JIS H 4631:2018 チタン及びチタン合金―熱交換器用溶接管 | ページ 2

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4.3 機械的性質

  管の機械的性質(引張強さ及び伸び)は,6.2によって試験を行い,表3による。ただし,外径が10 mm
未満又は63 mmを超える管の機械的性質は,受渡当事者間の協定による。また,JIS Z 2241のE.2.2.2.1(12
号試験片)に規定する12号試験片を用いて引張試験を行う場合の伸びの値は,受渡当事者間の協定による。
表3−管の機械的性質
種類 引張強さ 伸び
MPa %
1種 270410 24以上
2種 340510 23以上
3種 480620 18以上
11種 270410 23以上
12種 340510 20以上
13種 480620 18以上
14種 345以上 20以上
15種 450以上 18以上
16種 343481 25以上
17種 240380 20以上
18種 345515 20以上
19種 345515 20以上
20種 450590 18以上
21種 275450 24以上
22種 410530 20以上
23種 483630 18以上
50種 345以上 20以上
注記 1 MPa=1 N/mm2

4.4 押し広げ性

  管の押し広げ性は,6.3によって試験を行い,試験片に割れを生じてはならない。

4.5 へん平性

  管のへん平性は,6.4によって試験を行い,試験片に割れを生じてはならない。

4.6 展開性

  管の展開性は,6.5によって試験を行い,溶接部に割れを生じてはならない。

4.7 気密性

  管の気密性は,6.6.2の空圧試験,6.6.3の水圧試験又は6.6.4の差圧試験のいずれかを選択して,試験を
行う。空圧試験若しくは水圧試験を行い,管に漏れがあってはならず,又は差圧試験を行い,圧力差が受
渡当事者間の協定による差圧未満でなければならない。ただし,気密性は,非破壊検査特性を適用する場
合には,受渡当事者間の協定によって適用しなくてもよい。

4.8 非破壊検査特性

  管の非破壊検査特性は,6.7.2の渦流探傷試験又は6.7.3の超音波探傷試験のいずれかを選択して試験を
行い,管に使用上の有害な欠点があってはならない。ただし,非破壊検査特性は,気密性を適用する場合
には,受渡当事者間の協定によって適用しなくてもよい。

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5 寸法及びその許容差

5.1 寸法

  管の代表寸法を,参考として附属書JAに示す。

5.2 外径及び厚さの許容差

  管の外径及び厚さの許容差は,表4による。ただし,外径が10 mm未満又は63 mmを超える管の外径
の許容差は,受渡当事者間の協定による。
なお,注文者の要求がある場合は,外径の許容差を(+)側だけ又は(−)側だけに指定してもよい。
この場合の許容差は,表4に規定する数値の2倍とし,上側又は下側の許容差は0とする。
厚さを測定する場合は,溶接部を厚さ測定位置から除く。ただし,溶接部の厚さの許容差及び外径が10
mm未満又は63 mmを超える管の厚さの許容差は,受渡当事者間の協定による。
なお,注文者の要求がある場合は,厚さの許容差を(+)側だけ又は(−)側だけに指定してもよい。
この場合の許容差は,表4に規定する数値の2倍とし,上側又は下側の許容差は0とする。
表4−外径及び厚さの許容差
許容差 製品区分 識別記号 外径
mm
10以上 15以上 25以上 38以上 50以上
15未満 25未満 38未満 50未満 63以下
標準品 無記号 ±0.18 ±0.20 ±0.30 ±0.38 ±0.45
外径の許容差 mm
精密品 P b) ±0.102 ±0.127 ±0.152 ±0.178
標準品 無記号 ±10 ±10 ±10 ±10 ±10
厚さa) の許容差 %
精密品 P b) ±10 ±10 ±10 ±10
注a) 厚さは0.3 mm3 mmを対象とし,この範囲を外れる場合の許容差は,受渡当事者間の協定による。
b) 識別記号Pは,種類の記号の次に続けて記載する。
例 TTH 270 W P

5.3 長さの許容差

  管の長さの許容差は,表5による。
表5−長さの許容差
単位 mm
長さ 許容差
(+) (−)
7 300以下 +3.2 0
7 300超え 20 000以下 7 300以下の許容差(+3.2)に更 0
に3 050ごとに+3.2を加える。
ただし,最大は13とする。
20 000 mmを超える場合は,受渡当事者間の協定による。

6 試験

6.1 化学分析試験

  化学分析試験は,次による。
a) 化学成分の分析試験は,JIS H 1612,JIS H 1614,JIS H 1617,JIS H 1619,JIS H 1620,JIS H 1621,

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JIS H 1622,JIS H 1630,JIS H 1631及びJIS H 1632-2による。
なお,これらの規格に規定していない元素,及びこれらの規格に規定している元素で定量範囲を外
れる元素の分析方法は,受渡当事者間の協定による。
b) 化学分析試験の分析用試料は,同一鋳塊及び同一断面寸法の管を一組とし,その一組から任意に1本
を抜き取った管から,JIS H 1610によって試料を採取する。ただし,水素以外の化学成分は,鋳塊又
は管の中間素材の分析値を管の分析値とみなしてもよい。

6.2 引張試験

  引張試験は,次による。
a) 引張試験の方法は,JIS Z 2241による。
b) 引張試験の試験片は,同一鋳塊及び同一断面寸法の管で,延べ長さ1 600 mごと及びその端数から1
本の供試管を抜き取り,1個採取する。
c) 試験には,JIS Z 2241のE.2.1.2.1(11号試験片)に規定する11号試験片を用いる。
なお,11号試験片を用いることができない場合には,JIS Z 2241のE.2.2.2.1(12号試験片)に規定
する12号試験片を用いる。ただし,12号試験片を用いる場合の試験片の採取位置は,溶接部を含ま
ない部分とする。
d) 再試験は,JIS H 0321による。

6.3 押し広げ試験

  押し広げ試験は,次による。
a) 押し広げ試験の試験片は,6.2 b) によって抜き取った供試管の片側から,試験片を1個ずつ採取する。
b) 押し広げ試験の試験片は,供試管の端から適切な長さに切り取った試験片の一端を,60°の円すい形
の工具で外径の1.14倍に押し広げる。
c) 割れの有無を目視によって確認する。

6.4 へん平試験

  へん平試験は,次による。
a) へん平試験の試験片は,6.2 b) によって抜き取った供試管の片側から,長さ50 mm以上の試験片を1
個ずつ採取する。
b) へん平試験は,試験片を溶接部が圧縮方向に対し直角方向に置いて2枚の平板の間に挟み,平板間の
距離が,次の式によって計算した値Hになるまで押し潰す(図1参照)。式中の定数eは,管の種類
によって異なる定数で,表6による。

――――― [JIS H 4631 pdf 8] ―――――

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表6−定数e
種類 定数e a)
1種 0.07
2種 0.07
3種 0.04(外径≦25 mm),0.06(外径>25 mm)
11種 0.07
12種 0.07
13種 0.04(外径≦25 mm),0.06(外径>25 mm)
14種 0.07
15種 0.04(外径≦25 mm),0.06(外径>25 mm)
16種 0.07
17種 0.07
18種 0.07
19種 0.07
20種 0.04(外径≦25 mm),0.06(外径>25 mm)
21種 0.07
22種 0.07
23種 0.04(外径≦25 mm),0.06(外径>25 mm)
50種 0.03
注a) 図1の式に用いる定数。
1( e)
H
t
e
D
ここに, H : 平板間の距離(mm)
t : 管の公称厚さ(mm)
D : 管の公称外径(mm)
e : 表6による定数
図1−へん平試験
c) 割れの有無を目視によって確認する。

6.5 展開試験

  展開試験は,次による。
a) 展開試験の試験片は,6.2 b) によって抜き取った供試管から,試験片を1個ずつ採取する。
b) 展開試験は,供試管の端から切り取った長さ100 mmの試験片の溶接部の両側90°の位置を,管軸の

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方向に切断し,平板状に展開する。
c) 割れの有無を目視によって確認する。

6.6 気密性試験

6.6.1  一般
管の気密性試験は,管の全数について,全長に対し行う。
6.6.2 空圧試験
管の空圧試験は,0.6 MPa以上の空気圧を用い,水中で5秒以上保持し,気泡発生の有無を確認する。
6.6.3 水圧試験
管の水圧試験は,管内面に水圧をかけ,水漏れの有無を確認する。試験圧力及び保持時間は,受渡当事
者間の協定による。
注記 管の水圧試験は,例えば,試験圧力4.5 MPa及び保持時間15秒で行う。
6.6.4 差圧試験
管の差圧試験は,JIS H 0517による。

6.7 非破壊検査特性試験

6.7.1  一般
非破壊検査特性試験は,管の全数について行う。
6.7.2 渦流探傷試験
渦流探傷試験は,JIS H 0515による。
6.7.3 超音波探傷試験
超音波探傷試験は,JIS H 0516による。

7 検査

  検査は,次による。
a) 検査の一般事項は,JIS H 0321による。ただし,JIS H 0321の5.(化学成分)は,適用しない。
b) 品質は,箇条4に適合しなければならない。
c) 寸法は,箇条5に適合しなければならない。

8 表示

  管は,1製品ごと,1束ごと又は1こん(梱)包ごとにステンシル,スタンプ,ロール,ラベルなどの適
切な方法によって,次の事項を表示する。
a) 規格番号
b) 種類又は種類の記号
c) 精密品の場合の識別記号(P)
例 TTH 270 W P
d) 寸法
例 20(D)×0.5(T)×10 000(L)mm
D : 外径,T : 厚さ,L : 長さ
e) 製造番号
f) 製造業者名又はその略号

――――― [JIS H 4631 pdf 10] ―――――

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JIS H 4631:2018の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 18762:2016(MOD)

JIS H 4631:2018の国際規格 ICS 分類一覧

JIS H 4631:2018の関連規格と引用規格一覧