JIS K 1401:1992 規格概要
この規格 K1401は、工業用の三酸化二クロムについて規定。
JISK1401 規格全文情報
- 規格番号
- JIS K1401
- 規格名称
- 三酸化二クロム(酸化クロム)
- 規格名称英語訳
- Dichromium trioxide
- 制定年月日
- 1950年3月31日
- 最新改正日
- 2015年10月20日
- JIS 閲覧
- ‐
- 対応国際規格
ISO
- 国際規格分類
ICS
- 71.060.20
- 主務大臣
- 経済産業
- JISハンドブック
- ‐
- 改訂:履歴
- 1950-03-31 制定日, 1953-03-31 確認日, 1956-03-28 確認日, 1957-03-29 改正日, 1959-12-15 確認日, 1963-04-01 確認日, 1966-04-01 確認日, 1969-05-01 改正日, 1972-06-01 確認日, 1975-08-01 確認日, 1978-08-01 確認日, 1984-02-01 確認日, 1989-06-01 確認日, 1992-07-01 改正日, 2002-06-20 確認日, 2006-03-25 改正日, 2010-10-01 確認日, 2015-10-20 確認
- ページ
- JIS K 1401:1992 PDF [9]
日本工業規格(日本産業規格) JIS
K 1401-1992
三酸化二クロム(酸化クロム)
Dichromium trioxide
Cr2O3 FW : 151. 99
1. 適用範囲 この規格は,工業用の三酸化二クロムについて規定する。
備考 この規格の引用規格を,付表1に示す。
2. 種類 種類は,次のとおりとする。
(1) 1種
(2) 2種
3. 品質 三酸化二クロムの品質は,5.によって試験したとき,表1のとおりとする。
表1 品質
単位%
項目 種類
1種 2種
三酸化二クロム (Cr2O3) 98.5以上 95.0以下
乾燥減量 0.3以下 0.5以下
強熱減量(乾燥後) 0.2以下 0.5以下
硫酸塩(SO4として) 0.4以下 1.0以下
4. 試料採取方法 試料採取方法は,次のとおりとする。
(1) 試料採取の時期は,包装の直前又は開封の直後とする。
(2) 同じ条件下で製造され,同一品質とみなされる連続24時間を超えない生産量を1ロットとし,製品
1tごとに1インクリメントを採取する。1インクリメントは,100gとする。
(3) (2)によって採取したすべてのインクリメントを一つにまとめ,十分に混合した後,縮分を行って約
100gの分析用試料とする。
(4) 分析用試料は,共栓付広口ガラス瓶又はポリエチレン製容器に移し入れ,密封して保存する。
(5) (2)以外のロットの場合は,当事者間で採取試料が全体を代表するように定めた方法によって採取した
後,(3)によって試料を調製し,共栓付広口ガラス瓶又はポリエチレン製容器に移し入れ,密封して保
存する。
5. 試験方法
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K 1401-1992
5.1 一般事項 一般事項は,次のとおりとする。
試験において共通する一般事項は,JIS K 0050による。数値の丸め方は,JIS Z 8401による。
5.2 三酸化二クロム 三酸化二クロムの定量は,次のいずれかによる。
(1) 指示薬滴定法
(2) 電位差滴定法
5.2.1 指示薬滴定法
(1) 要旨 試料を融解合剤で融解して熱水に溶かした後,硫酸を加え,指示薬としてフェロイン溶液を加
えて硫酸アンモニウム鉄 (II) 溶液で滴定し,三酸化二クロムを求める。
(2) 試薬 試薬は,次のとおりとする。
(a) 硫酸 (1+1) IS K 8951に規定する硫酸を用いて調製したもの。
(b) 融解合剤 JIS K 8231に規定する過酸化ナトリウム,及びJIS K 8625に規定する炭酸ナトリウム(無
水)を質量比2 : 1に混合したもの。
(c) フェロイン溶液 JIS K 8978に規定する硫酸第一鉄0.695gを水に溶かし,これにJIS K 8789に規定
する1, 10-フェナントロリン一水和物1.49g,又はJIS K 8202に規定する塩化1, 10-フェナントロリ
ニウム一水和物1.76gを加えて溶かし,水を加えて100mlとしたもの。
(d) 0.2mol/l硫酸アンモニウム鉄 (II) 溶液 JIS K 8979に規定する硫酸第一鉄アンモニウム80gを水
900mlに溶かし,硫酸 (1+1) 100mlを加えたもの。
標定 使用の都度,二クロム酸カリウム標準液の一定量を取り,(4)によって標定する。
(e) 二クロム酸カリウム標準液 JIS K 8005に規定する二クロム酸カリウムをめのう乳鉢中で砕き,
150℃に調節した恒温乾燥器中で1時間乾燥し,シリカゲルデシケーター中で放冷する。その約16g
を0.1mgのけたまで量り取り,水に溶かして全量フラスコ1 000mlに移し入れ,水を標線まで加え
て調製したもの。
このときの標準液の温度t1℃(1)を測る。
注(1) 温度は,1℃単位で測る。
(3) 器具 るつぼ アルミナ製又はニッケル製で,容量30ml程度のもの。
(4) 操作 操作は,次のとおり行う。
(a) 試料約1gをるつぼに0.1mgのけたまで量り取る。
(b) 融解合剤約8gを加えて混ぜ合わせ,更にその表面を融解合剤約2gで覆い,ふたをする。
(c) 初めは穏やかに加熱して融解させた後,約10分間るつぼの中が暗赤色になる程度に強熱する。
(d) 放冷後,るつぼのままビーカー500mlに入れ,熱水約200mlを加えて内容物を溶解し,るつぼを温
水で洗って取り出す。
(e) 約20分間煮沸して過酸化ナトリウムを分解し,過酸化水素を追い出す。
(f) 時計皿でビーカーの内容物が飛び出さないようにしながら,硫酸 (1+1) 約50mlを徐々に加えて不
溶解分を溶かした後,数分間煮沸し,放冷後全量フラスコ500mlに移し,水を標線まで加える。
(g) この中から,全量ピペットを用いて100mlをビーカー500mlに分取し,水を加えて約400mlとし,
硫酸 (1+1) 35mlを加える。
(h) 0.2mol/l硫酸アンモニウム鉄 (II) 溶液で滴定し,クロム酸の黄色がほとんど消えてから,フェロイ
ン溶液3滴を加え,更にできるだけ少量ずつ滴定を続け,溶液が青から赤褐色に変わって,約30
秒間消えない点を終点とする。
(i) 二クロム酸カリウム標準液の温度t2℃ (1) を測り,全量ピペットを用いて,その25mlを別のビー
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カー500mlに分取し,水を加えて約400mlとし,硫酸 (1+1) 40mlを加えて,(h)を行う。
(5) 計算 三酸化二クロムは,次の式によって算出し,小数点以下2けたに丸める。
K
f1= 25 .0516 64
1000
f1 d2
f 2=
a d1
f2 B
A= 100
S
ここに, f1 : 温度t1℃のときの二クロム酸カリウム標準液25ml
[(4)(i)における分取量]中に含まれる三酸化二クロム
の質量 (g)
K : 量り取った二クロム酸カリウムの100%換算量 (g)
0.516 64 : 二クロム酸カリウムから三酸化二クロムへの換算係数
f2 : 0.2mol/l硫酸アンモニウム鉄 (II) 溶液1mlの三酸化二
クロムの相当量 (g)
a : 温度t2℃における二クロム酸カリウム標準液25mlに相
当する0.2mol/l硫酸アンモニウム鉄 (II) 溶液の量 (ml)
d1 : 二クロム酸カリウム標準液調製時 (t1℃) の水の密度
(g/ml) (表2によって求める。)
d2 : 二クロム酸カリウム標準液使用時 (t2℃) の水の密度
(g/ml) (表2によって求める。)
A : 三酸化二クロム (%)
B : 0.2mol/l硫酸アンモニウム鉄 (II) 溶液の使用量 (ml)
S : 試料の質量 (g)
表2 水の密度
温度 d 温度 d
℃ g/ml ℃ g/ml
5 0.999 96 19 0.998 40
6 0.999 94 20 0.998 20
7 0.999 90 21 0.997 99
8 0.999 85 22 0.997 77
9 0.999 78 23 0.997 54
10 0.999 70 24 0.997 30
11 0.999 60 25 0.997 04
12 0.999 50 26 0.996 78
13 0.999 38 27 0.996 51
14 0.999 24 28 0.996 23
15 0.999 10 29 0.995 94
16 0.998 94 30 0.995 65
17 0.998 77 31 0.995 34
18 0.998 60 32 0.995 03
5.2.2 電位差滴定法
(1) 要旨 試料を融解合剤で融解して熱水に溶かした後,硫酸を加え,硫酸アンモニウム鉄 (II) 溶液で滴
定して電極電位差を測り,三酸化二クロムを求める。
(2) 一般事項 この試験方法において共通する一般事項は,JIS K 0113による。
(3) 試薬 5.2.1(2)の(a),(b),(d)及び(e)による。
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(4) 装置及び器具 装置及び器具は,次のとおりとする。
(a) るつぼ 5.2.1(3)による。
(b) 電位差計 目盛範囲は,5001 100mVとする。
(c) 指示電極 白金電極
(d) 参照電極 カロメル電極
(e) マグネチック・スターラー
(5) 操作 操作は,次のとおり行う。
(a) 5.2.1(4)の(a)(g)を行う。
(b) ビーカーをマグネチック・スターラーに設置する。
(c) 電位差計の白金電極及びカロメル電極を挿入し,かき混ぜる。
(d) 0.2mol/l硫酸アンモニウム鉄 (II) 溶液で滴定し,クロム酸の黄色が消えてからは,できるだけ少量
ずつ滴定を続ける。電位差測定は,常に一定のかき混ぜ条件下で行うか,又は一時かき混ぜをやめ
て行う。
(e) 0.2mol/l硫酸アンモニウム鉄 (II) 溶液の滴下によって,電位の変化率が最大となる点を終点とする。
(f) 二クロム酸カリウム標準液の温度t2℃(1)を測り,全量ピペットを用いて,その25mlを別にビーカー
500mlに分取し,水を加えて約400mlとし,硫酸 (1+1) 40mlを加え,(b)(e)を行う。
(6) 計算 5.2.1(5)による。
5.3 乾燥減量
5.3.1 要旨 試料を恒温乾燥器中で乾燥し,質量の変化から乾燥減量を求める。
5.3.2 装置及び器具 装置及び器具は,次のとおりとする。
(1) 恒温乾燥器 107±3℃
(2) 平形はかり瓶 50×30mm
5.3.3 操作 操作は,次のとおり行う。
(1) 試料約10gをあらかじめ乾燥した質量既知の平形はかり瓶に取り,はかり瓶の底面に5mm以下の厚
さに広げ,栓をした後0.1mgのけたまで量る。
(2) 栓を取り,はかり瓶及び栓を107±3℃に調節した恒温乾燥器中で2時間乾燥する。
(3) デシケーター中で放冷後,栓をして質量0.1mgのけたまで量る。
5.3.4 計算 乾燥減量は,次の式によって算出し,小数点以下2けたに丸める。
A−B
M= 100
A−T
ここに, M : 乾燥減量 (%)
A : 5.3.3(1)で量った質量 (g)
B : 5.3.3(3)で量った質量 (g)
T : 5.3.3(1)で用いた平形はかり瓶の質量 (g)
5.4 強熱減量
5.4.1 要旨 試料を強熱し,質量の変化から強熱減量を求める。
5.4.2 装置及び器具 装置及び器具は,次のとおりとする。
(1) 電気炉 750±50℃に保持できるもの。
(2) 磁気るつぼ 容量50ml程度のもの。
5.4.3 操作 操作は,次のとおり行う。
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K 1401-1992
(1) 試料約5gを,空焼きされた質量既知の磁気るつぼに取り,試料の入ったるつぼの質量を0.1mgのけ
たまで量る。
(2) 750±50℃に調節した電気炉中で2時間強熱し,デシケーター中で放冷した後,質量を0.1mgのけた
まで量る。
5.4.4 計算強熱減量は,次の式によって算出し,小数点以下2けたに丸める。
G−H
L= 100−M
G−T
ここに, L : 強熱減量 (%)
G : 5.4.3(1)で量った質量 (g)
H : 5.4.3(2)で量った質量 (g)
T : 5.4.3(1)で用いたるつぼの質量 (g)
M : 5.3で求めた乾燥減量 (%)
5.5 硫酸塩 硫酸塩の定量は,次のいずれかによる。
(1) 重量法
(2) 電量法
(3) 赤外線吸収法
5.5.1 重量法
(1) 要旨 試料に融解合剤を加え,加熱して融解し,熱水に溶かした後,塩酸を加え,更にエタノールを
加えてクロム酸を還元してろ過する。ろ液に硫酸塩標準液を加え,塩化バリウム溶液を加えて硫酸バ
リウムの沈殿を作り,沈殿を強熱して量り,硫酸塩を求める。
(2) 試薬 試薬は,次のとおりとする。
(a) 塩酸 (1+1) IS K 8180に規定する塩酸を用いて調製したもの。
(b) 硫酸 JIS K 8951に規定するもの。
(c) 酢酸 (1+1) IS K 8355に規定する酢酸を用いて調製したもの。
(d) アンモニア水 (1+1) IS K 8085に規定するアンモニア水を用いて調製したもの。
(e) 炭酸ナトリウム(無水) JIS K 8625に規定するもの。
(f) 融解合剤 JIS K 8231に規定する過酸化ナトリウムと,JIS K 8625に規定する炭酸ナトリウム(無
水)とを質量比1: 1に混合したもの。
(g) 塩化バリウム溶液 (100g/l) JIS K 8155に規定する塩化バリウム二水和物を用いて調製したもの。
(h) エタノール (99.5) JIS K 8101に規定するもの。
(i) 硫酸塩標準液 (0.2mgSO4/ml) JIS K 8962に規定する硫酸カリウムを粉砕し,約750℃で強熱後,
3.62gを水に溶かして,全量フラスコ1 000mlに入れ,水を標線まで加えて調製したもの。全量ピペ
ットを用いて,使用時この原液100mlを全量フラスコ1 000mlに取り,水を標線まで加える。
(3) 装置及び器具 装置及び器具は,次のとおりとする。
(a) るつぼ ニッケル製るつぼで,容量30ml程度のもの又は磁器るつぼ。
(b) 電気炉 約700℃に保持できるもの。
(4) 操作 操作は,次のとおり行う。
(a) ニッケルるつぼに,炭酸ナトリウムを融解して裏付けし,試料約1gを1mgのけたまで量り取り,
これに約8gの融解合剤を加えてよくかき混ぜ,その上を融解合剤約0.5gで覆う。初めは内容物が
溶けるまで徐々に加熱し,次第に強熱して完全に融解する。
(b) 冷却後,このるつぼを,そのままビーカー500mlに入れ,熱水約100mlを加えて内容物を溶解し,
――――― [JIS K 1401 pdf 5] ―――――
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JIS K 1401:1992の国際規格 ICS 分類一覧
JIS K 1401:1992の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISK0050:2019
- 化学分析方法通則
- JISK0113:2005
- 電位差・電流・電量・カールフィッシャー滴定方法通則
- JISK8005:2014
- 容量分析用標準物質
- JISK8085:2006
- アンモニア水(試薬)
- JISK8085:2021
- アンモニア水(試薬)
- JISK8101:2006
- エタノール(99.5)(試薬)
- JISK8155:2017
- 塩化バリウム二水和物(試薬)
- JISK8180:2015
- 塩酸(試薬)
- JISK8180:2021
- 塩酸(試薬)
- JISK8202:2019
- 1,10-フェナントロリン塩酸塩一水和物(試薬)
- JISK8231:2016
- 過酸化ナトリウム(試薬)
- JISK8355:2006
- 酢酸(試薬)
- JISK8355:2021
- 酢酸(試薬)
- JISK8625:2017
- 炭酸ナトリウム(試薬)
- JISK8789:1995
- 1,10-フェナントロリン一水和物(試薬)
- JISK8951:2006
- 硫酸(試薬)
- JISK8962:2008
- 硫酸カリウム(試薬)
- JISK8978:2008
- 硫酸鉄(II)七水和物(試薬)
- JISK8979:2008
- 硫酸アンモニウム鉄(II)六水和物(試薬)
- JISZ2616:2015
- 金属材料の硫黄定量方法通則
- JISZ8401:2019
- 数値の丸め方