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R 1751-6 : 2020
qeq : 換気量換算値[m3/(h·m2)]
r : 単位時間,単位面積当たりの除去速度[μg/(m2·h)]
rgl : 単位時間,単位面積当たりのガイドライン値における除去速度[μg/(m2·h)]
te : 経過時間[h]
A : 試験片の表面積[m2]
5 原理
可視光応答形光触媒材料の試験片を小形チャンバー内に設置して可視光を照射することで,可視光応答
形光触媒が励起して酸化·還元反応を発現し,小形チャンバー内の気相のホルムアルデヒドは,光触媒材
料の表面上で酸化し,二酸化炭素などに変化する。
ホルムアルデヒド除去性能は,除去量を測定することによって定める。濃度がおおよそガイドライン値
であるホルムアルデヒドを含有する空気を試験片を設置した小形チャンバーに導き,小形チャンバーから
排出する空気濃度の差異によって,試験用建築材料のホルムアルデヒド除去量を測定する。
6 装置
装置は,次による。
6.1 小形チャンバー 小形チャンバーは,JIS A 1901の6.2(チャンバー)によるほか,次による。小形
チャンバーのシステムの概念図を,図1に示す。
小形チャンバーの出口空気と入口空気とを循環させてはならない。試験片表面に光照射するため,試験
片と正対する面をガラス製とするか,又は同面にガラスによる光透過部を設ける。使用するガラスは,380
nm以上の波長領域で光吸収の小さい石英ガラス又はほうけい(硼珪)酸ガラスとする。
――――― [JIS R 1751-6 pdf 6] ―――――
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1 供給ホルムアルデヒド 8 光透過部
2 捕集管(捕集時) 9 紫外線シャープカットフィルタ
3 小形チャンバー入口 10 光源
4 試験片 11 照射光
5 小形チャンバー 12 小形チャンバー出口
6 かくはんファン 13 捕集管(捕集時)
7 温度·湿度モニタリング装置
図1−小形チャンバーのシステムの概念図
6.2 試験片の被覆材 試験片の被覆材は,試験片の端部及び裏面を被覆するため,アルミニウムはく(箔)
などを用いる。
6.3 空気清浄装置 空気清浄装置は,7.2.2に規定するバックグラウンド濃度を満たすために,ホルムア
ルデヒドと混合する前の空気をできる限り清浄にするものを用いる。空気清浄装置を用いない場合は,清
浄なボンベ空気を使用する。
6.4 試験用ガス供給装置 試験用ガス供給装置は,小形チャンバーに供給するホルムアルデヒドを含有
する空気を供給するものであり,標準ガス,ホルムアルデヒド水溶液,パラホルムアルデヒドなどを用い
て安定したホルムアルデヒド濃度で供給できる装置とする。
ホルムアルデヒド濃度を監視して,その濃度が安定していることを確認する。メタノールなどの不純物
が,試験に影響を及ぼさない程度の低さであることをあらかじめ確認しておく。
6.5 温度·湿度制御装置 温度制御装置は,小形チャンバーを必要温度に制御した恒温槽などの試験場
所に置く方式,又は小形チャンバー内を必要温度に維持する方式のいずれかの装置とする。相対湿度の制
御装置は,供給空気を必要湿度に維持する方式の装置とすることが望ましい。
6.6 積算流量計 積算流量計は,小形チャンバー出口に設置し,小形チャンバー内の正確な換気量を測
定するものを用いる。積算流量計と同等以上の性能をもつ装置を用いてもよい。
6.7 光源 光源は,JIS R 1750の4.2(蛍光ランプ)に規定する光源のうち,広帯域発光形蛍光ランプの
普通形白色を採用し,小形チャンバーの光透過部を通して,試験片を均一に照射する。ただし,狭帯域発
光形蛍光ランプの3波長域発光形白色(記号 : EW又はEX-W)を用いてもよい。
なお,光源の反射板及び外部の光を遮蔽する機器には,紫外光及び可視光の吸収が小さいか又は一定の
もの,すなわち,白又は金属光沢の色を用いる。
――――― [JIS R 1751-6 pdf 7] ―――――
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6.8 紫外線シャープカットフィルタ 紫外線シャープカットフィルタは,JIS R 1750の4.4(シャープカ
ットフィルタ)による。
6.9 空気捕集装置 空気捕集装置は,小形チャンバーの入口及び出口の排気を用いる方式とする。空気
捕集用分岐管を用いる場合は,小形チャンバー入口及び出口から直接捕集する。ダクト及びチューブを介
して捕集する場合は,小形チャンバー入口から空気捕集装置の間及び小形チャンバー出口から空気捕集装
置の間をできる限り短くし,小形チャンバーと同じ温度に保つ。小形チャンバーからの排気は,試験場所
から確実に排除する。空気捕集を二重に行うために,空気捕集用分岐管を使用してもよい。
なお,ダクト及びチューブの材質は,ポリテトラフルオロエチレン素材などの吸着が非常に少ないもの
を用いる。
空気捕集時の空気流量が小形チャンバーの換気量よりも小さい場合は,分岐管などを用いて空気捕集中
の換気量を一定に保つ。
小形チャンバーからの排気は,実験室環境がホルムアルデヒド及び試験片から放散される化学物質によ
って汚染されないように,局所排気装置などに導いて排気することが望ましい。
6.10 かくはんファン かくはんファンは,ホルムアルデヒドの吸収及び放散がないものを用いる。かく
はんファンを小形チャンバー内に設置し,小形チャンバー内の空気をかくはんする。
6.11 分析装置 ホルムアルデヒドの分析装置には,高速液体クロマトグラフ(HPLC)を用いる。分析装
置は,JIS K 0124によるか,又はこれと同等以上の精度をもつ装置を用いてもよい。
7 試験条件
7.1 一般
試験条件は,7.2及び7.3による。また,大気圧に近い状態で試験を行う。
7.2 除去量の性能試験の条件
7.2.1 温度及び相対湿度
小形チャンバー内の温度及び相対湿度は,次の条件の範囲内で制御する。
− 温度 : 28 ℃±2 ℃
− 相対湿度 : (50±5)%
ただし,温湿度依存性を確認するため,目的によってはその他の温湿度条件で測定を行ってもよい。
温度及び相対湿度の範囲は,経時変動を示すものであり,小形チャンバー内に温度分布及び湿度分布を
極力生じさせないようにする。
7.2.2 供給空気のバックグラウンド濃度
ホルムアルデヒドを含有する空気及び混合前の清浄空気のバックグラウンド濃度は,試験に影響を及ぼ
さない程度の低さとし,JIS A 1901に規定する全揮発性有機化合物(VOC)のバックグラウンド濃度は20
μg/m3以下,ホルムアルデヒドのバックグラウンド濃度は2 μg/m3以下とする。
加湿するときに使用する水は,JIS K 0557に規定するA3又はA4の水とする。
7.2.3 物質伝達率
試験片表面における物質伝達率を15 m/h±3 m/hの範囲とするため,試験片表面を流れる雰囲気空気の
風速をおおむね0.25 m/s±0.05 m/sに制御する。
注記1 物質伝達率についての詳細及び測定方法については,参考文献[3]を参照。
注記2 供給濃度低減効果は,物質伝達率の影響を大きく受ける。物質伝達率の大小は,室内濃度,
気流の流速,試験片の表面積の大きさなどで変化する。
――――― [JIS R 1751-6 pdf 8] ―――――
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7.2.4 換気回数及び試料負荷率
換気回数は,0.50回/h±0.05回/hとする。試料負荷率は,1.1 m2/m3±0.1 m2/m3とする。追加で異なる換
気回数n及び試料負荷率Lにおける結果を得る場合は,それ以外の換気回数及び試料負荷率を選んでもよ
い。
定常状態では,チャンバー出口濃度は,試験条件を設定する場合のパラメータとして選択する単位面積
当たりの換気量に左右されるため,異なる小形チャンバーから得られた結果を比較する場合には,換気回
数n及び試料負荷率Lを同一条件とする。
7.2.5 供給濃度
小形チャンバーに供給するホルムアルデヒド濃度は,おおむねガイドライン値とする。追加で異なる濃
度における結果を得る場合は,異なる濃度で試験を行ってもよい。
注記 室内のホルムアルデヒド濃度のガイドライン値は,100 μg/m3である。
7.2.6 照度
試料面での照度は,1 000 lx±50 lxで測定を行う。追加で異なる照度における結果を得る場合は,異な
る照度で試験を追加してもよい。
照度は,試験片長さにおいて±5 %の範囲で一定とする。照度の測定には,JIS C 1609-1に規定する校正
済みの照度計を用いる。照度を測定する場合には,JIS R 1750の箇条7(測定及び使用条件)の規定に従
い,点灯後15分以上経過して出力が安定した状態で行う。また,小形チャンバーは,外部の光が入射しな
いように遮蔽する。
7.2.7 紫外線カット条件
室内環境における可視光応答形光触媒材料を想定して,紫外線カット条件は,次の屋内照明環境条件の
3条件のいずれかを選択する[JIS R 1750の箇条6(性能試験のための屋内証明環境条件及びシャープカッ
トフィルタの選択方法)参照]。ただし,条件Cを選択する場合は,条件Cだけでは,蛍光ランプから放
射される僅かな紫外線放射によって励起される光触媒作用を評価するおそれがあるため,条件A又は条件
Bで指定するシャープカットフィルタを組み合わせた試験も実施しなければならない。
a) 条件A 屋内照明器具に,波長400 nmよりも長波長側の光を透過するカバーが取り付けられている場
合。JIS R 1750のType Aに規定された紫外線シャープカットフィルタを用いる。
b) 条件B 屋内照明器具に,波長380 nmよりも長波長側の光を透過するカバーが取り付けられている場
合。JIS R 1750のType Bに規定された紫外線シャープカットフィルタを用いる。
c) 条件C 屋内照明器具にカバーが取り付けられていない場合。紫外線シャープカットフィルタを用い
ない。
7.3 各種環境因子の除去効果への影響の測定の条件
7.3.1 一般
空気温度,湿度,室内含有ガスなどの各種環境因子が,ホルムアルデヒドの除去量の性能に影響を与え
ると予想される場合は,それらの影響を測定することが望ましい。ただし,この場合,各種環境因子の変
動は,除去量の性能を測定した条件に対して1種類の環境因子だけ変動させて,各種環境要素ごとに測定
する。
7.3.2 温度及び湿度に対する影響
温度設定は,小形チャンバー内の温度を23 ℃±1 ℃及び18 ℃±1 ℃とする。小形チャンバー内湿度は,
7.2.1による。供給濃度は,7.2.5による。
湿度設定は,小形チャンバー内の相対湿度を(75±5)%及び(25±5)%とする。小形チャンバー内温
――――― [JIS R 1751-6 pdf 9] ―――――
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度は,7.2.1による。供給濃度は,7.2.5による。
7.3.3 供給濃度
ホルムアルデヒド濃度自体の影響は,7.2.5の供給濃度のおおむね2倍及び1/2倍で測定を行う。測定温
度及び湿度の設定は,7.2.1による。
7.3.4 干渉ガス
室内での存在が予想される各種干渉ガスについては,供給空気に含まれる各種干渉ガス濃度を変化させ
て測定を行い,試験用建築材料のホルムアルデヒドの低減効果に与える影響を確認することが可能である。
8 試験条件の検証
8.1 試験条件の監視
温度,相対湿度及び換気量は,次の精度で連続的に監視して記録する。
− 温度 : ±1 ℃
− 相対湿度 : ±3 %
− 換気量 : ±3 %
温度及び相対湿度は,小形チャンバー内部と一致していることを確認した場合は,チャンバー入口空気
又はチャンバー出口空気を測定してもよい。
8.2 小形チャンバーの気密性
小形チャンバーの気密性は,JIS A 1901の6.2(チャンバー)及び8.2(チャンバーの気密性)による。
入口及び出口の流量の同時比較測定,又はトレーサーガス希釈の測定によって,年1回以上の頻度で確認
することが望ましい。
8.3 小形チャンバー内の換気回数
小形チャンバー内の換気回数は,JIS A 1901の7.5(単位面積当たりの換気量及び換気回数)及び8.3(チ
ャンバー内の換気回数)による。
8.4 小形チャンバー内の換気性能係数
小形チャンバー内の換気性能係数の測定は,JIS A 1901の8.4(チャンバー内の換気性能係数)による。
8.5 回収率
ホルムアルデヒドの回収率は,対象成分の標準ガス,ガス発生装置などを用いて発生させた既知濃度ガ
スを用いて測定する。ここで測定する濃度は,試験のときに供給する濃度と同程度とする。平均回収率は,
80 %以上でなければならない。
なお,二つ以上の小形チャンバーを直列に接続して測定してもよい。
注記 ガス成分の吸着及び空気の漏れがある場合,又は校正の精度が低い場合は,試験で最低限必要
な精度を満たすことが困難となることがある。
9 小形チャンバーの準備
試験を開始する前には,7.2.2の規定を満足するために,小形チャンバーを清浄にする。小形チャンバー
の内壁を洗浄剤で洗浄し,清浄な水で2回のすすぎ洗いを行う。その後,試験条件にて乾燥させる。加熱
処理によって,清浄化を行うことが可能である。残存している化学物質を揮発させるために,オーブンで
加熱処理を行う。小形チャンバーがオーブン内に収納できない場合は,小形チャンバー内の温度を上昇さ
せる方法を用いてもよい。
――――― [JIS R 1751-6 pdf 10] ―――――
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JIS R 1751-6:2020の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 18560-1:2014(MOD)
JIS R 1751-6:2020の国際規格 ICS 分類一覧
- 81 : ガラス及びセラミック工業 > 81.060 : セラミックス > 81.060.30 : ニューセラミックス
JIS R 1751-6:2020の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISA1901:2015
- 建築材料の揮発性有機化合物(VOC),ホルムアルデヒド及び他のカルボニル化合物放散測定方法―小形チャンバー法
- JISA1902-1:2015
- 建築材料の揮発性有機化合物(VOC),ホルムアルデヒド及び他のカルボニル化合物放散量測定におけるサンプル採取,試験片作製及び試験条件―第1部:ボード類,壁紙及び床材
- JISA1962:2015
- 室内及び試験チャンバー内空気中のホルムアルデヒド及び他のカルボニル化合物の定量―ポンプサンプリング
- JISC1609-1:2006
- 照度計 第1部:一般計量器
- JISK0124:2011
- 高速液体クロマトグラフィー通則
- JISK0557:1998
- 用水・排水の試験に用いる水
- JISR1600:2011
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- ファインセラミックス―屋内照明環境で用いる光触媒試験用光源
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- ファインセラミックス―可視光応答形光触媒材料の空気浄化性能試験方法―第1部:窒素酸化物の除去性能
- JISZ8401:2019
- 数値の丸め方