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C 60079-7 : 2008 (IEC 60079-7 : 2001)
− グループIIの機器に対してIP 20
固形異物が,換気開口部から垂直に落下し,機械の容器の中に入らないようにする。
清浄な環境だけで使用するように設計した回転電気機械には,JIS C 60079-0の27.2のi) に従って記号
“X” 及びその容器の保護等級を表示する。
5.2.2 内部ファン
内部ファンは,JIS C 60079-0の17.3及び17.4に規定する外部ファンに対する,すき(隙)間及び材料
の要件に適合しなければならない。
5.2.3 径方向最小エアギャップ
固定子と回転子(動いているときの鉄心部)との間の径方向最小エアギャップは,回転電気機械が静止
しているとき,次の式で得られる値以上とする。
D 50 .075n
A .015 .025 r b
780 1 000
ここに, A : 径方向最小エアギャップ (mm)
D : 回転子の外径 (mm),径方向最小エアギャップの式にお
いて,最小値75 mm,最大値750 mmとする。
n : 最高定格回転速度 (min−1),最小値1 000 min−1とする。
r : 次の式によって得られる数値,最小値1.0とする。
B
r (mm)
.175 D
ここに, B : 鉄心長 (mm)
b : 転がり軸受けの場合,1.0,すべり軸受けの場合,1.5。
注記 径方向最小エアギャップは,50/60 Hz電源で設計された転がり軸受付きで,直径60 mmで鉄
心長80 mmの回転子をもつ2極又は4極電動機の次の例から分かるように,電源周波数又は極
数に直接的には比例しない。
D : 最小値,75
n : 最大値,3 600
b : 1.0
r = 80/(1.75×60),すなわち,約0.76,したがって1.0とする。
径方向最小エアギャップ (A) は,次のようになる。
75 50 .075 3 600
A .015 .025 0.1 0.1 ≒ .0244 55
780 1 000
すなわち,約0.25 mm。
5.2.4 かご形回転機
5.2.4.1 5.2.1,5.2.2及び5.2.3の規定に加えて,この項目の規定を,始動巻線又はダンパ巻線をもつ“か
ご形回転子”の同期機を含めた,かご形回転機に適用する。
5.2.4.2 かご形回転子のバーと短絡環とを一体製造する場合を除いて,かごのバーは短絡環にろう付け又
は溶接する。
バーは,始動中にバーと回転子鉄心との間に火花が発生しないようにするためスロットに固くはめ込ま
なければならない。
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注記1 スロットに固くはめ込む方法として,例えば,アルミニウムダイカスト,バーを入れたスロ
ットへの追加ライナ,バーウエッジ,バーキーなどがある。
注記2 かご形回転子のバー及び短絡環は,4.4,4.5,4.10及び5.2.1を適用するときの裸導体部分で
あるとはみなさない。
5.2.4.3 エアギャップでの火花発生の可能性についての回転子構造の評価
表4に示す評価点の合計が5より大きい場合,その回転機又は代表供試品は6.2.3.2に従って試験をする
か又はその回転機の外被に始動時に爆発性雰囲気を含まないようにするために,回転機は特別の手段を用
いた構造とする。回転機の表示はJIS C 60079-0の27.2のi) に従って記号 “X” を表示し,特別な条件を
提出書類に記載する。
注記 適用する特別の手段としては,始動前の換気又は回転機の容器内に混合ガス検知装置の取付け
を含む。製造業者,試験機関及び使用者の合意のもとに前述に相当するほかの方法を適用して
よい。
表4−かご形回転子におけるエアギャップでの火花発生評価
特質 評価 評価点
ろう付け又は溶接で組み立てられたかご形回
2
転子
回転子かごの構造
ダイカストロータ≧200 kW /極 1
ダイカストロータ<200 kW /極 0
2極 2
極数 4極8極 1
8極を超える 0
>500 kW /極 2
定格出力 200 kW /極 を超え,500 kW /極 以下 1
≦200 kW /極 0
あり: L<200 mm(注記参照) 2
回転子の径方向冷却ダクト あり: L≧200 mm(注記参照) 1
なし 0
あり:>200 kW /極 2
回転子スキュー又は固定子スキ
あり:≦200 kW /極 0
ュー
なし 0
不適合a)
回転子鉄心からのオーバーハン 2
グ部分 適合a) 0
T1 / T2 2
温度等級 T3 1
T4 以上 0
注記 Lは,鉄心端1ブロックの長さである。実験的な試験で,火花は鉄心の端近くのダクトに圧倒的に多
く発生することが分かっている。
注a) 回転子鉄心からのオーバーハング部分は,断続的な接触をしないように,かつ,温度等級以内で運
転するように設計することが望ましい。この判定に適合しているものは,評価点は0,そうでないも
のは,評価点は2である。
5.2.4.4回転子は,始動中でも許容温度を超えてはならない。許容温度は300 ℃又は4.8で規定されてい
る値の低い方の温度とする。
注記 も(洩)れ磁束の通る部分は,非磁性又は絶縁を必要とする場合がある,そのような手段をと
らなければ,も(洩)れ磁束の通る部分の温度は拘束状態における回転子バーの温度を超える
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ことがある。これに該当する部分の例としては,保持環,バランスディスク,押さえリング,
ファン又は通風ガイドが含まれることがある。
電流依存形保護装置を使用して,許容温度保護を行うために拘束電流比IA/IN及び時間tEを決定し表示す
る。
時間tEの長さは,回転機が拘束されるとき,時間tEが経過する前に電流依存形保護装置によって電気的
に遮断される時間である。一般に,拘束電流比IA/INの関数として図3に規定する時間tEの最小値を超えて
いれば,保護は可能である。図3の値を下回る値の時間tEの場合は,適切な過負荷保護装置がその回転機
に使用され,試験によってその保護が有効であることが確認できる場合だけに許容する。この保護装置を
回転機に表示しなければならない。
図3−拘束電流比IA/INに関する電動機の時間tEの最小値
ただし,
− 電流依存形保護装置を使用するとき,時間tEの値は5秒以上とする。
− 拘束電流比IA/INの値は,10以下とする。
5.2.4.5許容できない温度の発生に対して保護するため,保護装置と組み合わせて巻線温度センサを使用
するとき,拘束電流比IA/INを決定して表示する。時間tEは,決定も表示もする必要はない。保護装置と組
み合わせた巻線温度センサは,拘束されるときであっても,4.8.4の要件を満足している場合,回転機の温
度保護として十分であるとみなす。組み合わされる保護装置を回転機に表示しなければならない。
拘束電流比IA/INの値は,10以下とする。
5.2.4.6インバータによって可変周波数及び可変電圧の電源を供給される回転機は,JIS C 60079-0の23.2
に従った書類に記載したインバータ仕様書によって組み合わせて試験及び認証する。試験は,保護装置と
ともに実施するか又は5.2.4.7に従って評価する。
注記 インバータ駆動の適用に関する追加説明については,IEC 60034-17を参照。主な関連内容とし
ては,軸電流,温度超過,高い周波数及び過電圧の影響が含まれている。
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5.2.4.7 過負荷保護装置によるかご形電動機の運転中の熱的保護については,附属書Cによる。附属書C
は,インバータによって電源を供給される電動機についても考慮しなければならない。
5.2.5 巻線の要件
200 V以上の多相巻線は,乱巻巻線の相間に,例えば,ワニスによって,追加の絶縁を施す。定格1 000
V未満の巻線のコイル含浸は,4.7.2の要件を満足するか又は次に示す定格1 000 Vを超える巻線に適用す
るものかのいずれかとする。
定格1 000 Vを超える巻線のコイルは,型巻とし,真空加圧含浸 (VPI) 絶縁システム又はレジンリッチ
絶縁システムのいずれかによる。
5.2.6 複数の接合部分をもつ容器の回転機械の等電位ボンディング用導体
注記 漂遊磁界は,大きな回転電気機械の容器に,特に電動機の始動中に,過大な電流を流すことが
ある。この電流を断続的に流すことによって火花が発生しないようにすることが,特に重要で
ある。
5.2.6.1 製造業者は,回転機の設計及び定格によって容器の接合部を渡るように等電位ボンディング用導
体を取り付け,シャフトの軸に対して対称に配置し,その導体の断面積及び構造を明記する。
5.2.6.2 接合部分は,JIS C 60079-0の15.5によって腐食及び緩みに対する保護をする。
5.2.6.3 接続導体は,電動機の始動時に,設計された接続部を介してだけ導通させ,絶縁された接続部に
は導通しないようにする。接続した部分に裸のフレキシブル導体がきわめて接近する場合には特別の注意
を払う。
5.2.6.4 絶縁をして確実に循環電流が流れないところには,接続導体は必要としない。ただし,分離し露
出した導電部分には,適切な接地を施す。このような部分の間の絶縁は,100 V(実効値)で1分間の試験
に耐えなければならない。
5.2.7 軸シール
軸シールは,ノンスパーキング材料とする。例えば,鉛入り黄銅[真ちゅう(鍮)],アルミニウム合金
又はプラスチック。
5.2.8 固定子巻線端子
固定子巻線端子は,拘束電流IAを時間tE通電し,許容温度(4.6参照)を超えないものとする。
5.2.9 高圧回転機械の評価及び代表的な試験
5.2.9.1 一般
5.2.9.1.1定格電圧1 kVを超えるすべての回転機械は5.2.9.2によって評価し,6.2.3によって試験する。
5.2.9.1.2試験ガスを使用する試験の場合は,6.2.3.1によって実施する。
5.2.9.1.3すべての試験及びすべての評価は,新品の状態の回転機,部品又は試験機で実施する。
5.2.9.1.4高圧回転電気機械の表示は,許容始動頻度,主要なオーバホール(分解及び清掃)の推奨期間
及び指定の環境条件に関する説明を含めて,JIS C 60079-0の27.2のi) によって,記号 “X” を表示しなけ
ればならない。
5.2.9.2 固定子巻線の絶縁システム
定格電圧6 kV以上の回転機の絶縁システムは,6.2.3.1による形式試験を実施しなければならない。
表5によって算定した評価点の合計が6より大きい場合,結露防止用スペースヒータを用いるものとす
る。回転機の始動時に確実にその容器に爆発性雰囲気を含まないようにするために,特別の手段を講じた
構造とする。回転機の表示は,JIS C 60079-0の27.2のi) によって記号 “X” を表示しなければならない。
さらに,認証に用いる特別の手段を明記する。
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注記 特別の手段とは,始動前の換気又は回転機の容器内にガス検知器の取付けを含む。他の方法は,
それ相応に,製造業者,試験機関及び使用者の合意の下に適用してよい。
表5−固定巻線の放電の可能性におけるリスクアセスメント−発火危険度要因
特質 評価 評価点
6.6 kVを超え11 kV以下 4
定格電圧 3.3 kVを超え6.6 kV以下 2
1 kVを超え3.3 kV以下 0
1時間に1回を超える 3
1日に1回を超える 2
運用中の平均始動頻度
1週間に1回を超える 1
1週間に1回未満 0
10年を超える 3
詳細点検間の期間 5年を超え10年以下 2
(IEC 60079-17の表1,タイプD参照)
2年を超え5年以下 1
2年未満 0
IP 44 a) 未満 3
IP 44及びIP 54 2
保護等級(IPコード)
IP 55 1
IP 55を超え 0
非常によごれて湿気のある場所 b) 4
海岸に近い屋外 3
環境条件 その他の屋外 2
きれいな屋外 1
きれいで乾燥した屋内 0
注a) きれいな環境において,専門訓練を受けた人員によって定期的に運転される場合。5.2.1参照。
b) “非常によごれて湿気のある場所”とは,豪雨を受ける可能性がある場所又は沖合の屋外を含む。
5.3 主電源用に設計した照明器具
注記1 5.3は,信号及びそれに類する小さいランプに対する要件については規定しない(5.10参照)。
注記2 中性線の過熱を抑えるため,その照明器具によって流れる第3次高調波は,基本周波数電流
の30 %までに抑えることが望ましい。
5.3.1 光源は次のうちの一つとする。
a) IS C 7709-1による1ピン突出形口金 (Fa6) をもつ冷負極始動形の直管形蛍光ランプ。
b) IS C 7617-1よるG5又はG13ランプ口金をもつ2ピン突出形直管形蛍光ランプ。脚は黄銅[真ちゅ
う(鍮)]製でなければならない。ランプホルダ及びソケットは,5.3.7に適合しなければならない。
このようなランプは,カソードの予熱なしで始動し作動する回路に接続する。
c) IS C 7501及びJIS C 7551-1による一般照明用白熱電灯。
d) ガラスが破損しても,光源の部分が許容温度より高くなる危険性のない他のランプ。
5.3.2 蛍光管の,ランプとランプ保護カバーとの距離は,直管形蛍光ランプの場合は,5 mm以上とし,
ランプ保護カバーが円筒状の照明器具の場合は,2 mm以上とする。
その他のランプでは,ランプとランプ保護カバーとの距離は,ランプのワット数によって,表6の値以
上とする。
――――― [JIS C 60079-7 pdf 25] ―――――
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JIS C 60079-7:2008の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 60079-7:2001(IDT)
JIS C 60079-7:2008の国際規格 ICS 分類一覧
- 29 : 電気工学 > 29.260 : 特殊条件で使用する電気設備 > 29.260.20 : 爆発性雰囲気で作動する電気装置
JIS C 60079-7:2008の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
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- 電気機械器具の外郭による保護等級(IPコード)
- JISC2134:2007
- 固体絶縁材料の保証及び比較トラッキング指数の測定方法
- JISC2134:2021
- 固体絶縁材料の保証及び比較トラッキング指数の測定方法
- JISC3215-8:2014
- 巻線個別規格―第8部:クラス180のポリエステルイミド銅線
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- 電気絶縁―熱的耐久性評価及び呼び方
- JISC4034-5:1999
- 回転電気機械―第5部:外被構造による保護方式の分類
- JISC60068-2-27:2011
- 環境試験方法―電気・電子―第2-27部:衝撃試験方法(試験記号:Ea)
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- 環境試験方法―電気・電子―接点及び接続部の二酸化硫黄試験方法
- JISC60068-2-6:2010
- 環境試験方法―電気・電子―第2-6部:正弦波振動試験方法(試験記号:Fc)
- JISC60079-1:2008
- 爆発性雰囲気で使用する電気機械器具―第1部:耐圧防爆構造“d”
- JISC60079-11:2004
- 爆発性雰囲気で使用する電気機械器具―第11部:本質安全防爆構造“i”
- JISC60364-1:2010
- 低圧電気設備―第1部:基本的原則,一般特性の評価及び用語の定義
- JISC7501:2011
- 一般照明用白熱電球
- JISC7551-1:2015
- 白熱電球類の安全仕様―第1部:一般照明用白熱電球
- JISC7617-1:2017
- 直管蛍光ランプ―第1部:安全仕様
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- 電球類の口金・受金及びそれらのゲージ並びに互換性・安全性 第1部 口金
- JISC7709-2:1997
- 電球類の口金・受金及びそれらのゲージ並びに互換性・安全性 第2部 受金
- JISC8201-1:2020
- 低圧開閉装置及び制御装置―第1部:通則
- JISC8280:2011
- ねじ込みランプソケット
- JISC8280:2021
- ねじ込みランプソケット
- JISC8324:2017
- 蛍光灯ソケット及びスタータソケット
- JISC8705:2019
- ポータブル機器用密閉型ニッケル・カドミウム蓄電池(単電池及び組電池)
- JISC8706:2010
- 据置ニッケル・カドミウムアルカリ蓄電池
- JISC8709:2004
- シール形ニッケル・カドミウムアルカリ蓄電池