JIS M 8706:2015 鉄鉱石及び還元鉄―ふるい分けによる粒度分布の測定方法 | ページ 3

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による。
a) ふるいはステンレス鋼製が望ましい。
b) ふるい面は,水圧によって,たわみやねじれが発生しないように裏打ちする。裏打ちには2 mmの目
開きの角目のふるい面を用いるとよい。
c) 裏打ちは,粒子が二つのふるい面の間に挟まらないように付けるのがよい。
d) 水圧は,ふるい面を損傷しないようできるだけ低く調節するのがよい。

5.4 乾燥装置

  空気循環式乾燥装置は,装置内の温度を設定温度の±5 ℃以内に調整可能な温度制御装置をもち,この
温度を維持することができるものを用いる。ただし,粉じんの飛散などによる装置からの試料の損失があ
ってはならない。
鉄鉱石類の受渡当事者は,粒度測定結果に与える影響を同程度とするため,同じ乾燥手順を用いること
が望ましい。

5.5 質量測定機器

  質量測定機器は,感量が定格能力の0.1 %以下とし,試験試料及び各粒度区分試料を,その質量の±0.1 %
以内の精度で,精確に測定できるものでなければならない。
図2−湿式ふるい分け装置の簡単な構成の例

6 試料

6.1 粒度試料の採取及び調製

6.1.1  粒度試料は,JIS M 8702の規定に従って採取し,大口試料,小口試料又はインクリメントの形と
する。

――――― [JIS M 8706 pdf 11] ―――――

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6.1.2 粒度試料は,その質量及び粒度分布を変える可能性のある試験又は目的のために使用したものを用
いてはならない。
6.1.3 粒度測定を繰り返す場合は,それに相当する数の粒度試料を採取しなければならない。
6.1.4 インクリメント又は小口試料は,単一の大口試料又は新しい小口試料にまとめてもよい。
6.1.5 粒度試料の全質量をふるい分ける必要がない場合は,各々のインクリメント,小口試料又は大口試
料から,一つ以上の試験試料を縮分によって抜き取らなければならない(6.2参照)。
6.1.6 インクリメント又は小口試料ごとに測定を行う場合は,全てのインクリメント又は小口試料の粒度
分析値を合わせた結果を,ロットの代表値とする。

6.2 ふるい分け試験試料

6.2.1  ふるい分け試験試料の質量
ふるい分け試験試料の質量は,6.2.2に規定する最小質量以上とする。
6.2.2 最小試料質量
調製及び測定の規定精度(箇条11参照)を満たすのに必要なふるい分け試験試料の最小質量は,試験試
料を,大口試料の縮分によって調製する場合でも,インクリメント又は小口試料を縮分し,これらをまと
めて調製する場合でも同一とする。
ふるい分け試験試料の最小質量は,要求される調製・測定精度 戀 附属書Gに規定す
る方法によって計算する。附属書Gで適用する精度 戀 表3に規定する総合精度を満たすよう,
決定しなければならない。

――――― [JIS M 8706 pdf 12] ―――――

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表3−総合精度βSPMとサンプリング精度βS及び調製・測定精度βPMとの対応
単位 質量分率(%)
ロットの質量 −200 mm及び−50 mm鉱石 −31.5+6.3 mm鉱石及び焼結用粉鉱
×1 000 t −10 mm区分 −6.3 mm及び+6.3 mm区分
βSPM βS βPM βSPM βS βPM
270以上 3.4 1.55 3.0 1.7 0.77 1.5
210以上 270未満 3.5 1.61 3.1 1.75 0.80 1.6
150以上 210未満 3.6 1.69 3.2 1.8 0.84 1.6
100以上 150未満 3.7 1.77 3.3 1.85 0.88 1.6
70以上 100未満 3.9 1.86 3.4 1.95 0.92 1.7
45以上 70未満 4.0 1.98 3.5 2.0 0.98 1.7
30以上 45未満 4.2 2.11 3.6 2.1 1.05 1.8
15以上 30未満 4.4 2.28 3.8 2.2 1.13 1.9
15未満 5.0 2.5 4.3 2.5 1.24 2.2
ロットの質量 ペレット用粉鉱 ペレット
×1 000 t −45 μm区分 −6.3 mm区分
βSPM βS βPM βSPM βS βPM
270以上 1.7 0.47 1.6 0.68 0.47 0.50
210以上 270未満 1.75 0.48 1.7 0.70 0.48 0.51
150以上 210未満 1.8 0.51 1.7 0.72 0.51 0.51
100以上 150未満 1.85 0.53 1.8 0.74 0.53 0.52
70以上 100未満 1.95 0.56 1.9 0.78 0.56 0.54
45以上 70未満 2.0 0.59 1.9 0.80 0.59 0.54
30以上 45未満 2.1 0.63 2.0 0.84 0.63 0.55
15以上 30未満 2.2 0.68 2.1 0.88 0.68 0.55
15未満 2.5 0.75 2.4 1.00 0.75 0.66
注記 DRI塊鉱及びDRIペレットについては,ISO/TC 102において今後設定される予定である。

7 測定手順

7.1 試料の乾燥

  乾燥処理が必要な場合は,試料を5.4の乾燥装置を用いて乾燥する。乾燥装置の温度は,105 ℃に設定
し,装置内の温度は110 ℃を超えてはならない。試料は恒量になるまで乾燥する。

7.2 試料の縮分

  試料の縮分は,次の縮分方法の一つ又は二つ以上を,それぞれ単独か又は組み合わせて用いる。鉄鉱石
類に対する次の各縮分方法の適用については,JIS M 8702及びISO 10835によって決定する。
a) 機械式インクリメント縮分
b) その他の機械式縮分(例えば,機械式二分器による縮分)
c) 手動縮分

7.3 単一ふるい分け又は段重ねふるい分けに用いるふるいの準備及び保守

  ふるいは,JIS Z 8815の7.(ふるいの保守と点検整備)の規定に従って準備する。ふるい面及び枠は,
使用前に脱脂及び掃除をする必要がある。ふるいの掃除は,ふるい面を損傷しないように注意して行う。
目開きが500 上のふるいは,軟らかい黄銅製ワイヤブラシを用いて,ふるいの下側を掃除する。
目開きが500 満のふるいは,超音波洗浄が望ましい。洗浄するときに,ふるい面をブラシでこすっ
てはならない。

――――― [JIS M 8706 pdf 13] ―――――

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目詰まりした粒子を除去するには,枠を軽くたたくとよい。細粒ふるいは,ときどき温石けん水で洗浄
する必要がある。ふるいは,洗浄又は超音波洗浄の後,完全に乾燥しなければならない。

7.4 ふるい分け

7.4.1  ふるい分け方法
ふるい分けは,乾式又は湿式で行い,次の方法の一つ又は二つ以上を,それぞれ単独又は組み合わせて
行う。
a) 個々のふるいでの手動単体ふるい分け(最小の目開きは40 mm)
b) 手動ふるい分け及び補機手動ふるい分け
c) 非連続式機械ふるい分け
d) 湿式ふるい分け
e) 連続式機械ふるい分け
上記の方法のうち,b) の方法を,偏り評価及び実験室間差の評価における基準方法とし,その要領は
7.4.3又は7.4.4による。
7.4.2 個々のふるいでの手動単体ふるい分け
このふるい分け方法は,適用する最小の目開きは,40 mmとし,次の手順によって行う。
a) ふるいに装入試料を載せ,ふるいを手で軽く揺り動かし,ふるい分けが完了したとみられるまで続け
る。
b) ふるいの上に残った試料の粒子は,一つずつあらゆる方向に回しながら,力を加えることなくふるい
目にあてがう。ふるい目を通過した粒子は,ふるい下に含める。
c) それぞれの粒度区分の質量を別々に測定する。
注記 手動単体ふるい分けでのふるい下の質量は,手動ふるい分け又は機械式ふるい分けより大きく
なる傾向がある。
7.4.3 −40 mm+1 mm区分の手動ふるい分け
このふるい分け方法は,単独のふるいを使用するか,又は目開きの異なる一組のふるいを一つずつ単独
に使用し,次の手順によって行う。
a) 受け器付きの単独ふるいを使用する。摩擦による抵抗を抑えるため,ふるいを滑らかな台の上に置く。
なお,目開きの異なる一組のふるいを一つずつ単独に使用する場合は,最大の目開きのふるいから
スタートする。
b) ふるいに装入試料を載せる。
c) 両手でふるいを持ち,1分間に約120往復の割合,かつ,約120 mmの振幅で,水平に揺り動かす。
ふるい分けが困難な試料の場合,特に−4+1 mmの粒度区分においては,往復運動の間に1分間に3
回の割合で,円形ふるいでは円運動の操作を,角ふるいでは両端を傾ける操作を加える。円形ふるい
では,周期的に垂直運動を入れてもよい。
d) ふるい分けは,終点基準に従って又はある一定のふるい分け時間が経過した時点で終了する(4.8及び
7.6参照)。
e) ふるい下は,次のより小さな目開きのふるいの装入試料とし,c) 及びd) の手順を繰り返す。
f) それぞれの粒度区分の試料の質量を別々に測定する。
単独のふるいの使い方について,上記手順を図3の方法1に,その他の使用の例を図3の方法2に示す。
7.4.4 −1 mm区分の手動ふるい分け
このふるい分け方法は,単独のふるいを使用するか,又は目開きの異なる一組のふるいを一つずつ単独

――――― [JIS M 8706 pdf 14] ―――――

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に使用し,次の手順によって行う。使用するふるいは,径が200 mm及び300 mmの円形ふるいとし,蓋
及び受け器を付けて使用する。
a) 受け器のついた単独ふるいを使用する。
なお,目開きの異なる一組のふるいを一つずつ単独に使用する場合は,最大の目開きのふるいから
スタートする。
b) ふるいに装入試料を載せ,蓋を付ける。
c) ふるいを1020傾け,ふるい枠の下側を片手で持ち,他方の手に当て1分間に約120回の割合でた
たく。約30回たたいた後,水平にして90回し,ふるいの枠を強くたたく。周期的に垂直方向に揺
らすとよい。ふるい分けが困難な場合又は細かい目開きのふるいの場合には,ふるい目に詰まった粒
子を除去するため,軟らかいブラシでふるいの下面を丁寧に掃除する。発生した粉じん及びふるいの
下にこぼれた粒子は,ふるい下の区分に加える。
d) ふるい分けは,終点基準に従って又はある一定のふるい分け時間が経過した時点で終了する(4.8及び
7.6参照)。
e) それぞれの粒度区分の試料の質量を別々に測定する。

――――― [JIS M 8706 pdf 15] ―――――

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JIS M 8706:2015の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 4701:2008(MOD)

JIS M 8706:2015の国際規格 ICS 分類一覧

JIS M 8706:2015の関連規格と引用規格一覧