JIS B 7507:2016 ノギス | ページ 2

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7 9 2 6 1
lu
la
l
3 9 8 10
d
3
lb
lc lc
5 4 5
1 本尺 6 微動クランプ la ジョウの長さ
2 スライダ 7 止めねじ lb 内側用測定面の長さ
3 ジョウ 8 微動装置 (逃げ溝込み)
4 外側用測定面 9 バーニヤ目盛 lc 測定面の厚さ
5 内側用測定面 10 本尺目盛 ld 外側用測定面の長さ
lu 逃げ溝深さ
図2−CM形ノギス

4.3 寸法

  寸法は,次による。
a) ノギスの構成部品の寸法は,通常,表1による。
なお,微動装置付きのものでは,その微動装置の長さの分,最大測定長が小さくなってもよい。
表1−ノギスの寸法
単位 mm
最大測定長a) M形ノギス CM形ノギス
la lb ld la lb lc ld
100 − − 5 −
40以下 20以下 20以上
150 (130) ) 50以下 10以上 5 30以上
200 (180) ) 50以下 25以下 30以上 60以下 15以上 5 40以上
250 (230) ) 5
300 (280) ) 65以下 30以下 40以上 75以下 20以上 5又は10 50以上
400 5又は10
450 5又は10
500 95以下 40以下 50以上 105以下 25以上 10 60以上
600 10又は20
1 000 130以下 60以下 80以上 140以下 30以上 10又は20 90以上
この表以外の最大測定長を適用する場合の各部の寸法は,受渡当事者間の協定による。
注a) 最大測定長は,外側測定の寸法を示す。
b) 最大測定長の括弧内の数値は,微動装置付きのものを示す。

――――― [JIS B 7507 pdf 6] ―――――

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b) 逃げ溝深さluは,可能な限り小さくすることが望ましい。
c) M形ノギスの内側用測定面の形状は,測定面の厚さlcを超えない半径をもつ円など,内側を正確に
測定できる形状であることが望ましい。
d) デプスバーの断面寸法は,1.2 mm×3 mm以上,又はφ1.5 mm以上であることが望ましい。
e) 表示の個別の寸法は,4.4による。

4.4 表示方式

4.4.1  一般
ノギスの表示は,バーニヤ目盛又はダイヤル目盛を備えたアナログ表示,又はデジタル表示とする。
アナログ表示のノギスは,目量又は最小読取値,及びその単位を表示しなければならない。
デジタル表示のノギスは,表示値の単位を表示しなければならない。
4.4.2 アナログ表示
4.4.2.1 一般
バーニヤ目盛を備えたノギスの場合,本尺目盛の目幅は1 mmとする。本尺目盛はノギスの最大測定長
より,少なくともバーニヤ目盛の長さ一つ分長い範囲まで,目盛がなければならない。
ダイヤル目盛を備えたノギスの場合,本尺目盛の目幅は1 mm又は2 mmとすることが望ましい。
4.4.2.2 バーニヤ目盛及び本尺目盛
バーニヤ目盛を備えたアナログ表示の最小読取値は,0.1 mm,0.05 mm又は0.02 mmとする。例を,図
3に示す。
1 本尺目盛
2 バーニヤ目盛
注記 この図の読取値は,20.00 mm。 2 1
図3−バーニヤ目盛を備えたアナログ表示の例
4.4.2.3 バーニヤ目盛の設計
バーニヤ目盛の目盛形式は,表2による。
表2−バーニヤ目盛の目盛形式
単位 mm
本尺の目量 目盛形式 最小読取値 説明図
9 mmを10等分 図4
0.1
19 mmを10等分 図5
1 19 mmを20等分 図6
0.05
39 mmを20等分 図7
49 mmを50等分 0.02 図8

――――― [JIS B 7507 pdf 7] ―――――

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注記 この図の読取値は,11.4 mm。 注記 この図の読取値は,0.3 mm。
図4−9 mmを10等分 図5−19 mmを10等分
注記 この図の読取値は,1.45 mm。 注記 この図の読取値は,30.35 mm。
図6−19 mmを20等分 図7−39 mmを20等分
注記 この図の読取値は,15.40 mm。
図8−49 mmを50等分
バーニヤ目盛を備えたノギスの目盛線の太さは,特に指定がない限り,表3による。
表3−バーニヤ目盛を備えたノギスの目盛線の太さ
単位 mm
項目 太さ 太さむら
本尺目盛線
0.080.20 0.03以下
バーニヤ目盛線
4.4.2.4 バーニヤ目盛の目盛面
本尺目盛面とバーニヤ目盛面との段差及び隙間の寸法は,図9及び図10による。

――――― [JIS B 7507 pdf 8] ―――――

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1 本尺目盛
2 バーニヤ目盛
3 本尺 3 4
4 スライダ
図9−傾斜したバーニヤ目盛を備えたスライダ
1
2
1 本尺目盛
2 バーニヤ目盛
3 本尺 3 4
4 スライダ
図10−平面のバーニヤ目盛を備えたスライダ
4.4.2.5 ダイヤル目盛及び本尺目盛
ダイヤル目盛を備えたアナログ表示の目量は,0.1 mm,0.05 mm,0.02 mm又は0.01 mmとする。本尺目
盛は本尺に表示し,ダイヤル目盛はスライダに配置する。ダイヤル目盛には,目量及びその単位を記載し
なければならない。例を,図11に示す。
1 本尺目盛
2 ダイヤル目盛
1 2
注記 この図の読取値は,41.55 mm。
図11−ダイヤル目盛を備えたアナログ表示の例
4.4.2.6 ダイヤル目盛の設計
ダイヤル目盛を備えたノギスの目盛線の太さは,特に指定がない限り,表4による。

――――― [JIS B 7507 pdf 9] ―――――

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表4−ダイヤル目盛を備えたノギスの目盛線の太さ
単位 mm
項目 太さ 太さむら
本尺目盛線
0.100.30 0.03以下
ダイヤル目盛線
4.4.3 デジタル表示
デジタル表示の最小表示量は,0.01 mmとする。例を,図12に示す。
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1 電子式本尺目盛
2 デジタル液晶
図12−デジタル表示の例
指示値を測定データとして出力する機能をもつ場合は,そのデータ出力プロトコル(インタフェース)
について,製品文書などに詳しく記載する。また,デジタル表示のノギスは,高速でのスライダ移動によ
って誤った指示値を示すおそれがある場合,又は電源電圧が低下した場合,エラーメッセージなどの異常
を表示する機能を備えていなければならない。
4.4.4 デジタル表示の使用環境に対する保護
デジタル表示のノギスについて,防じん(塵)・防水を保証する場合,与えられている保護等級(JIS C 0920
に従ったIPコード)を製品,カタログなどに明示しなければならない。

4.5 測定面

  測定面は,耐摩耗性があり,かつ,薄刃のように鋭利であってはならない。また,測定面の表面粗さは,
Ra 0.4以上とする。

4.6 構造及び機能

  本尺の外側用ジョウとスライダの外側用ジョウとの平面部での段違いは,実用上差し支えがない程度と
する。また,スライダは作動範囲全域にわたって滑らかで,かつ,緩みがなく作動し,有害な遊びがあっ
てはならない。

4.7 硬さ

  ノギスの測定面の硬さは,ステンレス鋼の場合は550 HV以上又は52 HRC以上とし,その他の材料では
700 HV以上又は60 HRC以上とする。
なお,測定箇所は,測定面又は測定面から2 mm以内の箇所とする。

5 計測特性及び性能

5.1 一般

  バーニヤ目盛を備えたノギスは,固定された基点をもたなければならない。デジタル表示のノギスは,

――――― [JIS B 7507 pdf 10] ―――――

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JIS B 7507:2016の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 13385-1:2011(MOD)

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