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K 9798 : 2006
6.1.1.2 状態調節 試験前に試験片を23℃±2℃で60分間以上状態調節する。
6.1.2 ビカット軟化温度試験 管の外層及び内層材料のビカット軟化温度試験は,同一材料で成形した管
又は板から試験片を作製し,ISO 2507-1及びISO 2507-2によって行う。ただし,試験片は,供試体から長
さ1050 mm,幅10 mm以上の試験片を切り取り,厚さが6 mmを超える場合は,外側を切削し,約3 mm
に仕上げる。
6.1.3 耐圧試験 管の耐圧試験は,供試管から長さ1 000 mm 以上を切り取った試験片に,常温の水で0.35
MPaの水圧を加え,そのまま1分間保持し,目視によって調べる。
6.1.4 偏平試験 管の偏平試験は,供試管から長さ50 mm の環状試験片を切り取り,23 ℃±2 ℃で60
分間以上状態調節後,これを2枚の平板管に挟み,管軸に直角の方向に10 mm /min±2 mm /minの速さで,
管の外径が1/2になるまで圧縮し,割れ及びひびの有無を目視によって調べる。
なお,試験温度は23 ℃±2 ℃とする。
6.1.5 管体曲げ強さ試験 管の管体曲げ強さ試験装置の一例を,図1に示す。
供試管から切り取った長さ約1 200 mmの試験片を,23 ℃±2 ℃で60分間以上状態調節後,水平な支持
台に間隔1 000 mmで載せ,試験片の中央上部を管軸に直角の方向に10 mm /min±2 mm /minの速さで,表
3の変位量まで試験片を圧し,そのときの力を調べる。
変位量は,水平な支持点から管最下点までの垂直距離とする。
なお,試験温度は23 ℃±2 ℃とする。
力の作用点及び支持点の形状
図 1 管体曲げ強さ試験装置の一例
6.2 発泡倍率試験
管の中間層の発泡倍率mは,次のa)又はb)に示す方法によって求める。
a) 供試管から長さ約200 mmの試験片を切り取り,質量をはかるとともに寸法測定によって内外層及び
中間層の体積を求め,式(1)によって発泡倍率を算出する。
Vc c
m (1)
W Vo Vi oi
ここに, m : 発泡倍率
W : 試験片の質量(g)
Vo : 試験片の外層の体積(cm3)
Vi : 試験片の内層の体積(cm3)
Vc : 試験片の中間層の体積(cm3)
――――― [JIS K 9798 pdf 6] ―――――
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γoi : 内層及び外層の密度(g/cm3)
γc : 中間層の未発泡時の密度(g/cm3)
なお,γoi及びγcの値として1.43 g/cm3を用いてもよい。
b) 供試管から内層及び外層を取り除いた中間層だけを長さ約50 mm程度の板状に切り取って試験片とし,
JIS K 7112によって,この試験片の見掛け密度を小数点以下2けたまで求め,式(2)によって発泡倍率
を算出する。
m 最 (2)
ここに, m : 発泡倍率
γ : 中間層の見掛け密度(g/cm3)
γc : 中間層の未発泡時の密度(g/cm3)
なお,γcの値として1.43 g/cm3を用いてもよい。
6.3 外観及び形状
管の外観及び形状は,目視によって調べる。
6.4 寸法
管の寸法は,JIS B 7502に規定するマイクロメータ,JIS B 7507に規定するノギス,又はこれ
らと同等以上の精度をもつものを用いて測定する。
なお,内層及び外層の厚さは,目盛付きマイクロスコープ(拡大鏡)を用いて測定する。
6.5 試験結果の数値の表し方
6.1.1,6.1.2,6.1.5及び6.2の測定結果は,規定数値の1けた下の位まで
求め,JIS Z 8401によって規定の数値に丸める。
7. 検査
管の検査は,形式検査と受渡検査とに区分し,6.によって試験したとき,4.,5.及び8.に適合し
なければならない。
なお,検査時の試料の採取方法は,受渡当事者間の協定による。
a) 形式検査 形式検査は,次の項目について行う。
1) 外観
2) 形状
3) 寸法
4) 引張降伏強さ
5) ビカット軟化温度
6) 発泡倍率
7) 耐圧性
8) 偏平性
9) 管体曲げ強さ
b) 受渡検査 受渡検査は,受渡当事者間の協定によって,次の項目の中から選択することができる。
1) 外観
2) 形状
3) 寸法
4) 偏平性
8. 表示
8.1 管の色
管の内外層の色は,灰青色とする。ただし,受渡当事者間の協定によって他の色を用いて
もよい。
8.2 管の表示
管の外側には,容易に消えない方法で,次の事項を表示しなければならない。
――――― [JIS K 9798 pdf 7] ―――――
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a) 種類又は記号
b) 呼び径
c) 製造年月又はその略号
d) 製造業者名又はその略号
9. 取扱い上の注意事項
次の使用上の注意事項を,取扱説明書などに記入することが望ましい。
a) 管を屋外で保管する場合は,直射日光を避け,熱気のこもらない方法でシート掛けをするなどの対策
を行う。
b) 管には直接ねじを切ってはならない。
c) 管には,ある種の有機化合物,例えば,アセトン,シンナー,クレオソート,殺虫剤,白アリ駆除剤
など,管の材質に悪影響を及ぼす物質を吹き付けたり,塗ったりしてはならない。また,軟質塩化ビ
ニル製品,可塑剤を含む止水滑剤など可塑剤入り製品と管とが接触すると,可塑剤の移行によって管
が破損する場合があるので避けなければならない。
d) 温度変化などによる伸縮に対応するため,必要に応じて適切な場所に,伸縮性のある継手を設置する
などの対策を講じなければならない。
e) 使用する継手は,JIS K 6739 に規定されたもの,又は内面に管と段差が生じない構造の硬質塩化ビニ
ル管継手を使用する。
f) 接着剤は,必ず,清掃した管と継手との接合面の両面に薄く均一に塗布して,速やかに接合し,規定
の時間,挿入力を保持したうえで接合後は,はみ出した接着剤をふき取る。冬季の施工に当たっては,
管内に充満する接着剤の溶媒蒸気を追い出すために,換気などの対策を行う。
なお,接着剤は,継手の種類に応じた適正なものを使用しなければならない。
付図 1 管の構造
――――― [JIS K 9798 pdf 8] ―――――
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付表 1 管の寸法
単位 mm
RF-VP
種類
外径 全体厚さ 内層・外層厚さ 参考
区分
最大・
基準 平均外径 概略 質量
最小外径 最小 許容差 最小
呼び径 寸法 の許容差 内径 (kg/m)
の許容差
40 48.0 ±0.3 ±0.2 3.6 +0.8 0.3 40 0.455
50 60.0 ±0.4 ±0.2 4.1 +0.8 0.3 51 0.636
65 76.0 ±0.5 ±0.3 4.1 +0.8 0.3 67 0.819
75 89.0 ±0.5 ±0.3 5.5 +0.8 0.4 77 1.251
100 114.0 ±0.6 ±0.4 6.6 +1.0 0.5 100 1.945
125 140.0 ±0.8 ±0.5 7.0 +1.0 0.6 125 2.589
150 165.0 ±1.0 ±0.5 8.9 +1.4 0.7 146 3.840
備考1. 最大・最小外径の許容差とは,任意断面における外径の測定値の最大値及び最小値(最大・最小外
径)と,基準寸法との差をいう。
2. 平均外径の許容差とは,任意断面における相互に等間隔な二方向の外径の測定値の平均値(平均外
径)と基準寸法との差をいう。
3. 内層・外層厚さとは,管の任意断面における相互に等間隔な4か所の測定値の平均値をいう。
4. 表中の1 m当たりの質量は,中心外径・中心厚さ・最小内外層厚さにおいて,内外層の密度を1.43
g/cm3,中間層の密度を0.72 g/cm3で計算した参考値である。
5. 管の長さは,受渡当事者間の協定による。
JIS K 9798:2006の国際規格 ICS 分類一覧
- 83 : ゴム及びプラスチック工業 > 83.080 : プラスチック > 83.080.20 : 熱可塑性材料
JIS K 9798:2006の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB7502:2016
- マイクロメータ
- JISB7507:2016
- ノギス
- JISK6739:2016
- 排水用硬質ポリ塩化ビニル管継手
- JISK6815-1:2002
- 熱可塑性プラスチック管―引張特性の求め方―第1部:一般試験方法
- JISK6815-2:2002
- 熱可塑性プラスチック管―引張特性の求め方―第2部:硬質塩化ビニル(PVC-U)管,耐熱性硬質塩化ビニル(PVC-C)管及び耐衝撃性硬質塩化ビニル(PVC-HI)管
- JISK6900:1994
- プラスチック―用語
- JISK7112:1999
- プラスチック―非発泡プラスチックの密度及び比重の測定方法
- JISZ8401:2019
- 数値の丸め方
- JISZ8703:1983
- 試験場所の標準状態