JIS K 0089:1998 排ガス中のアクロレイン分析方法

JIS K 0089:1998 規格概要

この規格 K0089は、排ガス中のアクロレイン(アクリルアルデヒド)を分析する方法について規定。

JISK0089 規格全文情報

規格番号
JIS K0089 
規格名称
排ガス中のアクロレイン分析方法
規格名称英語訳
Methods for determination of acrolein in flue gas
制定年月日
1975年8月1日
最新改正日
2017年10月20日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

国際規格分類

ICS

13.040.40, 71.040.40
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
環境測定 I-1 2021, 環境測定 I-2 2021, 環境測定 II 2021
改訂:履歴
1975-08-01 制定日, 1978-09-01 確認日, 1983-02-01 改正日, 1988-04-01 確認日, 1994-06-01 確認日, 1998-03-20 改正日, 2003-04-20 確認日, 2008-01-20 確認日, 2012-10-22 確認日, 2017-10-20 確認
ページ
JIS K 0089:1998 PDF [8]
                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
K 0089 : 1998

排ガス中のアクロレイン分析方法

Methods for determination of acrolein in flue gas

1. 適用範囲 この規格は,排ガス中のアクロレイン(アクリルアルデヒド)を分析する方法について規
定する。
備考1. この規格において,排ガスとは,各種化学製品の製造工程において,アクロレインを製造,
使用する作業に伴って煙道,煙突,ダクトなどに排出されるガスをいう。
2. この規格の引用規格を,付表1に示す。
2. 共通事項 化学分析に共通する事項,排ガス採取方法,ガスクロマトグラフ分析方法及び吸光光度分
析方法に共通する事項は,それぞれJIS K 0050,JIS K 0095,JIS K 0114及びJIS K 0115による。
3. 分析方法の種類及び概要 分析方法の種類及び概要は,表1のとおりとする。
表1 分析方法の種類及び概要
分析方法の 分析方法の概要 適用条件
種類 要旨 試料採取 定量範囲 (ppm)
ガスクロマトグラフ法 試料ガスを真空捕集瓶に採取 真空捕集瓶法 0.011 000
し,そのまま,又は低温で濃縮 (試料ガス1lの場合)
したのち,水素炎イオン化検出
器を備えたガスクロマトグラ
フに導入し,得られたクロマト
グラムからアクロレインを定
量する。
ヘキシルレゾルシノー 排ガス中のアクロレインを吸 吸収瓶法 0.25 5.2.1による。
ル吸光光度法 収液に吸収させたのち,加熱し 吸収液 : トリクロロ酢酸,(試料ガス20lの場合)
て発色させ,加熱して発色さ 塩化水銀 (II) 及び4−ヘ
せ,この液の吸光度 (605nm) キシルレゾルシノール混
を測定する。 合溶液。液量 : 50ml
4. 試料ガス採取方法 試料ガス採取方法は,次による。
なお,試料ガスは,同一採取位置において近接した時間内で原則として2回以上採取し,それぞれ分析
に用いる。
4.1 試料ガスの採取位置 代表的なガスが採取できる点,例えば,ガスの流速の変化が著しくない位置
を選ぶ。
4.2 採取方法の種類 試料ガスが1l似下(真空捕集瓶法)の場合,及び20l程度(吸収瓶法)の場合と
する。

――――― [JIS K 0089 pdf 1] ―――――

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4.3 試料ガス採取量が1l以下の場合 この方法はガスクロマトグラフ法に適用する。
4.3.1 真空捕集瓶 真空捕集瓶はJIS K 0095の図4(b-2)(真空捕集瓶)に示すグリースのいらないふっ素
樹脂製バルブ及びシリコーンゴム栓を付けた内容積1lのもの(1)。
注(1) 内部をあらかじめ洗剤で洗浄しておく。
また,低温濃縮法による場合は,内容積を求めておくこと。
4.3.2 試料ガスの採取 試料ガスの採取に先立ち,真空捕集瓶の中の空気を脱気しておく。採取時には真
空捕集瓶のバルブを開き,除湿管を通して導管(内径23mm程度)から試料ガスを導入する(2)。
注(2) 気温及び排ガス温度を測定しておき,補正が必要なときに用いる。排ガス温度が著しく高い場
合のほかは,気温をもって採取時の試料ガス温度としてよい。
4.4 試料ガス採取量が20l程度の場合 この方法はヘキシルレゾルシノール吸光光度法の場合に適用す
る。
4.4.1 試薬及び吸収液の調製方法
(1) 試薬
(a) 水 JIS K 0557に規定する種別A2のもの。
(b) エタノール JIS K 8102に規定するもの。
(c) 4−ヘキシルレゾルシノール(融点6870℃)
(d) 塩化水銀 (II) JIS K 8139に規定するもの。
(e) トリクロロ酢酸 JIS K 8667に規定するもの。
(2) 吸収原液の調製方法 吸収原液の調製方法は次による。
(a) 4−ヘキシルレゾルシノール溶液 4−ヘキシルレゾルシノール(融点6870℃)5gをエタノール
5mlに溶かした後,エタノールを加えて全量を10mlとする。
(b) 塩化水銀 (II) 溶液 塩化水銀 (II) の特級3gをエタノールに溶かして100mlとする。
(c) トリクロロ酢酸飽和溶液 トリクロロ酢酸100gに水10mlを加え,水浴上で加熱する(3)(4)。
注(3) 均一溶液を作るため,一度に多量を調製するのがよい。
(4) 腐食性が強いので,ドラフトチャンバーの中で操作し,皮膚などに付着しないよう注意する。
(3) 吸収液(5)の調製方法 吸収液の調製は次による。エタノール60ml,4−ヘキシルレゾルシノール溶液
1ml,塩化水銀 (II) 溶液2ml及びトリクロロ酢酸飽和溶液50mlの割合で混合する。
注(5) この溶液は不安定なので,使用の都度調製する。
4.4.2 試料ガス採取装置 図1に示すもの。
4.4.3 試料ガスの採取 試料ガスの採取は,次のとおりとする。
(1) 吸収瓶12個を用意する。吸収瓶は遮光した上向きろ過板付きで容量150mlのもの[JIS K 0095の
図3(吸収瓶の例)(a)参照]を使用し,吸収液50mlを入れる。
(2) 吸収瓶は,なるべく採取位置の近くに置く。
(3) 吸収瓶に試料ガスを導入する前に,配管内を試料ガスで十分に置換する(6)。
注(6) 置換ガス量は,配管内容積の510倍の量とする。
(4) 試料ガスの吸引速度は1l/min程度とし,吸収液温度は20℃以下とする。
(5) 採取する試料ガス量は,20lを基準とするが,試料ガス中のアクロレインの濃度に応じて適宜増減す
る。試料ガスを吸収した溶液を分析用試料溶液とする。
(6) 試料ガス量を測定する際,その場所で同時にガスの温度及び圧力を測定しておく。

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図1 試料ガス採取装置(一例)
5. 定量方法
5.1 ガスクロマトグラフ法
5.1.1 試薬及び校正用ガス
(1) 試薬
(a) 精製アクロレイン アクロレイン(7)10mlを蒸留し,52.753℃の留分のものをとり(8),冷暗所(9)に
保存する。
注(7) 市販のアクロレインは純度9899%で,安定剤としてハイドロキノン0.1%程度が加えられてい
る。アクロレイン(二量体)0.4v/v%,その他のもの0.5%,合計1.0%程度の不純物がある。アク
ロレインは粘膜に対し強い刺激作用があるので,ドラフトチャンバーの中で操作する。
(8) アクロレインの純度は,ガスクロマトグラフ[カラムの条件は,5.1.2(3)及び5.1.3(1)による。]
で確かめる。
(9) 冷蔵しないと重合のおそれがある。
(2) 校正用ガス 図2に示す内容積既知のシリコーンゴム栓付校正用ガス瓶(ガラス製)(10)にマイクロシ
リンジで精製アクロレインの液体5 入して揮発させ,これを校正用ガスとする。ガス瓶の内容
積が1 000mlの場合に校正用ガス1mlは,0.001 68mlのアクロレイン [0℃,101.32kPa] に相当する。
注(10) 容器の口はすりのないものを用い,十分に洗浄して油分を除いておく。水及び洗浄用溶剤が残

――――― [JIS K 0089 pdf 3] ―――――

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留しないように注意する。
図2 校正用ガス瓶(一例)
5.1.2 装置及び器具
(1) 濃縮装置 図3に示す濃縮管,ジュワー瓶,真空ポンプなどで構成する。
図3 濃縮装置(一例)
(2) 気化導入装置 図4に示す加熱器,温度調節器,三方コックなどで構成する。

――――― [JIS K 0089 pdf 4] ―――――

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図4 気化導入装置(一例)
(3) ガスクロマトグラフ ガスクロマトグラフは次のとおりとする。
(a) 検出器 水素炎イオン化検出器
(b) キャリヤーガス 純度99.99%以上の窒素又は純度99.8%以上のヘリウム
(c) 燃料ガス JIS K 0512に規定する水素
(d) 助燃ガス 清浄空気
(e) カラム 内面をよく洗浄した内径34mm,長さ3mのガラス管又はステンレス鋼管にけいそう土
担体(粒度149250 に適当な固定相液体(11)を含浸させたもの。
注(11) ポリエチレングリコール1500,又は1, 2, 3−トリス(2−シアノエトキシ)−プロパンをけいそ
う土担体に2025%含浸させる。
キャピラリーカラムを用いてもよい。
5.1.3 操作 操作は次の手順で行う。
(1) 分析条件の設定 ガスクロマトグラフの分析条件は,次のとおりとする。
(a) カラム温度 40120℃(昇温速度は56℃/min)又は5060℃の間の一定温度
(b) 試料導入部の温度 120℃
(c) 検出器槽温度 120℃
(d) キャリヤーガス流量 4060ml/min
(2) アクロレイン濃度が1ppm以上の場合

――――― [JIS K 0089 pdf 5] ―――――

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