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C 61800-5-1 : 2016 (IEC 61800-5-1 : 2007)
4.4.5.2.4 冷媒の漏えい
装置の期待寿命の間,通常運転,保守,又はホースその他の冷却システムのコンポーネントの緩みなど
の結果として,冷媒が充電部に漏えいすることを防止する対策をする。圧力除去機構がある場合,これが
動作したときにも課電部品に冷媒がかからないようにする。
4.4.5.2.5 冷媒の喪失
冷却システムが冷媒を喪失した場合にも,熱的危険,爆発又は感電を引き起こしてはならない。5.2.4.5.4
の冷媒喪失試験に適合しなければならない。
4.4.5.2.6 冷媒の導電性
冷媒が充電部(例えば,非接地のヒートシンクなど)に意図的に接触している場合,冷媒を介して危険
な電流が流れないように,冷媒の導電性を常時監視し制御する。
4.4.5.2.7 冷媒ホースの絶縁に関する要求事項
冷媒が充電部(例えば,非接地のヒートシンクなど)に意図的に接触している場合,冷媒ホースは,絶
縁システムの一部となる。ホースの位置に応じて,4.3.6の機能絶縁,基礎絶縁又は保護分離の要求事項を
適用する。
4.5 エネルギー危険源に対する保護
4.5.1 電気エネルギーに起因する危険源
PDSは,どのようなコンポーネントの故障が発生しても,危険な状態になるようなエネルギーを放出し
てはならない。例えば,人が居る場所への物質の放出,などである。
必要に応じて,被駆動装置がCDM/BDMの制御を逸脱したときに,PDSの電動機からCDM/BDMへの
エネルギー流入の可能性を考慮することが望ましい。
注記 この要求事項のための試験は,この規格では規定しない。
4.5.2 機械エネルギーに起因する危険源
4.5.2.1 一般事項
危険速度又は軸ねじりに起因する機械的な故障が,操作作業者に危険を及ぼす可能性がある。高電圧PDS
のように,装置が大形になると,その重大性も増加するが,これらの問題点は全てのPDSに当てはまる。
これらの事項は用途に依存しているので,この規格の中では特定の要求事項を含まない。
4.5.2.2 軸ねじり危険速度
必要に応じて,軸ねじり危険速度の留意点に関して,PDS/CDM/BDM供給業者,被駆動装置供給業者,
据付業者及び使用者の間で相互確認を行うことが望ましい。
4.5.2.3 過渡トルク解析
機械系全体の軸ねじりストレスを確認するために,過渡トルク解析は,PDSの設計に重要であり,例え
ば,次の運転状態の場合を考慮する。
・ 始動
・ 交流電動機の端子での線間又は三相短絡
・ 交流CDMで想定される転流失敗による影響
・ 交流CDMの高調波成分による影響
・ 直流CDMの界磁喪失
・ 直流電動機の電機子端子での短絡
必要に応じて,被駆動装置供給業者と相互確認を行い,6.3.5.4で要求する情報を提供することが望まし
い。
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4.5.3 騒音
騒音に対する要求事項は,条例などで個別に指定する場合が多い。そのような指定がない場合は,JIS C
4213の制限値を適用することが望ましい。
4.6 環境ストレスに対する保護
PDS/CDM/BDMは,指定する環境ストレスによって,どのような危険も生じてはならない。少なくとも,
PDS/CDM/BDMは,5.2.6の環境耐久性試験に適合しなければならない。製造業者は,より厳しい要求事項
を指定してもよく,その項目の試験を実施する場合は,この規格で要求している条件での試験を実施する
必要はない。
5 試験要求事項
5.1 一般事項
5.1.1 試験の目的及び分類
PDSがこの規格の要求事項を全て満足することを示すために,この箇条5に規定する試験を実施する。
箇条4の関連する要求事項が,試験の免除を許容している場合は,試験を実施しなくてもよい。
箇条5の項目は,PDSの試験に採用する実施方法を示す。試験は次のように分類する。
・ 形式試験
・ ルーチン試験
・ 抜取試験
製造業者及び/又は試験機関は,規定した環境条件の値(又は試験の値)を許容誤差及び測定の不確か
さを十分に考慮して,最大及び/又は最小に設定する。
警告 これらの試験を実施するときに危険な状況になる可能性がある。傷害を避けるため適切な処置
を行う。
5.1.2 供試器の選別
類似した製品のある範囲又はシリーズに対する試験では,全てのモデルの試験を実施しなくてもよい。
各試験に関連する機械的及び電気的特性の全範囲を,適切に代表するモデル又は複数のモデルによって,
それぞれの試験を実施することが望ましい。
5.1.3 試験順序
一般的に,実施する試験の順序に関する要求事項はない。また,装置の同一供試器で全ての試験を実施
する要求事項もない。ただし,一部の試験では,合格基準として,その試験の後,更に一つ又は複数の試
験が必要となる。
5.1.4 接地条件
製造業者は,PDSが適用可能な接地方法(4.3.6.1.4参照)を明示する。製造業者が提示している接地方
法のうち最も悪い条件(最もストレスの大きい条件)で試験方法を決定する。接地方法を次に示す。
・ 中性点接地
・ 1線接地
・ 高インピーダンスによる中性点接地
・ 絶縁(非接地)
製造業者は,適用できない接地方法について,次のように指示する。
・ 禁止
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・ 形式試験で定量化した各種定数及び/又は安全レベルの変更あり
5.1.5 適合性
この箇条5に規定した適切な試験を実施することによって,この規格への適合性を検証する。
関連する試験に全て合格した場合に限って適合性を宣言できる。
製造業者が提供する据付けに関する要求事項及び情報に適合していることを,適切な試験,目視検査及
び/又は測定によって確認する。
設計又はコンポーネントの変更が適合性に影響する可能性がある場合は,適合性を確認するため,新た
な形式試験を実施する。変更した製品は,例えば,6.2に記載するように,適切な日付コード又は製造番号
によって,区別することが望ましい。
5.1.6 試験概要
電子コンポーネント,機器及びPDS/CDM/BDMの形式試験,ルーチン試験,抜取試験の概要は,表17
による。
表17−試験概要
試験項目 形式 ルーチン 抜取 要求事項 仕様
試験 試験 試験
目視検査 X X X 5.2.1
構造試験 5.2.2
空間距離及び沿面距離 X 4.3.6.1,4.3.6.4,4.3.6.5 5.2.2.1
プリント配線板短絡試験 X 4.3.6.7 5.2.2.2
接近不可能試験 X 4.3.3.3 5.2.2.3
きょう体の保護構造確認試験 X 4.3.7.1 5.2.2.4
変形試験 4.3.6.4.3 5.2.2.5
荷重試験 X 4.3.7.1 5.2.2.5.2
衝撃試験 X 4.3.7.1 5.2.2.5.3
電気試験 4.3.4.1,4.3.6.8.2 5.2.3
インパルス電圧試験 X X 4.3.3.2,4.3.4.3,4.3.6.1, 5.2.3.1
4.3.6.8.2.1,4.3.6.8.2.2,4.3.6.8.3
交流又は直流の電圧試験 X X 4.3.3.2,4.3.4.3,4.3.6.1, 5.2.3.2
4.3.6.8.2.1,4.3.6.8.2.2,4.3.6.8.4.2
部分放電試験 X X 5.2.3.3
4.3.6.1,4.3.6.8.2.2,4.3.6.8.3
保護インピーダンス X X 4.3.4.3 5.2.3.4
接触電流の測定 X 4.3.5.5.2 5.2.3.5
短絡試験 X 4.3.9 5.2.3.6.3
コンポーネントの破壊試験 X 4.2 5.2.3.6.4
コンデンサ放電 X 4.3.11 5.2.3.7
温度上昇試験 X 4.3.8.8.2,4.4.2.1 5.2.3.8
保護ボンディング X X 4.3.5.3 5.2.3.9
異常状態運転試験 4.2 5.2.4
欠相 X 4.2 5.2.4.4
冷却ファンの不動作 X 4.2 5.2.4.5.2
フィルタ目詰り X 4.2 5.2.4.5.3
冷媒喪失 X 4.4.5.2.5 5.2.4.5.4
材料試験 5.2.5
大電流アーク着火試験 X 4.4.2.2 5.2.5.1
グローワイヤ試験 X 4.4.2.2 5.2.5.2
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表17−試験概要(続き)
試験項目 形式 ルーチン 抜取 要求事項 仕様
試験 試験 試験
ホットワイヤ着火試験 X 4.4.2.2 5.2.5.3
燃焼性試験 X 4.4.3 5.2.5.4
環境試験 4.6 5.2.6
高温低湿試験(定常) X 4.6 5.2.6.3.1
高温高湿試験(定常) X 4.6 5.2.6.3.2
振動試験 X 4.6 5.2.6.4
水圧試験 X X 4.4.5.2.2 5.2.7
Xは実施項目を表す。
5.2 試験仕様
5.2.1 目視検査(形式試験,抜取試験及びルーチン試験)
目視検査は次によって実施する。
・ ルーチン試験として,ラベル,警告表示及びその他の安全に関する表示が,適切であるかなどについ
て確認する。
・ それぞれの形式試験,抜取試験又はルーチン試験の合格判定基準として,この規格の要求事項に合致
していることを確認する。
ルーチン試験での目視検査は,製造工程又は組立工程の一部として実施してもよい。
形式試験の前に,試験で使用するPDSが,電源電圧,入力,出力の変動範囲などに関し適合しているこ
とを確認する。
5.2.2 構造試験
5.2.2.1 空間距離及び沿面距離(形式試験)
空間距離及び沿面距離は表9及び表10に適合することを,測定又は目視検査によって確認する。測定方
法の例については附属書Cを参照。この確認ができない場合は,対象回路相互の間でインパルス電圧試験
(5.2.3.1参照)を行う。
5.2.2.2 プリント配線板短絡試験(形式試験)
プリント配線板の機能絶縁において,絶縁距離が表9及び表10(4.3.6.7参照)で指定する距離より短い
場合は,次に記載する形式試験を実施する。
部品を実装したプリント配線板を含む装置の供試器を,実際の使用条件を模擬した容量及び保護方式を
もつ電源回路に接続する。きょう体がないPDS/CDM/BDMの場合は,供試器の縦・横・高さをそれぞれ
1.5倍した大きさの金網の籠で,きょう体を模擬してもよい。
全ての開口部,ハンドル,フランジ,接続部及びきょう体外部の同様の箇所並びに金網の籠(使用する
場合)に脱脂綿を置く。この際,冷却に著しく影響しないようにする。
代表的な供試器において,規定する距離よりも短い空間を一度に1か所ずつ短絡し,新たな損傷が起き
なくなるまで短絡を維持する。
プリント配線板の短絡試験の結果として,PDS/CDM/BDMは,次の全てを満足しなければならない。
・ 火炎又は溶解した金属の放出がない。
・ 確認用の脱脂綿が発火していない。
・ 接地回路が開路していない。
・ ドア又はカバーが爆風で開いていない。
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・ 試験中及び試験後において接近可能なSELV及びPELV回路に,図7に示す時間依存電圧より大きい
電圧がない。
・ 試験中及び試験後に,DVC Aより高い電圧の充電部に対して接近可能でない。
PDS/CDM/BDMは,試験後に運転可能である必要はなく,また,きょう体の変形は許容する。
PDS/CDM/BDMに内蔵する,又は付加して使用されることが要求される過電流保護(ヒューズ,遮断器な
ど)が,動作してもよい。
5.2.2.3 接近不可能試験(形式試験)
この試験では,4.3.3.3に適合するきょう体,バリヤなどの手段によって保護した充電部に接近できない
ことを確認する。
この試験は,JIS C 0920に規定している危険部分への接近に対するきょう体の保護のクラスについて,
PDSのきょう体の形式試験として実施する。ただし,PDSのきょう体の天井部に対する接近不可能試験で
は,IP3X対応の試験用プローブをきょう体天井部に垂直方向から±5°以内の角度で差し込んだときに,
貫通してはならない。
5.2.2.4 きょう体の保護構造確認試験(形式試験)
きょう体が要求するIPコードを満足していることを確認する。この試験は,きょう体の保護等級に関す
るJIS C 0920の規定に従って,PDSのきょう体の形式試験として実施する。
5.2.2.5 変形試験
5.2.2.5.1 一般事項
荷重試験及び衝撃試験は,PDSに適用する。きょう体収納のCDM/BDMで,訓練された保守作業者以外
の接近を制限する囲いの追加がない状態で運転する場合,そのCDM/BDMのきょう体にも,荷重試験及び
衝撃試験を適用する。金属きょう体の荷重試験(5.2.2.5.2参照)及び樹脂きょう体のための衝撃試験
(5.2.2.5.3参照)を完了した後,PDS/CDM/BDMは,5.2.3.1及び5.2.3.2の試験に合格し,かつ,次の項目
を検査によって確認しなければならない。
・ 充電部が接近可能になっていない(4.3.3.3参照)。
・ きょう体に,危険の原因となるような亀裂又は隙間がない。
・ 絶縁距離が,その最小許容値以上で,かつ,絶縁物の損傷がない。
・ バリヤに損傷又は取付けの緩みがない。
・ 危険を引き起こすおそれのある可動部位が露出していない。
荷重試験及び衝撃試験は,きょう体の代表的な接近可能な表面の中で最も厳しい点で実施する。
変形試験を行ったPDS/CDM/BDMに対して,試験の後に運転可能であることは要求しない。また,きょ
う体が当初の保護等級を維持しなくてもよい。
5.2.2.5.2 荷重試験(形式試験)
きょう体を,堅固な支持具で保持し,12.7 mm四方の正方形で,平たんな鋼表面をもつ棒の端面を使用
して,静的な機械力250 Nを5秒間印加する。
感電又は湿気からの保護に悪影響を及ぼさない仕上げ面の損傷,小さなくぼみ及び小さなきずは,無視
してもよい。
5.2.2.5.3 衝撃試験(形式試験)
きょう体,又は補強していない最も広い区画を代表する部分からなる供試器を,通常の位置に保持する。
直径約50 mmで質量が500 g±25 gの中実の滑らかな鋼球を,供試器から垂直に1 300 mm自由落下させる
(鉛直な面は,この試験からは除外する。)。
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JIS C 61800-5-1:2016の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 61800-5-1:2007(IDT)
JIS C 61800-5-1:2016の国際規格 ICS 分類一覧
- 29 : 電気工学 > 29.130 : 開閉装置及び制御装置
JIS C 61800-5-1:2016の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB9960-11:2004
- 機械類の安全性―機械の電気装置―第11部:交流1000V又は直流1500Vを超え36kV以下の高電圧装置に対する要求事項
- JISC4034-1:1999
- 回転電気機械―第1部:定格及び特性
- JISC4034-5:1999
- 回転電気機械―第5部:外被構造による保護方式の分類
- JISC60050-161:1997
- EMCに関するIEV用語
- JISC60050-551:2005
- 電気技術用語―第551部:パワーエレクトロニクス
- JISC60068-2-6:2010
- 環境試験方法―電気・電子―第2-6部:正弦波振動試験方法(試験記号:Fc)
- JISC60068-2-78:2015
- 環境試験方法―電気・電子―第2-78部:高温高湿(定常)試験方法(試験記号:Cab)
- JISC60695-11-10:2015
- 耐火性試験―電気・電子―第11-10部:試験炎―50W試験炎による水平及び垂直燃焼試験方法
- JISC60695-11-20:2018
- 耐火性試験―電気・電子―第11-20部:試験炎―500W試験炎による燃焼試験方法
- JISC60695-2-10:2015
- 耐火性試験―電気・電子―第2-10部:グローワイヤ/ホットワイヤ試験方法―グローワイヤ試験装置及び一般試験方法
- JISC60695-2-13:2013
- 耐火性試験―電気・電子―第2-13部:グローワイヤ/ホットワイヤ試験方法―材料に対するグローワイヤ着火温度指数(GWIT)