JIS A 4722:2017 歩行者用自動ドアセット―安全性 | ページ 2

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自動ドアセットの構成要素のうち,駆動装置,起動装置及び保護装置を除く,固定要素(枠,サイドス
クリーンなど)及び可動要素(戸)からなるアセンブリ。
3.3
低エネルギー自動ドアセット(low energy power operated doorset)
自動ドアセットのうち,制限された運動エネルギーをもつもの。
3.4
ブレークアウト(break-out)
自動ドアセットの戸及び/又はサイドスクリーンを,手で押し開くことができる機能。
3.5
駆動装置(drive)
自動ドアセットの構成要素のうち,電動機,制御システム及び電気・電子・機械的な構成部品で構成さ
れ,戸を駆動する部分。
3.6
制御システム(control system)
起動装置,保護装置などからの信号を受け,駆動装置を制御する処理を行うシステム。
3.7
監視システム(monitoring system)
他のシステムが正しく機能していることを確認及び検証し,そのシステムに機能不良が発生したときは,
自動ドアセットを選択された安全な作動モードに切り換えるシステム。
3.8
起動装置(activator)
自動ドアセットの作動を開始する手段。
3.9
サイクル(cycle)
開作動及び閉作動からなる動き。
注記 自動回転ドアセット以外の場合,1サイクルは完全な開作動及び閉作動からなる。自動回転ド
アセットの場合,1サイクルとは1回の通過を指す。
3.10
かもい(lintel)
開口上方の負荷を支持するために開口頂部に渡された水平構造部材。
3.11
サイドスクリーン(side screen)
自動ドアセットの一部となり得る,固定された又はブレークアウト機能をもつ袖壁。
3.12
戸(leaf)
開口部を開閉するためのパネル状の可動要素。
3.13
前方立(leading mullion)
自動回転ドアセットの戸が曲面スクリーンを通過する,最初の方立。
注記 附属書A参照

――――― [JIS A 4722 pdf 6] ―――――

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3.14
後方立(trailing mullion)
自動回転ドアセットの戸が曲面スクリーンを通過する,最後の方立。
注記 附属書A参照
3.15
有効開口幅(clear opening width)
自動ドアセットの戸が全開位置にあるときに(ただし,自動回転ドアセットを除く。),実際に通行可能
な開口部の幅。
注記 自動引き戸セット,自動バランスドアセット及び自動折り戸セットの場合,主閉エッジから,
対向閉エッジ又は面までの距離を指す。
3.16
主閉エッジ(main closing edge)
対向閉エッジに平行な,自動ドアセットの戸のエッジ。
注記 附属書A参照
3.17
対向閉エッジ(opposing closing edge)
自動ドアセットの動いている戸に対する,反対の戸の主閉エッジ,固定エッジ又は面から成るエッジ(例
枠,床)。
注記 附属書A参照
3.18
副閉エッジ(secondary closing edge)
主閉エッジ又は対向閉エッジを除く,自動ドアセットの戸の他の閉エッジ。
注記 附属書A参照
3.19
保護領域(protection area)
押しつぶし及び衝撃の危険源に対して,保護装置による安全防護を備える,主閉エッジ又は副閉エッジ
の軌跡及びその近傍の領域。
注記 引き戸セット及び折り戸セットの保護領域は,附属書Cを参照。

4 種類

  自動ドアセットの構造的な種類は,表1による。

――――― [JIS A 4722 pdf 7] ―――――

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表1−種類
種類 説明
自動引き戸セット 一つ以上の戸が隣接した構造物に平行なガイド内を水平に動くもの(図1参
照)。以下,“引き戸セット”という。
(power operated sliding doorset)
自動開き戸セット 片側がヒンジ又はピボットで動くようにした戸をもつもの(図2参照)。以下,
“開き戸セット”という。
(power operated swing doorset)
自動回転ドアセット エンクロージャ内にある共通の垂直回転軸に接続された一つ以上の戸をもつ
もの(図3参照)。以下,“回転ドアセット”という。
(power operated revolving doorset)
自動折り戸セット 片側をドアセットの枠に,ヒンジ又はピボットで取り付けた二つ以上の戸が,
一緒にヒンジで動くようにしたもの(図4参照)。以下,“折り戸セット”と
(power operated folding doorset)
いう。
自動バランスドアセット 戸を回転させると同時に横にスライドさせるピボットをもつもの(図5参照)。
以下,“バランスドアセット”という。
(power operated balanced doorset)
a) 片引き b) 引分け
c) 二重片引き d) 二重引分け
e) 円形片引き f) 円形引分け
図1−引き戸セットの例
a) 片開き b) 両開き
図2−開き戸セットの例

――――― [JIS A 4722 pdf 8] ―――――

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a) 2枚戸 b) 3枚戸 c) 4枚戸
d) 長円形 e) 2軸形
注記 図中の矢印は,一般的な回転方向を示す。
図3−回転ドアセットの例
a) 2枚戸 b) 4枚戸
図4−折り戸セットの例
a) 片開き b) 両開き
図5−バランスドアセットの例

5 要求事項

5.1 一般

  自動ドアセットは,手動ドアセットを自動に変更することを含め,この規格の要求事項を満たすように,
設計,製造,設置,運転,及び適切に保全し,次による。
a) 残留リスクがある場合は,使用者に注意を促すために警告表示を用いなければならない。

――――― [JIS A 4722 pdf 9] ―――――

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b) 自動ドアセットは,切り傷,擦り傷などの負傷をもたらす鋭利な端部をもたないように,設計・設置
しなければならない。
c) 自動ドアセットは,安全に設置,使用,点検,保全及び分解できるように設計しなければならない。
d) 使用中の,構成部品又は部品の意図しない脱落を防止する方策を講じなければならない。
e) さらに,この規格では規定しない,関連するが重要ではない危険源については,JIS B 9700の原則に
従って自動ドアセットを設計しなければならない。
f) この箇条の各要求事項は,目視検査,機能試験,測定,計算,その他の方法のいずれか一つ,又はそ
れらの組合せによって検証しなければならない。

5.2 駆動装置

5.2.1  一般
駆動装置は,意図する使用条件,及び合理的に予見可能な誤使用条件において,戸を安全に移動及び停
止するような構造でなければならない。始動,停止及び保護の全ての関連装置について,接続設備を設け
なければならない。
電気安全については,JIS C 9335-1の要求事項を満足しなければならない。
制御システムの安全関連部は,JIS B 9705-1のパフォーマンスレベル“c”に適合しなければならない。
5.2.2 電源遮断時の挙動
駆動装置の電源が,使用者,戸の移動制限装置又は停電によって遮断された場合,戸の動きは人を危険
にさらすことなく停止するか,又は1サイクル以上後に,所定の安全位置に達してから停止しなければな
らない。5.5.4に適合する低エネルギー作動は,人に対して安全であるとみなす。所定の安全位置には,あ
らゆる種類の蓄積エネルギー(例 バッテリー,機械的エネルギーなど)を用いて到達してもよい。電源
遮断の原因が取り除かれる,又は電源が復旧するまで,戸は静止していなければならない。
自動ドアセットが動いているときに停電又は瞬時停電が発生した場合,再始動したときに危険な状態と
なってはならない。
5.2.3 入力電源断路器
自動ドアセットには,全極遮断が可能な電源スイッチ又は差込プラグを装備しなければならない。電気
的駆動ユニットを差込プラグで接続するときは,電源スイッチは不要である。遮断の手段は,意図しない,
及び許可のない再投入に対して安全防護できるように,設計しなければならない。不可能な場合は,遮断
の手段がドアセットから視認できなければならない。

5.3 ドアセット

5.3.1  材料
材料は,鋭利な端部があってはならない。ガラスは,割れたとき鋭利な破片となってはならない。
透明な戸又は戸の表面は,例えば,恒久的なマーキング,適切なラベル又は着色材料を用いることによ
って,明瞭に認識できなければならない。
通常使用及び合理的に予見可能な誤使用において生じる力又は圧力による,戸又は他の部品のたわみが,
永久ひずみ又は脱輪を発生させてはならない。
5.3.2 戸の形状
戸には,切り傷,擦り傷などの負傷の原因となり得る,鋭利な端部はあってはならない。戸から突き出
した部品(例 錠,ハンドル)が,潜在的な危険源(例 引込み,せん断)となってはならない。
自動ドアセットのガラス戸が,全体的にかまちで囲われていない場合(例 ガラスが上部及び下部だけ
支持されている),ガラスはドアセットの作動中に硬い材料と接触してはならない。

――――― [JIS A 4722 pdf 10] ―――――

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