JIS K 8030:2010 アセトアルデヒド(試薬)

JIS K 8030:2010 規格概要

この規格 K8030は、試薬として用いるアセトアルデヒドについて規定。

JISK8030 規格全文情報

規格番号
JIS K8030 
規格名称
アセトアルデヒド(試薬)
規格名称英語訳
Acetaldehyde (Reagent)
制定年月日
1953年8月21日
最新改正日
2015年10月20日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

国際規格分類

ICS

71.040.30
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
試薬 I 2020, 試薬 II 2020
改訂:履歴
1953-08-21 制定日, 1956-08-21 確認日, 1957-03-29 改正日, 1960-03-15 確認日, 1961-03-01 改正日, 1964-03-01 確認日, 1967-03-01 確認日, 1970-03-01 確認日, 1973-04-01 確認日, 1976-03-01 確認日, 1979-05-01 確認日, 1980-01-01 改正日, 1985-06-01 確認日, 1991-06-01 確認日, 1992-08-01 改正日, 2002-09-20 確認日, 2006-11-20 確認日, 2010-04-20 改正日, 2015-10-20 確認
ページ
JIS K 8030:2010 PDF [8]
                                                                                   K 8030 : 2010

pdf 目 次

ページ

  •  序文・・・・[1]
  •  1 適用範囲・・・・[1]
  •  2 引用規格・・・・[1]
  •  3 種類・・・・[2]
  •  4 性質・・・・[2]
  •  4.1 性状・・・・[2]
  •  4.2 定性方法・・・・[2]
  •  5 品質・・・・[2]
  •  6 試験方法・・・・[2]
  •  6.1 一般事項・・・・[2]
  •  6.2 試料の取扱い・・・・[2]
  •  6.3 濃度(CH3CHO)・・・・[2]
  •  6.4 水溶状・・・・[4]
  •  6.5 不揮発物・・・・[5]
  •  6.6 酸(CH3COOHとして)・・・・[5]
  •  7 容器・・・・[5]
  •  8 貯蔵方法・・・・[5]
  •  9 表示・・・・[5]
  •  10 取扱い上の注意事項・・・・[6]

(pdf 一覧ページ番号 1)

――――― [JIS K 8030 pdf 1] ―――――

K 8030 : 2010

まえがき

  この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,社団法人日本試薬
協会(JRA)及び財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格(日本産業規格)を改正すべきと
の申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格(日本産業規格)である。
これによって,JIS K 8030:1992は改正され,この規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に
抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許
権,出願公開後の特許出願,実用新案権及び出願公開後の実用新案登録出願にかかわる確認について,責
任はもたない。

(pdf 一覧ページ番号 2)

――――― [JIS K 8030 pdf 2] ―――――

                                       日本工業規格(日本産業規格)                                JIS
K 8030 : 2010

アセトアルデヒド(試薬)

Acetaldehyde (Reagent)

                                  CH3CHO        FW : 44.05

序文

  この規格は,1953年に制定され,その後3回の改正を経て今日に至っている。前回の改正は1992年に
行われたが,その後の試験・研究開発などの技術進歩に対応するために改正した。
なお,対応国際規格は現時点で制定されていない。

1 適用範囲

  この規格は,試薬として用いるアセトアルデヒドについて規定する。
警告 この規格に基づいて試験を行うものは,通常の実験室での作業に精通していることを前提とす
る。この規格は,その使用に関連して起こるすべての安全上の問題を取り扱おうとするもので
ない。この規格の利用者は,MSDS(化学物質等安全データシート)などを参考にして各自の
責任において安全及び健康に対する適切な措置をとらなければならない。

2 引用規格

  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS K 0050 化学分析方法通則
JIS K 0067 化学製品の減量及び残分試験方法
JIS K 1107 窒素
JIS K 8001 試薬試験方法通則
JIS K 8005 容量分析用標準物質
JIS K 8102 エタノール(95)(試薬)
JIS K 8150 塩化ナトリウム(試薬)
JIS K 8201 塩化ヒドロキシルアンモニウム(試薬)
JIS K 8541 硝酸(試薬)
JIS K 8550 硝酸銀(試薬)
JIS K 8574 水酸化カリウム(試薬)
JIS K 8576 水酸化ナトリウム(試薬)
JIS K 8603 ソーダ石灰(試薬)
JIS K 8799 フェノールフタレイン(試薬)
JIS K 8842 ブロモチモールブルー(試薬)
JIS K 8844 ブロモフェノールブルー(試薬)

――――― [JIS K 8030 pdf 3] ―――――

2
K 8030 : 2010

3 種類

  種類は,一級とする。

4 性質

4.1 性状

  アセトアルデヒドは,無色透明な液体で,特異なにおいがあり,水,エタノール及びジエチルエーテル
に極めて溶けやすい。濃度100 %のものの密度は約0.79 g/mlで,沸点は約21 ℃である。

4.2 定性方法

  約10 ℃に冷却したアンモニア性硝酸銀溶液5 mlに試料3滴を加えると,銀が析出する。また,ペンタ
シアノニトロシル鉄(III)酸ナトリウム溶液(10 g/l)10 mlにピペリジン0.3 ml及び試料0.3 mlを加える
と,青が現れる。

5 品質

  品質は,箇条6によって試験したとき,表1に適合しなければならない。
表1−品質
項目 規格値 試験方法
濃度(CH3CHO) 質量分率% 80.0以上 6.3
水溶状 試験適合 6.4
不揮発物 質量分率% 0.01以下 6.5
酸(CH3COOHとして) 質量分率% 0.6以下 6.6

6 試験方法

6.1 一般事項

  試験方法の一般的な事項は,JIS K 0050及びJIS K 8001による。

6.2 試料の取扱い

  試料は,5 ℃以下に冷却してから各試験に用いる。

6.3 濃度(CH3CHO)

  濃度(CH3CHO)の試験方法は,次による。
a) 試薬及び試験用溶液類 試薬及び試験用溶液類は,次のものを用いる。
1) ソーダ石灰 JIS K 8603に規定するもの。
2) 塩化ヒドロキシルアンモニウム溶液(100 g/l) JIS K 8201に規定する塩化ヒドロキシルアンモニウ
ム10 gを水に溶かして100 mlにする。
3) 水酸化カリウム溶液(250 g/l) JIS K 8574に規定する水酸化カリウム29.4 gを水に溶かして100 ml
にする(必要な場合に用いる。)。ポリエチレン製瓶などに保存する。
4) 二酸化炭素を除いた水 次のいずれか,又は4.1)4.4)の2つ以上を組み合わせたものを用い,使用
時に調製する。
4.1) 水をフラスコに入れ15分間以上沸騰させる。加熱を止め,フラスコの口を時計皿で軽くふたをし
て少し放置して沸騰が止まった後に,ガス洗浄瓶に水酸化カリウム溶液(250 g/l)を入れたもの,
又はソーダ石灰管を連結して空気中の二酸化炭素を遮り,冷却したもの。

――――― [JIS K 8030 pdf 4] ―――――

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K 8030 : 2010
4.2) 水をフラスコに入れ,水の中にJIS K 1107に規定する窒素を15分間以上通じたもの。
4.3) 水を二酸化炭素分離膜を用いたガス分離管を用いて二酸化炭素を除いたもの。
4.4) 新鮮な18 MΩ・cm以上の抵抗率のある脱イオン化された水を,窒素を通じた三角フラスコに泡立
てないように採取したもの。
5) ブロモチモールブルー溶液 JIS K 8842に規定するブロモチモールブルー0.10 gをJIS K 8102に規
定するエタノール(95)50 mlに溶かし,水で100 mlにする。褐色ガラス製瓶に保存する。
6) ブロモフェノールブルー溶液 JIS K 8844に規定するブロモフェノールブルー0.10 gをエタノール
(95)50 mlに溶かし,水で100 mlにする。褐色ガラス製瓶に保存する。
7) 1 mol/l水酸化ナトリウム溶液(NaOH : 40.00 g/l) 1 mol/l水酸化ナトリウム溶液の調製,標定及び
計算は,次による。
7.1) 調製 JIS K 8576に規定する水酸化ナトリウム165 gをポリエチレンなどの気密容器500 mlには
かりとり,二酸化炭素を除いた水150 mlを加えて溶かした後,二酸化炭素を遮り45日間放置す
る。その上澄み液54 mlをポリエチレン製などの気密容器1 000 mlにとり,二酸化炭素を除いた
水を加えて1 000 mlとし,混合した後,ソーダ石灰管を付けて保存する。
7.2) 標定 JIS K 8005に規定する容量分析用標準物質など1) のアミド硫酸の必要量をめのう乳鉢で軽
く砕いた後,上口デシケーター(減圧デシケーター)に入れ,上口デシケーター内圧2.0 kPa以下
で約48時間乾燥する。その2.42.6 gを0.1 mgのけたまではかりコニカルビーカー100 mlに移し,
水25 mlを加えて溶かした後,指示薬としてブロモチモールブルー溶液数滴を加え,7.1)で調製し
た液で滴定する。終点は,液の色が黄色から青みの緑になる点とする。
注1) 容量分析に用いることが可能な標準物質であり,使用する場合は,認証書に定める使用
方法などによる。ただし,認証書のある標準物質を入手できない場合は,市販の含有率
が明らかな標準物質も用いることができ,使用する場合は,その説明書による。
7.3) 計算 ファクターは,次の式によって算出する。
m A
f
0.097 09V 100
ここに, f : 1 mol/l水酸化ナトリウム溶液のファクター
m : はかりとったアミド硫酸の質量(g)
A : アミド硫酸の純度(質量分率 %)
V : 滴定に要した1 mol/l水酸化ナトリウム溶液の体積(ml)
0.097 09 : 1 mol/l水酸化ナトリウム溶液1 mlに相当するアミド硫酸
の質量(g)
b) 操作 操作は,次のとおり行う。
塩化ヒドロキシルアンモニウム溶液(100 g/l)50 mlを共通すり合わせ三角フラスコ100 mlにとり,
ブロモフェノールブルー溶液3滴を加え,1 mol/l水酸化ナトリウム溶液で中和した後,質量を0.1 mg
のけたまではかる。これを,約30分間5 ℃以下に冷却した後,5 ℃以下に冷却した試料約1 g(約1.2
ml)を加え,ときどき振り混ぜながら約30分間5 ℃以下に保つ。次に,室温で30分間放置した後,
再び質量をはかる。1 mol/l水酸化ナトリウム溶液で滴定し,終点は,液の黄色が青紫に変わる点とす
る。
c) 計算 濃度(CH3CHO)は,次によって算出する。
0.044 05V f
A 100
m2 m1

――――― [JIS K 8030 pdf 5] ―――――

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JIS K 8030:2010の国際規格 ICS 分類一覧

JIS K 8030:2010の関連規格と引用規格一覧