JIS K 1150:1994 シリカゲル試験方法

JIS K 1150:1994 規格概要

この規格 K1150は、工業用シリカゲルの試験方法について規定。

JISK1150 規格全文情報

規格番号
JIS K1150 
規格名称
シリカゲル試験方法
規格名称英語訳
Test method for silica gel
制定年月日
1994年8月1日
最新改正日
2016年10月20日
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対応国際規格

ISO

国際規格分類

ICS

55.040
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
‐ 
改訂:履歴
1994-08-01 制定日, 2002-06-20 確認日, 2006-11-20 確認日, 2011-10-20 確認日, 2016-10-20 確認
ページ
JIS K 1150:1994 PDF [22]
                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
K1150-1994

シリカゲル試験方法

Test method for silica gel

1. 適用範囲 この規格は,工業用シリカゲルの試験方法について規定する。
備考 この規格の引用規格を,付表1に示す。
2. 試験項目 試験項目は,次のとおりとする。
(1) 比表面積
(2) 細孔容積
(3) 平均細孔直径
(4) 水蒸気吸着等温線
(5) 吸着分離能
(6) 定量試験
(6.1) 乾燥減量(含水率)
(6.2) 強熱減量
(6.3) シラノール基数
(6.4) 二酸化けい素 (SiO2)
(6.5) 酸化鉄 (II) (Fe2O3)
(6.6) 酸化アルミニウム (Al2O3)
(6.7) 酸化ナトリウム (Na2O)
(6.8) 酸化カルシウム (CaO)
(6.9) 酸化マグネシウム (MgO)
(6.10) 塩化コバルト (II) (CoCl2)
(7) 粒度分布
(8) 耐水能
(9) 粒子強度
(10) かさ密度
(11) 電気伝導率
(12) H値
(13) 青ゲルの変色域
3. 試料採取方法 試料の採取は,JIS M 8100によって,ロットを代表するように採取する。

――――― [JIS K 1150 pdf 1] ―――――

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4. 一般事項 試験において共通する一般事項は,JIS K 0050, JIS K 0115, JIS K 0121及びJIS K 0124に
よる。
5. 試験方法
5.1 比表面積
(1) 要旨 窒素吸着等温線を容量法によって求め,細孔直径2nm以上のメソ又はマクロ孔試料ではB. E. T.
式を用い,細孔直径2nm以下のマイクロ孔試料ではt−プロット法を用いて比表面積を求める。
(2) 装置及び器具 装置及び器具は,次のとおりとする。
(2.1) 窒素吸着装置一例を,図1に示す。
図1 窒素吸書装置の一例
(3) 操作 操作は,次のとおり行う。
(3.1) 試料の前処理 測定装置内において試料約0.2gを真空中0.14Paで約150℃,2時間乾燥する。
備考 操作は,誤差の最も大きな原因となるので,乾燥時間を厳密に制御する必要がある。
(3.2) 試料質量の測定 系内を排気しながら試料加熱用電気炉を取り除き,室温に戻した後,コックC0
を閉じる。試料管を外してグリースをふき取り,質量を量り,試料管質量との差から乾燥後試料質
量を求める。
備考 質量測定の誤差もときどき比表面積の誤差の原因となるので±0.1mgの誤差とする。
(3.3) 死容積測定
(a) 室温まで放冷後,排気する。
(b) 試料管の目印まで液体窒素に浸す。測定中,このときの液体窒素の液面を特に次の(d)と(3.4)(c)にお
いて一定に保つ。
(c) マニホールドに数50Paのヘリウムを満たし,圧力を記録する。
(d) ヘリウムを試料管に導入し,平衡に達した後,圧力を記録する。
(e) 理想気体の法則によって,ヘリウム導入前後の圧力とマニホールドの容積から液体窒素中に浸した
試料管の死容積を求める。

――――― [JIS K 1150 pdf 2] ―――――

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備考1. 試料管を図1のように5cm以上液体窒素に浸し,液体窒素の液面の変動を2mm以内に保つ必
要がある。自動制御で液体窒素を補充し,ジュワー瓶に液体窒素を満たしふたをする。
2. 液体窒素の飽和蒸気圧の変動を考慮して,液体窒素温度を±0.1℃の精度で測定し,飽和蒸気
圧の補正を行う。その都度新しい液体窒素を使う。
3. ヘリウム導入前後の温度の変動を考慮して,装置全体の温度を±0.1℃に保つか,又は導入前
後に室温を測定して死容積の補正を行う。
(3.4) 窒素吸着量測定
(a) 系内を0.14Pa以下に排気する。
(b) マニホールドに純度99.99%以上の窒素を充たし,平衡到達後,平衡圧を記録する。
(c) コックC1を開けて窒素を試料管に導入し,平衡到達後,平衡圧とする。
備考 平衡圧測定までの時間が短すぎることが,しばしば誤差の原因となる。10分間で圧の変化がな
いことが必要とされている。(b),(c)の操作においても,上述の液体窒素液面及び室温について
の注意が必要である。
(d) 窒素導入前後の圧,マニホールド容積と死容積から吸着量を求める。
(e) 上記(b),(c),(d)の操作を窒素の相対圧 (P/P0) が1になるまで繰り返す。
備考 参照試料を置き,常に装置のチェックを行う必要がある。
(4) 計算 比表面積は,次のいずれかの式によって算出する。
(a) . E. T. 式に基づく計算(2nm以上の細孔直径を含む場合)
P1 1 C 1 P1
V1 (P0P1 ) mC VmC P0
ここに, P0 : 吸着質の飽和蒸気圧 (Pa)
P1 : 平衡圧 (Pa)
V1 : 全吸着量 (cm3/g)
Vm : 単分子層の吸着量 (cm3/g)
C : B. E. T. 定数
P1 Pをプロットすると,P/P0が0.050.35の範囲で直線が得られ,そ
1
縦軸に V1 (P0をとり,横軸に P0
P1 )
1からVm及びCを求めることができる。比表面積は液体窒素
の傾き (C−1) /VmC及び縦軸の切片 VmC
密度0.808及び窒素分子占有面積0.162nm2から,次の式によって算出する。
ABET=4.35Vm
ここに, ABET : 比表面積 (m2/g)
(b) −プロット法による計算(細孔直径2nm以下を含む場合)
シリカ非多孔体の窒素吸着等温線(標準等温線)を求め,その任意の圧力での吸着量と,同じ相
対圧力での測定試料の吸着量Vとの比からその吸着層の層数tを求め,横軸にtを縦軸に試料の吸
着量をプロットする。試料が微細孔をもたない場合にはt−プロットは原点に外挿できる直線となる。
そのこう配Sは窒素の単分子層吸着量Vm,1層の厚さを 0.354nmとすると,次の式によって算出
できる。
V
S Vm /
V
Vm
ここに, S : こう配
V : 吸着量 (cm3/g)
Vm : 単分子層の吸着量 (cm3/g)

――――― [JIS K 1150 pdf 3] ―――――

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窒素1層の厚さ (nm)
試料が微細孔をもつ場合にはt-プロットは原点に外挿できる急こう配直線と折れ曲がった直線と
からなる。
前者のこう配から全比表面積を求めることができる。
A= 愀 愀 一
ここに, A : 全比表面積 (m2/g)
Vm : 単分子層の吸着量 (cm3/g)
愀 分子占有面積 (nm2)
N : アボガドロ数
備考 (a),(b)法とも通常はコンピュータープログラムで計算処理される。
5.2 細孔容積
5.2.1 要旨 試料の全細孔容積を試料の細孔直径が10nm以上の場合は水銀圧入法によって,細孔直径が
50nm以下の場合には窒素吸着等温線から求める。
5.2.2 水銀圧入法による測定(平均細孔直径10nm以上)
(1) 要旨 外部から圧力を加え純粋な水銀をその圧力に応じて逐次細孔内に充満させ,圧力と圧入水銀量
を測定し,圧力に対応する細孔直径に換算して得られる細孔径分布からの累積値を求める。
(2) 装置
(a) ポロシメーター(水銀圧入装置) 一例を,図2に示す。
(b) 定温乾燥装置又は真空乾燥器
図2 ポロシメーター(水銀圧入装置)の一例
(3) 操作 操作は,次のとおり行う。
(a) 試料を0.1mm以下にふるい,真空下約150℃,2時間又は空気中約170℃で2時間乾燥後デシケー
ター中で放冷する。
(b) 試料約0.2gをディラトメーターの試料管に入れ,0.1mgのけたまで量り,脱気してJIS K 8572に規
定する水銀を注入する。
(c) ディラトメーターをオートクレーブにセットする。
(d) オートクレーブ中で約100kPaから順次圧力とディラトメーター内のキャピラリー液面低下量とを
記録しながら最高圧までの測定を自動的に進行させる。
(e) 圧力と圧入量の関係を(4)に示す式から細孔径と細孔容積の関係に変換し,細孔径分布図(累積,微
分)を求める。
(4) 計算 細孔直径は,次の式によって算出する。

――――― [JIS K 1150 pdf 4] ―――――

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K1150-1994
pD=−4 最 燿 1.5×104
5.1 10 4
D
p
ここに, p : 圧力 (Pa)
D : 細孔直径 (nm)
燿 水銀の接触角 (140°)
柿 水銀の表面張力 (0.48N/m)
全細孔容積は,得られた細孔径分布の累積値で表す。
5.2.3 窒素吸着等温線による方法
(1) 要旨 窒素吸着等温線より相対圧が1の吸着容積量をもって表す。
(2) 装置及び操作 5.1による方法。
(3) 計算 細孔容積の計算は,次による。
窒素吸着等温線の測定では,通常相対圧P/P0=1.0での測定は困難なので,測定時の大気圧補正を
行い,その飽和蒸気圧にできるだけ近く(P/P0=0.98以上)まで測定し,P/P0=1.0の点に外挿して細
孔容積を求める。
5.3 細孔径分布及び平均細孔直径
5.3.1 要旨 試料の細孔径分布及び平均細孔直径を,細孔直径が10nm以上の場合は水銀圧入法で,30nm
以下の場合は窒素吸着法から求める。
5.3.2 水銀圧入法による測定
(1) 装置及び操作 5.2.2による。
(2) 計算 5.2.2(4)の計算によって平均細孔直径は細孔容積の50%とする。
5.3.3 窒素吸差法による測定
(1) 装置及び操作 5.1による。
(2) 計算 細孔径分布及び平均細孔直径は,次のいずれかの式によって算出する。
(a) クランストン−インクレイ (Cranston-Inkley) 法(平均細孔直径302nmの場合)
細孔構造をもたない15試料の吸着等温線から,実験的に決定した吸着層の厚さの値を用いて細孔
径分布を求める。ただし,30nm以上の細孔は無視する。
圧力がP1からP2に変化したとき(同時にr1はr2,t1はt2に変化したとする。)r1とr2の間の半径
をもつ細孔容積は,次の式によって表される。
r t12
V12 R12 v12 k12 Vrdr
r2 2r2
r2 r1
R12 r2
2 2
(r t1 )/r dr
r1
ここに, V12 : 細孔容積 (cm3/g)
吸着量増分 (cm3/g)
Vr : 半径rの容積 (cm3/g)
k12=4 (t2−t1),r : 細孔半径 (nm)
t12=1/2 (t1+t2),t : 吸着層の厚さ (nm)
細孔直径dで表される関係式は,次の式のとおりである。

――――― [JIS K 1150 pdf 5] ―――――

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