JIS K 8529:2022 臭素(試薬) | ページ 2

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K 8529 : 2022
V1 : 滴定に要した0.1 mol/L チオ硫酸ナトリウム溶液の体
積(mL)
V2 : 空試験に要した0.1 mol/L チオ硫酸ナトリウム溶液の
体積(mL)
f1 : 0.1 mol/L チオ硫酸ナトリウム溶液のファクター
m1 : はかりとった試料の質量(g)
0.007 990 : 0.1 mol/L チオ硫酸ナトリウム溶液1 mLに相当する
(Br2)の質量を示す換算係数(g/mL)

7.3 水溶状

  水溶状の試験方法は,次による。
a) 試験用溶液類 試験用溶液類は,次による。
1) 硝酸(1+2) JIS K 8541に規定する硝酸(質量分率60 %61 %,特級)の体積1と水の体積2と
を混合したもの。
2) 硝酸銀溶液(20 g/L) JIS K 8550に規定する硝酸銀2 gをはかりとり,水を加えて溶かし,更に水
を加えて100 mLにしたもの。褐色ガラス製瓶に保存する。
3) 塩化物標準液(Cl : 0.01 mg/mL) JIS K 8001:2017のJA.4(標準液)による。
b) 濁りの程度の適合限度標準 濁りの程度の適合限度標準は,“澄明”を用いる。
澄明の程度の限度標準の調製は,塩化物標準液(Cl : 0.01 mg/mL)0.2 mLを共通すり合わせ平底試
験管[c)参照]にとり,水10 mL,硝酸(1+2)1 mL及び硝酸銀溶液(20 g/L)1 mLを加え,更に水
を加えて20 mLとし,振り混ぜてから15分間放置する。
c) 器具 主な器具は,次のとおりとする。
· 共通すり合わせ平底試験管 容量50 mL,直径約24 mmで,目盛のあるもの。
d) 操作 操作は,次による。
なお,有害な臭素蒸気などが発生するので,排気に注意する。
1) 試料溶液の調製は,試料1.0 g(約0.3 mL)を共通すり合わせ平底試験管にはかりとり,水40 mLを
加えて溶かす。
2) 直後に,試料溶液の濁りの程度をb)と比較する。また,ごみ,浮遊物などの異物の有無を共通すり
合わせ平底試験管の上方又は側方から観察する。
e) 判定 試料溶液の濁りが,b)の濁りより濃くなく,ごみ,浮遊物などの異物をほとんど認めないとき,
“水溶状 : 試験適合(規格値)”とする。

7.4 不揮発物

  不揮発物の試験方法は,JIS K 0067:1992の4.3.1 (1)(第1法 水浴上で加熱蒸発する方法)による。こ
の場合,試料20 gを用い,白金製の蒸発皿を用いてはならない。残分は,7.8の試験に用いる。

7.5 塩素(Cl)

  塩素(Cl)の試験方法は,次による。
a) 試験用溶液類 試験用溶液類は,次による。
1) 臭化カリウム溶液(1 g/L) JIS K 8506に規定する臭化カリウム1.0 gをはかりとり,水を加えて
溶かし,更に水を加えて1 000 mLにしたもの。
2) 硝酸銀溶液(20 g/L) 7.3 a) 2)による。

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3) ペルオキソ二硫酸カリウム溶液(10 g/L) JIS K 8253に規定するペルオキソ二硫酸カリウム1.0 g
をはかりとり,水を加えて溶かし,更に水を加えて100 mLにしたもの。
4) 硫酸(1+5) 水の体積5を冷却し,かき混ぜながら,JIS K 8951に規定する硫酸の体積1を徐々
に加える。
5) 塩化物標準液(Cl : 1 mg/mL) JIS K 8001:2017のJA.4(標準液)による。
b) 器具及び装置 主な器具及び装置は,次による。
1) 共通すり合わせ平底試験管 7.3 c)による。
2) 水浴 沸騰水浴として使用することができ,蒸発皿,ビーカーなどを載せられるもの。
c) 操作 操作は,次による。
なお,有害な臭素蒸気などが発生するので,排気に注意する。
1) 試料溶液の調製は,コニカルビーカー300 mLなどに水35 mL,硫酸(1+5)0.5 mL及び臭化カリウ
ム溶液(1 g/L)5 mLを加えて振り混ぜる。これに試料3.0 g(約1 mL)をはかりとって加え,沸騰
水浴上で無色になるまで加熱する。ペルオキソ二硫酸カリウム溶液(10 g/L)2.5 mLを加え,器壁
を少量の水で洗い,水浴上で15分間加熱する。冷却後,水を加えて全量を100 mLとし,その1 mL
をとり,水を加えて20 mLとする(試料量0.03 g)。
2) 比較溶液の調製は,コニカルビーカー300 mLなどに水35 mL,硫酸(1+5)0.5 mL及び臭化カリウ
ム溶液(1 g/L)5 mLを加えて振り混ぜる。これに塩化物標準液(Cl : 1 mg/mL)1.5 mLを加え,水
浴上で約半量となるまで加熱する。ペルオキソ二硫酸カリウム溶液(10 g/L)2.5 mLを加え,器壁
を少量の水で洗い,水浴上で15分間加熱する。冷却後,水を加えて全量を100 mLとし,その1 mL
をとり,水を加えて20 mLとする。
3) 試料溶液及び比較溶液に,硝酸銀溶液(20 g/L)1 mLを加えて振り混ぜた後,15分間放置する。
4) 黒の背景を用いて,試料溶液及び比較溶液から得られたそれぞれの液を,共通すり合わせ平底試験
管の上方又は側方から観察して,濁りを比較する。
d) 判定 試料溶液から得られた液の濁りが,比較溶液から得られた液の白濁より濃くないとき,“塩素
(Cl) : 質量分率0.05 %以下(規格値)”とする。

7.6 よう素(I)

  よう素(I)の試験方法は,次による。
a) 試験用溶液類 試験用溶液類は,次による。
1) 塩化カリウム溶液(100 g/L) JIS K 8121に規定する塩化カリウム10 gをはかりとり,水を加えて
溶かし,更に水を加えて100 mLにしたもの。
2) よう化カリウム溶液(100 g/L) JIS K 8913に規定するよう化カリウム10 gをはかりとり,水を加
えて溶かし,更に水を加えて100 mLにしたもの。使用時に調製する。
3) 硫酸(1+5) 7.5 a) 4)による。
4) よう化物標準液(I : 0.01 mg/mL) JIS K 8001:2017のJA.4(標準液)による。
b) 器具 主な器具は,次による。
· 沸騰石 ふっ素樹脂製,ガラス製又は磁製で,大きさが2 mm10 mmのもの。
c) 操作 操作は,次による。
なお,有害な臭素蒸気などが発生するので,排気に注意する。
1) 試料溶液の調製は,コニカルビーカー300 mLなどに水50 mL及び塩化カリウム溶液(100 g/L)1 mL

――――― [JIS K 8529 pdf 7] ―――――

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をとり,試料10.5 g(約3.5 mL)をはかりとって加える。
2) 比較溶液の調製は,コニカルビーカー300 mLなどに水50 mL及び塩化カリウム溶液(100 g/L)1 mL
をとり,試料0.5 g(約0.16 mL)をはかりとって加え,よう化物標準液(I : 0.01 mg/mL)10 mLを
加える。
3) 試料溶液,比較溶液それぞれに沸騰石を入れ熱板(ホットプレート)上で無色になるまで穏やかに
煮沸する(液量が50 mLを保つように時々水を加える。)。冷却後,よう化カリウム溶液(100 g/L)
5 mL及び硫酸(1+5)5 mLを加える。
4) 白の背景を用いて,試料溶液及び比較溶液から得られたそれぞれの液をコニカルビーカーなどの側
方から観察し,黄を比較する。
d) 判定 試料溶液から得られた液の色が,比較溶液の黄より濃くないとき,“よう素(I) : 質量分率0.001 %
以下(規格値)”とする。

7.7 硫酸塩(SO4)

  硫酸塩(SO4)の試験方法は,次による。
a) 試薬及び試験用溶液類 試薬及び試験用溶液類は,次による。
1) エタノール(95) JIS K 8102に規定するもの。
2) 塩酸 JIS K 8180に規定する塩酸(特級)のもの。
3) 硝酸 JIS K 8541に規定する硝酸(質量分率60 %61 %,特級)のもの。
4) 塩化バリウム溶液(100 g/L) JIS K 8155に規定する塩化バリウム二水和物11.7 gをはかりとり,
水を加えて溶かし,更に水を加えて100 mLにしたもの。
5) 塩酸(2+1) JIS K 8180に規定する塩酸(特級)の体積2と水の体積1とを混合したもの。
6) 硫酸塩標準液(SO4 : 0.01 mg/mL) JIS K 8001:2017のJA.4(標準液)による。
b) 器具及び装置 主な器具及び装置は,次による。
1) 共通すり合わせ平底試験管 7.3 c)による。
2) 水浴 7.5 b) 2)による。
c) 操作 操作は,次による。
なお,有害な臭素蒸気などが発生するので,排気に注意する。
1) 試料溶液の調製は,試料1.0 g(約0.32 mL)をビーカー10 mLなどにはかりとり,硝酸1 mLを加え
30分間放置後,沸騰水浴上で蒸発乾固する。塩酸2滴を加え,沸騰水浴上で蒸発乾固する。冷却後,
塩酸(2+1)0.3 mLを加えて溶かし,少量の水で共通すり合わせ平底試験管に移し,水を加えて25
mLにする。
2) 比較溶液の調製は,ビーカー10 mLなどに硝酸1 mLに塩酸2滴を加え沸騰水浴上で蒸発乾固する。
冷却後,塩酸(2+1)0.3 mLを加え,少量の水で共通すり合わせ平底試験管に移し,硫酸塩標準液
(SO4 : 0.01 mg/mL)5.0 mL及び水を加えて25 mLにする。
3) 試料溶液及び比較溶液に,エタノール(95)3 mL及び塩化バリウム溶液(100 g/L)2 mLを加えて
振り混ぜた後,1時間放置する。
4) 黒の背景を用いて,試料溶液及び比較溶液から得られたそれぞれの液を共通すり合わせ平底試験管
の上方又は側方から観察して,濁りを比較する。
d) 判定 試料溶液から得られた液の濁りが,比較溶液から得られた液の白濁より濃くないとき,“硫酸塩
(SO4) : 質量分率0.005 %以下(規格値)”とする。

――――― [JIS K 8529 pdf 8] ―――――

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7.8 鉛(Pb),ニッケル(Ni)及び鉄(Fe)

  鉛(Pb),ニッケル(Ni)及び鉄(Fe)の試験方法は,次による。
a) 試験用溶液類 試験用溶液類は,次による。
1) 塩酸(2+1) 7.7 a) 5)による。
2) 鉛標準液(Pb : 0.01 mg/mL) JIS K 8001:2017のJA.4(標準液)による。
3) ニッケル標準液(Ni : 0.01 mg/mL) JIS K 8001:2017のJA.4(標準液)による。
4) 鉄標準液(Fe : 0.01 mg/mL) JIS K 8001:2017のJA.4(標準液)による。
b) 装置 主な装置は,次による。
· フレーム原子吸光分析装置 装置の構成は,JIS K 0121:2006に規定するもの。
c) 分析種の測定波長 分析種の測定波長の例を表2に示す。
表2−分析種の測定波長の例
単位 nm
分析種 測定波長
鉛(Pb) 283.3
ニッケル(Ni) 232.0
鉄(Fe) 248.3
d) 操作 操作は,次による。
1) 試料溶液の調製は,7.4の残分(試料量20 g)に塩酸(2+1)1 mL及び水5 mLを加えて加温し,全
量フラスコ50 mLに少量の水で移し,更に水を標線まで加えて混合する(X液)。
2) 比較溶液の調製は,全量フラスコ50 mLに鉛標準液(Pb : 0.01 mg/mL)4.0 mL,ニッケル標準液(Ni :
0.01 mg/mL)10 mL,鉄標準液(Fe : 0.01 mg/mL)4.0 mLを正確にとり,塩酸(2+1)1 mL及び水
を標線まで加えて混合する(Y液)。
3) フレーム原子吸光分析装置を用いて,Y液をアセチレン−空気フレーム中に噴霧し,表2に示す測
定波長付近で吸光度が最大となる波長を設定する。X液及びY液をそれぞれアセチレン−空気フレ
ーム中に噴霧し,分析種の吸光度を測定し,X液の指示値及びY液の指示値を読み取る。
4) 測定結果は,X液の指示値とY液の指示値とを比較する。
e) 判定 X液の指示値がY液の指示値より大きくないとき,“鉛(Pb) : 質量分率2 ppm以下(規格値),
ニッケル(Ni) : 質量分率5 ppm以下(規格値),鉄(Fe) : 質量分率2 ppm以下(規格値)”とする。
注記 分析種の含有率(質量分率 ppm)は,次の式によって,おおよその値を求めることが可能で
ある。
n
Cn1
Bm 2
106
2 1 000
ここで, B : 分析種の含有率(質量分率 ppm)
C : 用いた標準液中の分析種の質量(mg)
m2 : はかりとった試料の質量(g)
n1 : X液の指示値
n2 : Y液の指示値

――――― [JIS K 8529 pdf 9] ―――――

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7.9 有機性物質

  有機性物質の試験方法は,次による。
a) 試験用溶液類 試験用溶液類は,次による。
· 水酸化ナトリウム溶液(80 g/L) JIS K 8576に規定する水酸化ナトリウム8.3 gをはかりとり,水
を加えて溶かし,更に水を加えて100 mLにしたもの。ポリエチレンなどの樹脂製瓶に保存する。
b) 器具 主な器具は,次による。
· 共通すり合わせ平底試験管 7.3 c)による。
c) 操作 操作は,次による。
1) 試料溶液の調製は,試料3 g(約1 mL)を共通すり合わせ平底試験管にはかりとり,水酸化ナトリ
ウム溶液(80 g/L)30 mLを加え振り混ぜて溶かす。密栓して1時間放置する。
2) 白の背景を用いて,試料溶液を,共通すり合わせ平底試験管の上方又は側方から観察する。
d) 判定 試料溶液に油滴又は皮膜が生じないとき,“有機性物質 : 試験適合(規格値)”とする。

8 容器

  容器は,遮光した気密容器とする。

9 表示

  容器には,次の事項を表示する。
a) この規格の番号
b) 名称“臭素”及び“試薬”の文字
c) 種類
d) 化学式及び式量
e) 純度
f) 内容量
g) 製造番号
h) 製造年月又はその略号
i) 製造業者名又はその略号

――――― [JIS K 8529 pdf 10] ―――――

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JIS K 8529:2022の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 6353-3:1987(MOD)

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