この規格ページの目次
- 3. 定義
- 4. 一般原則
- 5. 培地,試薬及び抗血清
- 5.1 増菌培地(ノボビオシン添加変法トリプトソイブロス培地)
- 5.2 第一選択分離培地(セフィキシム-亜テルル酸-ソルビトール添加マッコンキー寒天培地)
- 5.3 第二選択分離培地
- 5.4 普通寒天培地
- 5.5 トリプトン-トリプトファン培地
- 5.6 コバックのインドール試薬
- 5.7 抗大腸菌O157免疫磁気ビーズ
- 5.8 洗浄用緩衝液(変法りん酸緩衝液)
- 5.9 生理的食塩水
- 5.10 大腸菌O157抗血清
- 6. 装置及びガラス器具
- 6.1 オーブン及びオートクレーブ
- 6.4 インキュベータ(41.5±1 °C)
- 6.5 水浴
- 6.6 pH計
- 6.7 試験管,フラスコ及び瓶
- 6.8 メスシリンダー
- 6.9 吐出式メスピペット
- 6.10 白金耳及び白金線
- 6.11 ピペッター
- 6.12 磁石付ラックを備えた磁気分離装置
- 6.13 エッペンドルフ形プラスチックチューブ
- 6.14 ロータリ-ミキサー(風車形の血液試料用ミキサー)
- 6.15 シャーレ
- 6.16 かき混ぜ機(ボルテックスミキサー)
- 7. 試料の採取
- JIS K 3704:2008の引用国際規格 ISO 一覧
- JIS K 3704:2008の国際規格 ICS 分類一覧
- JIS K 3704:2008の関連規格と引用規格一覧
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K 3704 : 2008
JIS K 8121 塩化カリウム(試薬)
JIS K 8150 塩化ナトリウム(試薬)
JIS K 8180 塩酸(試薬)
JIS K 8263 寒天(試薬)
JIS K 8294 クリスタルバイオレット(試薬)
JIS K 8496 p−ジメチルアミノベンズアルデヒド(試薬)
JIS K 8676 L−トリプトファン(試薬)
JIS K 8824 D(+)−グルコース(試薬)
JIS K 9007 りん酸二水素カリウム(試薬)
JIS K 9017 りん酸水素二カリウム(試薬)
JIS K 9020 りん酸水素二ナトリウム(試薬)
JIS Z 8802 pH測定方法
3. 定義
この規格で用いる主な用語の定義は,次による。
3.1 大腸菌O157(E. coli O157) この規格で用いる接種培地上に定形コロニーを形成し,かつ,インド
ール産生能をもち,大腸菌O157抗原の抗血清に対し特異的凝集反応を示す微生物。
備考 大腸菌O157のソルビトール陽性株は,セフィキシム−亜テルル酸−ソルビトール添加マッコ
ンキー寒天培地(5.2)では検出されない。インドール陰性変異株も存在する。
3.2 精製水 JIS K 8008の3.2(水)に規定するA2の水。
備考 これを超える精製度のものを使用することに関して制限はしない。
3.3 塩酸 JIS K 8180に規定するもの。
4. 一般原則
大腸菌O157の検出には,連続する4段階の操作が必要である(附属書A参照)。
a) 増菌 試料をホモジナイザーで均一化して,ノボビオシンを添加した変法トリプトソイブロス培地に
加え,41.5±1 ℃で6時間培養し,更に1218時間培養して増菌する。
b) 分離及び濃縮 大腸菌O157に対する抗体を固定化した免疫磁気ビーズを用いて,菌を分離及び濃縮
する。
c) 単離 菌が接着した免疫磁気ビーズを,セフィキシム−亜テルル酸−ソルビトール添加マッコンキー
寒天培地及びその他の選択分離寒天培地上で培養し,菌を単離する。
d) 確定 セフィキシム−亜テルル酸−ソルビトール添加マッコンキー寒天培地上に出現したソルビトー
ル陰性のコロニー及びこのほかに用いた選択分離培地上に発育した大腸菌O157定形コロニーについ
て,インドール産生反応及び大腸菌O157抗血清を用いた凝集反応で確定する。
備考 陽性菌株のより詳細な解析が必要であれば指定試験施設に転送する。
5. 培地,試薬及び抗血清
(JIS K 3701参照)
5.1 増菌培地(ノボビオシン添加変法トリプトソイブロス培地)
(参考文献1.参照)5.1.1 変法トリプトソイブロス培地――――― [JIS K 3704 pdf 6] ―――――
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K 3704 : 2008
5.1.1.1 組成
表 1 変法トリプトソイブロス培地の組成
カゼインペプトン 17.0 g
ソイペプトン 3.0 g
(JIS K 8824)
D(+)−グルコース 2.5 g
胆汁酸塩 1.5 g
(JIS K 8150)
塩化ナトリウム 5.0 g
(JIS K 9017)
りん酸水素二カリウム(K2HPO4) 4.0 g
精製水 1 000 mL
5.1.1.2 調製 各成分又は粉末培地を精製水に溶かす。必要に応じて加熱して溶かし,滅菌後25 ℃でpH
7.4 0.2になるように滅菌前にpH調節を行う。フラスコ又は瓶(6.7)に適量ずつ培地をはかりとる。オ
ートクレーブ(6.1)を用いて121 ℃で15分間加熱し,滅菌する。
5.1.2 ノボビオシン溶液
5.1.2.1 組成
表 2 ノボビオシン溶液の組成
ノボビオシン 0.45 g
精製水 100 mL
5.1.2.2 調製 ノボビオシンを精製水に溶かし,メンブレンフィルターを用いてろ過し滅菌する。使用時
に調製する。
5.1.2.3 最終使用培地の調製 使用直前に,ノボビオシン溶液(5.1.2)1 mL又は4 mLを,冷却した変法
トリプトソイブロス培地(5.1.1)225 mL又は900 mLに加える。変法トリプトソイブロス培地に含まれる
ノボビオシンの最終濃度は20 mg/Lとする。
5.2 第一選択分離培地(セフィキシム-亜テルル酸-ソルビトール添加マッコンキー寒天培地)
(参考文献2.参照)5.2.1 基礎培地
5.2.1.1 組成
表 3 基礎培地の組成
カゼインペプトン 17.0 g
ミートペプトン 3.0 g
ソルビトール 10.0 g
胆汁酸塩 1.5 g
(JIS K 8150)
塩化ナトリウム 5.0 g
ニュートラルレッド 0.03 g
(JIS K 8294)
クリスタルバイオレット 0.001 g
寒天 (JIS K 8263) 918 g (1)
精製水 1 000 mL
注(1) 寒天のゲル強度による。
5.2.1.2 調製 各基礎成分及び粉末培地を精製水に加え,煮沸して溶かす。必要であれば,滅菌後,25 ℃
でpH 7.0±0.2になるように滅菌前にpH調節を行う。オートクレーブ(6.1)を用いて121 ℃で15分間加
熱し,滅菌する。
5.2.2 亜テルル酸カリウム溶液
――――― [JIS K 3704 pdf 7] ―――――
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K 3704 : 2008
5.2.2.1 組成
表 4 亜テルル酸カリウム溶液の組成
亜テルル酸カリウム 0.25 g
精製水 100 mL
5.2.2.2 調製 亜テルル酸カリウムを精製水に溶かし,メンブレンフィルターを用いてろ過し滅菌する。
備考 この溶液は室温で1か月間保存できるが,白い沈殿物が生じた場合には廃棄する。
5.2.3 セフィキシム溶液
5.2.3.1 組成
表 5 セフィキシム溶液の組成
セフィキシム 5 mg
精製水 100 mL
5.2.3.2 調製 セフィキシムを精製水(2)に溶かし,メンブレンフィルターを用いてろ過し滅菌する。
注(2) セフィキシムをエタノールに溶解する場合もある。
備考 この溶液は,3±2 ℃で1週間保存できる。
5.2.4 最終使用培地
5.2.4.1 組成
表 6 最終使用培地の組成
基礎培地(5.2.1) 1 000 mL
亜テルル酸カリウム溶液(5.2.2) 1.0 mL
セフィキシム溶液(5.2.3) 1.0 mL
5.2.4.2 調製 滅菌した基礎培地(5.2.1)を4447 ℃(6.5)まで冷却する。滅菌後に冷却して固化した
基礎培地を蒸気で加熱して溶かし,その後4447 ℃まで冷却してもよい。基礎培地1 000 mLに,亜テル
ル酸溶液1 mLとセフィキシム溶液1 mLとを加え,混和する。滅菌済みシャーレ(6.15)に約15 mLずつ
加え,固化する。亜テルル酸及びセフィキシムの最終濃度はそれぞれ2.5 mg/L及び0.05 mg/Lとなる。
寒天平板培地は,2550 ℃(6.2)で,ふたを外して寒天表面を下向きにし,培地表面から液滴が消え
るまで乾燥させる。クリーンベンチ(JIS B 9922を参照)中で,ふたを半分ずらした状態で30分間,又は
ふたをした状態で一夜放置して乾燥してもよい。
備考 乾燥前の寒天平板培地は,袋又は湿気が保てる容器に入れて3 ℃±2 ℃で冷蔵すれば,遮光下
で2週間保存できる。
5.3 第二選択分離培地
試験所の判断によってセフィキシム−亜テルル酸−ソルビトール添加マッコン
キー寒天培地を補完するものとして大腸菌O157の分離に特に適した培地を,第二選択分離培地として用
いる。寒天平板培地の調製は,5.2.4.2による。
5.4 普通寒天培地
5.4.1 組成
表 7 普通寒天培地の組成
肉エキス 3.0 g
ペプトン 5.0 g
寒天 918 g (*)
精製水 1 000 mL
注(*) 寒天のゲル強度による。
――――― [JIS K 3704 pdf 8] ―――――
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K 3704 : 2008
5.4.2 調製 各成分又は粉末培地を精製水で溶かす。必要に応じて,加熱し溶解する。必要であれば,滅
菌後25 ℃でpH 7.0±0.2になるように滅菌前にpH調整を行う。適切な容量のフラスコ又は瓶(6.7)に培
地を移しオートクレーブ(6.1)を用いて121 ℃で15分間加熱し,滅菌する。
5.4.3 普通寒天平板培地の作製 溶解した培地(5.4.2)を5070 ℃(6.5)まで冷却し,シャーレ(6.15)
に移し,固化させる。寒天平板培地の使用方法は,5.2.4.2による。
5.5 トリプトン-トリプトファン培地
5.5.1 組成
表 8 トリプトン−トリプトファン培地の組成
トリプトン 10.0 g
(JIS K 8150)
塩化ナトリウム 5.0 g
トリプトファン(JIS K 8676) 1.0 g
精製水 1 000 mL
5.5.2 調製 各成分を精製水に溶かす。必要に応じて,煮沸して溶かす。必要であれば,滅菌後25 ℃で
pH 7.0±0.2になるように滅菌前にpH調節を行う。適切な容量の試験管又は瓶(6.7)に5 mLずつ加え,
オートクレーブ(6.1)を用いて121 ℃で15分間加熱し,滅菌する。
5.6 コバックのインドール試薬
5.6.1 組成
表 9 コバックのインドール試薬の組成
(JIS K 8496)
p-ジメチルアミノベンズアルデヒド 5.0 g
2-メチルブタン-1-オール又はペンタン-1-オール 75.0 mL
(JIS K 8150)
濃塩酸(3.3) 25.0 mL
5.6.2 調製 p-ジメチルアミノベンズアルデヒドを2-メチルブタン-1-オール又はペンタン-1-オールに溶
解する。必要であれば、4447 ℃の水浴 (6.5) 中で加熱する。室温まで冷却し,塩酸を加える。褐色ガラ
ス瓶に入れて遮光し,3℃±2℃で冷蔵保存する。
備考 この試薬の色は淡黄色又は淡褐色で,沈殿物がないものとする。
5.7 抗大腸菌O157免疫磁気ビーズ
抗体を固定化した免疫磁気ビーズ及び磁気分離装置を用いて大腸
菌O157を濃縮及び分離する。
備考 免疫補そく(捉)法を用いて大腸菌O157を特異的に濃縮する市販キットを用いる場合には,
製造業者の取扱説明書に従って調製及び操作をする。
5.8 洗浄用緩衝液(変法りん酸緩衝液)
5.8.1 組成
表 10 変法りん酸緩衝液の組成
塩化ナトリウム (JIS K 8150) 8.0 g
塩化カリウム (JIS K 8121) 0.2 g
りん酸水素二ナトリウム(無水物) (JIS K 9020) 1.44 g
りん酸二水素カリウム(無水物) (JIS K 9007) 0.24 g
ポリ(オキシエチレン)ソルビタンモノラウラート 0.2 mL
精製水 1 000 mL
5.8.2 調製 各成分を精製水に溶かす。必要であれば,滅菌後,25 ℃でpH 7.0±0.2になるように滅菌前
にpH調節を行う。適切な容量のフラスコ又は瓶(6.7)に分注し,オートクレーブ(6.1)を用いて121 ℃
で15分間加熱し,滅菌する。成分及び性能が同等の市販品を用いてもよい。
――――― [JIS K 3704 pdf 9] ―――――
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K 3704 : 2008
備考 溶液が濁ることがあるが,静置すると透明になる。成分及び性能が同等の市販品を用いてもよ
い。
5.9 生理的食塩水
5.9.1 組成
表 11 生理的食塩水の組成
塩化ナトリウム (JIS K 8150) 8.5 g
精製水 1 000 mL
5.9.2 調製 塩化ナトリウムを精製水に溶かす。適切な容量のフラスコ又は瓶(6.7)に加え,オートク
レーブ(6.1)を用いて121 ℃で15分間加熱し,滅菌する。
5.10 大腸菌O157抗血清
専門の試験所から入手するか又は分離した体細胞O157として市販品を入手で
きる。未知の分離菌株に用いる前に,陽性及び陰性対照で試験する。
6. 装置及びガラス器具
微生物試験用の装置及びガラス器具(JIS K 3701参照)及び次に示すものを用
いる。
6.1 オーブン及びオートクレーブ
JIS K 3701(5.10及び5.5)参照。
6.2 乾燥器又はインキュベータ(2550 °C) 温度範囲2550 ℃で,±1 ℃に維持できるもの。
6.3 インキュベータ(37±1 °C) 37 ℃±1 ℃に維持できるもの。
6.4 インキュベータ(41.5±1 °C)
41.5 ℃±1 ℃に維持できるもの。
6.5 水浴
4447 ℃に維持できるもの。
6.6 pH計
JIS Z 8802に規定するpH計の形式IIIによる。
6.7 試験管,フラスコ及び瓶
培地の滅菌及び保存,並びに液体培地の培養に用いる。適切な容量のも
の。
6.8 メスシリンダー
希釈液及び培地の調製に用いる。適切な体積のもの。
6.9 吐出式メスピペット
体積1 mL及び10 mLで,それぞれ0.1 mL及び0.5 mLの目盛付きのもの。
6.10 白金耳及び白金線
白金イリジウム又はニッケルクロム製とする。パスツールピペット又は使い捨
て白金耳を用いてもよい。
6.11 ピペッター
滅菌済みで,容量範囲20200 最 湶 盛付のもの。
6.12 磁石付ラックを備えた磁気分離装置
免疫磁気ビーズを用いて細菌を濃縮するもの。エッペンドル
フ形プラスチックチューブ(6.13)と共に用いる。
6.13 エッペンドルフ形プラスチックチューブ
スクリューキャップ付きで滅菌済み及び使い捨ての遠心
分離用プラスチックチューブ。磁気ラックに適合する1.5 mLの容量のもので,開栓時にエアロゾルの発生
を防止できるもの。
6.14 ロータリ-ミキサー(風車形の血液試料用ミキサー)
1520 rpmで回転できるもの。
6.15 シャーレ
直径90 mm又は140 mmのもの。
6.16 かき混ぜ機(ボルテックスミキサー)
7. 試料の採取
試験対象を真に代表する試料で,輸送中及び保存中に損傷及び変化を受けていないもの
を試験室で受け入れる。試料は迅速に冷却して保存する。
試料の採取方法は,この規格では規定しない。当該試料について個別の規格が存在しない場合,当事者
――――― [JIS K 3704 pdf 10] ―――――
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JIS K 3704:2008の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 16654:2001(MOD)
JIS K 3704:2008の国際規格 ICS 分類一覧
- 07 : 自然科学及び応用科学 > 07.100 : 微生物学 > 07.100.30 : 食品微生物学
- 07 : 自然科学及び応用科学 > 07.100 : 微生物学 > 07.100.10 : 医微生物学
JIS K 3704:2008の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISK3701:2008
- 培地の試験方法―通則
- JISK3702:2008
- 培地の試験方法―試料懸濁液及び希釈系列の調製方法
- JISK8008:1992
- 生化学試薬通則
- JISK8121:2007
- 塩化カリウム(試薬)
- JISK8150:2006
- 塩化ナトリウム(試薬)
- JISK8180:2015
- 塩酸(試薬)
- JISK8180:2021
- 塩酸(試薬)
- JISK8263:2020
- 寒天(試薬)
- JISK8294:2016
- クリスタルバイオレット(試薬)
- JISK8496:2019
- p-ジメチルアミノベンズアルデヒド(試薬)
- JISK8676:1995
- L-トリプトファン(試薬)
- JISK8824:2020
- D(+)-グルコース(試薬)
- JISK9007:2008
- りん酸二水素カリウム(試薬)
- JISK9017:2012
- りん酸水素二カリウム(試薬)
- JISK9017:2021
- りん酸水素二カリウム(試薬)
- JISK9020:2012
- りん酸水素二ナトリウム(試薬)
- JISK9020:2021
- りん酸水素二ナトリウム(試薬)
- JISZ8802:2011
- pH測定方法