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E 4502-1 : 2015
2) 磁粉探傷試験,超音波探傷試験及びマクロ組織検査 健全性の証明として,磁粉探傷試験,超音波
探傷試験又はサルファープリントによるマクロ組織検査を,注文書又はその附属文書に指定する場
合は,必要な試験に対する受取基準も同時に,注文書又はその附属文書に指定する。
b) シリーズ車軸の場合 Sシリーズ車軸の場合は,次による。
1) 磁粉探傷試験 磁粉探傷試験の判定基準は,受渡当事者間で協定する。
2) 超音波探傷試験 超音波探傷試験の減衰度の判定基準は,別に受渡当事者間で協定のない限り,附
属書JAによる。
3) 特殊検査 SFA590Qの車軸の高周波焼入れ部について,次の試験項目のいずれか又は全てについて
実施する場合の判定基準は,受渡当事者間の協定による。
3.1) 断面マクロ組織
3.2) 断面の硬さ分布
3.3) 断面ミクロ組織
3.4) 表面及び断面の残留応力分布
5.5 表示
(6.4参照)5.5.1 共通指定の寸法の刻印を冷間又は熱間で,注文書又はその附属文書によって指定された場所に打刻する。
5.5.2 表示項目
別に指定のない限り,シリーズ車軸ごとに次の刻印をする。
a) シリーズ車軸の場合 Aシリーズ車軸の場合は,次による。
1) 製造業者名又はその略号
2) 鋼種及び熱処理条件(N : 焼ならし又は焼ならし焼戻し,T : 焼入焼戻し,未熱処理の車軸は記号な
し)[表1の注f)に例外を示す。]
3) 製造年月(西暦年の下2桁及び月)
4) 溶解番号
b) シリーズ車軸の場合 Sシリーズ車軸の場合は,次による。ただし,2)及び5)は,省略することが
できる。
1) 製造業者名又はその略号
2) 鋼種
3) 製造年月又はその略号
4) 溶解番号
5) 標準軸負担質量(1軸上の負担質量で,客貨車用車軸に限る。)
5.5.3 打刻要領
特に指定のない限り,刻印は仕上車軸の場合を除いて,仕上作業において完全に除去することができる
よう浅く打刻する。端面刻印以外には,鋭角な文字を用いた刻印を使用してはならない。
6 製造
6.1 製鋼プロセス
車軸は,電気炉又は純酸素転炉によって溶解されたキルド鋼を用いて,製造しなければならない。その
他の製造プロセスは,受渡当事者間の協定によって用いることができる。
ほかに協定がない限り,鋼は炉中又は溶鋼で脱酸し,下注ぎ又は連続鋳造で鋳込むものとする。
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6.2 製造プロセス
車軸は下注ぎ鋼片又は連続鋳造鋼片から,次の変形方法のいずれかを用いて製造するものとし,それぞ
れの場合の鍛錬比は,次のとおりとする。
a) 鍛造だけによって製造する車軸 鍛造された車軸の最大断面積が,原鋼塊又は鋳片の最小断面積の3
分の1を超えてはならない。
b) 圧延だけによって製造する車軸 圧延された車軸の最大断面積が,原鋼塊又は鋳片の最小断面積の5
分の1を超えてはならない。
c) 圧延後鍛造によって製造する車軸 圧延後鍛造された車軸の最大断面積が,原鋼塊又は鋳片の最小断
面積の4分の1を超えてはならない。
6.3 欠陥部分の除去
鋼塊,鋳片及び丸棒で5.4に規定された健全性に合致しない部分は,車軸の製造前,又は製造中に除去
しなければならない。
6.4 製造中の車軸の識別
納入時点まで個々の車軸が,5.5の規定どおりに識別できるように,全ての鋼塊,鋳片,丸棒及び車軸は,
各々の製造工程において適切に識別しなければならない。5.5に規定の最終の識別マークと異なる識別マー
クを打刻する場合は,車軸最終製品の表面に残らないよう刻印の深さを十分浅くしなければならない。
6.5 熱処理
熱間加工及び刻印の後,必要な場合,車軸に注文書又はその附属文書に指定された熱処理を施工しなけ
ればならない(4.3参照)。一般に,次の事項を保証するために,熱処理作業において,特別の注意が必要
である。
a) 同一品種及び同一ロット車軸の同一部位の組織の均一性の確保
b) 変形の防止
6.6 機械加工
機械加工条件は,車軸表面の品質条件及び寸法公差を満たすように選ばなければならない。加工された
車軸端面には精度よく旋盤センタの加工を行い,以後の旋削作業が正しく実行できるようにし,仕上軸の
中心を容易に得られるようにしなければならない。
6.7 欠陥の除去
6.7.1 車軸素材の曲がり矯正
車軸は加工前,かつ,機械的試験及び指定のある場合,ミクロ組織検査のための試験片を取り出す前に,
曲がり矯正を行う。500 ℃以下で曲がり矯正を行う場合は,矯正の後に表4のような熱処理を行う。
表4−曲がり矯正後の熱処理
曲がり矯正前の車軸の熱処理状態 曲がり矯正後の熱処理
a) 熱処理なしで出荷する車軸 500650 ℃の間で,応力除去を行う。
b) 焼ならし又は焼入焼戻しで出荷する車軸注文で指定されている以外の追加熱処理は不要。
を熱処理する前の状態
c) 焼ならし車軸 500650 ℃の間で,応力除去を行うか,再焼ならしを
施工する。
d) 焼戻し又は焼入焼戻し車軸 500(tT−30) ℃(tT : 実際の焼戻し温度)の間で焼戻
しするか,焼入焼戻しの再処理を行う。
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焼ならしした車軸を500 ℃を超える温度で曲がり矯正する場合は,機械的性質と組織とがこの規格の要
求に合致するように条件を設定しなければならない。
6.7.2 許容される補修方法
手直しが認められていない車輪座部,ジャーナル部,ちりよけ座部などの精密仕上部の表面以外であれ
ば,熱亀裂を発生させず寸法公差の範囲内という条件で,チッピング及び/又は軟研削によって表面欠陥
を除去してもよい。
6.7.3 許容されていない補修方法
溶接,ガス流し,加熱,ガウジング,盛り金(冶金的,電気的又は化学的方法によるもの。)及び欠陥を
隠すための手入れは禁止する。これらの補修を施工した場合は,材料試験ロット全数を不合格とする。
7 検査
7.1 責任及び検査の体制
7.1.1 立会いの委任
製造方法(箇条6参照)及び品質要求事項(箇条5参照)の遵守を確認するための検査は,シリーズ車
軸ごとに次による。
a) シリーズ車軸の場合 Aシリーズ車軸の場合,発注者は注文時に次のいずれかを指定しなければな
らない。
1) 製造業者の認定部門へ立会いを委任する。
2) 発注者又は発注者によって委任された発注者の代理人の立会いの下に行う。
b) シリーズ車軸の場合 Sシリーズ車軸の場合は,注文時に指定のない限り,製造業者の認定部門へ
立会いを委任する。
7.1.2 立会い委任時の発注者の権利
発注者が立会いを製造業者の認定部門へ委任しても,製造管理,及び試験検査方法の有効性を監視する
発注者の権利は失われない。この観点から発注者は,製造業者の責任の下に行われるいかなる試験にも立
ち会うことができ,また,その検査記録を検証することができる。
7.2 製造監査
7.2.1 製造監査が,製造業者の認定部門又は発注者の責任であっても,次の事項が適用される。
7.2.1.1 製造業者は,JIS Q 9001の認証を取得していない場合は,注文の製品を完成させるために用いる
主な製造工程を,発注者に通知しなければならない。また,通知後に基本的な製造工程変更を採用する際,
それが車軸の品質に影響を及ぼす可能性がある場合も,発注者に通知し同意を得なければならない。
監査が発注者の責任である場合,その代表者は,採用されている製造工程がこの規格の要求事項及び事
前の合意事項に適合しているかを確認するために,製造工程を監査することができる。
7.2.1.2 承認申請の際に,製造業者は製造上の要求事項が,この規格に適合していることを,証明しなけ
ればならない(7.5参照)。
7.3 車軸品質の検査
7.3.1 試験種別
Aシリーズ車軸は表3に,Sシリーズ車軸は表3Aに,それぞれ行うべき試験種別及びそれが任意か必須
かを示している。
7.3.2 試験の単位及びロットの区割り
試験の各種別に対するロットを,Aシリーズ車軸は表3の第7列に,Sシリーズ車軸は表3Aの第4列に
――――― [JIS E 4502-1 pdf 13] ―――――
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示す。
合否試験に対して車軸はロットに区分する。各ロットは同一溶解及び同一熱処理(熱処理する場合)を
行った車軸で形成される。形状及び/又は寸法の異なる車軸を含んでもよい。
7.3.3 車軸の検査供試工程
車軸を検査に供試するときの車軸の工程は,Aシリーズ車軸は表3の第6列に,Sシリーズ車軸は表3A
の第5列に従う。
7.4 発注者立会いへの供試
7.4.1 発注者による立会いを指定されている場合,発注者は,立会い供試期日を各ロットの車軸数と注文
参照番号とを記載した文書によって通知されなければならない。
7.4.2 立会検査を,機械加工の後に行う場合で,その立会いの責任が発注者にあるとき,製造業者は材料
を次の二つの状態で供試してもよい。
a) 最終熱処理の後で,かつ,機械加工の前
b) 最終納入状態
7.5 証明
7.5.1 製造監査が製造業者の認定部門,又は発注者の責任であっても,製造業者はこの規格の製造に関す
る次の要求事項が満足していることを証明しなければならない。最終検査証明書は,シリーズ車軸ごとに
次の試験結果を含むものでなければならない。
a) シリーズ車軸の場合 Aシリーズ車軸の場合は,次による。
1) 化学成分
2) 引張試験
3) 衝撃試験
b) シリーズ車軸の場合 Sシリーズ車軸の場合は,次による。
1) 化学成分
2) 引張試験
3) 衝撃試験(ただし,参考試験)
4) 曲げ試験
7.5.2 製造業者は次の時点で,製造業者が責任をもつ試験検査の証明書を提出できなければならない。
a) 製造業者が全ての試験を委任されている場合は,納入時。
b) 製造業者が委任された責任をもつ検査は,その最初の供試時。
7.6 試験検査の数
検査に供される試験ロットごとの車軸の数及び1個の車軸での試験の数は,Aシリーズ車軸は表3の第
8列から第10列に,Sシリーズ車軸は表3Aの第6列及び第7列に示す。
7.7 供試材及び試験片の採取並びに準備
7.7.1 Aシリーズ車軸の場合
Aシリーズ車軸の場合は,次による。
a) 採取方法 ロットの識別後,検査官は試験をする車軸を無作為に選択する。選択した車軸には消えな
いように識別をする。供試材の長さは最低200 mmとし,車軸又は車軸の延長部分から取るものとす
る。
b) 供試材及び試験片の準備 発注者の指定がない限り,供試材及び試験片の準備並びに識別は,ISO
377-1:1989及びISO 377-2:1989の規定並びに次の追加条件に従う。
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車軸が熱処理なしで発注された場合,機械的試験を行う供試材は,該当する鋼種に対し指定された
熱処理を行う。ただし,鋼種A0[表1の注f)参照]の車軸は除く。
該当する鋼種に対し,二つの異なる熱処理が規定されている場合は,注文書又はその附属文書に,
適用すべき熱処理を指定する。
供試材及び試験片に表示された検査官の識別刻印は保存し,検査官の立会いの下以外で変更しては
ならない。
c) 試験片の数及び位置 試験片は,前もって表示されている採取断面から取り出し,検査官の刻印によ
って識別されていなければならない。
1) 化学分析 製造業者は鋼の溶鋼分析を記録する。発注者が一部又は全ての元素について,製品分析
値を証明することを指示した場合は,次のサンプルを試験用車軸の一つから取り出す。
− 車軸の完全な横断面から,最低50 gの試料を機械加工によって採取する。
− 分光分析による揚合は,引張試験片からサンプルを一つ採取する。
2) 引張試験 図1に示すサンプル位置から,ISO 82:1974の規定に従って直径が1016 mm,ゲージ
長さが直径の5倍の試験片を1個採取する。
3) 衝撃試験(Uノッチ) 図2に示すサンプル位置から試験片を3個採取する。外側の試験片は中央
の衝撃試験片に隣接していなければならない。衝撃試験片の刻印は,車軸断面の直径AAに平行な
試験片の長手表面の識別ができるようにしなければならない(図2参照)。試験片はISO 83:1976の
条件に従って準備する。試験片のノッチの円筒形底辺の軸は図2の直径AAに平行とする。
4) ミクロ組織検査 試験片は,引張試験片の変形していない一方の端部を,引張試験片の長手軸に平
行に削除して準備する。このようにして得た断面を,ISO 643:1983の規定に従い準備する。
5) マクロ組織検査,超音波探傷試験及び磁粉探傷試験 マクロ組織検査又は磁粉探傷試験を指定する
場合,試験の数及び車軸の被検査部位に関する詳細を,注文書又はその附属文書に記載する。超音
波探傷試験を指定する場合は,ISO 5948:1994の要求条件を適用する。
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JIS E 4502-1:2015の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 1005-3:1982(MOD)
JIS E 4502-1:2015の国際規格 ICS 分類一覧
- 77 : 金属工学 > 77.140 : 鉄及び鋼製品 > 77.140.99 : その他の鉄及び鋼製品
JIS E 4502-1:2015の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISE4502-2:2015
- 鉄道車両―車軸―第2部:寸法要求
- JISG0404:2014
- 鋼材の一般受渡し条件
- JISG1214:1998
- 鉄及び鋼―りん定量方法
- JISG1215:1994
- 鉄及び鋼―硫黄定量方法
- JISG1253:2002
- 鉄及び鋼―スパーク放電発光分光分析方法
- JISG1257:1994
- 鉄及び鋼―原子吸光分析方法
- JISQ9001:2015
- 品質マネジメントシステム―要求事項
- JISZ2241:2011
- 金属材料引張試験方法
- JISZ2242:2018
- 金属材料のシャルピー衝撃試験方法
- JISZ2246:2000
- ショア硬さ試験―試験方法
- JISZ2248:2006
- 金属材料曲げ試験方法
- JISZ2320-1:2017
- 非破壊試験―磁粉探傷試験―第1部:一般通則
- JISZ2320-2:2017
- 非破壊試験―磁粉探傷試験―第2部:検出媒体
- JISZ2320-3:2017
- 非破壊試験―磁粉探傷試験―第3部:装置
- JISZ2344:1993
- 金属材料のパルス反射法による超音波探傷試験方法通則
- JISZ2345:2000
- 超音波探傷試験用標準試験片