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7.3.2.3 液体燃料の測定
7.3.2.3.1 一般事項
液体燃料の特性を測定するために,適切なサンプリング方法を用いる。液体燃料の特性には,次を含む。
a) 密度(単位体積当たりの質量)
b) 発熱量
c) 該当する場合は粘度
d) 温度
e) 液体燃料の組成
これらの特性は,適宜ASTM D4809と同様の関連する規格(すなわち,JIS K 2279)によって決定する。
7.3.2.3.2 液体燃料の流量測定
燃料電池発電システムへ流れる液体燃料の正確な流量は,発熱量を決定するために不可欠である。ノズ
ル式流量計,オリフィス計及びベンチュリ計を推奨するが,これらはJIS Z 8762規格群に従って用いる。
代替の計測器としては,積算体積流量計,質量流量計,体積流量計,タービン式流量計,校正済み液体計
及び直接質量計測による方法がある。いずれの場合も,不確かさが分かっている,不確かさ解析に整合し
た流量計測器を用いる。
測定後に,液体燃料の流出又は漏えいがあってはならない。
試験継続期間にわたって測定した液体燃料の流量を積分して,液体燃料の総流量を算出してもよい。
7.3.2.3.3 液体燃料の温度測定
温度の直接測定に推奨する計測器は,次による。
a) トランスデューサ付き熱電対
b) トランスデューサ付き抵抗温度計
温度センサは,精度が適切なものを用いる。
流量計が温度補正を必要とする場合は,当該流量計の上流直近に設置した温度センサを,この温度補正
に用いる。
7.3.3 回収熱量の測定
7.3.3.1 一般事項
熱回収流体には,温水,温空気,オイルなどの冷却液を用いることがある。供試体である燃料電池発電
システムの仕様によっては,これらの組合せを用いてもよい。
熱回収流体の温度及び圧力は,同時に測定する。
7.3.3.2 熱回収流体の流量測定
各々の熱回収流体に適切な流量計を用いる。熱エネルギーの利用装置又は貯蔵装置に往来する熱回収流
体の正確な測定は,燃料電池発電システムの熱回収効率を決定するために必要である。ノズル式流量計,
オリフィス計又はベンチュリ計の使用を推奨するが,これらはJIS Z 8762規格群に従って用いる。質量流
量計及びタービン式流量計を用いてもよい。
流量計は,その目盛及び精度が適切なものを用いる。
流量計は,システム境界の直近に配置する。
試験継続期間にわたって測定した熱回収流体の流量を積分して,熱回収流体の総流量を算出してもよい。
7.3.3.3 熱回収流体の温度測定
温度の直接測定に推奨する計測器は,トランスデューサ付き熱電対又はトランスデューサ付き抵抗温度
計である。
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流体の温度計測器は,その目盛及び精度が適切なものを用いる。
流体の温度計測器は,燃料電池発電システムのシステム境界の直近に配置する。
温度計測器は,関連する流量計の上流直近に配置する。温度センサは,配管に接触しないようにする。
7.3.3.4 熱回収流体の圧力測定
この測定方法は,水蒸気を含む気相の流体用であり,次による。
a) 測定の準備 圧力ゲージは,精度が適切なものを用いる。
b) 圧力ゲージの配置 圧力ゲージセンサは,流体管路のインタフェースポイント(流体の出入口)近く
の関連する流量計の上流直近に配置する。配管周りに適切な断熱を必要とする。
性能試験の前に,接続する配管が使用条件の下で漏れがないことを確認する。
7.3.4 パージガス消費流量の測定
パージガス消費流量は,体積流量計,質量流量計又はタービン式流量計のいずれかによって測定する。
これらの測定方法が実用的でない場合には,ノズル式流量計,オリフィス計又はベンチュリ計を推奨する
が,これらはJIS Z 8762規格群に従って用いる。流量計は,用いる気体の圧力に適合し,かつ,計測器の
不確かさは不確かさ解析の結果と整合させる。
試験継続期間にわたって測定したパージガスの消費流量を積分して,パージガス総消費量を算出しても
よい。
流量計及び流量測定の場所については,次の事項に注意する。
a) 流量計の配置 流量計は,システム境界の直近に配置する。
b) 測定条件 パージガスの温度及び圧力は,システム境界に配置した流量計の直近で測定する。
性能試験の前に,接続する配管が使用条件の下で漏れがないことを確認する。
7.3.5 酸化剤(空気)の入力測定
7.3.5.1 一般事項
酸化剤(空気)の次の特性を測定する。
a) 温度
b) 圧力
c) 組成(酸化剤の特性は,燃料電池発電システムの性能に影響することがある。)。酸化剤(空気)の組
成を試験報告書に記載する。
d) 密度
7.3.5.2 酸化剤(空気)の流量測定
酸化剤(空気)の流量は,体積流量計,質量流量計又はタービン流量計のいずれかによって測定する。
これらの測定方法が実用的でない場合には,ノズル式流量計,オリフィス流量計又はベンチュリ計を推奨
するが,これらはJIS Z 8762規格群に従って用いる。流量計は,用いる気体の圧力に適合し,かつ,計測
器の不確かさは不確かさ解析の結果と整合させる。
試験継続期間にわたって測定した酸化剤(空気)の流量を積分して,酸化剤(空気)の総流量を算出し
てもよい。
流量計及び流量測定の場所については,次の事項に注意する。
a) 流量計の配置 流量計は,システム境界の直近に配置する。
b) 測定条件 酸化剤(空気)の温度及び圧力は,システム境界に配置した流量計の直近で測定する。
7.3.5.3 酸化剤(空気)の温度測定
温度の直接測定に推奨する計測器は,次による。
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a) トランスデューサ付き熱電対
b) トランスデューサ付き抵抗温度計
温度センサは,精度が適切なものを用いる。
流量計が温度補正を必要とする場合は,この流量計の上流直近に設置した温度センサを,この温度補正
に用いる。
7.3.5.4 酸化剤(空気)の圧力測定
酸化剤(空気)の圧力は,校正済みマノメータ,分銅圧力計,ブルドン管,その他弾性ゲージ類のいず
れかによって測定する。代替の計測器としては,校正済み圧力トランスデューサがある。計測器は,試験
中の圧力に適合し,かつ,計測器の不確かさは,不確かさ解析の結果と整合させる。
性能試験の前に,接続する配管が,使用条件において漏えいがないことを確認する。
圧力の変動が生じる場合は,適切な減衰手段を効果的な位置で用いる。
酸化剤(空気)の圧力は,速度の影響を排除し,静圧を測定する。
7.3.5.5 酸化剤(空気)の組成測定
酸化剤(空気)の組成は,ガスクロマトグラフィー又はこれに類する適切な手段を用いて測定する。空
気を酸化剤として用いる場合は,別途記載のない限り,組成は通常の大気雰囲気とみなす。
7.3.6 他の流体の測定
冷媒水及び排水の流量測定は,次のいずれかを用いて実施する。
a) 標準的なノズル式流量計又はオリフィス計
b) 変位計
c) 直接質量計測,タンク液量計,質量流量計などの指定された方法
7.3.7 排ガスの測定
7.3.7.1 ガスのサンプリング
サンプリングプローブが,排気流に完全に入るように注意する。サンプリングプローブが,排気ダクト
を閉塞していないことを確認する。プローブは,燃料電池発電システムの排ガス出口直近で,閉鎖式の排
ガス換気システムの場合は排ガス用ダクトの内部に,又は開放式の排ガス換気システムの場合は排ガス出
口に直接設置する。排気ダクトのサイズが大きい場合には,排気ダクトの中央及び排気ダクトを横切る格
子上の複数の代表点において測定値を取得し,測定値を平均する。
開放式の排ガス換気システムの場合は,試料ガスと周囲の空気とが混合しないように注意してプローブ
を設置する。
測定中,温度センサ上に結露が発生していないことを確認する。センサ上の結露によって,測定値が無
効になる場合がある。
7.3.7.2 排ガスの温度測定
温度の直接測定に推奨する計測器は,次による。
a) トランスデューサ付き熱電対
b) トランスデューサ付き抵抗温度計
7.3.7.3 SO2及びNOX濃度の測定
SO2濃度は,JIS B 7981,JIS K 0103,JIS B 8043-1,JIS B 8043-2及びJIS K 0095によって測定する。た
だし,不確かさ解析の結果に整合する場合は,他の適切な手段を用いて測定してもよい。
NOX濃度は,JIS K 0104,JIS B 7982,JIS B 8043-1,JIS B 8043-2及びJIS K 0095によって測定する。
ただし,不確かさ解析の結果に整合する場合は,他の適切な手段を用いて測定してもよい。
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7.3.7.4 CO2及びCOの濃度測定
CO2の濃度測定は,JIS B 8043-1,JIS B 8043-2及びJIS K 0095による。
CO2濃度は,燃料の炭素含有量を基に算出してもよい。
COの濃度測定は,JIS B 8043-1,JIS B 8043-2及びJIS K 0095による。
7.3.7.5 全炭化水素の濃度測定
全炭化水素の濃度測定は,JIS B 8043-1及びJIS B 8043-2による。
7.3.7.6 酸素の濃度測定
酸素の濃度測定は,JIS B 8043-1及びJIS B 8043-2による。
7.3.8 排水の測定
7.3.8.1 一般事項
燃料電池発電システムから排出される排水の測定には,次の決定を含める。
a) 排水の体積
b) 排水の温度
c) H(水素イオン濃度)
d) 生物学的酸素要求量(BOD)。又は必要がある場合は,化学的酸素要求量(COD)
e) 燃料電池発電システムから放出される可能性のある,規制対象となっている化学物質の排出レベル
7.3.8.2 排水の体積測定
排水の体積測定は,7.3.6による。
必要な場合は,排水の測定は直接質量計測又はタンク液量計によって測定する。
7.3.8.3 排水の温度測定
排水の温度の直接測定に推奨する計測器は,次による。
a) トランスデューサ付き熱電対
b) トランスデューサ付き抵抗温度計
温度計測器は,燃料電池発電システムの出口に可能な限り近くに配置する。
7.3.8.4 水素イオン濃度(pH)測定
水素イオン濃度(pH)測定は,JIS K 0102による。
7.3.8.5 化学的酸素要求量(COD)測定
化学的酸素要求量(COD)測定は,JIS K 0400-20-10による。
7.3.8.6 生物学的酸素要求量(BOD)測定
生物学的酸素要求量(BOD)測定は,ISO 5815-2又は同等の規格による。
7.3.9 騒音レベルの測定
燃料電池発電システムが発生する騒音は,JIS C 1509-1及びJIS C 1509-2に規定する騒音計を用いて測
定する。試験は,JIS Z 8733によって実施する。
7.3.10 振動レベルの測定
製造業者の設置指示書によって設置し,運転されている燃料電池発電システムについて,振動を測定す
る。
燃料電池発電システムが発生する振動を,a)に規定する取付位置で測定する。
製造業者が供給する取付金物を,設置指示書に従って,本体を取り付けるために用いる。この取付点が,
振動の伝達点となって,本体から地面,床,壁,天井又は製造業者の設計による他の支持体へ振動を伝達
する。複数の取付形態が設計されている場合は,全ての取付形態について測定する。
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a) 測定位置 測定は,動的な力に対して最も反応し,燃料電池発電システムの全体的な振動を特徴付け
る取付点で実施する。固定された取付点をもたない燃料電池発電システムの場合は,有意な測定点を
決定するために,動的解析又は予備試験が必要である。
b) 測定方向 各取付点における振動挙動を定義するため,相互に直交する3方向での測定が必要となる。
c) 加速度計の取付け ISO 5348又はこれと同等の規格による。
7.3.11 全高調波ひずみの測定
交流電流を発生する燃料電池発電システムの全高調波ひずみを測定し,記録する。測定手順は,JIS C
61000-4-7及びIEC 61000-4-13,又はこれと同等の規格による。
7.3.12 周囲条件の測定
周囲湿度,風量,圧力及び温度を測定する。
周囲湿度の測定は,ISO 4677-1:1985及びISO 4677-2:1985,又はこれと同等の規格による。
周囲風量の測定は,ISO 16622又はこれと同等の規格による。
周囲温度の直接測定に推奨する計測器は,次による。
a) トランスデューサ付き熱電対
b) トランスデューサ付き抵抗温度計
温度センサは,精度が適切なものを用いる。
周囲気圧の直接測定に推奨する計測器は,次による。
c) 水銀気圧計
d) アルコール気圧計
圧力センサは,精度が適切なものを用いる。
8 試験計画
8.1 一般事項
表2の試験項目は,試験の目的によって幾つかの異なる運転状態で実施する。異なる運転状態は,次に
よる。
a) 定格電力出力における定常状態
b) 定格電力出力と最小電力出力との間のほぼ中間に当たる部分負荷における定常状態
c) 待機状態における定常状態
d) 最小電力出力における定常状態
e) 過渡変動状態
f) 停止状態及び保管停止状態
全ての試験項目と運転状態との関係を,表3に示す。
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JIS C 62282-3-200:2019の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 62282-3-200:2015(MOD)
JIS C 62282-3-200:2019の国際規格 ICS 分類一覧
- 27 : エネルギー及び熱伝達工学 > 27.070 : 燃料電池
JIS C 62282-3-200:2019の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB7981:2002
- 排ガス中の二酸化硫黄自動計測システム及び自動計測器
- JISB7982:2002
- 排ガス中の窒素酸化物自動計測システム及び自動計測器
- JISB8043-1:2000
- ガスタービン―排気排出物―第1部:測定及び評価
- JISB8043-2:2000
- ガスタービン―排気排出物―第2部:排出物の自動監視
- JISC1005:2006
- 電気・電子計測器の性能表示
- JISC1111:2019
- 交流及び直流入力トランスデューサ
- JISC1272-1:2011
- 交流電子式電力量計―超特別精密電力量計及び特別精密電力量計―第1部:一般仕様
- JISC1509-1:2017
- 電気音響―サウンドレベルメータ(騒音計)―第1部:仕様
- JISC1509-2:2018
- 電気音響―サウンドレベルメータ(騒音計)―第2部:型式評価試験
- JISC61000-4-7:2007
- 電磁両立性―第4-7部:試験及び測定技術―電力供給システム及びこれに接続する機器のための高調波及び次数間高調波の測定方法及び計装に関する指針
- JISC62282-3-201:2019
- 燃料電池技術―第3-201部:定置用燃料電池発電システム―小形定置用燃料電池発電システムの性能試験方法
- JISC8800:2008
- 燃料電池発電用語
- JISK0095:1999
- 排ガス試料採取方法
- JISK0102:2016
- 工場排水試験方法
- JISK0103:2011
- 排ガス中の硫黄酸化物分析方法
- JISK0104:2011
- 排ガス中の窒素酸化物分析方法
- JISK0400-20-10:1999
- 水質―化学的酸素消費量の測定
- JISK2279:2003
- 原油及び石油製品―発熱量試験方法及び計算による推定方法
- JISK2301:2011
- 燃料ガス及び天然ガス―分析・試験方法
- JISZ8733:2000
- 音響―音圧法による騒音源の音響パワーレベルの測定方法―反射面上の準自由音場における実用測定方法
- JISZ8762:1995
- 絞り機構による流量測定方法