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K 8876 : 2018
表2−分析種の測定波長の例
分析種 測定波長 nm
銅(Cu) 324.8
鉄(Fe) 248.3
d) 操作 操作は,有害な硝酸が発生するため,排気に注意して,次のとおり行う。
1) 試料溶液の調製は,試料1.0 gをビーカー100 mLなどにはかりとり,硝酸(1+1)20 mLを徐々に
加え,加熱して溶かし,冷却後,全量フラスコ100 mLに水で移し入れ,水を標線まで加えて混合
する(X液)。
2) 比較溶液の調製は,試料1.0 gをビーカー100 mLなどにはかりとり,硝酸(1+1)20 mLを徐々に
加え,加熱して溶かし,冷却後,全量フラスコ100 mLに水で移し入れ,銅標準液(Cu : 0.01 mg/mL)
10 mL及び鉄標準液(Fe : 0.01 mg/mL)30 mLを加え,水を標線まで加えて混合する(Y液)。
3) フレーム原子吸光分析装置を用いて,Y液を空気−アセチレンフレーム中に噴霧し,表2に示す測
定波長付近で吸光度が最大となる波長を設定する。X液及びY液をそれぞれ空気−アセチレンフレ
ーム中に噴霧し,分析種の吸光度を測定し,X液の指示値n1及びY液の指示値n2を読み取る。
4) 測定結果は,X液の指示値n1をY液の指示値からX液の指示値を引いたn2−n1と比較する。
e) 判定 d)によって操作し,n1がn2−n1より大きくないとき,“銅(Cu) : 質量分率0.01 %以下(規格値),
鉄(Fe) : 質量分率0.03 %以下(規格値)”とする。
注記 分析種の含有率(質量分率 %)は,次の式によっておおよその参考値を求めることができる。
n1
B
n2 n1
A 100
1 000
ここに, A : 分析種の含有率(質量分率 %)
B : 用いた標準液中の分析種の質量(mg)
m : はかりとった試料の質量(g)
6.4 アルミニウム(Al)
アルミニウム(Al)の試験方法は,次による。
a) 試薬及び試験用溶液類 試薬及び試験用溶液類は,次のものを用いる。
1) アンモニア水 JIS K 8085に規定するもの。
2) 塩酸 JIS K 8180に規定する特級のもの。
3) 温塩酸(2+1) JIS K 8180に規定する塩酸(特級)の体積2と水の体積1とを混合し,40 ℃60 ℃
に加熱したもの。
4) 硝酸(1+1) 6.2 a) 1)による。
5) 硫酸(1+1) 水の体積1を冷却してかき混ぜながら,JIS K 8951に規定する硫酸の体積1を徐々に
加えたもの。
6) フェノールフタレイン溶液 JIS K 8799に規定するフェノールフタレイン1.0 gをはかりとり,JIS
K 8102に規定するエタノール(95)90 mLを加えて溶かし,水を加えて100 mLにしたもの。
7) アルミニウム標準液(Al : 1 mg/mL) JIS K 8001のJA.4(標準液)による。
なお,アルミニウム標準液(Al : 1 mg/mL)を調製する場合は,JIS K 8255に規定する硫酸カリ
ウムアルミニウム・12水17.6 gを全量フラスコ1 000 mLにはかりとり,塩酸(2+1)15 mL及び水
――――― [JIS K 8876 pdf 6] ―――――
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K 8876 : 2018
を加えて溶かし,水を標線まで加えて混合する。ポリエチレン製瓶などに保存する。
b) 器具及び装置 主な器具及び装置は,次による。
1) ろ紙 JIS P 3801に規定する5種Cのもの。
2) 水浴 沸騰水浴として使用することができ,蒸発皿,ビーカーなどを載せられるもの。
3) フレーム原子吸光分析装置 6.3 b)による。
c) アルミニウム(Al)の測定波長 アルミニウム(Al)の測定波長の例を表3に示す。
表3−アルミニウム(Al)の測定波長の例
分析種 測定波長 nm
アルミニウム(Al) 309.3
d) 操作 操作は,有害な硝酸が発生するので,排気に注意して,次のとおり行う。
1) 試料溶液の調製は,試料2.0 gをビーカー200 mLなどにはかりとる。硝酸(1+1)40 mLを徐々に
加えた後,塩酸4 mLを加え,加熱して溶かす。硫酸(1+1)20 mLを加え,熱板(ホットプレー
ト)上で加熱し,濃い白煙が生じ始めてから更に10分間加熱する。放冷後,熱水60 mLを加え,
加熱して溶かし,ろ紙でろ過し,温水20 mLずつで3回洗う[ろ紙は保存して6.5の試験にも用い
る。]。ろ液と洗液とをビーカー200 mLなどにとり,フェノールフタレイン溶液2滴を加え,液の色
がうすい赤になるまでアンモニア水を加え,沸騰水浴上でアンモニアの臭いがほとんどなくなるま
で加熱する。ろ紙を用いてろ過し,温水20 mLで洗い,ろ液及び洗液は捨てる。ろ紙に温塩酸(2
+1)5 mLを加え,沈殿を溶かし,温水5 mLずつで2回洗う。ろ液と洗液とを合わせ,水を加え
て20 mLにする(X液)。
2) 比較溶液の調製は,試料2.0 gをビーカー200 mLなどにはかりとり,アルミニウム標準液(Al : 1
mg/mL)0.40 mLを加える。硝酸(1+1)40 mLを徐々に加えた後,塩酸4 mLを加え,加熱して溶
かす。硫酸(1+1)20 mLを加え,熱板(ホットプレート)上で加熱し,濃い白煙が生じ始めてか
ら更に10分間加熱する。放冷後,熱水60 mLを加え,加熱して溶かし,ろ紙でろ過し,温水20 mL
ずつで3回洗う。ろ液と洗液とをビーカー200 mLなどにとり,フェノールフタレイン溶液2滴を加
え,液の色がうすい赤になるまでアンモニア水を加え,沸騰水浴上でアンモニアの臭いがほとんど
なくなるまで加熱する。ろ紙を用いてろ過し,温水20 mLで洗い,ろ液及び洗液は捨てる。ろ紙に
温塩酸(2+1)5 mLを加え,沈殿を溶かし,温水5 mLずつで2回洗う。ろ液と洗液とを合わせ,
水を加えて20 mLにする(Y液)。
3) フレーム原子吸光分析装置を用いて,Y液をアセチレン−一酸化二窒素フレーム中に噴霧し,表3
に示す測定波長付近で吸光度が最大となる波長を設定する。X液及びY液をそれぞれアセチレン−
一酸化二窒素フレーム中に噴霧し,アルミニウムの吸光度を測定し,X液の指示値n1及びY液の指
示値n2を読み取る。
4) 測定結果は,X液の指示値n1をY液の指示値からX液の指示値を引いたn2−n1と比較する。
e) 判定 d)によって操作し,n1がn2−n1より大きくないとき,“アルミニウム(Al) : 質量分率0.02 %以
下(規格値)”とする。
注記 アルミニウム(Al)の含有率(質量分率 %)は,6.3 e)の注記によって求めることができる。
――――― [JIS K 8876 pdf 7] ―――――
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K 8876 : 2018
6.5 けい素(Si)
けい素(Si)の試験方法は,次による。
a) 試薬及び試験用溶液類 試薬及び試験用溶液類は,次のものを用いる。
1) ふっ化水素酸 JIS K 8819に規定するもの。
2) 硫酸(1+1) 6.4 a) 5)による。
b) 器具及び装置 主な器具及び装置は,次による。
1) ろ紙 6.4 b) 1)による。
2) 白金るつぼ JIS H 6201に規定するもの。
3) 電気炉 650 ℃±50 ℃に調節できるもの。
c) 操作 操作は,有害なふっ化水素が発生するので,排気に注意して,次のとおり行う。
1) 6.4 d) 1)で保存したろ紙(試料量2.0 g)を白金るつぼに入れ,熱板(ホットプレート)上で,徐々
に加熱して炭化する。
2) 白金るつぼを電気炉に移し,650 ℃±50 ℃で強熱する。
3) 放冷後,質量を0.1 mgの桁まではかる(a g)。
4) 硫酸(1+1)0.5 mL及びふっ化水素酸5 mLを加え,熱板(ホットプレート)上で蒸発乾固する。
5) るつぼを電気炉に移し,650 ℃±50 ℃で強熱する。
6) 放冷後,質量を0.1 mgの桁まではかる(b g)。
d) 計算 けい素(Si)の含有率(質量分率 %)は,次の式によって求めることができる。
a b .0467 4
A 100
m
ここに, A : けい素(Si)の含有率(質量分率 %)
m : はかりとった試料の質量(g)
a : 強熱後の白金るつぼの質量(g)
b : 2度目の強熱後の白金るつぼの質量(g)
0.467 4 : 減量分のSiO2をSiに換算する係数
7 容器
容器は,気密容器とする。
8 表示
容器には,次の事項を表示する。
a) 日本工業規格(日本産業規格)番号
b) 名称“マグネシウム粉末”及び“試薬”の文字
c) 種類
d) 元素記号及び原子量
e) 純度
f) 内容量
g) 製造番号
h) 製造業者名又はその略号
JIS K 8876:2018の国際規格 ICS 分類一覧
JIS K 8876:2018の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISH6201:1986
- 化学分析用白金るつぼ
- JISK0050:2019
- 化学分析方法通則
- JISK0121:2006
- 原子吸光分析通則
- JISK8001:2017
- 試薬試験方法通則
- JISK8085:2006
- アンモニア水(試薬)
- JISK8085:2021
- アンモニア水(試薬)
- JISK8102:2012
- エタノール(95)(試薬)
- JISK8107:2017
- エチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム二水和物(試薬)
- JISK8116:2006
- 塩化アンモニウム(試薬)
- JISK8150:2006
- 塩化ナトリウム(試薬)
- JISK8180:2015
- 塩酸(試薬)
- JISK8180:2021
- 塩酸(試薬)
- JISK8201:2006
- 塩化ヒドロキシルアンモニウム(試薬)
- JISK8255:2010
- 硫酸カリウムアルミニウム・12水(試薬)
- JISK8541:2015
- 硝酸(試薬)
- JISK8541:2021
- 硝酸(試薬)
- JISK8736:2018
- エリオクロムブラックT(試薬)
- JISK8799:2020
- フェノールフタレイン(試薬)
- JISK8819:2017
- ふっ化水素酸(試薬)
- JISK8891:2006
- メタノール(試薬)
- JISK8951:2006
- 硫酸(試薬)
- JISK8982:2008
- 硫酸アンモニウム鉄(III)・12水(試薬)
- JISK8983:2016
- 硫酸銅(II)五水和物(試薬)
- JISP3801:1995
- ろ紙(化学分析用)