JIS K 8105:2022 エチレングリコール(試薬) | ページ 2

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a) 器具及び装置 主な器具及び装置は,次による。
1) マイクロシリンジ又は試料導入装置 0.5 L又は1 Lが採取できるもの。
2) ガスクロマトグラフ 装置の構成は,JIS K 0114:2012に規定するもの。
b) 分析条件 分析条件は,次による。
なお,別の分析条件でも同等の試験結果が得られることを確認した場合には,その条件を用いても
よい。
1) 検出器の種類 水素炎イオン化検出器
2) 固定相液体名 ポリエチレングリコール
3) 固定相液体の膜厚 通常のキャピラリーカラムの場合,0.25 m
ワイドボアキャピラリーカラムの場合,1.0 μm
4) カラム用キャピラリー
· 材質 石英ガラス
· 内径 通常のキャピラリーカラムの場合,0.25 mm
ワイドボアキャピラリーカラムの場合,0.53 mm
· 長さ 30 m
5) 設定温度
· カラム槽 100 ℃から,毎分10 ℃の割合で200 ℃まで昇温して,5分間保持する。
· 試料気化室 通常のキャピラリーカラムの場合,280 ℃
ワイドボアキャピラリーカラムの場合,200 ℃
· 検出器槽 通常のキャピラリーカラムの場合,280 ℃
ワイドボアキャピラリーカラムの場合,200 ℃
6) キャリヤーガス
· 種類 ヘリウム又は窒素
· 流量 通常のキャピラリーカラムの場合,1 mL/min
ワイドボアキャピラリーカラムの場合,8 mL/min
7) 試料の導入方式 スプリット注入法
通常のキャピラリーカラムの場合,スプリット比1 : 140
ワイドボアキャピラリーカラムの場合,スプリット比1 : 15
8) 試料の導入量 通常のキャピラリーカラムの場合,1.0 μL
ワイドボアキャピラリーカラムの場合,0.5 μL
c) 操作 操作は,次による。
1) 試料の導入及び記録 試料をマイクロシリンジ又は試料導入装置を用いてガスクロマトグラフに
導入してクロマトグラムを記録する。
なお,あらかじめ,エチレングリコールの保持時間を確認しておく。
2) ピーク面積の測定 クロマトグラムのピーク面積の測定は,JIS K 0114:2012の11.3 a)(データ処理
ソフト又はデータ処理装置を用いる方法)による。
d) 定量法 JIS K 0114:2012の11.6(補正面積百分率法)によって,純度(HOCH2CH2OH)(GC)の含有
率を算出する。

――――― [JIS K 8105 pdf 6] ―――――

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7.3 水溶状

  水溶状の試験方法は,次による。
a) 試験用溶液類 試験用溶液類は,次による。
1) 硝酸(1+2) JIS K 8541に規定する硝酸(質量分率60 %61 %,特級)の体積1と水の体積2と
を混合したもの。
2) 硝酸銀溶液(20 g/L) JIS K 8550に規定する硝酸銀2 gをはかりとり,水を加えて溶かし,更に水
を加えて100 mLにしたもの。褐色ガラス製瓶に保存する。
3) 塩化物標準液(Cl : 0.01 mg/mL) JIS K 8001:2017のJA.4(標準液)による。
b) 濁りの程度の適合限度標準 濁りの程度の適合限度標準は,“澄明”を用いる。
澄明の限度標準の調製は,塩化物標準液(Cl : 0.01 mg/mL)0.2 mLを共通すり合わせ平底試験管[c)
参照]にとり,水10 mL,硝酸(1+2)1 mL及び硝酸銀溶液(20 g/L)1 mLを加え,更に水を加えて
20 mLとし,振り混ぜてから15分間放置する。
c) 器具 主な器具は,次による。
· 共通すり合わせ平底試験管 容量50 mL,直径約24 mmで目盛のあるもの。
d) 操作 操作は,次による。
1) 試料溶液の調製は,試料10 mLを共通すり合わせ平底試験管にとり,水を加えて混ぜ,更に水を加
えて20 mLにする。
2) 30分放置後に,試料溶液の濁りの程度をb)と比較する。また,ごみ,浮遊物などの異物の有無を上
方又は側方から観察する。
e) 判定 試料溶液の濁りは,b)の濁りより濃くなく,ごみ,浮遊物などの異物が,ほとんど認められな
いとき,“水溶状 : 試験適合(規格値)”とする。

7.4 密度(20 ℃)

  密度の試験方法は,JIS K 0061:2001の7.2(比重瓶法)又は7.3(振動式密度計法)による。

7.5 水分

  水分の試験方法は,JIS K 0068:2001の6.3.5 a)(直接滴定)又は6.4(電量滴定法)による。この場合,
直接滴定は試料10 g(約9.0 mL)をはかりとり,電量滴定は試料1.0 g(約0.9 mL)をはかりとり,滴定溶
媒又は電解液はJIS K 8891に規定するメタノール又は水分計の製造業者が推奨するものとする。

7.6 強熱残分(硫酸塩)

  強熱残分(硫酸塩)の試験方法は,次による。
a) 試薬 試薬は,次による。
· 硫酸 JIS K 8951に規定するもの。
b) 器具及び装置 主な器具及び装置は,次による。
1) るつぼ又は蒸発皿 JIS H 6201:1986に規定する白金るつぼ又はJIS H 6202:1986に規定する白金皿。
なお,るつぼ又は白金皿の大きさは,試料がその容量の1/2以下になるもの。
2) デシケーター 乾燥剤としてJIS Z 0701:1977に規定するシリカゲル(A形1種)を入れたもの。
3) 電気炉又は湿式灰化装置 500 ℃±50 ℃に調節できるもの。

――――― [JIS K 8105 pdf 7] ―――――

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c) 操作 操作は,次による。
なお,有害な硫酸ミストが発生するので,排気に注意する。
1) 試料20 g(約17.9 mL)をあらかじめ恒量としたるつぼ又は蒸発皿(W1 g)に0.1 mgの桁まではか
りとる(W2 g)。この場合,試料量m1 gは,(W2−W1)gとする。
なお,試料の質量を別途はかり込んでからるつぼ又は蒸発皿に加えてもよい(m1 g)。
2) 硫酸0.5 mLを可能な限り試料全体に行き渡るように加える。
3) 沸騰しないように徐々に熱板(ホットプレート)上又は湿式灰化装置で加熱し,試料を蒸発又は炭
化させ,硫酸の白いミストが生じなくなるまで加熱する。炭化が不十分な場合,冷却後に硫酸0.5
mLを加え,再び硫酸の白いミストが生じなくなり,炭化するまで加熱する。
なお,炭化の過程で,内部に空間ができ,炭化物がるつぼ又は蒸発皿からあふれそうになる場合,
一旦冷却後,少量の水で炭化物を潤し,清浄なガラス棒で炭化物を潰し,ガラス棒に付着した炭化
物を少量の水でるつぼ又は蒸発皿内に洗い入れ,加熱して水分を蒸発させてから,操作を続けると
よい。
4) るつぼ又は蒸発皿を電気炉又は湿式灰化装置で,500 ℃±50 ℃で炭化物がなくなるまで強熱する。
5) 電気炉又は湿式灰化装置から取り出したるつぼ又は蒸発皿を速やかにデシケーターに入れる。
なお,強熱後のるつぼ又は蒸発皿をデシケーターに入れるとデシケーター内部の空気が膨張し,
デシケーターの蓋が落下しやすいため,蓋をずらして空気を抜くとよい。
6) デシケーター内で放冷後,るつぼ又は蒸発皿を取り出し,0.1 mgの桁まで質量をはかる(W3 g)
7) 恒量となるまで4)から6)の操作を繰り返す(残分は,7.10の試験に用いる。)。
W3 W1
A 100
m1
ここで, A : 強熱残分(硫酸塩)(質量分率 %)

7.7 酸(CH3COOHとして)

  酸(CH3COOHとして)の試験方法は,次による。
a) ガス及び試験用溶液類 ガス及び試験用溶液類は,次による。
1) 窒素 純度が,JIS K 1107に規定する2級以上のもの。
2) 二酸化炭素を除いた水 JIS K 8001:2017の5.8 c)(二酸化炭素を除いた水)による。
3) ブロモチモールブルー溶液 JIS K 8842に規定するブロモチモールブルー0.10 gをはかりとり,JIS
K 8102に規定するエタノール(95)50 mLを加えて溶かし,水を加えて100 mLにしたもの。
4) 0.05 mol/L 塩酸(HCl : 1.823 g/L) 1 mol/L 塩酸10 mLを全量フラスコ200 mLに正確にとり,水
を標線まで加えて混合したもの。気密容器に入れて保存する。
なお,1 mol/L 塩酸を調製する場合は,JIS K 8180に規定する塩酸(特級)を用い,JIS K 8001:2017
のJA.6.4 e) 2)(1 mol/L 塩酸)に従って,調製,標定及び計算する。
5) 0.05 mol/L 水酸化ナトリウム溶液(NaOH : 2.000 g/L) 1 mol/L 水酸化ナトリウム溶液10 mLを全
量フラスコ200 mLに正確にとり,二酸化炭素を除いた水を標線まで加えて混合したもの。ポリエ
チレンなどの樹脂製気密容器に入れ,使用時に調製する。
なお,1 mol/L 水酸化ナトリウム溶液を調製する場合は,JIS K 8576に規定する水酸化ナトリウ
ムを用い,JIS K 8001:2017のJA.6.4 r) 1)(1 mol/L 水酸化ナトリウム溶液)に従って,調製,標定
及び計算する。

――――― [JIS K 8105 pdf 8] ―――――

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b) 器具 主な器具は,次による。
· メスピペット又はピストン式ピペット JIS R 3505:1994に規定する呼び容量0.1 mL0.5 mLのも
の,又はJIS K 0970:2013に規定する1 000 L以下のもの。
c) 操作 操作は,次による。
1) 試料溶液の調製は,あらかじめ窒素を約200 mL/minの流量で約2分間通じて空気を置換した共通
すり合わせ三角フラスコ100 mLなどに,手早く二酸化炭素を除いた水50 mL及びブロモチモール
ブルー溶液3滴を加え,液面に窒素を通じながら,0.05 mol/L 水酸化ナトリウム溶液又は0.05 mol/L
塩酸を用いて,メスピペット又はピストン式ピペットで中和するまで滴加する。直ちに試料20 g(約
17.9 mL)を加えて,約2分間激しく振り混ぜた後,放置する。
なお,指示薬の中和の色が分かりにくい場合,JIS K 8001:2017のJA.7(緩衝液)に規定するpH
6.8の緩衝液を操作1)の全液量と同じ量をとり,ブロモチモールブルー溶液3滴を加えたものと比
較するとよい。
2) 白の背景を用いて,試料溶液の色を,共通すり合わせ三角フラスコの上方又は側方から観察する。
3) 試料溶液の色が,中和の色からアルカリ性側の色(青)の場合,操作を終了する。
4) 試料溶液の色が,酸性側の色(黄)の場合,窒素を液面に通じながら,0.05 mol/L 水酸化ナトリウ
ム溶液0.34 mLを加える。
5) 白の背景を用いて,試料溶液の色を,共通すり合わせ三角フラスコの側方から観察する。
d) 判定 操作3)又は4)で,試料溶液の色が,中和の色からアルカリ性側の色(青)を示すとき,“酸
(CH3COOHとして) : 質量分率0.005 %以下(規格値)”とする。
なお,0.05 mol/L 水酸化ナトリウム溶液1 mLは,0.003 002 6 g CH3COOHに相当する。

7.8 塩化物(Cl)

  塩化物(Cl)の試験方法は,次による。
a) 試験用溶液類 試験用溶液類は,次による。
1) 硝酸(1+2) 7.3 a) 1)による。
2) 硝酸銀溶液(20 g/L) 7.3 a) 2)による。
3) 塩化物標準液(Cl : 0.01 mg/mL) 7.3 a) 3)による。
b) 器具 主な器具は,次による。
· 共通すり合わせ平底試験管 7.3 c)による。
c) 操作 操作は,次による。
1) 試料溶液の調製は,試料5.0 g(約4.5 mL)を共通すり合わせ平底試験管にはかりとり,硝酸(1+
2)5 mL及び水を加えて混ぜ,更に水を加えて25 mLにする。
2) 比較溶液の調製は,共通すり合わせ平底試験管に硝酸(1+2)5 mL及び塩化物標準液(Cl : 0.01 mg/mL)
0.5 mLをとり,水を加えて25 mLにする。
3) 試料溶液及び比較溶液に,硝酸銀溶液(20 g/L)1 mLを加えて振り混ぜた後,15分間放置する。
4) 黒の背景を用いて,試料溶液及び比較溶液から得られたそれぞれの液を共通すり合わせ平底試験管
の上方又は側方から観察して濁りを比較する。
d) 判定 試料溶液から得られた液の濁りが,比較溶液から得られた液の白濁より濃くないとき,“塩化物
(Cl) : 質量分率1 ppm以下(規格値)”とする。

――――― [JIS K 8105 pdf 9] ―――――

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7.9 硫酸塩(SO4)

  硫酸塩(SO4)の試験方法は,次による。
a) 試薬及び試験用溶液類 試薬及び試験用溶液類は,次による。
1) エタノール(95) JIS K 8102に規定するもの。
2) 塩化バリウム溶液(100 g/L) JIS K 8155に規定する塩化バリウム二水和物11.7 gをはかりとり,
水を加えて溶かし,更に水を加えて100 mLにしたもの。
3) 塩酸(2+1) JIS K 8180に規定する塩酸(特級)の体積2と水の体積1とを混合したもの。
4) 硫酸塩標準液(SO4 : 0.01 mg/mL) JIS K 8001:2017のJA.4(標準液)による。
b) 器具 主な器具は,次による。
· 共通すり合わせ平底試験管 7.3 c)による。
c) 操作 操作は,次による。
1) 試料溶液の調製は,試料3.0 g(約2.7 mL)を共通すり合わせ平底試験管にはかりとり,塩酸(2+
1)0.3 mL及び水を加えて混ぜ,更に水を加えて25 mLとする。
2) 比較溶液の調製は,硫酸塩標準液(SO4 : 0.01 mg/mL)6.0 mLを共通すり合わせ平底試験管にとり,
塩酸(2+1)0.3 mL及び水を加えて25 mLにする。
3) 試料溶液及び比較溶液に,エタノール(95)3 mL及び塩化バリウム溶液(100 g/L)2 mLを加えて
振り混ぜた後,30分間放置する。
4) 黒の背景を用いて,試料溶液及び比較溶液から得られたそれぞれの液を共通すり合わせ平底試験管
の上方又は側方から観察して,濁りを比較する。
d) 判定 試料溶液から得られた液の濁りが,比較溶液から得られた液の白濁より濃くないとき,“硫酸塩
(SO4) : 質量分率0.002 %以下(規格値)”とする。

7.10 鉄(Fe)

  鉄(Fe)の試験方法は,次による。
a) 試験用溶液類 試験用溶液類は,次による。
1) 塩酸(2+1) 7.9 a) 3)による。
2) 鉄標準液(Fe : 0.1 mg/mL) JIS K 8001:2017のJA.4(標準液)による。
b) 装置 主な装置は,次による。
1) 水浴 沸騰水浴として使用することができ,蒸発皿,ビーカーなどを載せられるもの。
2) フレーム原子吸光分析装置 装置の構成は,JIS K 0121:2006に規定するもの。
c) 鉄の測定波長 鉄の測定波長の例を,表2に示す。
表2−鉄の測定波長の例
分析種 測定波長 nm
鉄(Fe) 248.3
d) 操作 操作は,次による。
1) 試料溶液の調製は,7.6の残分(試料量20 g)に塩酸(2+1)5 mLを加え,沸騰水浴上でほとんど
蒸発乾固する。水10 mLを加えて溶かし,全量フラスコ100 mLに移し,水を標線まで加えて混合
する(X液)。

――――― [JIS K 8105 pdf 10] ―――――

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JIS K 8105:2022の国際規格 ICS 分類一覧

JIS K 8105:2022の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISK1107:2005
窒素
JISK8102:2012
エタノール(95)(試薬)
JISK8155:2017
塩化バリウム二水和物(試薬)
JISK8180:2015
塩酸(試薬)
JISK8180:2021
塩酸(試薬)
JISK8541:2015
硝酸(試薬)
JISK8541:2021
硝酸(試薬)
JISK8550:2006
硝酸銀(試薬)
JISK8550:2021
硝酸銀(試薬)
JISK8576:2019
水酸化ナトリウム(試薬)
JISK8842:2012
ブロモチモールブルー(試薬)
JISK8891:2006
メタノール(試薬)
JISK8913:2006
よう化カリウム(試薬)
JISK8920:2008
よう素(試薬)
JISK8951:2006
硫酸(試薬)