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C 62282-3-201 : 2019
8 試験準備
8.1 一般事項
この箇条は,試験実施前に考慮すべき一般的な項目について規定する。各試験において,高精度の計測
器を選定し,細心の注意を払って詳細な試験計画を立案し,不確かさを最小限にする。試験の当事者は,
この規格を基に詳細な試験計画を作成する。試験計画は,書面で作成する。
試験計画には,次を考慮する。
a) 目的
b) 試験仕様
c) 試験担当者の資格
d) 品質保証規格(JIS Q 9000の規格群又は同等の規格)
e) 不確かさの目標
f) 計測器の識別(箇条10参照)
g) 試験パラメータの推定範囲
h) データ取得計画
8.2 不確かさ解析
試験結果の信頼性を示すために,及び顧客の要請を満たすために,不確かさ解析を次の三つの試験項目
について実施する。絶対不確かさ及び相対不確かさを決定するために,次の試験結果を分析する。これら
の試験結果の信頼性を評価する試験を計画する。
− 発電効率
− 熱回収効率
− 総合エネルギー効率
注記 JIS C 62282-3-200の附属書Aを参照。
8.3 データ取得計画
性能試験の前に,目標とする不確かさを満たすために,適切な読取期間及び適切な読取頻度を定義し,
かつ,適切なデータ記録装置を準備する。
パーソナルコンピュータなどを用いた自動データ取得が望ましい。
9 試験設備
気体燃料を用いる燃料電池発電システムの試験に必要な試験設備の例を,図3及び図4に示す。図3の
試験設備では,燃料電池発電システムに,電気負荷及び熱負荷を接続する。図3は,燃料電池発電システ
ムの電気特性及び熱回収特性の測定構成図である。燃料電池発電システムからの回収熱を熱貯蔵媒体によ
って蓄える熱貯蔵ユニットを,熱負荷として用いてもよい。図4の試験設備では,燃料電池発電システム
に電気負荷だけを接続する。図4は,燃料電池発電システムの電気特性の測定構成図である。
――――― [JIS C 62282-3-201 pdf 16] ―――――
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T p q F
気体
燃料
空気 電力
燃料電池
P W 発電システム
A A P W
電力 V V 電気負荷
T T q F
排水a)
熱負荷
T T (熱貯蔵 冷却
ユニット)
排ガスb)
記号
A 電流計
V 電圧計
T 温度計
p 圧力ゲージ
q 流量計
F 積算流量計
P 電力計
W 積算電力計(電力量計)
注a) 排水の体積(又は質量),pH,BOD及びCODを測定するデータ取得装置へ
b) 排ガスの組成分析を行うデータ取得装置へ
図3−気体燃料を用いるコージェネレーションタイプの燃料電池発電システムの試験設備
――――― [JIS C 62282-3-201 pdf 17] ―――――
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T p q F
気体
燃料
空気 電力
燃料電池
P 発電システム
A W A P W
電力 V V 電気負荷
T
排水a)
T
排ガスb)
記号
A 電流計
V 電圧計
T 温度計
p 圧力ゲージ
q 流量計
F 積算流量計
P 電力計
W 積算電力計(電力量計)
注a) 排水の体積(又は質量),pH,BOD及びCODを測定するデータ取得装置へ
b) 排ガスの組成分析を行うデータ取得装置へ
図4−気体燃料を用いる発電専用タイプの燃料電池発電システムの試験設備
10 測定計器及び測定方法
10.1 一般事項
測定計器及び測定方法は,関連するJIS又は国際規格に適合し,製造業者が指定する測定範囲及び要求
する測定精度を満足するように選定する。
10.2 測定計器
燃料電池発電システムの性能測定には,次に示す測定計器及び測定機器を用いる。
a) 電力出力,電力入力,電気エネルギー入力及び電気エネルギー出力の測定計器 電力計,電力量計,
電圧計,電流計。
b) 原燃料入力の測定計器 流量計,積算流量計,質量計,圧力センサ,温度センサ。
c) 原燃料組成の測定計器 ガスクロマトグラフィー,質量分析計,吸収分光計。
d) 熱エネルギー出力の測定計器(回収熱利用の場合に限る) 流量計,積算流量計,温度センサ。
e) 周囲条件の測定計器 気圧計,湿度計及び温度センサ。
f) 騒音測定計器 JIS C 1509-1に規定する騒音計又は同等以上の精度をもつ計測器。
測定計器の設定は,次による。
− 周波数加重特性 : A
− 時間加重特性 : S
− 単位 : dB(特性Aについては,周波数加重特性の表示を省略することができる。)
――――― [JIS C 62282-3-201 pdf 18] ―――――
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g) 排ガス成分の濃度測定計器
− 酸素濃度計(常磁性,電気化学性又はジルコニウムの酸素センサを基本とするものなど)
− 二酸化炭素濃度計(GC-MS又は赤外線吸収センサを基本とするものなど)
− 一酸化炭素濃度計(非分散赤外線又は電気化学センサを基本とするものなど)
− 酸化窒素濃度計(非分散赤外線又は電気化学センサを基本とするものなど)
− 硫黄酸化物濃度計(FTIR又は電気化学性センサを基本とするものなど)
− THC濃度計[水素炎イオン化検出器(FID)など]
h) 排水測定計器 目盛付シリンダ(体積測定用),温度センサ,pH計,BODプローブ。
注記 BODは生物化学的酸素消費量,CODは化学的酸素消費量,THCは全炭化水素量である。
10.3 測定点
各パラメータの測定点は,次による。各パラメータの測定のために,燃料電池発電システムに必要最小
限の改造を行ってもよい。
a) 気体燃料の流量 燃料電池発電システムへの燃料供給路に,流量計を設置して燃料流量を測定する。
b) 気体燃料の積算入力量 燃料電池発電システムへの燃料供給管路に,積算流量計を設置して燃料入力
量を測定する。積算流量計には,燃料流量を測定する流量計が附属していてもよい。
c) 液体燃料の入力質量 燃料タンク又は燃料タンクを含む燃料電池発電システムの下に,質量計を設置
して燃料の質量を測定する。
d) 原燃料温度 流量計の下流直近に,温度計を接続する。
e) 原燃料圧力 流量計の下流直近に,圧力計を接続して原燃料のゲージ圧を測定する。
f) 電力出力 燃料電池発電システムの送電端のシステム境界近傍に,電力計を接続する。
g) 電力入力 燃料電池発電システムの受電端のシステム境界近傍に,電力計を接続する。f)の電力出力
に双方向電力計が接続されている場合は,f)の電力出力で代用することができる。
h) 電気エネルギー出力 燃料電池発電システムの送電端のシステム境界近傍に,電力量計を接続する。
電力量計には,電力出力を表示する電力計が附属していてもよい。
i) 電気エネルギー入力 燃料電池発電システムの受電端のシステム境界近傍に,電力量計を接続する。
電力量計には,電力入力を表示する電力計が附属していてもよい。h)の電気エネルギー出力に双方向
電力量計が接続されている場合は,h)の電気エネルギー出力で代用することができる。
j) 原燃料組成 試験に用いる原燃料をサンプリングし,組成を分析する。組成が,この試験で要求され
る不確かさを満足するボンベ入りの原燃料を用いる場合は,サンプリング及び組成分析は行わなくて
よい。
k) 熱回収流体の流量(回収熱利用の場合に限る) 燃料電池発電システムと熱負荷との間に配管された
熱回収流体循環路(往路又は復路)のシステム境界近傍に,流量計を設置する。熱回収流体循環路は
熱損失を最小限とするために断熱材を施す。
l) 熱回収流体の積算流量(回収熱利用の場合に限る) 燃料電池発電システムと熱負荷との間に配管さ
れた熱回収流体循環路(往路又は復路)のシステム境界近傍に,積算流量計を設置する。積算流量計
には,熱回収流体の流量を表示する流量計が附属していてもよい。
m) 熱回収流体の往路温度(回収熱利用の場合に限る) 熱回収流体の往路のシステム境界近傍に,温度
計を設置する。
n) 熱回収流体の復路温度(回収熱利用の場合に限る) 熱回収流体の復路のシステム境界近傍に,温度
計を設置する。
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o) 熱回収流体の組成(回収熱利用の場合に限る) 比熱を算出するため,熱回収システムから熱回収流
体をサンプリングし,組成を分析する。熱回収流体として水を用いる場合は,比熱を4.186 kJ/(kg・K)
とし,組成分析を省略してもよい。
p) 雰囲気圧力 燃料電池発電システムの直近で,燃料電池発電システムの換気の影響を受けない場所に,
絶対圧力計を設置する。
q) 雰囲気温度 燃料電池発電システムの直近で,燃料電池発電システムの吸排気の影響を受けない場所
に,温度計を設置する。
r) 雰囲気湿度 燃料電池発電システムの直近で,燃料電池発電システムの吸排気の影響を受けない場所
に,湿度計を設置する。
s) 騒音レベル 15.2.2.2による。
t) 排ガス 温度センサと組み合わせた単数又は複数の排ガス収集プローブを,排ガス出口の排気流中に
設置する(図3及び図4を参照)。
u) 排水 温度センサと組み合わせた排水貯水槽を,排水口に設置する(図3を参照)。
10.4 測定システムの不確かさの最低要求値
試験装置は,測定システムの不確かさが総合効率及び熱効率については3 %未満,発電効率については
2 %未満となるように,選定することが望ましい。
望ましい効率の不確かさを達成するために推奨する,測定装置の不確かさを次に示す。これらは,測定
値を計算値で除した百分率又は絶対値で表示する。
− 電力 : ±1 %
− 電気エネルギー : ±1 %
− 気体燃料の流量 : ±1 %
− 気体燃料の積算流量 : ±1 %
− 液体流量 : ±1 %
− 時間 : ±0.5 %
− 質量 : ±1 %(風袋の質量を含まない。)
− 熱回収流体の温度 : ΔT=THR1−THR2の±2 %
ΔTを正確に測定するため,ΔTの最小値として10 Kを推奨する。
− 相対湿度 : ±5 %
− 絶対圧力 : ±1 %
− 気体燃料及び排水の温度 : ±1 K
− 排ガス温度 : ±4 K
11 試験条件
11.1 試験室の条件
別途指定のない限り,次に指定する環境において性能試験を行う。
− 温度 : 20 ℃±15 ℃
− 相対湿度 : 65 %±20 %
− 絶対圧力 : 91 kPa106 kPa
試験室の条件は,試験継続期間ごとに測定する。空気の品質は燃料電池発電システムの性能に影響する
可能性があるため,試験室の空気組成(CO2,CO,SO2など)を試験結果とともに報告書に記載する。
――――― [JIS C 62282-3-201 pdf 20] ―――――
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JIS C 62282-3-201:2019の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 62282-3-201:2017(MOD)
JIS C 62282-3-201:2019の国際規格 ICS 分類一覧
- 27 : エネルギー及び熱伝達工学 > 27.070 : 燃料電池
JIS C 62282-3-201:2019の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB8005:1998
- 往復動内燃機関―空気音の測定―実用測定方法及び簡易測定方法
- JISC1509-1:2017
- 電気音響―サウンドレベルメータ(騒音計)―第1部:仕様
- JISC61000-3-2:2019
- 電磁両立性―第3-2部:限度値―高調波電流発生限度値(1相当たりの入力電流が20A以下の機器)
- JISC61000-4-11:2008
- 電磁両立性―第4-11部:試験及び測定技術―電圧ディップ,短時間停電及び電圧変動に対するイミュニティ試験
- JISC61000-4-2:2012
- 電磁両立性―第4-2部:試験及び測定技術―静電気放電イミュニティ試験
- JISC61000-4-3:2012
- 電磁両立性―第4-3部:試験及び測定技術―放射無線周波電磁界イミュニティ試験
- JISC61000-4-4:2015
- 電磁両立性―第4-4部:試験及び測定技術―電気的ファストトランジェント/バーストイミュニティ試験
- JISC61000-4-5:2018
- 電磁両立性―第4-5部:試験及び測定技術―サージイミュニティ試験
- JISC61000-4-6:2017
- 電磁両立性―第4-6部:試験及び測定技術―無線周波電磁界によって誘導する伝導妨害に対するイミュニティ
- JISC61000-4-8:2016
- 電磁両立性―第4-8部:試験及び測定技術―電源周波数磁界イミュニティ試験
- JISC62282-3-200:2019
- 燃料電池技術―第3-200部:定置用燃料電池発電システム―性能試験方法
- JISC8800:2008
- 燃料電池発電用語
- JISK0102:2016
- 工場排水試験方法
- JISK0400-20-10:1999
- 水質―化学的酸素消費量の測定