この規格ページの目次
34
C 60079-7 : 2008 (IEC 60079-7 : 2001)
個々の電流の値に対する端子及び導体の安全な組合せを決めるときの定格の適用方法に関する情報を,
附属書Eに示す。
5.9 (トレースヒーティング以外の)抵抗ヒータ
5.9.1 この要件は,3.13に規定する(トレースヒーティング以外の)抵抗加熱デバイス及び抵抗加熱ユニ
ットに対する補足要件を規定する。誘導加熱,表皮効果加熱,誘電加熱,又は液体,容器若しくは配管材
料に電流を流すことを含む他の加熱システムには適用しない。
注記1 トレースヒーティングに対する要件は,IEC 62086-1による。
注記2 (抵抗加熱に適用する)安全増防爆に対する安全性の追加手段は,強制温度制限装置,密封
閉じ込め,適切に接地したハウジング又は絶縁監視システム付きの残留電流検出 (30 mA
300 mA) 及び絶縁システムの熱的安定性試験による。
5.9.2 この要件の目的に対して,次を適用する。
− 加熱抵抗器は,巻線とはみなさない。また,4.7は適用しない。
− JIS C 60079-0の7.は,加熱抵抗器の電気絶縁材料に適用しない。
5.9.3 加熱抵抗器は,正の温度係数をもたなければならない。製造業者は,20 ℃における抵抗の値とそ
の裕度を明示する。
5.9.4 抵抗加熱デバイスに使用される絶縁材料は,6.8.4によって試験する。
5.9.5 抵抗加熱デバイスのコールドスタート電流は,6.8.6によって試験するとき,電源投入から10秒経
過後,いつでも,製造業者が示した値を10 %超えてはならない。
5.9.6 製造業者は,抵抗加熱デバイス又はユニットとともに使用する電気的保護装置を指定する。抵抗加
熱デバイス又はユニットが,電気機器に組み込む方法(例えば,電動機内の結露防止ヒータ)で機械的に
保護されていない場合,保護装置は附属書Dの要件に適合しなければならない。
5.9.7 電気的導電体の被覆は,5.9.6による保護装置が確実に機能する場合,絶縁シースの表面の全体の
70 %以上となるように均等に配置された導電層から構成する。導電体の被覆の電気抵抗は,5.9.6による保
護装置が確実に動作するために十分でなければならない。
5.9.8 電気的絶縁体の表面温度が許容温度より高い場合,加熱抵抗器が爆発性雰囲気に触れることができ
ないようする。
注記 例えば,“玉状になった絶縁体 (beaded insulation)”は,この要件を満足しない。
5.9.9 抵抗加熱デバイスに接続する導体の断面積は,機械的な理由で1 mm2以上とする。
5.9.10 抵抗加熱デバイスの温度等級を決定するときに,取付けのための追加の熱的絶縁体は爆発性雰囲気
に触れるものとみなす。
5.9.11 抵抗加熱デバイス又はユニットは電源投入されたとき,制限温度を超えないようにする。
これは次のいずれかによって達成しなければならない。
a) 抵抗加熱デバイスの自己制限特性
b) 安定化設計(指定使用条件の下での)
c) 5.9.12による保護システムは,あらかじめ決められた表面温度において,抵抗加熱デバイス又はユニ
ットのすべての充電部分を遮断する。この保護システムは,正常状態において抵抗加熱デバイス又は
ユニットの機能温度を調節するために備えている制御システムとは独立していなければならない。
b)及びc)は,抵抗加熱デバイスの温度は種々のパラメータに依存する。
− その熱出力
− その周囲の温度,ガス,液体,被加熱物
――――― [JIS C 60079-7 pdf 36] ―――――
35
C 60079-7 : 2008 (IEC 60079-7 : 2001)
− 抵抗加熱デバイスとその周囲との間の熱伝達特性
製造業者は,これらの必要なデータをJIS C 60079-0の23.2の規定に従って提出する。
5.9.12 保護システムによる保護は,次のいずれかによって達成しなければならない。
− 抵抗加熱デバイスの温度又はそれが適切である場合,その近傍の周囲の温度を検知する。
− その周囲温度及び1個以上の他のパラメータを検知する。
− 温度以外の2個以上のパラメータを検知する。
注記 このようなパラメータの例は,次のものを含む。レベル,フロー,電流及び消費電力。
安全な使用のために特別の条件が必要な場合,それに対応する取扱説明を表示する(JIS C 60079-0の27.2
参照)。例えば,抵抗加熱ユニットが保護システムとして不完全なままに供給されるとき,(トランスミッ
タとレシーバとの間の互換性などのような。)信号を操作するためのすべてのデータは,資料に記載する。
保護システムは,抵抗加熱デバイス又はユニットを直接的又は間接的に電源から切り離す。あらかじめ
指定したプロセス条件に復帰した後に,手動でだけリセット可能でなければならない。ただし,保護シス
テムからの情報が連続的に監視されているときは除く。センサが故障の場合には,加熱デバイスは許容温
度に達する前に電源から切り離す。手動で再投入される保護システムの復元又は交換は,工具を使ってだ
け可能でなければならない。
保護装置の調整は,固定し,更に,封印し,使用中に変更できないものとする。
注記 温度ヒューズは,製造業者が指定する部品によってだけで交換しなければならない。
保護システムは,異常条件で動作するものとし,正常条件の運転時に必要となる可能性があるすべての
調節装置に付加し,調整装置からは機能的に影響を受けないものとする。
5.9.13 抵抗加熱デバイス及びユニットは,6.8の形式検証及び試験に対する要件並びに箇条7のルーチン
検証及び試験に対する要件に適合しなければならない。
5.10 その他の電気機器
5.25.9に規定していない電気機器は,箇条4の構造的要件と,通常,適用される可能性がある箇条5
の補足要件に適合していなければならない。
6 形式検証及び形式試験
これらの要件は,安全増防爆構造 “e” に適用されるJIS C 60079-0の23.の要件を補足するものである。
6.1 絶縁耐力
絶縁耐力は,試験によって実証する。
a) 電気機器の個々の製品規格に規定するもの又は試験の規定がない場合は,次のいずれかとする。
b) 次の1),2) 又は3) による試験電圧で,1分間以上保持しなければならない。
1) ピーク値90 V以下の電圧で供給される電気機器又は電気機器内でピーク値90 V以下の内部電圧が
─
存在するもの : 実効値 500 V 50
─
2) 5.9が適用される抵抗加熱デバイス及び抵抗加熱ユニット : 実効値 (1 000+2Un) V 50
ここに,Unは定格電圧。
─
3) その他の機器又はピーク値90 Vを超える内部電圧が存在するもの : 実効値 (1 000+2U) 50
─‰ 。ここに,Uは使用電圧。
は実効値1 500 V 50
直流試験電圧は,指定の交流試験電圧の代案として容認され,絶縁巻線に対して指定の交流実効値試験
電圧の170 %,空気又は沿面距離が絶縁媒体である場合に対して,指定の交流実効値試験電圧の140 %と
する。
――――― [JIS C 60079-7 pdf 37] ―――――
36
C 60079-7 : 2008 (IEC 60079-7 : 2001)
電気的に絶縁された部分を含む機器は,それぞれの部分に対して相応の電圧で,試験は別々に適用する。
6.2 回転電気機械
6.2.1 かご形回転機は,拘束電流比IA/IN及び時間tEを決めるために回転子を拘束した試験を実施する。
代案として,回転機の試験を実施することが実用的ではない場合,時間tEとともに定格の使用状態及び
拘束状態における温度上昇では計算した数字を製造業者及び試験機関は,受け入れることに合意してもよ
い。計算方法は試験方法を補足するためのものとしてだけ使われることが望ましい。拘束時の温度の計算
に関する資料は,この規格の参考文献を参照。
試験の方法及び計算の方法は,附属書Aによる。
6.2.2 回転機がいかなる向きに使用される場合も,試験条件が,使用条件と同等の場合,試験は軸を横向
きで行ってもよい。
6.2.3 高圧機の追加試験
6.2.3.1 固定子巻線絶縁システム
6.2.3.1.1試験は,次のいずれかで実施する。
− 固定子完成品一式
− 電動機容器付固定子一式
− 電動機一式
− 一部分が巻かれた固定子
− 一群のコイル
すべての場合において,試験モデルは,固定子完成品を代表するものでコロナ防止,ストレス緩和,詰
め物及びコイル支え,含浸及び固定子鉄心のような導電性部分を附属したものとする。すべての露出導電
性部品は,接地する。
6.2.3.1.2代表的な固定子接続ケーブルを配置したものは固定子完成品一式か,代表モデルのいずれかで
試験する。ケーブル相互間の距離及びケーブルと隣り合った導電性部品との距離をとるように特別な注意
を払う。このような露出導電性部品は,すべて接地する。
6.2.3.1.3絶縁システム及び接続ケーブルは,(21±5) %の空気中の水素濃度v/vから成る爆発性雰囲気中
で定格実効値線間電圧の1.5倍の正弦波電圧を3分間印加して試験する。電圧上昇の最大速度は0.5 kV/s
とする。電圧は他の相は接地し,一つの相と接地線との間に印加する。
試験中に爆発が発生してはならない。
6.2.3.1.4絶縁システム及び接続ケーブルは,(21±5) %の空気中の水素濃度v/vから成る爆発性雰囲気中
で試験する。絶縁システム及び接続ケーブルは,ピーク相電圧の3倍の電圧インパルスを10回印加する。
電圧インパルスは,±3 %の裕度で,0.2 s0.5 sの電圧上昇時間とし,1/2の電圧値となる時間は20 s
以上,ただし通常は30 s以下とする。インパルスは,相間及び別途相と接地線との間に印加する。
注記 これは非標準波形であるが,発火するのに十分なエネルギーをもつ放電を起こすため短い時間
で上昇させることが必要であると考えられる。これはドイツのPhysikalisch-Technische
Bundesanstalt (PTB) で実施された実験結果に基づいている。
試験中に爆発が発生してはならない。
6.2.3.2 かご形回転子構造
6.2.3.2.1試験は,固定子の鉄心及び巻線,並びに回転子の鉄心及びかごに関し,固定子及び回転子をも
つ完成した回転機を使って実施する。これには必要によってダクト,センタリングリング,エンドリング
の下のリング及びバランスディスクを含める。
――――― [JIS C 60079-7 pdf 38] ―――――
37
C 60079-7 : 2008 (IEC 60079-7 : 2001)
6.2.3.2.2回転子かごは,最低でも5回の拘束試験から成るエージング処理を行う。かごの最高温度部は,
最高設計温度と70 ℃未満との間を繰り返す。印加電圧は,定格電圧の50 %以上とする。
6.2.3.2.36.2.3.2.2のエージング処理の後,その回転機は,(21±5) %の空気中の水素濃度v/vから成る爆
発性ガス混合物を充てん(填)又はその中に浸す。電動機は,単体で10回の直入始動又は10回の拘束試
験を行う。これらの試験は,1秒以上継続する。
試験中に爆発が発生してはならない。
6.2.3.2.4その試験中,端子電圧は定格電圧の90 %を下回ってはならない。水素の濃度は各試験後に確認
する。
6.3 主電源用に設計された照明器具
6.3.1 E10以外のねじ込みランプホルダの機械的試験
タイプE14,E27及びE40のランプホルダで,JIS C 8280に規定する寸法による試験ランプ口金は,表
11に規定する差込トルクを加えてランプホルダに完全に差し込む。タイプE13,E26及びE39のランプホ
ルダでは,JIS C 7709-2に規定する関係のランプ口金の間の差異に対する修正をしたJIS C 8280に規定す
る寸法に基づいて等価試験を実施する。
試験ランプ口金は,15°以上回転することで部分的に引き抜き,口金を引き外すために必要なトルクは
表11に規定する最小取り外しトルク以上とする。
表11−差込トルク及び最小取り外しトルク
差込トルク 最小取り外しトルク
ランプ口金サイズ
Nm Nm
E14/E13 1.0±0.1 0.3
E27/E26 1.5±0.1 0.5
E40/E39 3.0±0.1 1.0
6.3.2 直管形蛍光ランプ付照明器具の熱的試験
ダイオードは,ランプに直列に接続し,照明器具はその定格電圧の110 %の電圧を印加する。試験終了
時の温度は,JIS C 60079-0に規定する温度クラスを超えてはならない。
回路にダイオードをもつ照明器具は,定格電圧を印加して表3の1, b) に規定する許容温度を超えては
ならない。
6.3.3 2ピン突出形ランプ口金のランプホルダへの接続に対する二酸化硫黄試験
接続は,完全に組み立てられた接点を付けて21日間,JIS C 60068-2-42に従って試験する。
試験後,接触抵抗の増加が初期値の50 %を超えてはならない。
代表的なランプ口金脚は,化学的にみがかれた最小0.8 m仕上げの黄銅製で,脚及びその配置は,JIS C
8324に規定する寸法に適合しなければならない。
6.3.4 2ピン突出形ランプ付き照明器具に対する振動試験
照明器具は,JIS C 60068-2-6による振動耐久試験を実施する。
照明器具の完成品サンプルは,剛性の試験取付具に正常な状態で取り付け,1 Hz100 Hzの周波数の振
動にさらす。
1 Hz9 Hzの大きさは1.5 mmとする。9 Hz100 Hzの試験ユニットは,0.5 gの加速度を加える。
掃引周波数は,1分当たり1オクターブとし,各直行面に対して20サイクルの耐久にさらす。
その振動にさらされた後,照明器具のすべての部分に目視できる機械的損傷があってはならない。さら
――――― [JIS C 60079-7 pdf 39] ―――――
38
C 60079-7 : 2008 (IEC 60079-7 : 2001)
に,図4に示すように,直列に接続してランプ接点を介して直流電源を使用して電流を流す。ランプホル
ダ接点が機械的に非対称である場合,その試験は生きている接点を逆にして繰り返す。
記号
1 ランプホルダ 4 オシロスコープ
2 ランプ 5 24 V d.c.
3 接続 6 抵抗器
図4−照明器具の振動試験
特別な試験ランプは,大電流で軽量の接続をランプに利用した負極を一時不通にすることによって準備
する。
試験中の電流は,ランプの定格実効値とする。
試験中,電流の不通又は接触電圧の変化の形跡があってはならない。
6.4 計器及び計器用変成器
6.4.1 電流Ithが1秒間流れるとき,二次巻線を短絡した変流器及び計器の通電部分の温度上昇は計算又
は試験で立証してもよい。これらの計算をするとき,抵抗の温度係数は考慮するが,熱損失は無視する。
6.4.2 通電部分の力学的強度は試験で実証する。変流器は二次巻線を短絡して試験する。力学的試験の継
続時間は,一つのピークではIdyn以上の1次電流ピーク値で0.01秒以上とする。
熱的試験の継続時間は,一次電流の実効値がIth以上で,1秒以上とする。
力学的試験は,次の条件を満たせば熱的試験と組み合わせてもよい。
− 試験の最初の主要ピーク電流は機械的電流 (Idyn) 以上とし,
− 試験は電流Iで,(I 2t) が数値的に (Ith)2 以上となるようなtの時間とし,tが0.5秒と5秒との間で実
施する。
6.4.3 変流器は,IEC 60044-6に規定する層間過電圧試験を行うが,一次電流の定格値の1.2倍に等しい
一次電流の実効値とする。
6.5 計器用変成器以外の変圧器
変圧器の温度上昇は指定負荷に接続して,試験によって測定する。一体又は指定した保護デバイスは,
――――― [JIS C 60079-7 pdf 40] ―――――
次のページ PDF 41
JIS C 60079-7:2008の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 60079-7:2001(IDT)
JIS C 60079-7:2008の国際規格 ICS 分類一覧
- 29 : 電気工学 > 29.260 : 特殊条件で使用する電気設備 > 29.260.20 : 爆発性雰囲気で作動する電気装置
JIS C 60079-7:2008の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISC0664:2003
- 低圧系統内機器の絶縁協調 第1部:原理,要求事項及び試験
- JISC0920:2003
- 電気機械器具の外郭による保護等級(IPコード)
- JISC2134:2007
- 固体絶縁材料の保証及び比較トラッキング指数の測定方法
- JISC2134:2021
- 固体絶縁材料の保証及び比較トラッキング指数の測定方法
- JISC3215-8:2014
- 巻線個別規格―第8部:クラス180のポリエステルイミド銅線
- JISC4003:2010
- 電気絶縁―熱的耐久性評価及び呼び方
- JISC4034-5:1999
- 回転電気機械―第5部:外被構造による保護方式の分類
- JISC60068-2-27:2011
- 環境試験方法―電気・電子―第2-27部:衝撃試験方法(試験記号:Ea)
- JISC60068-2-42:1993
- 環境試験方法―電気・電子―接点及び接続部の二酸化硫黄試験方法
- JISC60068-2-6:2010
- 環境試験方法―電気・電子―第2-6部:正弦波振動試験方法(試験記号:Fc)
- JISC60079-1:2008
- 爆発性雰囲気で使用する電気機械器具―第1部:耐圧防爆構造“d”
- JISC60079-11:2004
- 爆発性雰囲気で使用する電気機械器具―第11部:本質安全防爆構造“i”
- JISC60364-1:2010
- 低圧電気設備―第1部:基本的原則,一般特性の評価及び用語の定義
- JISC7501:2011
- 一般照明用白熱電球
- JISC7551-1:2015
- 白熱電球類の安全仕様―第1部:一般照明用白熱電球
- JISC7617-1:2017
- 直管蛍光ランプ―第1部:安全仕様
- JISC7709-1:1997
- 電球類の口金・受金及びそれらのゲージ並びに互換性・安全性 第1部 口金
- JISC7709-2:1997
- 電球類の口金・受金及びそれらのゲージ並びに互換性・安全性 第2部 受金
- JISC8201-1:2020
- 低圧開閉装置及び制御装置―第1部:通則
- JISC8280:2011
- ねじ込みランプソケット
- JISC8280:2021
- ねじ込みランプソケット
- JISC8324:2017
- 蛍光灯ソケット及びスタータソケット
- JISC8705:2019
- ポータブル機器用密閉型ニッケル・カドミウム蓄電池(単電池及び組電池)
- JISC8706:2010
- 据置ニッケル・カドミウムアルカリ蓄電池
- JISC8709:2004
- シール形ニッケル・カドミウムアルカリ蓄電池