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注釈1 整定速度調定率RS(%)は,次の式で求める。
n0 nr
RS 100
nr
ここで, n0 : 整定速度(s−1)
nr : 定格速度(s−1)
注釈2 所定の状態で運転している場合における,整定速度調定率に対応する直線からの負荷−回転速
度曲線の負荷の最大偏差を最大負荷偏差又は非線形性という。
3.12.6
傾斜速度調定率(incremental droop, steady-state incremental speed regulation)
不感帯をゼロと仮定した任意の定格速度及び定格出力における負荷に対する定格速度の変化率
注釈1 傾斜速度調定率Rr(%)は,次の式で求める。
dP
n
Rr 100
dnp r
d
d :
n 出力−速度特性の任意出力点における傾斜(s−1/kW)
ここで,
p
P : 定格出力(kW)
nr : 定格速度(s−1)
注釈2 傾斜速度調定率は,定常運転状態における発電機出力の微少変化率に対する速度の微少変化率
の比である。
3.12.7
不感帯(dead band)
調速装置の感度を表し,定格速度運転中において,蒸気加減弁開度が変化しない範囲内での,回転速度
変化量の定格回転速度に対する比
注釈1 この規格で用いている不感帯は,調速装置の不感帯(dead band of the speed control system)のこ
とである。
4 保証
4.1 一般事項
契約仕様書には,保証項目として熱効率,熱消費率又は蒸気消費率,出力,最大の(呑)み込み蒸気流
量,補機動力などを記載してもよい。また,調速装置の機能,振動,起動時間,稼働率,騒音レベルなど
を保証項目としてもよい。
なお,全ての保証項目は,それらの定義及び計算式を契約仕様書に曖昧なく完全に記載しなければなら
ない。
4.2 性能保証
4.2.1 性能保証規定
タービンの性能保証の方案は,受渡当事者間での協議に基づき契約仕様書に記載する。JIS B 8102又は
JIS B 8105の規定に基づいてもよい。
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4.2.2 熱効率,熱消費率又は蒸気消費率
タービンの熱効率,熱消費率又は蒸気消費率の保証は,a) g)による。
a) 熱効率,熱消費率又は蒸気消費率の保証は,一つ又はそれ以上の負荷に対して保証してもよい。一連
の負荷に対する熱効率,熱消費率又は蒸気消費率を加重平均で保証する場合には,その加重平均の計
算式を受渡当事者間で協議し,契約仕様書に記載する。
各保証値を定義する取合条件は,受渡当事者間で協議して,熱平衡線図又は表で契約仕様書に記載
する。
b) 給水ポンプが給水系統の給水加熱器間に組み込んであり,かつ,ポンプにおける圧力上昇·ポンプ効
率を購入者が指定していない場合,タービン供給者はその見積書及び契約仕様書に,保証の根拠とし
た値を記載する。
c) 再生サイクル用の給水加熱器又は補助タービンが,主タービン及び給水加熱系統に組み込んである場
合,受渡当事者は熱消費率の保証の基礎となる全体の系統線図について協議する。
d) 蒸気流入式空気抽出器の冷却器から与えられた熱量,配管の冷却によって失われる熱量などのように,
供給範囲外であるが,保証計算の際に含められ,その変化によって,試験結果に修正を加える必要が
ある熱源及び熱量の取扱いについては,受渡当事者間で協議して契約仕様書に記載する。
e) 運転条件及び所定の試験条件の差異による熱効率,熱消費率又は蒸気消費率の修正は,他に指定がな
い場合,JIS B 8102又はJIS B 8105の規定によって行う。
f) 復水器又は再生サイクル用の給水加熱器がタービン供給者の供給範囲外である場合,購入者は,ター
ビン供給者が熱消費率などを保証する上で必要なデータを事前に提示する。一方,タービン供給者は
熱効率,熱消費率又は蒸気消費率を保証する上で使用した給水加熱器台数,配列,端末温度差,弁損
失,配管損失,ポンプ損失,タービンから給水加熱器までの圧力損失値などについて,見積書及び契
約仕様書に記載する。湿り蒸気タービンにおいて,湿分分離器及び加熱器がタービン供給者の供給範
囲外である場合も,同様とする。
g) タービン供給者は,供給範囲外である設備(給水加熱器,ポンプ,弁·配管など)の性能が,熱効率,
熱消費率又は蒸気消費率の保証を行う条件と異なる場合,契約段階において保証の内容を見直すか,
又は受渡性能試験結果に,受渡当事者間で協議した修正を加えることが可能である。
4.2.3 定格出力又は流入蒸気量
タービンの定格出力又は流入蒸気量については,契約仕様書に記載された取合条件で確認する。
確認試験は,4.2.1の規定に従って実施する。
4.2.4 補機動力
補機動力の消費電力について保証を行う場合,対象機器について受渡当事者間で協議し,契約仕様書に
記載する。
タービンが所定の出力で指定取合条件下,又は受渡当事者間の協議によって定めた条件下において,各
設備の消費電力を測定する。
4.2.5 蒸気表
保証及び試験結果の計算に用いる蒸気表は,国際水·蒸気性質協会[International Association for the
Properties of Water and Steam(IAPWS)]が,1997年に発行したIAPWS-IF97,Industrial Formulation 1997 for
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the Thermodynamic Properties of Water and Steamに基づく表に適合したもので,受渡当事者間で協議して,
契約仕様書に記載する。
なお,改造時の性能確認に用いる蒸気表は,JIS B 8105に従い,受渡当事者間で協議して,契約仕様書
に記載する。
4.2.6 裕度
熱効率,熱消費率又は蒸気消費率の保証値の受渡し上の裕度については,この規格では規定しない。
なお,その裕度を定める場合は,受渡当事者間の協議による。
4.2.7 経年劣化
熱効率,熱消費率及び蒸気消費率は,新設かつ未使用の機器に対して保証されるため,受渡性能試験が
契約期日から遅延した場合には,試験結果によって得られた熱効率,熱消費率及び蒸気消費率に対して,
契約期日以降の経年劣化による影響を考慮するとともに,その裕度については,受渡当事者間で事前に協
議する。特に合意がない場合は,JIS B 8102の値を目安として適用する。
5 製品の安全性
5.1 全般
箇条5は,人間の負傷又は死亡のリスク及び環境へのリスクについて規定する。
なお,人間及び環境へのリスクがない機器の損傷については取り扱わない。
“製品安全”は,機器がその寿命を通して意図された用途において,適切な安全レベルを達成するよう
に,設計され維持されることを全体的な目的とする。
蒸気タービン及びその補機は,全てのライフサイクルの段階において,適用される国際レベル,国レベ
ル,地域レベルの安全要件に適合する必要がある。
製品安全のこれらの目的を達成するため,JIS B 9700に規定するプロセスを適用する。ただし,購入者
と供給者との合意に基づき,他の方法を適用してもよい。
この規格の内容は,蒸気タービンの安全分野における技術的進歩を損なうものであってはならず,安全
性の向上につながる革新を阻害するものであってはならない。
このプロセスの側面の一つは,蒸気タービンの総合的なリスクアセスメントの実施及びその寿命を通し
ての適切なリスク低減の明確化·検証である。
リスク低減の要求水準は,リスクアセスメントに基づかなければならない。
タービン発電機一式(タービン及び発電機)のリスクアセスメントは,タービン供給者の供給範囲では
なく,タービン発電機一式供給者の供給範囲である。
HAZOPなどのリスクアセスメントへの関係者の参加は,購入者が仕様書にて要求する必要がある(17.14
参照)。
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5.2 リスクアセスメント
5.2.1 一般
供給範囲内の蒸気タービン及び関連機器が,人間を負傷させる又は人命を脅かす可能性があるかどうか
判断するために,リスクアセスメントを実施する。
リスクアセスメントのプロセス内容は,JIS B 9700において提起された安全問題について対処したもの
であり,蒸気タービンライフサイクル全体における使用目的及び合理的に予見可能な誤使用について盛り
込む必要がある。
5.2.2 リスクアセスメントの範囲
リスクアセスメントの範囲は,この規格で規定されている機器及びその使用目的の範囲に限る。
必要に応じて購入者は,リスクアセスメントを行うために必要となる対象機器の取合点での性能に関わ
る入力データを定義しなければならない。その入力データは,a) g)による。
a) 機械的取合点(例えば,蒸気入口接続部,抽気接続部,復水器接続部,補助配管接続部)
b) この規格の他の箇条にて要求されていない場合の,機械的取合点でのプロセス状態(主蒸気供給,再
熱蒸気供給,低温再熱蒸気条件,グランド蒸気供給,制御用空気供給,給水など)
c) 電気的取合点(電源など)
d) 設置条件(周囲条件,追加の爆発性区域の定義)
e) 設計寿命
f) 運用概念で定義された設計機能
g) 点検·保守概念で定義された設計機能
5.2.3 考慮すべき危険源の定義
JIS B 9700の附属書B(危険源,危険状態及び危険事象の例)では,危険源の例を定義している。リス
クアセスメントでは,これらの例を最低限考慮するが,その製品に関連する他の考えられる危険源につい
ても考慮する。
5.2.4 危険源の同定
危険源の同定は,機器の設計仕様及び寿命期間全体に対して,実施する。
機器及び保護システムは,合理的に予見可能な誤使用の結果による危険な状況を防止するために,考え
られる動作不具合を分析した後に,設計及び製造しなければならない。
5.2.5 リスク見積り
リスクは,供給者の定義に従い,適切な方法で見積る[JIS B 9700の5.5(リスク見積り)参照]。
注記1 安全は,リスクを許容可能な水準まで低減させることによって達成される。許容リスクは,完
全に安全な状態と,製品·プロセス·サービスの必要性及び利用者の便益,目的適合性,費用
対効果,社会通念などの要因との間で適切なバランスを探求することによって決定される。し
たがって,許容リスクは継続的に見直す必要がある。特に技術開発及び新しい知見によって経
済的に実現できる改善が可能になった場合には,製品·プロセス·サービスの使用に伴う最小
リスクを更に低減するために,許容リスクの見直しが実施される。
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注記2 JIS C 0511-3の附属書B(半定量法−イベントツリー解析)は,リスクアセスメントの定量的方
法を示している。JIS C 0508-5:2019の附属書D[SIL(安全度水準)の決定−定量的方法]及び
JIS C 0508-5:2019の附属書E[SIL(安全度水準)の決定−リスクグラフ法]は,安全度水準を
決定するためのリスクアセスメントの定性的方法を示している。
機器及び安全計装機能(SIFs : Safety Instrumented Functions)をもたない装置において,潜在する危険源
を許容リスクまで低減する必要がある場合,適切な定量的若しくは定性的なリスクアセスメント又は両者
を組み合わせたリスクアセスメントを用いて,許容リスクまでのリスク低減を確実に達成する必要がある。
注記3 注記2に加えて,リスクアセスメントのプロセスの詳細な指針及び使用可能な方法の一部が,
JIS C 5750-4-3,JIS C 5750-4-4,IEC 61882:2001及びANSI B11.TR3-2000に記載されている。
得られるリスク水準は,この規格の要求事項を考慮する。また,運用及び保守手順によって,
得られたリスク水準の維持が保証されることを前提としなければならない。蒸気タービン及び
関連するプラントに関する定量的リスクアセスメントについては,HSE Research report 703又
はVDMA 4315-1及びVDMA 4315-5参照。
注記4 IGE/SR/15,4版,の3章には,一つの場所において複数の危険源にさらされている場合に関す
る手引きが記載されている。リスクアセスメントについては,客観的な判断が可能なように使
用されるパラメータが明確に定義されること及び各パラメータに使用される値が適切に調整さ
れ,それらが評価に対して有効であることを確認する必要がある。
注記5 JIS C 0511-3のD.3(校正)は,リスクグラフ状における校正プロセスの概要を示し,記載され
た原則は,他の定性的な方法論にも等しく適用される。
注記6 リスクの各水準に関する詳細は,IGE/SR/15,4版,3章参照。
5.3 リスク低減
リスクアセスメント中に特定されたリスクは,低減しなければならない。a) c)のリスク水準低減策は,
この順序で適用する。
a) 設計的配慮によるリスク除去
b) 受動的保護対策(保護カバーなど)又は能動的保護対策(事前に設定された制限値を超えた場合の自
動保護介入)による保護
c) 残留リスクを操作者に伝達する(リスクを許容水準に低減させるための指示)
リスク低減対策が実施される場合,追加の対策が更なる危険源をもたらさないようにする。
リスク低減措置は,各措置の最先端の事例を適用する。
リスクの低減に影響を及ぼす局所的な規制[圧力容器要求事項,防爆要求事項,電装品規制,つり上げ
装置(重機,クレーン)に関する規制など]は,入札段階にて,購入者が仕様書にて指定する。
能動的保護緩和によって達成されるリスク低減のため,JIS C 0511規格群に適合した評価基準“機能安
全”を適用し,安全度水準の導入を推奨する。
注記1 例として,VDMA 4315-5において,ターボ機械用に定義された校正済みリスクグラフが適用可
能である。
潜在的な危険源は,安全関連の制御機能によって許容可能な水準まで低減することが可能である。この
場合,保護システムの安全要求事項を定義するため,定性的又は定量的リスクアセスメント法を適用する
(11.4参照)。
――――― [JIS B 8101 pdf 20] ―――――
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JIS B 8101:2021の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 60045-1:2020(MOD)
JIS B 8101:2021の国際規格 ICS 分類一覧
- 27 : エネルギー及び熱伝達工学 > 27.040 : ガス及び蒸気タービン.蒸気機関
JIS B 8101:2021の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB0127:2012
- 火力発電用語―蒸気タービン及び附属装置並びに地熱発電設備
- JISB0130:2019
- 火力発電用語―一般
- JISB8102:2012
- 蒸気タービン―受渡試験方法
- JISB8105:2004
- 蒸気タービン―受渡試験方法―改造時の性能確認
- JISB9700:2013
- 機械類の安全性―設計のための一般原則―リスクアセスメント及びリスク低減
- JISB9703:2019
- 機械類の安全性―非常停止機能―設計原則
- JISB9960-1:2019
- 機械類の安全性―機械の電気装置―第1部:一般要求事項
- JISC1509-1:2017
- 電気音響―サウンドレベルメータ(騒音計)―第1部:仕様