JIS S 6025:2002 規格概要
この規格 S6025は、ペンポイントを溶着したペン先及び胴内に保有するインキがペン先に自動的に伝わる機構をもつ万年筆について規定。
JISS6025 規格全文情報
- 規格番号
- JIS S6025
- 規格名称
- 万年筆及びそのペン先
- 規格名称英語訳
- Fountain pens and nibs
- 制定年月日
- 1961年1月1日
- 最新改正日
- 2016年10月20日
- JIS 閲覧
- ‐
- 対応国際規格
ISO
- 国際規格分類
ICS
- 97.180
- 主務大臣
- 経済産業
- JISハンドブック
- ‐
- 改訂:履歴
- 1961-01-01 制定日, 1964-01-01 確認日, 1967-06-01 確認日, 1970-06-01 確認日, 1973-05-01 確認日, 1976-06-01 改正日, 1979-05-01 確認日, 1984-03-01 確認日, 1989-06-01 確認日, 1994-11-01 改正日, 2002-01-20 改正日, 2007-05-20 確認日, 2011-10-20 確認日, 2016-10-20 確認
- ページ
- JIS S 6025:2002 PDF [10]
S 6025 : 2002
まえがき
この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,東京万年筆事業協
同組合 (TWIMCTA) /財団法人日本規格協会 (JSA) から工業標準原案を具して日本工業規格(日本産業規格)を改正す
べきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格(日本産業規格)である。
これによってJIS S 6025 : 1994は改正され,また,JIS S 6616 : 1994は廃止・統合され,この規格に置き換
えられる。
(pdf 一覧ページ番号 )
――――― [JIS S 6025 pdf 1] ―――――
日本工業規格(日本産業規格) JIS
S 6025 : 2002
万年筆及びそのペン先
Fountain pens and nibs
序文 万年筆及び万年筆用ペン先のJISは,品質の向上及び使用者を保護することを目的に,万年筆はJIS
S 6616として1949年,万年筆用ペン先はJIS S 6025として1961年にそれぞれ制定された。
今回の改正は,万年筆及び万年筆用ペン先は一対のものであること,利用者の利便性を考慮して規格の統
合を図り,かつ,規定内容が現状に即しているかどうか全般的な見直しを行った。
1. 適用範囲 この規格は,ペンポイントを溶着したペン先(以下,ペン先という。)及び胴内に保有する
インキがペン先に自動的に伝わる機構をもつ万年筆(以下,万年筆という。)について規定する。
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS G 4305 冷間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯
JIS H 8617 ニッケルめっき及びニッケル−クロムめっき
JIS K 0050 化学分析方法通則
JIS K 0116 発光分光分析通則
JIS K 0121 原子吸光分析通則
JIS K 8180 塩酸(試薬)
JIS M 8115 粗金銀地金中の金及び銀の定量方法
JIS R 6111 人造研削材
JIS Z 8401 数値の丸め方
JIS Z 8703 試験場所の標準状態
3. 定義 この規格に用いる主な用語の定義は,次による。
a) ペンポイント イリドスミンなどの白金族を含有している耐摩耗性がある合金であって,ペン先の先
端に溶着したもの。
b) 切り割 先端から中央部にかけてペン先を切り割った部分。
c) ペンしん 毛細管作用によってペン先までインキを引き出し,出たインキ量だけ外部の空気を軸内に
導き入れる役目をもつ部品。
d) 玉す(巣) ペンポイントの中に生じたす(巣)。
4. 各部の名称 万年筆及びペン先の各部の名称は,付図1及び付図2による。
――――― [JIS S 6025 pdf 2] ―――――
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S 6025 : 2002
5. 種類
5.1 万年筆 万年筆の種類は,インキを補充する機構で,表1によって区分する。
表1 万年筆の種類
種類 機構
吸入式 万年筆内のタンクに,インキを補充するタイプ。
カートリッジ式 インキタンクを交換するタイプ。
5.2 ペン先 ペン先の種類は,材質によって,表2のとおり区分する。
表2 ペン先の種類
種類 材質
1種 14金以上でペン先にペンポイントを溶着したもの。
2種 JIS G 4305に規定するSUS316,SUS316L,SUS316J1,SUS316J1L若しくはこれらと同
等以上の性能をもつ耐酸合金又はこれらにめっきを施したもので,ペン先にペンポイン
トを溶着したもの。
6. 品質
6.1 外観 外観は次による。
a) 万年筆 万年筆の外観は,9.2.1によって試験したとき,外観を損なうようなきず,曲がりなどの欠点
があってはならない。
b) ペン先 ペン先の外観は,9.2.2によって試験したとき,外観を損なうようなきず,曲がりなどの欠点
がなく,切り割がほぼ均等でなければならない。また,ペンポイントに玉す,先鋭な角などの欠点が
あってはならない。
6.2 性能 万年筆及びペン先の性能は,9.によって試験したとき,表3の規定に適合しなければならない。
表3 性能
項目 性能 試験箇条
さび止め耐久性(1) 下地が現れてはならない。 9.3
さび止め耐食性(2) 侵食を示す青色のはん点が生じてはならない。 9.4
インキ量 0.4ml以上 9.5
筆記性能 インキの切れ及びかすれがあってはならない。 9.6
放置後の書出性能 距離10cm以内に書き出せなければならない。 9.7
ぼた落ち ぼた落ちがあってはならない。 9.8
クリップ弾力 すき間が生じてはならない。 9.9
耐衝撃性 実用上差し支えるような破損が生じてはならない。ま 9.10
た,インキの切れ及びかすれが生じてはならない。
かん合力 2.45N以上 9.11
ペンポイントの開き 0.03mm以下 9.12
ペン先の耐摩耗性 1.2以下 9.13
ペンポイントの保持 容易に脱落してはならない。 9.13
性
ペン先の耐腐食性 腐食減量が0.1%以下で,腐食による光沢の変化が目立 9.14
(3) ってはならない。
ペン先に用いる金の 表示する金性の品位に対応する純度の許容差は3/1 0009.15
純度(4) 以内でなければならない。
注(1) 貴金属(金,銀など)及び耐食性合金(ステンレス鋼など)は,適用しない。
(2) 鉄鋼素地上にめっきを施したものにだけ適用し,塗装によってさび止めを施したも
の及び刻印などの加工を施した部分には適用しない。
――――― [JIS S 6025 pdf 3] ―――――
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S 6025 : 2002
(3) 2種のうち,JIS G 4305に規定するSUS316,SUS316L,SUS316J1,SUS316J1L以外
の材料を使用したものについて適用する。
(4) 1種について適用する。
6.3 有害物質 万年筆の本体(キャップも含む。)に施す塗装及び万年筆に使用するインキの有害物質は,
9.16によって試験したとき,アンチモンが60mg/kg以下,ひ素が25mg/kg以下,バリウムが1 000mg/kg
以下,カドミウムが75mg/kg以下,クロムが60mg/kg以下,鉛が90mg/kg以下,水銀が60mg/kg以下,及
びセレンが500mg/kg以下とする。
7. 構造 構造は,次の項目に適合しなければならない。
a) ペン先とペンしんの保持は十分で,接触が正しくなければならない。
b) 各部のねじ合わせ又ははめ合いは十分で,接着部分は十分な強度をもたなければならない。
c) 各部分の取付けは十分であり,形態は整い,ふち欠け,き裂があってはならない。
8. 材料 万年筆に用いる材料は,次の項目に適合しなければならない。
a) 耐インキ性のある良質な材料でなければならない。
b) ペンしんに使用する材料は,エボナイト,プラスチック又は耐食性をもつ合金でなければならない。
c) 吸入式のチューブは,耐インキ性をもつ腐食しないもので,弾性があるゴム又はプラスチックでなけ
ればならない。
d) 吸入式のパイプ及び押し金は,耐食性をもち,チューブを腐食しないものでなければならない。
9. 試験方法
9.1 一般事項 試験の一般条件は,次による。
a) 試験場所の標準状態は,特に指定がない限りJIS Z 8703に規定する常温・常湿とする。
b) 試験結果は,規定の数値より1けた下の位まで求めて,JIS Z 8401によって丸める。
c) 化学分析に共通する一般事項は,JIS K 0050による。
d) 試験に用いるインキは,表面張力が3560mN/mで,比粘度は25℃において1.052.09のブルーのイ
ンキとする。
9.2 外観試験
9.2.1 万年筆 万年筆の外観試験は,外観を損なうようなきず,曲がりなどの欠点があるかどうかを目視
で調べる。
9.2.2 ペン先 ペン先の外観試験は,外観を損なうようなきず,曲がりなどの欠点及びペンポイントに玉
す,先鋭な角などの欠点があるかどうかを目視又はルーペなどを用いて調べる。
9.3 さび止め耐久性 さび止め耐久性の試験は,次の条件で炭化けい素の粒子を漏斗から試料に落下さ
せ,下地が現れるかどうかを目視で調べる(図1参照)。
a) 炭化けい素粒子は,JIS R 6111に規定するGC#36又はGC#46とする。
b) 漏斗の角度は60゜,足の長さは50mm及び足の内径は5.5±0.1mmとする。
c) 漏斗の開閉板から試料までの距離は,250mmとする。
d) 試料面と鉛直落下する炭化けい素粒子とのなす角度は,45゜とする。
e) 炭化けい素粒子の落下量は,1分間450±10gとする。
f) 炭化けい素粒子使用回数は,300回を限度とする。
――――― [JIS S 6025 pdf 4] ―――――
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S 6025 : 2002
g) 試験の時間は,貴金属めっき及び塗装でさび止め処理を施したものは60秒,その他のものは90秒と
する。
図1 さび止め耐久性試験装置
9.4 さび止め耐食性 さび止め耐食性の試験は,JIS H 8617の附属書3(フェロキシル試験方法)に規定
するフェロキシル試験方法によって行い,試験紙上に試料表面の侵食を示す青色のはん点(5)の有無を調べ
る。この場合,試料は,脱脂洗浄したものを用いる。ただし,試験紙の大きさは1cm2(6)とし,角部及び端
部を含まない表面で試験する。
注(5) 褐色又は黄色のはん点が現れる場合があるが,このものは検査の対象にしない。
(6) 試験の該当箇所の面積が1cm2未満の場合は,該当する箇所の大きさとする。
9.5 インキ量 インキ量の試験は,次による。この場合,容量への換算は,1ml=1gとする。
9.5.1 吸入式 吸入式の万年筆については,インキ吸入前に試料の質量を測定する。次に,ペン先をイン
キ瓶のインキ中に全没し,連続5回吸入操作を繰り返し,インキ吸入後の試料の質量を測定して,次の式
によってインキ量を算出する。
mA=m2−m1
ここに, mA : インキ量 (g)
m1 : 吸入前の全質量 (g)
m2 : 吸入後の全質量 (g)
9.5.2 カートリッジ式 カートリッジ式の万年筆については,未使用のインキタンクを試料とし,その質
量を測定する。次に,インキタンクの中のインキを完全に取り出し,その質量を測定して,次の式によっ
てインキ量を算出する。
mB=m3−m4
――――― [JIS S 6025 pdf 5] ―――――
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JIS S 6025:2002の国際規格 ICS 分類一覧
- 97 : 家庭用及び商業用設備.娯楽.スポーツ > 97.180 : 種々の家庭用及び商業用設備
JIS S 6025:2002の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISG4305:2012
- 冷間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯
- JISG4305:2021
- 冷間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯
- JISH8617:1999
- ニッケルめっき及びニッケル-クロムめっき
- JISK0050:2019
- 化学分析方法通則
- JISK0116:2014
- 発光分光分析通則
- JISK0121:2006
- 原子吸光分析通則
- JISK8180:2015
- 塩酸(試薬)
- JISK8180:2021
- 塩酸(試薬)
- JISM8115:1999
- 粗金銀地金中の金及び銀の定量方法
- JISR6111:2005
- 人造研削材
- JISR6111:2020
- 人造研削研磨材
- JISZ8401:2019
- 数値の丸め方
- JISZ8703:1983
- 試験場所の標準状態