この規格ページの目次
- 5.5.4 各インクリメントの調製及び測定
- 6 サンプリング方法
- 6.1 質量基準サンプリング
- 6.1.1 インクリメント質量
- 6.1.2 品位変動
- 6.1.3 一次インクリメント個数
- 6.1.4 採取間隔
- 6.1.5 インクリメントの採取方法
- 6.2 時間基準サンプリング
- 6.2.1 インクリメント質量
- 6.2.2 品位変動
- 6.2.3 一次インクリメント個数
- 6.2.4 採取間隔
- 6.2.5 インクリメントの採取方法
- 6.3 固定質量間隔又は固定時間間隔内での層別ランダムサンプリング
- 6.3.1 一般事項
- 6.3.2 固定質量間隔
- 6.3.3 固定時間間隔
- 7 鉱石流からの試料採取
- 7.1 一般事項
- 7.2 運転の安全
- 7.3 サンプリング装置の堅ろう性
- 7.4 サンプリングシステムの機能
- 7.5 一次サンプラ
- 7.5.1 設置場所
- 7.5.2 一次サンプラの形式
- JIS M 8702:2019の引用国際規格 ISO 一覧
- JIS M 8702:2019の国際規格 ICS 分類一覧
- JIS M 8702:2019の関連規格と引用規格一覧
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M 8702 : 2019
2 2
2 2 P+( M / n2 )
SPM= S + (10)
n3
ここに, 小口試料から試験試料を調製する調製標準偏差
さらに,上記n3個の小口試料を別々に調製し,適切な段階(例えば,10 mm以下)でまとめて大口試料
を作り,この大口試料についてn2回測定した場合,総合標準偏差は式(11)による。
2 2
2 2 P1 2 M
SPM= S+ + P2+ (11)
n3 n2
ここに, 大口試料に集める前の各小口試料の調製標準偏差
大口試料から試験試料を調製する調製標準偏差
5.5.4 各インクリメントの調製及び測定
インクリメントごとにn2回測定した場合,総合標準偏差は式(12)による。
2 2
2 2 P+( M / n2 )
SPM= S+ (12)
n1
ここに, インクリメントから試験試料を調製する調製標準偏差
n1 : 一次インクリメント個数
さらに,全てのインクリメントを別々に調製し,適切な段階(例えば,10 mm以下)でインクリメント
をまとめて大口試料を作り,この大口試料についてn2回測定した場合,総合標準偏差は式(13)による。
2 2
2 2 P1 2 M
SPM= S + + P2+ (13)
n1 n2
ここに, 大口試料に集める前の各インクリメントの調製標準偏差
大口試料から試験試料を調製する調製標準偏差
注記 各試料調製段階は,それぞれ独自の変動があるので,全変動は各段階の変動より大きくなる。
これらの試料調製段階でより多量の試料を採ることが望ましく,これに伴うコストの増加は,
通常,あまり大きくならない。このことは,試料調製計画を最も効果的にしようとするときに
考慮する必要がある。
6 サンプリング方法
6.1 質量基準サンプリング
6.1.1 インクリメント質量
インクリメントは,“ほぼ一定の質量”で採取しなければならない。すなわち,インクリメントの質量は,
変動係数(CV)で20 %未満でなければならない。変動係数は,インクリメントの質量の平均値(m)に
対する標準偏差( 愀 の比と定義され,式(14)によって百分率で表す。
100 mass
CV= (14)
m
注記 変動係数には,相対標準偏差(RSD)を使用することがある。
例えば,インクリメントの平均質量が100 kgであるときは,インクリメントの95 %が60 kg140 kgの
間で変化し,平均が100 kgでなければならない。
したがって,試料の採取方法又は採取した試料を計量し,縮分する方法のいずれかによって,インクリ
メントの質量がほぼ一定になるような対策を講じなければならない。
――――― [JIS M 8702 pdf 16] ―――――
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M 8702 : 2019
一定質量のインクリメントを得るために,次の手段の一つ以上をとらなければならない。
a) ベルト上の鉱石流量に比例してインクリメントごとにカッタ速度を変更することが可能な,可変速カ
ッタの採用。
b) 鉱石流量の変動を低減するための,サンプリング場所に至るまでのコンベヤベルト上の鉱石流量の制
御。
c) 一定でない質量のインクリメントを捨て,直ちに一次サンプラを再起動させる装置の設置。
インクリメントの質量のばらつきが変動係数で20 %以上の場合には,インクリメントごとに縮分して
(縮分基準に基づく),品質特性を測定しなければならない。代わりに,各インクリメントを縮分の適切な
段階でほぼ一定質量に縮分し,これらを集めて小口試料又は大口試料にまとめてもよい(10.2.2.1参照)。
6.1.2 品位変動
品位変動は,JIS M 8707に従って実験によって求めるのがよい。
6.1.3 一次インクリメント個数
一次インクリメント個数は,5.4.1による。
6.1.4 採取間隔
インクリメントの採取質量間隔[ t)]は,式(15)による。
mL
m≦ (15)
n1
ここに, mL : ロットの質量(t)
n1 : 5.4.1の一次インクリメント個数
すなわち,インクリメントの採取質量間隔( は,少なくとも5.4.1の一次インクリメントの最小必
要個数を確保するため,式(15)の右辺による計算値以下でなければならない。
6.1.5 インクリメントの採取方法
各インクリメントは,鉱石の全流幅を採取するために,サンプラによって1度に1動作,又は1サイク
ルで採取する。鉱石粒子の粉化をできるだけ少なくして,粒度分布の偏りを最小にするために,インクリ
メントの自由落下距離をできる限り小さくしなければならない。
注記1 1サイクルには,鉱石の流れを切る往復採取を含む。
注記2 停止ベルトサンプリングで,鉱石の流れの全流幅を採取することもできる。
最初のインクリメントの採取時期は,荷役開始後の最初の採取質量間隔内で,ランダムに決めた質量を
荷役した時点とする。
それ以降は,ロットの荷役が終わるまで,6.1.4で決めた一定質量間隔でインクリメントを採取する。
試料の質量が,試験(粒度試験,物理試験など)に必要な質量より少ないときは,採取するインクリメ
ント個数及び/又は質量を増やさなければならない。
カッタは次の2種類とし,いずれも一次サンプラとして用いてもよい。
a) ロットの荷役期間中,採取速度が一定の定速カッタ。
b) 試料採取時のカッタ速度は一定であるが,コンベヤベルト上の鉱石流量に従ってインクリメントごと
に,その速度を調節可能な可変速カッタ。
サンプリングは,荷役設備にできるだけ近い場所,できれば計量地点の直前又は直後で行う。
――――― [JIS M 8702 pdf 17] ―――――
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6.2 時間基準サンプリング
6.2.1 インクリメント質量
インクリメントの質量は,試料採取時の鉱石流量に比例しなければならない。
試験試料を各インクリメント又は小口試料から調製するときは,ロットの品質特性の加重平均を求める
ために各インクリメント又は小口試料の質量を量っておくか,又は試料が代表する鉱石の質量を,加重平
均を得るために用いてもよい。
6.2.2 品位変動
鉱石流量の変動が,変動係数で20 %未満の場合は,JIS M 8707を用いて品位変動の近似値を求める。
6.2.3 一次インクリメント個数
一次インクリメント個数は,5.4.2による。
6.2.4 採取間隔
インクリメントの採取時間間隔[ min)]は,式(16)による。
60mL
t≦ (16)
qmaxn1
ここに, 60 : 算係数
mL : ロットの質量(t)
qmax : コンベヤベルト上の鉱石の最大流量(t/h)
n1 : 5.4.2の一次インクリメント個数
すなわち,インクリメントの採取時間間隔( は,5.4.2の一次インクリメントの最小必要個数を確保
するため,式(16)の右辺による計算値以下でなければならない。
6.2.5 インクリメントの採取方法
各インクリメントは,鉱石の全流幅を採取するために,サンプラによって1度に1動作,又は1サイク
ルで採取する。鉱石粒子の粉化をできるだけ少なくして,粒度分布の偏りを最小にするために,インクリ
メントの自由落下距離をできる限り小さくしなければならない。
注記1 1サイクルには,鉱石の流れを切る往復採取を含む。
注記2 停止ベルトサンプリングで,鉱石の流れの全流幅を採取することもできる。
最初のインクリメントの採取時期は,荷役開始後の最初の採取時間間隔内でランダムに決める。
それ以降は,ロットの荷役が終わるまで,6.2.4の一定時間間隔でインクリメントを採取する。
試料の質量が,試験(粒度試験,物理試験など)に必要な質量より少ないときは,採取時間間隔を短く
する。
ロットの荷役期間中,採取速度が一定のカッタを一次サンプラとして用いる。
サンプリングは,荷役設備にできるだけ近い場所,できれば計量地点の直前又は直後で行う。
6.3 固定質量間隔又は固定時間間隔内での層別ランダムサンプリング
6.3.1 一般事項
サンプリングは,質量基準(6.1)又は時間基準(6.2)による系統サンプリングによって行う。しかし,
計画された採取間隔の倍数とほぼ等しい周期で質的又は量的に周期的変動が生じるときには,固定質量間
隔又は固定時間間隔内での層別ランダムサンプリングを行うのがよい。
層別ランダムサンプリングの性質上,連続したインクリメントを空間的に又は時間的に接近して採取す
ることがあるので,サンプリングシステムは,二つのインクリメントを連続してすばやく取り扱うように
設計しなければならない。
――――― [JIS M 8702 pdf 18] ―――――
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6.3.2 固定質量間隔
固定質量間隔内での層別ランダムサンプリングは,質量間隔をセットした場合に,その質量間隔内で1
個の一次インクリメントをランダムに採取するようにサンプルカッタをプログラムする。ただし,それ以
外は6.1の規定による。
プログラムは,乱数発生器を用いて行う。乱数発生器は,6.1.4で決定した所定の質量間隔内で質量乱数
を与えることができるもので,発生した質量数に対応する質量でサンプルカッタを動かすことができる。
6.3.3 固定時間間隔
固定時間間隔内での層別ランダムサンプリングは,時間間隔をセットした場合に,その時間間隔内で1
個の一次インクリメントをランダムに採取するようにサンプルカッタをプログラムする。ただし,それ以
外は6.2の規定による。
プログラムは,乱数発生器を用いて行う。乱数発生器は,6.2.4で決定した所定の時間間隔内で時間乱数
を与えることができるもので,発生した時間数に対応する時間でサンプルカッタを動かすことができる。
7 鉱石流からの試料採取
7.1 一般事項
ここでは,鉱石流からの試料採取及び試料調製システムの設計及び操業の指針として,基本的要求事項
及び代表的な例を記載する。これらの要求事項は,システムの運転及び維持の間だけでなく,設計及び工
事の初期段階から考慮しなければならない。
鉱石流の幅の一部だけを採取するサンプルカッタは,設計的に不備であり,代表試料を得ることができ
ず,有意な誤差が生じるおそれがあるため,この規格では,鉱石流の全流幅から試料を採取するサンプル
カッタを用いる。
サンプリングシステムを一貫した設備として建設又は運転することは重要なことではない。主要なユニ
ット,又はユニットの組合せは機械運転し,いずれかの段階で手動運転と組み合わせて,試料採取及び試
料調製システムを形成してもよい。手動サンプルカッタは,7.2の安全性を考慮すれば使用できる。
サンプリングシステムは,インクリメントの質量,インクリメント個数,質量基準,時間基準の採取間
隔及び層別ランダムサンプリングを規定した箇条5及び箇条6の要求事項に従って運転する。
ロットからの試料採取及び試料調製の全工程にわたり,常に試料採取調製装置を監視するのが望ましい。
装置の故障又は装置が機能しない場合は,直ちに手動方法に切り換える。
注記 手動によって採取した試料は,機械によって採取した試料とは別に処理するのがよい。
積地でのサンプリングの後及び揚地でのサンプリングの前に,品質が変化しないように注意しなければ
ならない。発じん防止のために積荷に散水した場合及びロットから水を排出した場合は,JIS M 8705によ
って水分の補正をしなければならない。
7.2 運転の安全
サンプリングシステムの設計及び建設の初期段階から,運転者の安全については十分考慮し,各地方自
治体又は国家の安全規則に従わなければならない。
コンベヤベルトの速度が速い場合,又は荷役流量が多い場合の試料採取は,機械式サンプラによるのが
望ましい。停止ベルトサンプリング以外の手動による試料採取は,サンプリング作業者にとって危険であ
る。
7.3 サンプリング装置の堅ろう性
試料採取及び調製装置は,それぞれの条件の下で所要の機能を常に発揮できるよう堅ろうに設計建設す
――――― [JIS M 8702 pdf 19] ―――――
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る。
装置の故障又は特別な鉱石(例えば,著しく粘着する鉱石)に対して,装置が不適切な場合には,代替
のサンプリング方法を適用できるようにしておくのが望ましい。例えば,手動による試料調製ができるよ
うに,一次サンプラで採取したインクリメントを,あらかじめ準備した装置(短いコンベヤ,コンクリー
トパッド又は受入れトラック)でバイパスさせてもよい。
機械式サンプリングシステムは,故障が発生したとき,装置の修理ができるように,その主要部分を別々
に運転できるように設置しておくのが望ましい。
7.4 サンプリングシステムの機能
試料採取及び調製システムの設計に当たっては,次の事項を考慮しなければならない。
a) 鉱石の種類,品質特性並びに試料採取及び試料調製の所要精度。
b) 偏りを生じないことなど。
インクリメントの質量及び個数は,規定精度及び試験の必要質量を満足させるために,それぞれ5.1.4
及び5.4による。
粒度用試料は,粉砕前に採取する。
箇条4の一般手順を満たす場合は,インクリメントを重用してもよい。粒度試験に供した試料を他の特
性の試験に用いる場合は,各粒度区分の試料を十分に混合した後に調製する。
装置は,日常作業と併行して確認実験を行うことができるように設計しなければならない。試料採取装
置は,JIS M 8707による品位変動の決定及びJIS M 8708によるサンプリングの精度のチェックのために
インクリメントを交互に集め,対の試料A及び試料Bを作る機能をもつことが望ましい。
JIS M 8708によってサンプリングの精度をチェックするには,一次サンプラは,ロットから少なくとも
n1個の2倍のインクリメントを採取できるようにすることが望ましい。これらの設計の主要点が満たされ
ている場合,サンプリングの精度は,通常のサンプリング作業の一部としてJIS M 8708に従って,日常的
に測定することが望ましい。
7.5 一次サンプラ
7.5.1 設置場所
一次サンプラは,ロットの全量から試料を採取できる場所に設置する。サンプラは,計量器の直前又は
直後で,荷役設備に最も近い箇所に設置するのがよい。
7.5.2 一次サンプラの形式
サンプラには,形式及び作動の方法が異なる幾つかの種類がある。最も広く採用されているのは,コン
ベヤベルトの落口に設置され,鉱石の全流幅を一定の速度で横切りながらインクリメントを採取するよう
に組み立てられたカッタ形一次サンプラである。
インクリメントは,機械式サンプルカッタを用いて落口から採取するのが望ましいが,鉱石の流量が非
常に少ない場合は手動式カッタを用いてもよい(7.2参照)。
機械式カッタ形サンプラの例を図1に,手動式サンプルカッタの例を図2に示す。
――――― [JIS M 8702 pdf 20] ―――――
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JIS M 8702:2019の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 3082:2017(MOD)
JIS M 8702:2019の国際規格 ICS 分類一覧
- 73 : 鉱採及び鉱物 > 73.060 : 金属鉱物及びそれらの濃縮物 > 73.060.10 : 鉄鉱石
JIS M 8702:2019の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISM8700:2013
- 鉄鉱石及び還元鉄―用語
- JISM8704:2015
- 鉄鉱石―ロットの質量及び品質特性値の決定方法
- JISM8705:2015
- 鉄鉱石―ロットの水分決定方法
- JISM8706:2015
- 鉄鉱石及び還元鉄―ふるい分けによる粒度分布の測定方法
- JISM8707:2004
- 鉄鉱石―品位変動評価実験方法
- JISM8708:2005
- 鉄鉱石―サンプリング,試料調製及び測定の精度を確認する実験方法
- JISM8708:2021
- 鉄鉱石―サンプリング,試料調製及び測定の精度を確認する実験方法
- JISM8709:2006
- 鉄鉱石―サンプリングの偏りを調査する実験方法
- JISM8712:2009
- 鉄鉱石―回転強度試験方法
- JISM8713:2009
- 鉄鉱石―被還元性試験方法
- JISM8715:2009
- 鉄鉱石ペレット―膨れ試験方法
- JISM8718:2009
- 鉄鉱石ペレット―圧かい強度試験方法
- JISM8720:2009
- 鉄鉱石―低温還元粉化試験方法
- JISZ8801-1:2019
- 試験用ふるい―第1部:金属製網ふるい
- JISZ8801-2:2000
- 試験用ふるい―第2部:金属製板ふるい