JIS A 1424-1:2015 給水器具発生音の実験室測定方法―第1部:試験装置及び測定方法 | ページ 2

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a) 試験室は,30 m3以上の容積をもつものとする。試験室を新設する場合には,約50 m3の容積が推奨さ
れる。
b) 試験室の二つの対向壁面間の内のり寸法は,2.3 m以上とする。
c) 試験室の残響時間は,125 Hz4 000 Hzのオクターブバンド中心周波数において15秒とし,周波数
特性はできるだけ平たんであることが望ましい。
d) 試験室内の音場は,できるだけ拡散性が得られるようにする。

5.3 試験室内の暗騒音

  屋外の騒音が試験室内へ透過する空気伝搬音,給水装置など他からの固体伝搬音,及び受音装置の自己
雑音の影響も検討しなければならない。
試験室での給水器具発生音のレベルと暗騒音レベルとの差が6 dB以上で15 dB以下の場合には,暗騒音
の影響を除去した給水器具発生音による音圧レベルを式(4)によって求める。その差が6 dBよりも小さい
場合には,この補正を行わず,音圧レベル測定結果を参考値として記録する。
L 10Lb 10
10 log10 10Lsb 10 (4)
ここに, L : 補正された音圧レベル(dB)
Lsb : 暗騒音の影響を含む供試給水器発生音の音圧レベルの測定値
(dB)
Lb : 暗騒音の音圧レベル(dB)

5.4 音響放射壁

  音響放射壁は,8 m212 m2の面積とする。音響放射壁の材質は,コンクリート造又は組積造の一重壁で,
100 kg/m2250 kg/m2の面密度をもつものとし,組積造の場合はモルタルで表面を仕上げることが望ましい。
経年変化による離などには注意する。

5.5 測定用給水管

  測定用給水管は,次のとおりとする。
a) 測定用給水管とは,流量計又は消音装置を出たところから音響放射壁への取付け部を経てINS又は供
試給水器具の取付け用分岐管端に至るまでの図3の6に示す給水管をいう。
b) 測定用給水管には,JIS G 3452に規定する管の呼び径25Aの亜鉛めっき配管用炭素鋼鋼管を用いる。
c) 測定用給水管は,試験室の外側で音響放射壁に流れの方向に僅かに上向きに傾斜させ,壁のほぼ全長
にわたって不等間隔に配置した4か所で,緩衝材などを巻くことなく支持金具によって壁のほぼ中央
線上に堅固に取り付ける。測定用給水管の支持方法は,図2を参考とする。測定用給水管と音響放射
壁との間には,支持金具以外で接触するところがないようにし,取付け状態を定期的に検査できるよ
うに設置する。
d) 測定用給水管は,混合水栓のような給水器具が取り付けられるように図3のCに示す二つの吐出口を
もつものとする。二つの吐出口の各分岐の管末には,JIS B 2301に規定する継手を設ける。これらの
継手は,測定用給水管の管末とみなす。これらの継手と音響放射壁の第一固定点の間の測定用給水管
の長さは,2 m10 mとする。
e) 測定用給水管の二つの主分岐は,直管部分の長さを700 mmとしJIS G 3452に規定する呼び径25Aの
亜鉛めっき配管用炭素鋼鋼管とする。それらは垂直上向き又は垂直下向きの流れになるように配置す
る。二つの主分岐のすぐ上流に,圧力計を接続するための分岐を設ける。二つの主分岐には,それぞ
れ5.8に示すように,試験装置の安定性及び測定状態の確認のための分岐を備えるものとする。供試
給水器具を取り付ける二つの吐出口は,音響放射壁以外の重量壁に六つの支持金具で剛に固定するも

――――― [JIS A 1424-1 pdf 6] ―――――

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のとする。この重量壁は,少なくとも厚さ100 mmのコンクリート造で,少なくとも1.5 m×1.8 mの
寸法をもつものとする。それは,建築く(躯)体構造から固体伝搬音の影響がないようにしなければ
ならない。
図2−音響放射壁への測定用給水管の取付け例

5.6 供試給水器具の接続

  供試給水器具の測定用給水管への取付けは,JIS A 1424-2による。
流量計は,供試給水器具位置から音響放射壁に固定する前までの測定用給水管との間に取り付ける。ま
た,音響放射壁又は試験室のその他の壁に接してはならない。

5.7 給水装置

  給水装置は,供試給水器具が通常使用する範囲の給水圧及び流量において試験ができるものとする。
給水装置の自己雑音は,試験中の測定用給水管中の流水音を含めて,供試給水器具の発生音測定に支障
を生じない程度まで低減しなければならない。
試験に用いる水は,濁り及び浮遊物のない清水とする。また,一般に使用される給水栓を考慮したとき,
給水圧は0.5 MPa,流量は2 L/sの範囲とし,水温は25 ℃を超えてはならない。

5.8 試験装置の安定性及び測定状態の確認のための装置

  試験装置の安定性及び測定状態確認のために次の装置を設ける。
a) 給水器具及びINSの交換時に測定用給水管に圧力低下が生じないように止水するために,給水器具及
びINS取付け継手に隣接したところに玉形弁を取り付ける。
b) 測定用給水管洗浄のために給水器具の継手近傍に水抜口を設ける。
c) 二つの供試給水器具及びINS取付吐出口の各主分岐に,試験装置の測定管理のためにINSを取り付け
る。
d) 二つの吐出口でそれぞれ測定したINS発生音のA特性音圧レベルは,1 dB以上違ってはならない。ま
た,オクターブバンド音圧レベルは,2 dB以上違ってはならない。混合水栓のような給水器具につい
ての試験の場合には,二つの吐出口についてのINS発生音レベルの平均値を適用する。
e) 給水装置内に空気だ(溜)まりができないように残留空気を抜く(附属書Aを参照。)。

――――― [JIS A 1424-1 pdf 7] ―――――

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単位 mm
注a) 支持金具とロングベンド間の距離。 1 C形ユニオン
A : 測定管理用INS取付け管 2 ニップル
B : 測定用分岐管を取り付ける独立壁 3 めすおすロングベンド
C : 2系統の測定用分岐管 4T
D : 管中心からの寸法 5 めすおすショートベンド
E : 測定用給水管からの給水管 6 測定用給水管(呼び径25A)
7 支持金具
8 玉形弁(管径25 mm)
9 圧力計の接続
10 径違いT
11 ピッチャーT
図3−二つの吐水口及び測定管理用INS接続吐水口

5.9 試験装置の自己雑音の測定

  試験装置(給水装置,測定用給水管,給水器具継手)の自己雑音を測定しなければならない。自己雑音
の測定は,給水器具取付位置にJIS A 1424-2の附属書1(流量を校正した低騒音流れ抵抗)に規定する低
騒音流れ抵抗装置を取り付ける。測定は,少なくとも数段階の流速で行うものとする。
試験室内の自己雑音のオクターブバンド音圧レベルは,供試給水器具の発生音のオクターブバンド音圧
レベルよりも少なくとも15 dB以上小さくなるようにしなければならない。

6 測定装置

6.1 測定器

  測定器は,次による。
a) 音圧レベル測定器 音圧レベル測定器は,JIS C 1509-1に規定するクラス1のサウンドレベルメータ
(騒音計),又はこれと同等以上の性能をもつものとする。
b) 周波数分析器 周波数分析器は,3.4に規定する周波数を中心周波数とするオクターブバンドの分析機

――――― [JIS A 1424-1 pdf 8] ―――――

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能をもち,それぞれのオクターブバンドにおいて,JIS C 1513に規定するフィルタ特性がクラス2の
オクターブバンドフィルタの減衰特性,又はこれと同等以上の性能をもつものとする。
c) 音圧レベル測定器及び周波数分析器 音圧レベル測定器及び周波数分析器は,測定周波数及び測定音
圧レベルの範囲で,総合的に十分な安定性と直線性をもつものとする。

6.2 給水圧及び流量測定計器

  給水圧測定計器は,±1 %の精度をもつ圧力計とする。また,流量測定計器は,±2 %の精度をもつ流量
計とするが,流量計の精度は設置条件に大きく依存するので,精度は実際の試験装置に取り付けて確認し
なければならない。

7 INSの構造及び用途

7.1 構造

  INSの構造及び寸法は図4に示すものとし,次のa)   e)の条件を満たすものとする。
a) NS本体(1)のテーパおねじ(R1)及び平行めねじ(Rp3/4)は,JIS B 0203による。
b) 水流音発生部の円板(2)のr6及び胴(3)のH7は,JIS B 0401-2による。
c) 水流音発生部押さえ(4)の平行おねじ(G3/4)の基準山形及び基準寸法は,JIS B 0202による。
d) リングは,JIS B 2401-1に規定するVMQ-70の呼び番号P18を用いる。
e) 表面粗さは,JIS B 0601による。
単位 mm
a) 全体
図4−INSの構造

――――― [JIS A 1424-1 pdf 9] ―――――

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単位 mm
b) 本体
単位 mm
c) 水流音発生部の円板 d) 水流音発生部の胴
e) 水流音発生部押さえ
図4−INSの構造(続き)

――――― [JIS A 1424-1 pdf 10] ―――――

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JIS A 1424-1:2015の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 3822-1:1999(MOD)
  • ISO 3822-1:1999/AMENDMENT 1:2008(MOD)

JIS A 1424-1:2015の国際規格 ICS 分類一覧

JIS A 1424-1:2015の関連規格と引用規格一覧