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K 6267 : 2006
5.2 試験装置
5.2.1 試験装置の概要 試験装置は,汚染を促進するための恒温槽,汚染後の被汚染材の発色・変色を促
進するための耐候性試験装置,耐候性試験装置の照射時間の目安となるブルースケール及び汚染を測定す
るための測色計又は変退色用グレースケールからなる。
5.2.2 恒温槽 恒温槽は,JIS K 6257に規定する恒温槽を用いる。
5.2.3 耐候性試験装置 耐候性試験装置は,JIS K 6266の10.(キセノンアーク試験)に規定するキセノン
アーク灯式耐候性試験装置を用いる。
なお,受渡当事者間の協定によって,JIS K 6266の9.(オープンフレームカーボンアーク試験)に規定す
るオープンフレームカーボンアーク灯式耐候性試験装置を用いてもよい。この場合,両試験装置の放射照
度,分光分布などが異なるため,同一結果が得られるとは限らないので注意する。
5.2.4 ブルースケール ブルースケールは,JIS L 0841に規定するブルースケールを用いる。
5.2.5 測色計 測色計は,次のいずれかによる。
a) 法 JIS K 5600-4-5に規定する測色計を用いる。
b) 法 波長400600 nmの範囲が測定できる測色計を用いる。
5.2.6 変退色用グレースケール 変退色用グレースケールは,JIS L 0804に規定する変退色用グレースケ
ールを用いる。
5.3 試験片
5.3.1 試験片の形状及び寸法 試験片の形状及び寸法は,長さ25 mm以上,幅12 mm以上及び厚さ2.0
±0.2 mmの長方形とする。
5.3.2 試験片の採取・作製 試験片の採取・作製は,JIS K 6250の8.5(試験片の採取・作製)による。製
品から採取した場合は,試験前に蒸留水又は2 %の非アルカリ性石けん水で表面を洗浄することが好まし
い。
5.3.3 試験片の数 試験片の数は,2個とする。
5.3.4 試験片の寸法測定 試験片の寸法測定は,JIS K 6250の9.(寸法測定方法)による。
5.4 被汚染材
5.4.1 被汚染材の形状及び寸法 被汚染材の形状及び寸法は,長さ150 mm,幅70 mmの長方形を標準と
するが,試験片を取り付けたときに試験片の周囲に20 mm以上の非接触面があり,また2個の試験片を取
り付けたときには,試験片と試験片との間が40 mm以上離れており,かつ,耐候性試験装置のホルダに取
り付けることができる形状及び寸法があればよい。
5.4.2 被汚染材の採取・作製 被汚染材の採取・作製は,金属板又はプラスチック板に白色のアクリルエ
ナメル(1)を焼付け塗装して作製する。これを標準被汚染材として用いる。
注(1) アクリルエナメルは,熱硬化性アクリル樹脂をビヒクル(展色剤)とするエナメルで,樹脂の
変性による種類が多い。また,焼付け条件によってもその特性が変化する。そのため,使用す
るアクリルエナメルの銘柄及び焼付け条件は,受渡当事者間で取り決めておく。
なお,比較試験の場合には,同一ロットの焼付け塗装板を用いる。
備考 受渡当事者間の協定によって,他の被汚染材を用いてもよい。
5.4.3 被汚染材の数 被汚染材の数は,2枚一組とし,試験片の形状及び寸法によって,一組又は二組と
する。
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5.5 比較試料
加硫ゴムの汚染性は,加硫ゴム自身ではなく,対象となる被汚染材の汚染状態を,比較
試料と比べることによって測定するが,比較試料の種類が異なると試験結果に影響を及ぼす。そのため,
比較試料は,表1に示す種類の中から,試験の目的に適合するものを選定する。
表 1 比較試料の種類
種類・内容 目的・使用法
1) 処理せずに保管した被汚染材。 被汚染材を冷暗所に保存することが望ましい。
2) 試験前に測定した被汚染材の測定被汚染材の初期の状態を示す。
数値。
3) 試験片の代わりに不活性な材料を被汚染材自身に起因する変退色の影響を除去して,評
用いて一連の処理を行った被汚染価する場合に適している。
材。
4) 光暴露,二次暴露のとき,被汚染材
の一部に覆いをして,暴露を避けた
面。
5) 被汚染材だけで一連の処理を行っ
た被汚染材。
製品の合・否及び材料の適・不適の判断に適している。
6) 規格などで指定された現物,見本,
写真,印刷物,数値など。
備考 受渡当事者間の協定によって,他の比較試料を用いてもよい。
5.6 試験方法
5.6.1 試験条件 試験条件は,次による。
a) 試験室の標準温度は,JIS K 6250の5.1(試験室の標準温度)による。
b) 試料及び試験片の保管は,JIS K 6250の8.2(試料及び試験片の保管)による。
c) 試験片の状態調節は,JIS K 6250の8.3(試験片の状態調節)による。
d) 汚染を発生させるための汚染条件は,次による。
1) 恒温槽内温度 70±1 ℃
−時間
0
2) 加熱時間 24 0.5
備考 受渡当事者間の協定によって,他の汚染条件を用いてもよい。
5.6.2 操作方法 操作方法は,次による。
a) 汚染の発生 次の操作によって,被汚染材に汚染を発生させる。
1) 2個の試験片を図1に示すように,2枚の被汚染材に挟み,その上におもりを載せる。試験片の周囲
には20 mm以上の余白が必要であり,試験片と試験片との間は40 mm以上離す。おもりは,試験
片に7±1 kPaの圧力を加えられるように調節する。
備考 試験片に加える圧力を変えると汚染状態も変化するので,受渡当事者間の協定によって,
加える圧力を決めてもよい。
2) これを規定温度の恒温槽に入れる。このとき,汚染に影響を及ぼす揮発性物質,汚染性物質又はこ
れらを含む物質を同時に恒温槽中に入れてはならない。
3) 規定時間経過後,恒温槽から取り出し,放冷後,被汚染材を蒸留水又は2 %の非アルカリ性石けん
水で洗い,被汚染材面上の試験片の接触跡,周囲及び周辺の汚染状態を調べる。
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単位 mm
図 1 接触汚染及び移行汚染(加熱促進法)試験片取付方法の例
b) 二次暴露 被汚染材の汚染が微妙なとき,被汚染材に二次暴露を行うことによって,汚染の発色又は
変色を促進できる場合がある。このため,必要な場合には次のように二次暴露を行う。
1) 被汚染材を試験ホルダに取り付け,二次暴露条件をあらかじめ設定した耐候性試験装置で,二次暴
露を行う。
2) 二次暴露条件は,次による。
2.1) 耐候性試験装置の種類 キセノンアーク灯式耐候性試験装置。
2.2) 被汚染材表面の放射照度又は分光放射照度 被汚染材表面の放射照度又は分光放射照度は,JIS K
6266の10.4.1による。
2.3) 照射時間 照射時間は,次による。
0
a) 24 00.5
時間,
48 0
1 168
時間又は 2 時間
備考 一般には,24時間を用いる。
b) 耐候性試験装置に,試験片と一緒に入れたブルースケール試験片の暴露面と,覆いをして暴
露を避けた非暴露面との変退色の差が,変退色用グレースケール4号と同等になるまでの時
間。ブルースケールの等級は,試験目的によって,3級,4級又は6級から選択する。
2.4) 表面温度 表面温度は,JIS K 6266の10.2.5に規定するブラックパネル温度計で55±3 ℃とする。
2.5) 被汚染材面への水噴霧 しない。
2.6) 照射方法 連続照射。
備考 受渡当事者間の協定によって,他の二次暴露条件を用いてもよい。
3) 規定時間の暴露後,被汚染材を取り出し,蒸留水又は2 %の非アルカリ性石けん水で洗い,試験片
の接触跡,周囲及び周辺の汚染度合を調べる。
5.7 汚染度合いの測定
汚染度合の測定は,試験後の被汚染材と比較試料とを比較して行う。
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5.7.1 目視による方法 試験後の被汚染材と比較試料との色の差を,JIS L 0804に規定する変退色用グレ
ースケールで比較して表示する。表示方法は,両者の色の差に一致するグレースケールの色票の号数によ
って,汚染の度合いを表示する。また,表2のいずれかの色変化又は組み合わせた色変化の種類を観察し,
汚染の度合いに併記する。比較を行うときは,直射日光を避け,北空昼光(2)又はJIS Z 8720に規定する光
源D65を用いて,600 lx又はそれ以上の明るさの下で行う。光線を約45度の角度で当て,観察する方向は,
被汚染材,比較試料及びグレースケールの表面に対しほぼ直角になるようにする。
注(2) 日の出3時間後から日没3時間前までの北空昼光で,周囲の建物,部屋の内装などの環境色の
影響を受けていない光とする。
表 2 色変化の種類
色相変化 彩度変化 明度変化
青みが増した又は減った よりくすんだ 明るくなった
緑みが増した又は減った よりさえた 暗くなった
赤みが増した又は減った
黄みが増した又は減った
備考1. 表示の例 変退色用グレースケール2-3号,黄みが増し,よりさ
えて,明るくなった。
2. 変退色グレースケールを用いて汚染の度合を比較する方法は,JIS
L 0801の規定によってもよい。
5.7.2 測色計による方法
a) 法 5.2.5のa)で規定する測色計を用い,JIS K 5600-4-4,JIS K 5600-4-5及びJIS K 5600-4-6に規定
する条件で,汚染後の被汚染材及び比較試料の三刺激値X,Y,Z又はX10,Y10,Z10を測定し,式(1)
(4)によって,色差(ΔE*ab)及び色差の成分(ΔL*ab,ΔC*ab,ΔH*ab)を算出する。
* * 2 * 2 * 2
E ab L ab a b (1)
* * 2 * 2 * 2
H ab E ab L ab C ab (2)
1
* * * * 2 * 2 2 * 2 * 2
C ab C ab ,1−C ab,0
a1 b1 a0 b0 (3)
L* ab *L
L* ab,1 (4)
ab,0
ここに, ΔE*ab : 試験後の被汚染材と比較試料との色差
ΔL*ab : 試験後の被汚染材と比較試料との明度差
Δa*,Δb* : 試験後の被汚染材と比較試料との各色度座標の差
ΔH*ab : 試験後の被汚染材と比較試料との色相差
ΔC*ab : 試験後の被汚染材と比較試料との彩度差
C*ab,0: 比較試料の彩度
C*ab,1: 試験後の被汚染材の彩度
a*0,b*0 : 比較試料の各色度座標
a*1,b*1 : 試験後の被汚染材の各色度座標
L*ab,0: 比較試料の明度
L*ab,1: 試験後の被汚染材の明度
b) 法 5.2.5のb)で規定する測色計を用い,試験後の被汚染材及び比較試料の3波長(例えば,445 nm,
555 nm及び600 nm)の反射率ρ(λ)及びρ(λ) Bを測定する。この値から,試験後の被汚染材と比較試
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料との反射率の最大値を,式(5)によって算出し,表3によって汚染の度合いを求める。
(pdf 一覧ページ番号 )
ρ(λ) B=ρ(λ)−ρ(λ) B
ここに, Δρ(λ) B : 試験後の被汚染材と比較試料との反射率の差(%)
ρ(λ) : 試験後の被汚染材の反射率(%)
ρ(λ) B : 比較試料の反射率(%)
表 3 汚染の度合い
単位 %
汚染の度合い 反射率差 ρ(λ) B
白色被汚染材 色物被汚染材
汚染なし 0≦ (λ) B≦ 4 0≦ (λ) B≦ 2
わずかな汚染 4< (λ) B≦ 10 2< (λ) B≦ 5
中程度汚染 10 < (λ) B≦ 25 5< (λ) B≦ 12
ひどい汚染 25 < (λ) B 12 < (λ) B
5.8 試験結果のまとめ方
5.8.1 目視による場合 試験後の被汚染材と比較試料との色の差に一致する変退色用グレースケールの
色票の号数によって表示する。また,表2の色変化の種類を付記する。
5.8.2 測色計による場合 測色計による場合は,次による。
a) 法 試験後の被汚染材と比較試料との色差( ab)を,JIS Z 8401によって丸めの幅1で表示する。
また,色差の成分(色相,彩度及び明度)の差を付記する。
b) 法 試験後の被汚染材と比較試料との最大反射率差によって,汚染の度合いを表示する。
5.9 記録
試験成績表には,次の事項を記録する。
a) 適用規格番号
b) 試料の詳細
1) 試験片の明細 (採取・作製方法,形状,寸法など)
2) 被汚染材の明細 (材質,採取・作製方法,形状,寸法など)
3) 比較試料の明細 (種類,作製方法など)
c) 試験の詳細
1) 汚染試験の種類
2) 試験装置の種類及び形式
3) 汚染条件 (温度,時間及び圧力)
4) 二次暴露の有無
5) 二次暴露条件 (放射照度又は分光放射照度,照射時間又は使用したブルースケールの等級,表面
温度,照射方法など)
d) 試験結果
1) 目視による方法 (グレースケールの号数及び色変化の種類)
2) 測色計による方法
2.1) 法 (色差及び色差の成分)
2.2) 法 (測定波長,反射率の最大差,汚染の度合いなど)
e) 試験年月日
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JIS K 6267:2006の引用国際規格 ISO 一覧
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JIS K 6267:2006の国際規格 ICS 分類一覧
- 83 : ゴム及びプラスチック工業 > 83.060 : ゴム
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