JIS G 3474:2021 鉄塔用高張力鋼管

JIS G 3474:2021 規格概要

この規格 G3474は、主として送電鉄塔に用いる高張力鋼管について規定。

JISG3474 規格全文情報

規格番号
JIS G3474 
規格名称
鉄塔用高張力鋼管
規格名称英語訳
High strength steel tubes for steel tower
制定年月日
1988年10月1日
最新改正日
2021年5月20日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

国際規格分類

ICS

77.140.75
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
‐ 
改訂:履歴
1988-10-01 制定日, 1994-06-01 確認日, 1995-03-01 改正日, 2000-10-20 確認日, 2005-07-20 確認日, 2008-02-20 改正日, 2011-11-21 改正日, 2014-02-20 改正日, 2016-04-20 改正日, 2016-11-21 改正日, 2021-05-20 改正
ページ
JIS G 3474:2021 PDF [13]
                                                                                   G 3474 : 2021

pdf 目 次

ページ

  •  1 適用範囲・・・・[1]
  •  2 引用規格・・・・[1]
  •  3 用語及び定義・・・・[1]
  •  4 種類の記号及び適用厚さ・・・・[1]
  •  5 製造方法・・・・[2]
  •  6 化学成分・・・・[2]
  •  7 炭素当量・・・・[2]
  •  8 機械的性質・・・・[3]
  •  8.1 引張強さ,降伏点又は耐力,及び伸び・・・・[3]
  •  8.2 へん平性・・・・[3]
  •  8.3 溶接部引張強さ・・・・[3]
  •  8.4 シャルピー吸収エネルギー・・・・[3]
  •  9 寸法,単位質量及び寸法許容差・・・・[4]
  •  9.1 寸法及び単位質量・・・・[4]
  •  9.2 寸法許容差・・・・[5]
  •  10 外観・・・・[6]
  •  11 特別品質規定・・・・[7]
  •  12 試験・・・・[7]
  •  12.1 分析試験・・・・[7]
  •  12.2 機械試験・・・・[7]
  •  13 検査及び再検査・・・・[9]
  •  13.1 検査・・・・[9]
  •  13.2 再検査・・・・[9]
  •  14 表示・・・・[10]
  •  15 報告・・・・[10]
  •  附属書A(規定)特別品質規定・・・・[11]

(pdf 一覧ページ番号 1)

――――― [JIS G 3474 pdf 1] ―――――

           G 3474 : 2021

まえがき

  この規格は,産業標準化法第16条において準用する同法第12条第1項の規定に基づき,一般社団法人
日本鉄鋼連盟(JISF)から,産業標準原案を添えて日本産業規格を改正すべきとの申出があり,日本産業
標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本産業規格である。これによって,JIS G 3474:2016
は改正され,この規格に置き換えられた。
  なお,令和4年5月19日までの間は,産業標準化法第30条第1項等の関係条項の規定に基づくJISマ
ーク表示認証において,JIS G 3474:2016を適用してもよい。
  この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
  この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本産業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。

(pdf 一覧ページ番号 2)

――――― [JIS G 3474 pdf 2] ―――――

                                      日本産業規格                            JIS
                                                                              G 3474 : 2021

鉄塔用高張力鋼管

High strength steel tubes for steel tower

1 適用範囲

 この規格は,主として送電鉄塔に用いる高張力鋼管(以下,管という。)について規定する。
  注記 この規格は,通常,外径139.8 mm1 117.6 mmの管に適用されている(9.1参照)。

2 引用規格

  次に掲げる引用規格は,この規格に引用されることによって,その一部又は全部がこの規格の要求事項
を構成している。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
    JIS G 0202 鉄鋼用語(試験)
    JIS G 0203 鉄鋼用語(製品及び品質)
    JIS G 0320 鋼材の溶鋼分析方法
    JIS G 0321 鋼材の製品分析方法及びその許容変動値
    JIS G 0404 鋼材の一般受渡し条件
    JIS G 0415 鋼及び鋼製品−検査文書
    JIS Z 2241 金属材料引張試験方法
    JIS Z 2242 金属材料のシャルピー衝撃試験方法
    JIS Z 3121 突合せ溶接継手の引張試験方法
    JIS Z 8401 数値の丸め方

3 用語及び定義

  この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS G 0202及びJIS G 0203による。

4 種類の記号及び適用厚さ

  管は,1種類とし,種類の記号及び適用厚さは,表1による。

――――― [JIS G 3474 pdf 3] ―――――

           2
G 3474 : 2021
                                  表1−種類の記号及び適用厚さ
                   種類の記号      適用厚さ           製造方法を表す記号
                                                  電気抵抗溶接鋼管 : E−G
                    STKT590       25 mm以下
                                                  自動アーク溶接鋼管 : A

5 製造方法

  製造方法は,次による。
a) 管は,細粒キルド鋼を用い,電気抵抗溶接又は自動アーク溶接(ストレートシーム)によって製造す
    る。製造方法を表す記号は,表1による。
b) 管は,製造のままとし,通常,熱処理を行わない。必要に応じて,拡管成形を行ってもよい。
c) 管端形状は,特に指定のない場合はプレンエンドとする。

6 化学成分

  管は,12.1によって試験を行い,その溶鋼分析値は,表2による。注文者の要求によって製品分析を行
う場合は,12.1によって試験を行い,その製品分析値は,表2に対してJIS G 0321の表4(合金鋼鋼材の
製品分析の許容変動値)の許容変動値を適用した値による。
                                       表2−化学成分a)   )
                                                                                       単位 %
   種類の記号     C          Si        Mn         P         S        Nb+V       B c)
    STKT590    0.12以下   0.40以下  2.00以下  0.030以下  0.030以下  0.15以下 0.000 2以下
   注記 附属書Aによる溶融亜鉛めっき割れ感受性を適用する場合,Siが0.05 %0.12 %の範囲及び0.24 %以上の
        ときには,めっきの表面に激しい凹凸,段差などが生じることがあり,膜厚が品質を満足しないおそれが
        ある。
   注a) 必要に応じて,この表に記載していない合金元素を添加してもよい。
   注b) 厚さ22 mmを超える管の化学成分は,受渡当事者間の協定によってもよい。
   注c)   の規定は,附属書Aによる溶融亜鉛めっき割れ感受性を適用する管を対象とする。製品分析を行う場合,
        Bには製品分析の許容変動値は適用しない。

7 炭素当量

  管の炭素当量は,0.40 %以下とする。炭素当量の計算は,12.1による溶鋼分析値を用い,次の式による。
  なお,計算式に規定された元素は,添加の有無にかかわらず分析し,計算に用いる。
                                 Mn  Si Ni Cr Mo  V
                        Ceq C
                                  6  24 40  5  4  14
                       ここで,       Ceq :  炭素当量(%)

――――― [JIS G 3474 pdf 4] ―――――

                                                                                             3
                                                                                   G 3474 : 2021

8 機械的性質

8.1 引張強さ,降伏点又は耐力,及び伸び

  管は,12.2によって試験を行い,その引張強さ,降伏点又は耐力,及び伸びは,表3による。ただし,
厚さ8 mm未満の管で,12号試験片又は5号試験片を用いて引張試験を行う場合の伸びは,表4による。
  注記 表4の値は,管の厚さが8 mmから1 mm減じるごとに表3の伸びの値から1.5を減じたものを,
        JIS Z 8401の規則Aによって整数値に丸めたものである。

8.2 へん平性

  電気抵抗溶接鋼管は,12.2によって試験を行い,表3の平板間の距離にへん平にしたとき,試験片に割
れを生じてはならない。

8.3 溶接部引張強さ

  自動アーク溶接鋼管は,12.2によって試験を行い,その溶接部引張強さは,表3による。
                表3−引張強さ,降伏点又は耐力,伸び,へん平性及び溶接部引張強さ
                                                 伸びa)
                                                                        へん平性b)
              引張強さ  降伏点                   %                                  溶接部
                        又は耐力       引張試験片及び引張試験方向                  引張強さc)
  種類の記号                                                          平板間の距離
                                    11号試験片又は
                                                        5号試験片        (H)
               N/mm2    N/mm2       12号試験片                                     N/mm2
                                                                           mm
                                       管軸方向       管軸直角方向
                                                                           3
                                                                           4Dd)
   STKT590   590740   440以上       20以上            16以上                  590740
   注記 1 N/mm2=1 MPa
   注a) 外径40 mm以下の管については,この表の伸びの規定は適用しない。ただし,受渡当事者間の協定によっ
        て,伸びの値を規定してもよい。
   注b) へん平性は,電気抵抗溶接鋼管に適用する。
   注c) 溶接部引張強さは,自動アーク溶接鋼管に適用する。
   注d)   は,ミリメートル単位で表した管の外径を表す。
  表4−厚さ8 mm未満の管の12号試験片(管軸方向)又は5号試験片(管軸直角方向)の場合の伸び
                                                                                 単位 %
                                                         厚さ
        種類の記号  試験片  3 mmを超え 4 mmを超え 5 mmを超え 6 mmを超え 7 mmを超え
                               4 mm以下   5 mm以下   6 mm以下   7 mm以下  8 mm未満
                   12号試験片  14以上     16以上     17以上     18以上    20以上
         STKT590
                   5号試験片   10以上     12以上     13以上     14以上    16以上

8.4 シャルピー吸収エネルギー

  厚さ7 mm以上の管は,12.2によって試験を行い,そのシャルピー吸収エネルギーは,表5による。こ
の場合,シャルピー吸収エネルギーは,一組(3個)の試験片の平均値とし,JIS G 0404の9.6(組試験の
結果の評価)によって判定する。ただし,受渡当事者間の協定によって,−5 ℃より低い温度で試験を行
う場合は,その試験温度に置き換えてもよい。

――――― [JIS G 3474 pdf 5] ―――――

           4
G 3474 : 2021
                                 表5−シャルピー吸収エネルギー
              試験片の寸法     試験温度    シャルピー吸収エネルギー     試験片
                  mm              ℃                 J
                10×10                              47以上
                10×7.5          −5               35以上            Vノッチ試験片
                10×5                               24以上

9 寸法,単位質量及び寸法許容差

9.1 寸法及び単位質量

  管の外径,厚さ及び単位質量は,表6による。ただし,受渡当事者間の協定によって表6にない寸法と
してもよい。この場合,単位質量は,1 cm3の鋼を7.85 gとし,次の式によって計算し,JIS Z 8401の規則
Aによって有効数字3桁に丸める。
                        W=0.024 66 t (D−t)
                       ここで,        W :  管の単位質量(kg/m)
                                         t :  管の厚さ(mm)
                                        D :  管の外径(mm)
                                   0.024 66 :  Wを求めるための単位の換算係数
  注記 表6の単位質量は,上記によって求めたものである。
  参考として,断面積,断面二次モーメント,断面係数及び断面二次半径を表6に示す。

――――― [JIS G 3474 pdf 6] ―――――

                                                                                             5
                                                                                   G 3474 : 2021
                                  表6−管の寸法a) 及び単位質量
                               参考                                          参考
  外径 厚さ 単位                                外径 厚さ 単位
                  断面積 断面二次  断面 断面二                断面積 断面二次  断面 断面二
             質量                                          質量
                         モーメント 係数 次半径                       モーメント 係数 次半径
  mm   mm  kg/m  cm2    cm4    cm3    cm   mm  mm  kg/m  cm2    cm4    cm3    cm
 139.8 3.5 11.8 14.99   348    49.8  4.82 558.8 12.0 162  206.1 771×102 276×10 19.3
 139.8 4.5 15.0 19.13   438    62.7  4.79 558.8 14.0 188  239.6 890×102 318×10 19.3
 165.2 4.5 17.8 22.72   734    88.9  5.68 609.6 14.0 206  262.0 116×103 381×10 21.1
 165.2 5.5 21.7 27.59   881   107    5.65 609.6 16.0 234  298.4 132×103 431×10 21.0
 190.7 5.3 24.2 30.87 133×10  139    6.56 660.4 16.0 254  323.9 168×103 509×10 22.8
 190.7 5.5 25.1 32.00 137×10  144    6.55 660.4 18.0 285  363.3 188×103 568×10 22.7
 190.7 6.0 27.3 34.82 149×10  156    6.53 711.2 18.0 308  392.0 236×103 663×10 24.5
 216.3 5.8 30.1 38.36 213×10  197    7.45 762.0 18.0 330  420.7 291×103 765×10 26.3
 216.3 6.0 31.1 39.64 219×10  203    7.44 812.8 18.0 353  449.4 355×103 874×10 28.1
 216.3 7.0 36.1 46.03 252×10  233    7.40 812.8 20.0 391  498.1 392×103 964×10 28.0
 216.3 8.2 42.1 53.61 291×10  269    7.36 863.6 18.0 375  478.2 428×103 990×10 29.9
 267.4 6.0 38.7 49.27 421×10  315    9.24 863.6 20.0 416  530.1 472×103 109×102 29.8
 267.4 7.0 45.0 57.27 486×10  363    9.21 914.4 18.0 398  506.9 509×103 111×102 31.7
 267.4 9.0 57.3 73.06 611×10 457    9.14 914.4 20.0 441  562.0 562×103 123×122 31.6
 318.5 6.9 53.0 67.53 820×10  515   11.0  914.4 22.0 484  616.8 614×103 134×102 31.6
 318.5 8.0 61.3 78.04 941×10  591   11.0  965.2 20.0 466  593.9 664×103 137×102 33.4
 318.5 9.0 68.7 87.51 105×102 659   10.9  965.2 22.0 512  651.9 725×103 150×102 33.4
 355.6 7.9 67.7 86.29 130×102 734   12.3  965.2 24.0 557  709.6 786×103 163×102 33.3
 355.6 9.0 76.9 98.00 147×102 828   12.3 1 016.0 20.0491  625.8 776×103 153×102 35.2
 355.6 10.0 85.2 108.6 162×102 912   12.2 1 016.0 24.0587  748.0 921×103 181×102 35.1
 406.4 9.0 88.2 112.4 222×102 109×10 14.1 1 066.8 20.0516  657.7 901×103 169×102 37.0
 406.4 10.0 97.8 124.5 245×102 120×10 14.0 1 066.8 22.0567  722.1 986×103 185×102 36.9
 406.4 12.0 117  148.7 289×102 142×10 14.0 1 066.8 24.0617  786.3 107×104 200×102 36.9
 457.2 12.0 132  167.8 416×102 182×10 15.7 1 117.6 22.0594  757.2 114×104 203×102 38.7
 508.0 12.0 147  187.0 575×102 227×10 17.5 1 117.6 24.0647  824.6 123×104 221×102 38.7
   注a) この表の太枠内の寸法は,汎用品を示す。

9.2 寸法許容差

  寸法許容差は,次による。
a) 管の外径及び厚さの許容差は,それぞれ表7及び表8による。
b) 管の長さの許容差は,特に指定のない限り,指定長さ以上とする。

――――― [JIS G 3474 pdf 7] ―――――

           6
G 3474 : 2021
                                       表7−外径の許容差
                            外径                        外径の許容差
                      50 mm未満                           ±0.5 mm
                      50 mm以上a)   )                      ±1 %
                  注a) 外径350 mmを超える管の管端部の外径の許容差は,±0.5 %とする。
                  注b) 外径350 mmを超える管の外径の測定方法は,周長によってもよい。
                       ただし,外径(D)と周長(l)との相互換算は,次の式による。
                         D=l / π
                         ここで, D :  外径(mm)
                                 l :  周長(mm)
                                 π :  3.141 6
                                      表8−厚さの許容差a)
                          厚さ                        厚さの許容差
                                                          +0.6 mm
                        4 mm未満
                                                          −0.5 mm
                        4 mm以上                         +15 %
                       12 mm未満                         −12.5 %
                                                          +15 %
                       12 mm以上
                                                          −1.5 mm
                 注a) 外径1 016.0 mmを超える管の厚さの許容差は,受渡当事者間の協定によ
                      ってもよい。

10 外観

  外観は,次による。
a) 管は,実用的に真っすぐ,かつ,その両端が管軸に対して実用的に直角でなければならない。
b) 管の内外面は,仕上げが良好で,使用上有害な欠点があってはならない。有害な欠点がある場合は,
    グラインダ,機械加工などによって表面手入れを実施するか,又は溶接補修を行ってもよい。ただし,
    この場合の条件は,次による。
  1) グラインダ,機械加工などによる表面手入れを実施する場合は,次による。
      − 手入れ後の厚さは,厚さの許容差内でなければならない。
      − 手入れ跡は,管の形状に滑らかに沿わなければならない。
  2) 溶接補修を実施する場合は,次による。
      − 溶接補修の対象は,自動アーク溶接鋼管及び電気抵抗溶接鋼管の母材,並びに自動アーク溶接
          鋼管の溶接部だけとする。
      − 管の有害な欠点は,溶接前にチッピング,グラインダなどの適切な方法によって完全に除去す
          る。ただし,母材については,除去した部分の深さは,管の呼称厚さの20 %以下とし,手入れ
          面積の合計は,外面の溶接補修の場合は外表面積の2 %以下,内面の溶接補修の場合は内表面
          積の2 %以下とする。
      − 溶接補修は,鋼材の種類に応じた適切な方法で行わなければならない。ただし,溶接部の場合
          は,溶接部の特性に応じた適切な方法で行わなければならない。
      − 溶接補修箇所は,縁にアンダーカット及び重なりがあってはならない。余盛は,圧延面以上と
          し,これをチッピング,グラインダなどの方法で除去し,隣接する周囲及び溶接部の場合は元

――――― [JIS G 3474 pdf 8] ―――――

                                                                                             7
                                                                                   G 3474 : 2021
          の溶接ビードと滑らかに接し,きれいに仕上げなければならない。
c) 管の表面仕上げについて,特に要求のある場合には,受渡当事者間の協定による。

11 特別品質規定

  受渡当事者間の協定によって適用する特別品質規定は,附属書Aによる。

12 試験

12.1 分析試験

12.1.1 一般事項及び分析用試料の採り方
  分析試験の一般事項及び溶鋼分析用試料の採り方は,JIS G 0404の箇条8(化学成分)による。注文者
が製品分析を要求した場合の製品分析用試料の採り方は,JIS G 0321の箇条4(製品分析用試料)による。
ただし,製品分析を行う場合の分析用試料は,破断後の引張試験片を用いてもよい。
12.1.2 分析方法
  溶鋼分析の方法は,JIS G 0320による。製品分析の方法は,JIS G 0321による。

12.2 機械試験

12.2.1 一般事項
  機械試験の一般事項は,JIS G 0404の箇条7(一般要求)及び箇条9(機械的性質)による。ただし,JIS
G 0404の7.6(試験片採取条件及び試験片)のうち,機械試験に供される供試材の採り方は,A類とする。
12.2.2 供試材の採り方及び試験片の数
  供試材の採り方及び試験片の数は,表9による。

――――― [JIS G 3474 pdf 9] ―――――

           8
G 3474 : 2021
                               表9−供試材の採り方及び試験片の数
       外径                       供試材の採り方                          試験片の数
                 同一寸法a) の管5 000 mごと及びその端数からそれぞれ一つ
                                                                      一つの供試材から採取する試
  100 mm以下
                 の供試材を採取する。                              験片の個数は,次による。
  100 mmを超え  同一寸法a) の管2 500 mごと及びその端数からそれぞれ一つ
  200 mm以下    の供試材を採取する。                              引張試験片 : 1個
  200 mmを超え                                                     溶接部引張試験片 : 1個
                 同一寸法a) の管1 250 mごと及びその端数からそれぞれ一つ
  350 mm以下    の供試材を採取する。                              へん平試験片 : 1個
                  a) 管から供試材を採取する場合                    シャルピー衝撃試験片 : 一組(3
                                                                      個)
                       同一寸法a) の管1 250 mごと及びその端数からそれぞ
                     れ一つの供試材を採取する。
                  b) 鋼帯又は鋼板から供試材を採取する場合
                    1) 鋼帯の場合 同一溶鋼に属し,同一厚さのものを一括
                       して一組とし,それぞれ一つの供試材を採取する。た
                       だし,一組の質量が50 tを超えるときは,50 tごと及
                       びその端数を一つの単位として,各単位の供試製品か
                       らそれぞれ一つの供試材を採取する。
  350 mm超え       2) 鋼板の場合 同一溶鋼に属し,最大厚さが最小厚さの
                       2倍以内のものを一括して一組とし,それぞれ一つの
                       供試材を採取する。ただし,一組の質量が50 tを超え
                       るときは,50 tごと及びその端数を一つの単位として
                       各単位の供試製品からそれぞれ一つの供試材を採取す
                       る。
                  c) 管体と同一条件で溶接された供試材から溶接部引張試験
                     片を採取する場合
                       同一寸法a) の管1 250 m相当量ごと及びその端数から
                     それぞれ一つの供試材を採取する。
    注a) 同一寸法とは,外径及び厚さが同一のものをいう。
12.2.3 引張試験
  引張試験の試験片及び試験方法は,次による。
a) 試験片
  1) 試験片は,JIS Z 2241の11号,12号(12A号,12B号又は12C号)又は5号試験片のいずれかと
      し,管から採取する。11号試験片及び12号試験片は,管軸方向から採取し,5号試験片は,管軸直
      角方向から採取する。
        なお,12号試験片又は5号試験片は,溶接部を含まない部分から採取する。
  2) 外径350 mmを超える管は,JIS Z 2241の5号試験片とし,拡管成形する管は管から,拡管成形し
      ない管は,管又は管に使用する鋼帯若しくは鋼板から採取する。鋼帯又は鋼板の場合は,圧延方向
      に直角の方向から採取する。
  3) 自動アーク溶接鋼管の溶接部引張試験片は,管又は管体と同一条件で溶接された管端から採取した
      供試材を平らにした後,溶接部余盛を板の面まで仕上げ,JIS Z 3121の1号試験片とする。
b) 試験方法 試験方法は,JIS Z 2241による。
12.2.4 へん平試験
  へん平試験の試験片及び試験方法は,次による。
a) 試験片 試験片の長さは,50 mm以上とする。

――――― [JIS G 3474 pdf 10] ―――――

                                                                                             9
                                                                                   G 3474 : 2021
b) 試験方法 試験温度は,常温(5 ℃35 ℃)とし,試験片を2枚の平板間に挟み,平板間の距離Hが
    表3の規定の値以下になるまで圧縮してへん平にしたとき,試験片に割れが生じたかどうかを調べる。
    試験片は,図1のように,管の中心と溶接部とを結ぶ線が,圧縮方向に対して直角になるように置く。
                                        図1−へん平試験
12.2.5 シャルピー衝撃試験
  シャルピー衝撃試験の試験片及び試験方法は,次による。
a) 試験片 試験片は,JIS Z 2242のVノッチ試験片とする。ただし,試験片の厚さは,管の寸法によっ
    て7.5 mm又は5 mmとしてもよい。試験片切欠き部の切欠きの長さ方向は,管軸に垂直とする。試験
    片の採取位置は,管の溶接部から90°の位置とし,採取方向は,管軸方向とする。また,外径350 mm
    を超える管は,拡管成形する場合を除き,管に使用する鋼帯又は鋼板から採取してもよい。
b) 試験方法 試験方法は,JIS Z 2242による。ただし,振子の衝撃刃の形式は,半径2 mmの衝撃刃を
    適用する。
  注記 この規格に規定する以外の試験として,受渡当事者間の協定によって,水圧試験,日本産業規格
        による溶接部の非破壊試験などが行われることがある。この場合,事前に,試験片の採り方,試
        験方法,合否判定基準などについて,受渡当事者間で協定される。

13 検査及び再検査

13.1 検査

  検査は,次による。
a) 検査の一般事項は,JIS G 0404による。
b) 化学成分は,箇条6に適合しなければならない。
c) 炭素当量は,箇条7に適合しなければならない。
d) 機械的性質は,箇条8に適合しなければならない。
e) 寸法は,箇条9に適合しなければならない。
f) 外観は,箇条10に適合しなければならない。
g) 受渡当事者間の協定によって附属書Aを適用する場合には,箇条11に適合しなければならない。

13.2 再検査

  機械試験で合格とならなかった管は,JIS G 0404の9.8(再試験)によって再試験を行い,合否を決定し
てもよい。

――――― [JIS G 3474 pdf 11] ―――――

           10
G 3474 : 2021

14 表示

  検査に合格した管には,管ごとに,次の項目を表示しなければならない。ただし,外径が小さく管ごと
の表示が困難な場合又は注文者の要求がある場合は,これを結束して,一束ごとに適切な方法で表示して
もよい。表示の順序は,指定しない。また,受渡当事者間の協定によって,製品識別が可能な範囲で項目
の一部を省略してもよい。
a) 種類の記号
b) 製造方法を表す記号
    製造方法を表す記号は,次による。ただし,“−”は空白でもよい。
  1) 電気抵抗溶接鋼管 −E−G
  2) 自動アーク溶接鋼管 −A
  例 電気抵抗溶接鋼管STKT590の場合 : STKT590−E−G
c) 寸法。寸法は,外径及び厚さを表示する。
d) 製造業者名又はその略号
e) 特別品質規定の指定を示す記号Z(指定があった場合)

15 報告

  製造業者は,検査文書を注文者に提出しなければならない。報告は,JIS G 0404の箇条13(報告)によ
る。検査文書の種類は,注文時に特に指定がない場合,JIS G 0415の5.1(検査証明書3.1)による。
  なお,炭素当量の計算式及び溶融亜鉛めっき割れ感受性(附属書Aを適用した場合)に規定された元素
の含有率を,検査文書に付記する。

――――― [JIS G 3474 pdf 12] ―――――

                                                                                            11
                                                                                   G 3474 : 2021
                                          附属書A
                                          (規定)
                                       特別品質規定
A.1 溶融亜鉛めっき割れ感受性(Z12)1)
  溶融亜鉛めっき割れ感受性は,次による。
a) 溶融亜鉛めっき割れ感受性は,溶接後,溶融亜鉛めっきを行う管に対し,適用する。
b) 溶融亜鉛めっき割れ感受性当量の計算は,12.1による溶鋼分析値を用い,次の式による。
      なお,計算式に規定された元素は,添加の有無にかかわらず分析し,計算に用いる。
                                  Si Mn  Cu Ni  Cr Mo   V  Nb Ti
                        CEZ   C                                          420B
                                  17 7.5 13 17  4.5 3  1.5  2 4.5
                       ここで,      CEZ :  溶融亜鉛めっき割れ感受性当量(%)
c) 溶融亜鉛めっき割れ感受性当量は,表A.1による。
                              表A.1−溶融亜鉛めっき割れ感受性当量
                                                            単位 %
                              厚さ区分   溶融亜鉛めっき割れ感受性当量
                             22 mm以下            0.44以下
                             22 mm超え       受渡当事者間の協定
  注1) 管の取引においては,溶融亜鉛めっき割れ感受性の要求指定をZ12と表記することがある。

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