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G 3141 : 2021
9.2 鋼帯の質量
鋼帯の質量は,実測質量とし,キログラムで表す。
注記 鋼帯の質量の下限は,幅当たりの質量の下限を,受渡当事者間で協定する場合が多い。一般的な
質量の下限値は,幅600 mm以上の場合,幅1 mm当たり3 kgであり,幅600 mm未満の場合,
幅1 mm当たり1 kgである。
10 外観
外観は,次による。
a) 鋼板及び鋼帯は,使用上有害な欠点があってはならない。ただし,鋼帯は,欠点を除去する機会がな
いため,若干の欠点を含むことがある。鋼帯の欠点の処置が必要な場合は,その方法を受渡当事者間
で協定してもよい。
なお,表面の欠点は,特に指定のない限り,鋼板及び鋼帯の片側の面4) に適用する。
注記 欠点には孔,ラミネーション,折れ,表面きずなどがある。
注4) 片側の面とは,通常,鋼板の場合は包装で上側にある面をいい,鋼帯の場合は鋼帯の外側の
面をいう。
b) 焼なましのままの鋼板及び鋼帯は,調質圧延を行わないために発生する腰折れ,耳しわなどは,有害
な欠点としない。
c) 鋼板及び鋼帯は,さびを防止するため塗油してもよい。注文者が,無塗油を指定する場合には,塗油
しないために発生するさび,すりきずなどは,有害な欠点としない。
11 試験
11.1 分析試験
11.1.1 分析試験の一般事項及び溶鋼分析用試料の採り方
鋼板及び鋼帯の化学成分は,溶鋼分析によって求め,分析試験の一般事項及び溶鋼分析用試料の採り方
は,JIS G 0404の箇条8(化学成分)による。
11.1.2 分析方法
分析方法は,JIS G 0320による。
11.2 機械試験
11.2.1 機械試験の一般事項
機械試験の一般事項は,JIS G 0404の箇条7(一般要求)及び箇条9(機械的性質)による。ただし,供
試材の採り方は,JIS G 0404の7.6(試験片採取条件及び試験片)のA類とし,試験片の数及び採取位置
は,次による。
a) 試験片の数 冷間圧延するときの鋼帯ごとにそれぞれ1個とする。
なお,鋼帯の質量が3 000 kg未満の場合は,同一溶鋼,同一厚さ,同一圧延条件及び同一熱処理条
件ごとに1個とする。
――――― [JIS G 3141 pdf 16] ―――――
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b) 試験片の採取位置 試験片の中心は,幅方向1/4又はそれに近い位置とする。引張試験片及び曲げ試
験片は,圧延方向に採取する。
11.2.2 引張試験
引張試験は,次による。
a) 試験片は,JIS Z 2241の5号試験片を用いる。5号試験片を採取できない場合は,受渡当事者間の協
定による。
b) 試験方法は,JIS Z 2241による。
11.2.3 塑性ひずみ比試験
試験片及び試験方法は,JIS Z 2254による。
11.2.4 硬さ試験
試験片及び試験方法は,JIS Z 2244-1又はJIS Z 2245による。
11.2.5 曲げ試験
11.2.5.1 試験片
試験片の幅は,15 mm50 mmとし,試験片の長さは,厚さ及び使用する試験装置による。試験片は,
圧延方向と平行に供試材から1個を採る。
11.2.5.2 曲げ操作
試験片の曲げ操作は,手動の万力(バイス)を用い,表26に内側間隔として規定する枚数の板を挟んで
図5のように試験片の長手方向に180°曲げる。ただし,万力を用いることができない場合は,その他の
適切な方法で曲げてもよい。
表26−曲げの内側間隔
調質区分 調質記号 曲げ角度 内側間隔a)
枚
焼なましのまま A 180° 0(密着)
標準調質 S 180° 0(密着)
81硬質
8 180° 0(密着)
41硬質
4 180° 1
21硬質
2 180° 2
注a) 呼び厚さの板の枚数。製造業者の判断によって,規
定より少ない枚数で試験してもよい。
――――― [JIS G 3141 pdf 17] ―――――
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図5−曲げ試験の方向
11.2.5.3 試験の実施
曲げ試験は,省略してもよい5)。ただし,特に注文者の指定がある場合には,試験を行わなければなら
ない。
注5) 試験は,製造業者の判断によって省略してもよいが,曲げ性は,規定を満足しなければならない
ことを意味する。
12 検査及び再検査
12.1 検査
検査は,次による。
a) 検査の一般事項は,JIS G 0404による。
b) 化学成分は,箇条5に適合しなければならない。
c) 機械的性質は,箇条6に適合しなければならない。
d) 寸法は,箇条7に適合しなければならない。
e) 形状は,箇条8に適合しなければならない。
f) 質量は,箇条9に適合しなければならない。
g) 外観は,箇条10に適合しなければならない。
12.2 再検査
機械試験で合格にならなかった鋼板及び鋼帯は,JIS G 0404の9.8(再試験)によって再試験を行い,合
否を決定してもよい。
13 表示
検査に合格した鋼板及び鋼帯は,1包装ごと又は1結束ごとに次の項目を適切な方法で表示する。ただ
し,受渡当事者間の協定によって,製品識別が可能な範囲でその一部を省略してもよい。
a) 種類の記号及び付加記号(表1)
b) 調質記号(表2)
c) 表面仕上げ記号(表3)
――――― [JIS G 3141 pdf 18] ―――――
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d) 製造番号又は検査番号
e) 寸法(箇条7)
f) 枚数又は質量(幅600 mm未満で冷間圧延する鋼帯及び鋼板は,省略してもよい。)
g) 製造業者名又はその略号
h) 受渡当事者間の協定によって,塗油の記号を表示してもよい。
例 種類の記号,調質記号及び表面仕上げ記号の表示
SPCC−S D
表面仕上げ記号(ダル仕上げ)
調質記号(標準調質)
種類の記号(一般用)
14 注文時の確認事項
この規格に規定する事項を適切に指定するために,受渡当事者は,注文時に次の事項を確認することが
望ましい。
a) 鋼板又は鋼帯の別,及びみがき帯鋼の指定の有無
b) 種類の記号及び付加記号T(表1)
c) 調質記号(表2)
d) 表面仕上げ記号(表3)
e) 寸法及び寸法の許容差(箇条7)
15 報告
あらかじめ注文者の要求のある場合には,製造業者は,検査文書を注文者に提出しなければならない。
この場合,報告は,JIS G 0404の箇条13(報告)による。ただし,化学成分のうち炭素は,小数点以下3
桁まで報告してもよい。検査文書の種類は,特に指定のない場合は,JIS G 0415の5.1(検査証明書3.1)
による。
――――― [JIS G 3141 pdf 19] ―――――
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附属書JA
(規定)
受渡当事者間の協定による引張強さ及び伸び
JA.1 標準調質及び焼なましのままのSPCCの引張強さ及び伸び
種類の記号SPCCに続けて付加記号を付け,SPCCTと表示する場合,引張強さ及び伸びは,表JA.1に
よる。
表JA.1−SPCCTの引張強さ及び伸び
種類の記号 引張強さ 伸び
及び N/mm2 %
付加記号 厚さ
mm
0.10 0.20 0.25 0.30 0.40 0.60 1.0 1.6 2.5
以上 以上 以上 以上 以上 以上 以上 以上 以上
0.20 0.25 0.30 0.40 0.60 1.0 1.6 2.5 6.0
未満 未満 未満 未満 未満 未満 未満 未満 以下
SPCCT 270以上 23以上 25以上 28以上 31以上 34以上 36以上 37以上 38以上 39以上
注記 1 N/mm2=1 MPa
――――― [JIS G 3141 pdf 20] ―――――
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JIS G 3141:2021の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 3574:2012(MOD)
JIS G 3141:2021の国際規格 ICS 分類一覧
JIS G 3141:2021の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISG0201:2000
- 鉄鋼用語(熱処理)
- JISG0202:2013
- 鉄鋼用語(試験)
- JISG0203:2009
- 鉄鋼用語(製品及び品質)
- JISG0320:2009
- 鋼材の溶鋼分析方法
- JISG0404:2014
- 鋼材の一般受渡し条件
- JISG0415:2014
- 鋼及び鋼製品―検査文書
- JISZ2241:2011
- 金属材料引張試験方法
- JISZ2244-1:2020
- ビッカース硬さ試験―第1部:試験方法
- JISZ2245:2016
- ロックウェル硬さ試験―試験方法
- JISZ2245:2021
- ロックウェル硬さ試験―試験方法
- JISZ2254:2008
- 薄板金属材料の塑性ひずみ比試験方法
- JISZ8401:2019
- 数値の丸め方