JIS A 1905-2:2015 小形チャンバー法による室内空気汚染濃度低減材の低減性能試験法―第2部:ホルムアルデヒド放散建材を用いた吸着速度測定 | ページ 3

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A 1905-2 : 2015
注記3 上記の2点によって,この測定法による吸着速度の測定法は,多少小さめの安全側の測定結
果を与える傾向をもつ。

14 報告書

  試験報告書には,通常,次の内容を記載する。
a) 試験機関
− 試験機関の名称及び所在地
− 試験責任者名
b) 製品の種類
− 製品の種類(可能な場合は商品名)
− サンプルの選択プロセス(抜取方式など)
− 製品の経緯(製造年月日,ロット番号,試験機関到着日,包装から取り出した日時,試験片を準
備した日時など)
c) 結果 規定の経過時間における対象化学物質の吸着速度及び換気量換算値,並びに持続性能及び飽和
除去量
d) データ分析 測定されたチャンバー濃度から特定の放散速度qAを算出するときは,用いた方法(数学
的モデル及び/又は数式)
e) 試験条件
− チャンバー条件(温度,相対湿度,換気回数及び物質伝達率)
− 試験片の面積及び試料負荷率
− シール工程の有無
− 対象化学物質の空気捕集に関する情報(使用した捕集管,空気捕集量,チャンバーに入れてから
の空気捕集時間の長さ,回数など)
− 試験に用いたホルムアルデヒド放散建材の種類,サンプルの選択のプロセス,製品の経緯(製造
年月日,ロット番号など)
− 試験開始時から終了時までの対象化学物質の放散速度の変化
− 低減効果の持続性能試験条件(温度,相対湿度及び供給空気濃度)
f) 測定機器 使用した器具及び方法に関する情報(チャンバー,シール材・シールボックス,空気清浄
装置,温度・湿度制御装置,積算流量計,空気捕集装置,オーブン,分析装置など)
g) 品質管理・品質保証
− 対象化学物質のバックグラウンド濃度及びトラベルブランク
− 対象化学物質のシンク効果を評価するための回収率データ
− 測定回数
− 複数回空気捕集を行ったときはその個々の分析結果
− 温度,相対湿度及び換気量の精度
− 品質保証の報告
h) 追加事項 塗材などの塗布形の試験建材に関しては,次の内容も追加して記載する。
− 試験片の数
− 単位面積当たりの質量
− 厚さ

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A 1905-2 : 2015
− 試験の結果に影響を及ぼす可能性のあるその他の事項(乾燥条件,時間経過,保存,水分含有量,
表面加工など)
− 塗布量(g/m2)
− 塗布面積
− 塗布方法
参考文献 JIS K 1474 活性炭試験方法

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A 1905-2 : 2015
附属書A
(参考)
技術上重要な改正に関する新旧対照表
現行規格(JIS A 1905-2:2015) 旧規格(JIS A 1905-2:2007) 改正理由
箇条番号 内容 箇条番号 内容
及び題名 及び題名
4 記号及 3.2 記号
この規格で用いる主な記号及び単位は,JIS A 1901及び この規格に出てくる主な記号及び単位を規定。 JIS A 1901及びJIS A
び単位 JIS A 1905-1によるほか,次による。 及び単位 1905-1との関連が深く,
記号の重複も多いため記
号の統一化を図った。
7.2 温度 6.1 温度
試験場所の空気とチャンバー内との温度及び相対湿度 JIS Z 8301に従い,“備考
備考1. 試験場所の空気と小形チャンバー内との温度
及び相対 が異なるため,チャンバーの中に試験片を入れるとき,
及び相対 1及び3”は本文とし,“備
及び相対湿度が異なるため,小形チャンバーの
湿度 湿度
チャンバー内の環境に初期的な変動が観測されること 考2”は,“注記”に変更
中に試験片を入れるとき,小形チャンバー内の
があるので,これらの変動は記録する。また,温度及 した。
環境に初期的な変動が観測されることがある
び相対湿度の範囲は,時変動を示すものであり,チャ ので,これらの変動は記録する。
ンバー内に温度分布及び湿度分布を極力生じさせない 2. 温度,相対湿度は,放散速度に大きな影響を与
ようにする。 える。
注記 温度及び相対湿度は,放散速度に大きな影 3. 温度,相対湿度の範囲は,時変動を示すもので
響を与える。 あり,小形チャンバー内に温度分布,湿度分布
を極力生じさせないようにする。
7.5 単位 6.4 単位
換気回数は,(0.5±0.05) 回/hを標準とする。試料負荷 JIS Z 8301に従い,
定常状態では,小形チャンバー濃度は,放散試験条件 “備考”
面積当た 率は,2.2 m2/m3を標準とする。 面積当た は本文とした。また,本
を設定する場合のパラメータとして選択される単位面
りの換気 異なるチャンバーから得られた結果を比較する場合に
りの換気 積当たりの換気量に左右される。 文に記載されていた内容
量及び換 は,換気回数n及び試料負荷率Lを同一条件とする。 量及び換 換気回数は,(0.5±0.05) 回/hを標準とする。試料負荷
の一部で,“注記”とすべ
気回数 換気回数n及び試料負荷率Lは放散速度に影響を与え 気回数 率は,2.2 m2/m3を標準とする。 き内容については,“注
ることがある。 備考1. 異なる小形チャンバーから得られた結果
記”として記載を変更し
注記 定常状態では,チャンバー濃度は,放散試 を比較する場合には,換気回数n及び試た。
験条件を設定する場合のパラメータとして 料負荷率Lを同一条件とする。
A1
選択される単位面積当たりの換気量に左右 2. 換気回数n及び試料負荷率Lは放散速度
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される。 に影響を与えることがある。
5-
2 : 2015
3

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A 1905-2 : 2015
A1
3
現行規格(JIS A 1905-2:2015) 旧規格(JIS A 1905-2:2007) 改正理由
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箇条番号 内容 箇条番号 内容
05
及び題名 及び題名
-
2 : 2
8.3 チャ 7.3 小形
積算流量計を用いて出口で試験を行う場合には,その JIS Z 8301に従い,“備
備考 積算流量計を用いて出口で試験を行う場合には,
0
ンバー内 装置による背圧のため,チャンバーに流れる流量が下
チャンバ 考”は本文とした。
その装置による背圧のため,小形チャンバーに流
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の換気回 がる可能性に注意する。 ー内の換 れる流量が下がる可能性に注意する。
数 気回数
8.4 チャ 7.4 小形
換気性能係数の測定は,JIS A 1901に準じる。換気性能 JIS A 1901に倣い削除し
換気性能係数の測定は,JIS A 1901に準じる。換気性能
ンバー内 係数を測定するための試験は,チャンバー内に試験片,
チャンバ た。
係数を測定するための試験は,小形チャンバー内に試
の換気性 ー内の換
又は試験片と同じ大きさの不活性基材(例えば,ガラ 験片,又は試験片と同じ大きさの不活性基材(例えば,
能係数 ス板又はステンレス板)を入れて行う。 気性能係 ガラス板又はステンレス板)を入れて行う。
数 一定の濃度及び流量でトレーサーガスを供給空気に混
合させてから,小形チャンバー出口で濃度の経時変化
を測定する(ステップアップ法)。その経時変化から小
形チャンバー内の換気性能係数ηは名目換気時間τnを
平均空気齢< 地 侮 気性能係
数は90 %以上が望ましい。小形チャンバー出口での空
気齢は,名目換気時間と一致する。また,小形チャン
バー内のトレーサーガスをファンなどによって完全混
合した後,清浄な空気を供給し,小形チャンバー出口
で濃度の経時変化を測定してもよい。その経時変化か
ら小形チャンバー内の換気性能係数を算出する(ステ
ップダウン法)。
経過時間tにおける小形チャンバーの排気におけるト
レーサーガス濃度Ce(t),経過時間が十分長いとき(平
衡時)のトレーサーガス濃度Cs,初期におけるトレー
サーガス濃度C(0)とすると,それぞれ次の式で表され
る。
換気性能係数 n (1)
n
名目換気時間 V Q (2)
Q Ce t
ステップアップ法 t 1 (3)
V 0 Cs
Q0 Ce t
ステップダウン法 t (4)
V C0

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A 1905-2 : 2015
現行規格(JIS A 1905-2:2015) 旧規格(JIS A 1905-2:2007) 改正理由
箇条番号 内容 箇条番号 内容
及び題名 及び題名
9 チャン 8. 小形チ
試験を開始する前には,7.2を満足するようにチャンバ JIS A 1905-1に倣い修正
試験を開始する前には,JIS A 1901によって小形チャン
バーの準 ーの解体・洗浄を行う。解体したチャンバーを水で洗
ャンバー した。
バーの解体・洗浄を行う。解体した小形チャンバーを
備 の準備
浄し,残存している化学物質を揮発させるためにオー 水で洗浄し,残存している化学物質を揮発させるため
ブンで加熱処理を行う。チャンバーがオーブン内に収 にオーブンで加熱処理を行う。小形チャンバーがオー
納できない場合は,チャンバー内の温度を上昇させる ブン内に収納できない場合は,小形チャンバー内の温
方法でもよい。加熱処理が終了した後,チャンバーを 度を上昇させる方法でもよい。加熱処理が終了した後,
測定可能な温度まで冷却後,速やかに組立を行う。 小形チャンバーを測定可能な温度まで冷却する。
10 試験片 9. 試験片
試験片の準備は,JIS A 1902-1,JIS A 1902-2,JIS A JIS A 1901と同様の記載
JIS A 1901によるほか,次による。放散試験の準備終了
の準備 の準備
1902-3及びJIS A 1902-4によるほか,次による。放散 方法とし,記載が重複し
後,サンプルを運搬用の包装から取り出し試験片を準
試験の準備終了後,サンプルを運搬用の包装から取り ている部分は削除した。
備する。試験片を小形チャンバー内に設置した時点を
出し試験片を準備する。試験片をチャンバー内に設置 試験開始とする。
した時点を試験開始とする。 a) 板,パネル,ボードなどの製品の試験片の選択 試
験片の切出し位置は,通常,板,パネル,ボード
などの製品の長手方向と平行になるような中央部
を選択する。また,切断面は表面と直角になるよ
うに切断する。
備考 切断面が器具で焼けないように注意する。
b) ロール状製品の試験片の選択 ロールの包装を外
し,サンプル中央の適切な部分を選択する。この
とき試験片の一辺がサンプルの長手方向と平行に
なるようにし,柄を構成する色が多く入るように
試験片を採取する。
c) 塗材などの製品の試験片の選択 試験建材が塗材
型の建築材料に関しては,放散建材に塗布して試
験片を準備する。
A1 905-
2 : 2015
3

――――― [JIS A 1905-2 pdf 15] ―――――

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JIS A 1905-2:2015の国際規格 ICS 分類一覧

JIS A 1905-2:2015の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISA1901:2015
建築材料の揮発性有機化合物(VOC),ホルムアルデヒド及び他のカルボニル化合物放散測定方法―小形チャンバー法
JISA1902-1:2015
建築材料の揮発性有機化合物(VOC),ホルムアルデヒド及び他のカルボニル化合物放散量測定におけるサンプル採取,試験片作製及び試験条件―第1部:ボード類,壁紙及び床材
JISA1902-2:2015
建築材料の揮発性有機化合物(VOC),ホルムアルデヒド及び他のカルボニル化合物放散量測定におけるサンプル採取,試験片作製及び試験条件―第2部:接着剤
JISA1902-3:2015
建築材料の揮発性有機化合物(VOC),ホルムアルデヒド及び他のカルボニル化合物放散量測定におけるサンプル採取,試験片作製及び試験条件―第3部:塗料及び建築用仕上塗材
JISA1902-4:2015
建築材料の揮発性有機化合物(VOC),ホルムアルデヒド及び他のカルボニル化合物放散量測定におけるサンプル採取,試験片作製及び試験条件―第4部:断熱材
JISA1905-1:2015
小形チャンバー法による室内空気汚染濃度低減材の低減性能試験法―第1部:一定ホルムアルデヒド濃度供給法による吸着速度測定
JISA1962:2015
室内及び試験チャンバー内空気中のホルムアルデヒド及び他のカルボニル化合物の定量―ポンプサンプリング
JISA1965:2015
室内及び試験チャンバー内空気中揮発性有機化合物のTenax TA(R)吸着剤を用いたポンプサンプリング,加熱脱離及びMS又はMS-FIDを用いたガスクロマトグラフィーによる定量
JISK0124:2011
高速液体クロマトグラフィー通則
JISK0557:1998
用水・排水の試験に用いる水
JISZ8703:1983
試験場所の標準状態