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間で採取方法について合意を得ることが望ましい。
8. 試料の調製
試料の調製は,当該試料の個別の規格による。個別の規格がない場合は,当事者間で合
意することが望ましい。
9. 実施手順
(附属書A参照)
9.1 試料及び試料懸濁液(1次希釈試料液)
(JIS K 3702参照) 通常,試料懸濁液は,ノボビオシン添加変法トリプトソイブロス培地(mTSB+N)(5.1)に対する試料の割合が10分の1となるように調製する。試料x(g)又はx(mL)を,あらかじめインキュベータ(6.4)内で41.5 ℃に保温した変法トリプトソイ
ブロス培地の9x(mL)又は9x(g)に加える。メッシュフィルター付きのストマッカー用袋を用いて,試
料粒子が免疫磁気分離法(9.3)に及ぼす影響を減少させることが望ましい。
9.2 増菌
試料懸濁液(9.1)をインキュベータ(6.4)で培養する。41.5 ℃で6時間培養後,更に12
18時間培養する。
備考 6時間培養後,免疫磁気分離し,選択分離培地へ接種すると,一時的に陽性を示すが,更に18
時間培養すると陰性を示す可能性がある。
9.3 免疫磁気分離法(IMS)
9.3.1 概要 免疫磁気分離は6時間の培養後に実施する。必要であれば,1218時間培養後に再び実施
する。免疫磁気分離法に用いるキットと必要な器具の使用方法及び操作手順は,製造業者の取扱説明書に
従う。
9.3.2 免疫捕そく(捉)
警告 無菌的に操作し,外部汚染及びエアロゾルの発生を防止する。この操作は,手袋を着用し,封じ
込め設備である安全キャビネット内で実施する。
磁気分離装置(6.12)及び抗体を固定化した免疫磁気ビーズ(5.7)を用い,捕そく(捉)及び分離を行
う。増菌(9.2)した培養液をかき混ぜ,粗い粒子を沈澱させる。粒子又は脂肪性物質ができるだけ混入し
ないように増菌培養液から上澄み液1 mLを採取し,室温で免疫磁気ビーズ(5.7)20 えたエッペ
ンドルフ形プラスチックチューブ(6.13)に移す。1220 rpmに設定したロータリ−ミキサー(6.14)で,
試料懸濁液を10分間かき混ぜる。
9.3.3 分離 エッペンドルフ形プラスチックチューブ(9.3.2)を磁石付きラック(6.12)に取り付け,磁
石付きラックを穏やかに180°振って,磁石に磁気ビーズを集める。チューブ壁面に付着したビーズを動
かさないよう注意深くキャップを開ける。チューブを磁石付きラックにセットしたまま,試料液ごとに新
しい滅菌済みピペッター(6.11)を用いて試料液をチューブの底から静かに吸い取り,除く。滅菌済みの
洗浄用緩衝液(5.8)1 mLを加え,キャップを閉める。磁石をラックから取りはずした後,ラックを穏や
かに180°振ってチューブの中身を混和し,磁石をラックに戻す。緩衝液を加える際の交差汚染を防止す
る。洗浄用緩衝液を取り除く際は,試料液ごとに新しいピペッターを用いる。洗浄操作を幾度か繰り返す。
磁気分離装置からチューブを取り出し,滅菌済みの洗浄用緩衝液(5.8)100 え,磁気ビーズを再度
懸濁させる。
9.4 選択分離培地への接種と大腸菌O157コロニーの同定
9.4.1 接種 ピペッター(6.11)を用い,洗浄後に再懸濁した磁気ビーズ(9.3.3)を50 セフィ
キシム−亜テルル酸−ソルビトール添加マッコンキー寒天培地(5.2)及び第二選択分離培地(5.3)に移す。
滅菌済み白金耳(6.10)を用いてビーズを画線塗抹し,単一コロニーを寒天平板上に数多く発生させる。
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インキュベータ(6.3)内で,セフィキシム−亜テルル酸−ソルビトール添加マッコンキー寒天培地(5.2)
は,37 ℃で1824時間培養し,第二選択分離培地は,推奨温度で規定時間だけ培養する。
備考 試料及び細菌そう(叢)の種類によっては,増菌用ブロスで2024時間培養すると選択寒天培
地上に他の細菌が大量に増殖し,大腸菌O157のコロニーの確定が困難になることがある。免
疫磁気分離法で調製した試料懸濁液の希釈液,又は1平板当たり50 満を選択寒天培地に
接種すれば,大腸菌O157のコロニーが得られやすくなるが,希釈液の量が少なくなるので検
出される可能性は低下する。
9.4.2 大腸菌O157の定形コロニーの識別 セフィキシム−亜テルル酸−ソルビトール添加マッコンキー
寒天培地上で定形コロニーの有無を確定する。
備考 セフィキシム−亜テルル酸−ソルビトール添加マッコンキー寒天培地上では,定形コロニーが
透明である。色調は,ほとんど無色に近い淡黄褐色で,直径は約1 mmである。
第二選択分離培地については,製造業者の取扱説明書に従って定形コロニーを識別する。
9.5 確定
9.5.1 コロニーの選択 9.4に従って,各平板から定形的コロニー5個を選択する。寒天平板培地上の定
形コロニーが5個未満の場合には,すべてのコロニーを試験する。選択した各コロニーを普通寒天平板培
地(5.4)上に画線塗抹し,インキュベータ(6.3)内で, 37 ℃で1824時間培養する。生育したコロニ
ーの中で単独コロニーだけを用いて9.5.2及び9.5.3の試験を行う。
9.5.2 生化学的確定(インドール産生反応) 普通寒天平板培地上の独立したコロニー1個を釣菌(9.5.1)
し,トリプトン−トリプトファン培地(5.5)の入った試験管に接種する。インキュベータ(6.3)内で,37 ℃
で24時間培養する。コバック試薬(5.6)1 mLを加え,室温で10分間静置する。赤を呈した場合は陽性
とし,黄色又は褐色を呈した場合は陰性とする。
9.5.3 血清学的同定
9.5.3.1 概要 大腸菌O157抗血清を用いる血清学的反応は,インドール陽性のコロニーだけを試験する。
9.5.3.2 自発凝集性を示す分離菌株の排除 生理的食塩水(5.9)1滴を,洗浄済みスライドガラスに滴加
する。白金耳(6.10)を用いて,この1滴に普通寒天平板培地上のコロニー1個(9.5.1)を混和し,均一の
懸濁液とする。スライドガラスを3060秒間穏やかに振った後,背景を暗くして観察する。必要であれば,
拡大レンズを用いる。懸濁液が目に見える凝集塊を形成した場合,この菌株を自発凝集性とする。この場
合,特定の抗血清による凝集反応は,識別できないので,それ以上の試験は行わない。
9.5.3.3 大腸菌O157抗血清による凝集反応 普通寒天平板培地上に形成された独立したコロニー1個を
釣菌し(9.5.1),滴下した生理的食塩水1滴に懸濁(9.5.3.2)して大腸菌O157抗血清(5.10)を少量添加
する。凝集反応が,1分間以内に起きれば陽性とする。
9.5.3.4 陽性菌株の同定 インドール陽性で,かつ,大腸菌O157抗血清又は入手可能であれば大腸菌
O157 : H7抗血清で凝集反応を起こす分離菌株を陽性とする。
9.6 追加解析
陽性のコロニーについて,べん(鞭)毛抗原の検出及び病原性特性などの追加解析は,
培養菌体が精査できる試験施設で行う。
10. 精度評価
10.1 精度評価用菌株
精度評価用菌株は,この規格では規定しない。
備考 病原性をもたない大腸菌O157を用いる精度評価は,高度の技術が必要であるため専門家が安
全性の高い施設で実施する。
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10.2 培養方法
培養方法は,この規格では規定しない。
備考 病原性をもたない大腸菌O157を用いる精度評価は,高度の技術が必要であるため専門家が安
全性の高い施設で実施する。
11. 結果の表記
試験結果に基づき,試験試料中の大腸菌O157の有無を報告する。試験試料の質量(g)
又は体積(mL)を明記する。
12. 試験報告書
試験報告書には,次の事項を明記する。
a) 試験試料を完全に特定するために必要な全情報
b) 使用した試験試料の採取方法(判明している場合)
c) 使用した試験方法
d) 採用した培養温度
e) この規格で規定していないあらゆる操作又は任意としたあらゆる操作についての詳細,及び試験結果
に影響を及ぼす可能性のある全事象についての詳細
f) 得られた試験結果
試験報告書には,精査できる試験施設が追加試験を実施予定であるか否かも記載する。実施済みであ
れば,その結果を記載する。
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附属書A(規定)実施手順説明図
実施手順説明図
――――― [JIS K 3704 pdf 14] ―――――
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参考文献
1. Doyle M.P. and Schoeni J.L. Appl. Environ. Microbiol., 53, 1987, pp. 2394-2396.
2. Zadik P.M., Chapman P.A. and Siddons C.A. J.Med. Microbiol., 39, 1993, pp. 155-158.
3. ISO 6887-2, Microbiology of food and animal feeding stuffs−Preparation of test samples, initial suspension
and decimal dilutions for microbiological examination−Part2: Specific rules for the preparation of the test
samples and initial suspension of meat and meat products.
4. ISO 6887-3, Microbiology of food and animal feeding stuffs−Preparation of test samples, initial suspension
and decimal dilutions for microbiological examination−Part3: Specific rules for the preparation of the test
samples and initial suspension of milk and milk products.
5. ISO 6887-4, Microbiology of food and animal feeding stuffs−Preparation of test samples, initial suspension
and decimal dilutions for microbiological examination−Part4: Specific rules for the preparation of the test
samples and initial suspension of fish products.
6. ISO 6887-5, Microbiology of food and animal feeding stuffs−Preparation of test samples, initial suspension
and decimal dilutions for microbiological examination−Part5: Specific rules for the preparation of the test
samples and initial suspension of products other than milk and milk products, meat and meat products and fish
products.
――――― [JIS K 3704 pdf 15] ―――――
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JIS K 3704:2008の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 16654:2001(MOD)
JIS K 3704:2008の国際規格 ICS 分類一覧
- 07 : 自然科学及び応用科学 > 07.100 : 微生物学 > 07.100.30 : 食品微生物学
- 07 : 自然科学及び応用科学 > 07.100 : 微生物学 > 07.100.10 : 医微生物学
JIS K 3704:2008の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISK3701:2008
- 培地の試験方法―通則
- JISK3702:2008
- 培地の試験方法―試料懸濁液及び希釈系列の調製方法
- JISK8008:1992
- 生化学試薬通則
- JISK8121:2007
- 塩化カリウム(試薬)
- JISK8150:2006
- 塩化ナトリウム(試薬)
- JISK8180:2015
- 塩酸(試薬)
- JISK8180:2021
- 塩酸(試薬)
- JISK8263:2020
- 寒天(試薬)
- JISK8294:2016
- クリスタルバイオレット(試薬)
- JISK8496:2019
- p-ジメチルアミノベンズアルデヒド(試薬)
- JISK8676:1995
- L-トリプトファン(試薬)
- JISK8824:2020
- D(+)-グルコース(試薬)
- JISK9007:2008
- りん酸二水素カリウム(試薬)
- JISK9017:2012
- りん酸水素二カリウム(試薬)
- JISK9017:2021
- りん酸水素二カリウム(試薬)
- JISK9020:2012
- りん酸水素二ナトリウム(試薬)
- JISK9020:2021
- りん酸水素二ナトリウム(試薬)
- JISZ8802:2011
- pH測定方法