すなわち,60 dB減衰するのに
要する時間。
注記1 残響時間は,秒(s)で表す。

――――― [JIS Z 8734 pdf 7] ―――――

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注記2 残響時間は,周波数に依存する。
3.9
吸音率,α(sound absorption coefficient)
ある周波数の音が,ある条件で面に入射したときに,入射した音響パワーに対する反射されなかった音
響パワーの比。
注記 この規格では,吸音率は,JIS A 1409(対応国際規格 : ISO 354[1])によって計算する。
3.10
等価吸音面積,A(equivalent sound absorption area)
ある面の面積とその吸音率との積。
注記 等価吸音面積は,平方メートル(m2)で表す。
3.11
基準音源(reference sound source)
JIS Z 8739:2021の箇条5で規定している要求事項に適合する音源。
3.12
対象周波数範囲(frequency range of interest)
一般には,1/3オクターブバンド中心周波数が100 Hzから10 000 Hzまでの周波数範囲。
注記 測定環境及び測定機器がこの規格の要求事項を満たした上で,中心周波数が50 Hzの1/3オク
ターブバンドまで周波数範囲を広げることもある(附属書E参照)。
3.13
暗騒音(background noise)
測定対象騒音源以外の全ての音源からの騒音。
注記 暗騒音には,空気伝搬音,固体伝搬振動による放射音,及び測定装置内部の電気的ノイズも含
まれる。
3.14
暗騒音補正値,K1(background noise correction)
暗騒音の影響を考慮するために,測定対象騒音源について測定した時間平均音圧レベル又は時間積分音
圧レベルを補正する値。
注記1 暗騒音補正値は,デシベル(dB)で表す。
注記2 暗騒音補正値は,周波数に依存する。中心周波数がfの周波数帯域の暗騒音補正値を,K1fと
表記する。
3.15
音響パワー,P(sound power)
ある面上の1点における音圧pと粒子速度のその面に直交する成分unとの積の時間平均値を,その面全
体にわたって積分した量。
注記1 音響パワーは,ワット(W)で表す。
注記2 この量は,ある面を通して音源が空気中に放射する音響エネルギー(J)の時間率(J/s)に相
当する。
注記3 この定義は,ISO/TR 25417:2007[19]の2.8と技術的に一致している。
注記4 積分面を音源を取り囲む閉曲面全体とした場合,この量を音源の音響パワーという。

――――― [JIS Z 8734 pdf 8] ―――――

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Z 8734 : 2021
3.16
音響パワーレベル,LW(sound power level)
音響パワーPを,基準音響パワーP0で除した値の常用対数を10倍した値。
P
LW 10log10 (4)
P0
ここに, P0 : 基準音響パワー(1 pW)
注記1 音響パワーレベルは,デシベル(dB)で表す。
注記2 JIS C 1509-1で規定している周波数重み付け特性又は特定の周波数帯域を適用する場合には,
適切な添字を付ける。例えば,A特性音響パワーレベルを表す場合には,LWAと表記する。
注記3 この定義は,ISO/TR 25417:2007[19]の2.9と技術的に一致している。
注記4 音源の音響パワーを式(4)で表した値を,音源の音響パワーレベルという。
3.17
音響エネルギー,J(sound energy)
ある一定の時間T(t1に始まり,t2で終わる。)にわたって音響パワーの瞬時値P(t)を積分した量。
t2
J () d
Ptt (5)
t1
注記1 音響エネルギーは,ジュール(J)で表す。
注記2 この量は,非定常で過渡的な音響現象に用いる。
注記3 この定義は,ISO/TR 25417:2007[19]の2.10によっている。
注記4 音源を取り囲む閉曲面全体についてこの量を積分した場合,音源の音響エネルギーという。
3.18
音響エネルギーレベル,LJ(sound energy level)
音響エネルギーJを,基準音響エネルギーJ0で除した値の常用対数を10倍した値。
J
LJ 10log10 (6)
J0
ここに, J0 : 基準音響エネルギー(1 pJ)
注記1 音響エネルギーレベルは,デシベル(dB)で表す。
注記2 JIS C 1509-1で規定している周波数重み付け特性又は特定の周波数帯域を適用する場合には,
適切な添字を付ける。例えば,A特性音響エネルギーレベルを表す場合には,LJAと表記する。
注記3 この定義は,ISO/TR 25417:2007[19]の2.11によっている。
注記4 音源の音響エネルギーを式(6)で表した値を,音源の音響エネルギーレベルという。

4 基準気象条件

  音響パワーレベル及び音響エネルギーレベルを求める際の基準気象条件は,次のとおりで,この状態に
おける空気の特性音響インピーダンスρc(ただし,ρは空気の密度,cは音速)は,411.5 Ns/m3である。
a) 気温 : 23.0 ℃
b) 静圧 : 101.325 kPa
c) 相対湿度 : 50 %

――――― [JIS Z 8734 pdf 9] ―――――

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Z 8734 : 2021

5 残響室

5.1 一般事項

  残響室は,対象周波数範囲全体にわたって適切な残響音場となるように,十分な容積をもち,吸音性が
低くなければならない。
注記 この規格によって音響パワーレベル及び音響エネルギーレベルを測定するのに適した残響室の
設計指針を,附属書Aに示す。回転拡散翼の設計指針を,附属書Bに示す。

5.2 残響室の容積

  残響室の最小容積の推奨値を,表1に示す。全ての残響室について,附属書Cに示す適性試験を行うと
よい。対象周波数範囲の測定に,表1に示す値よりも小さな容積の残響室又は300 m3を超える容積の残響
室を用いる場合には,広帯域音の測定に対する適性を,附属書Cに示す方法で確認しなければならない。
離散周波数成分の測定を行う場合の残響室の適性を調べる方法を,附属書Dに示す。この附属書では,8.4.2
又は8.5.2に示す測定対象騒音源ごとに行う適性試験とは別の,一般的な残響室の適性試験の方法を示す。
中心周波数が100 Hz未満の1/3オクターブバンドについて測定を行う場合は,附属書Eを参照するとよい。
表1−最低対象周波数帯域ごとの残響室の最小容積の推奨値
測定対象の最低1/3オクターブバンド 残響室の最小容積
中心周波数 m3
Hz
100 200
125 150
160 100
≧200 70

5.3 残響室の吸音

  測定対象騒音源とマイクロホン位置との間に保たなければならない最小距離は,残響室の吸音の程度に
よる。また,騒音源の騒音放射及び室内空間の周波数応答特性も,吸音の影響を受ける。これらの理由か
ら,残響室内の吸音は,大きすぎても極端に小さすぎてもいけない(附属書A参照)。
対象周波数範囲全体にわたって,測定対象騒音源から1波長分の距離以内の室表面は,反射性(吸音率
で0.06未満)になるように設計する。附属書C及び附属書Dに規定するように,低音用の吸音パネルを
用いる場合には,騒音源から対象周波数範囲の最低周波数の音の波長以内の場所に設置してもよいが,1.5
m未満にはならないようにする。その他の室表面は,測定対象騒音源を設置しない状態で,残響室の残響
時間T60(測定方法は,8.7参照)が,6 300 Hz未満の1/3オクターブバンドで,式(7)を満たすようにする。
V
T60> (7)
S
ここに, V : 残響室の容積(m3)
S : 残響室の全表面積(m2)
式(7)の条件を満たさない場合は,広帯域音の測定に対する残響室の適性について,附属書Cに規定する
方法によって試験する。
注記 5 000 Hz以上の周波数では,室内の吸音に対する空気の音響吸収による寄与が大きくなる。室
内の相対湿度を50 %以上に保つことによって,空気による吸音が過度にならないようにするこ
とが可能である。

――――― [JIS Z 8734 pdf 10] ―――――

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JIS Z 8734:2021の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 3741:2010(MOD)

JIS Z 8734:2021の国際規格 ICS 分類一覧

JIS Z 8734:2021の関連規格と引用規格一覧