この規格ページの目次
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X 6256 : 2019 (ISO/IEC 16963 : 2017)
3 用語及び定義
この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。
3.1
アレニウス法(Arrhenius method)
相対湿度を一定とし,温度だけを変化させる加速劣化試験モデル。
3.2
初期状態(baseline)
ストレス条件にさらす前の光ディスクの初期記録品質の状態(例えば,ストレス時間t=0で測定する初
期データエラー)。
3.3
基本ストレス条件(Basic stress-condition)
時間及び労力に無理のない,光ディスクに保存した情報の寿命を推定するための加速劣化試験条件。
3.4
B5ライフ(B5 Life)
寿命分布の第5分位点(母集団の5 %が故障する時間),すなわち,母集団の95 %が生存する時間。
3.5
(B5ライフ) L[(B5 Life) L]
B5ライフの95 %下側信頼限界。
3.6
B50ライフ(B50 Life)
寿命分布の第50分位点(母集団の50 %が故障する時間),すなわち,母集団の50 %が生存する時間。
3.7
制御保存条件(Controlled storage-condition)
光ディスク媒体に保存した情報の寿命が延びることが期待できる,25 ℃及び相対湿度50 %を保つよう
に常時空気調整され,よく制御された保存条件。
3.8
アイリング法(Eyring method)
温度及び相対湿度の組合せの影響に基づいた加速劣化試験モデル。
3.9
データエラー(data error)
誤り訂正前の光ディスクの情報誤り。
3.10
過酷保存条件(Harsh storage-condition)
光ディスク媒体に保存した情報の寿命が短くなる可能性がある,使用者が光ディスク媒体を取り扱う又
は保管するのに最も過酷な,30 ℃及び相対湿度80 %の保存条件。
3.11
インキュベーション(incubation)
試験標本を制御した温度及び相対湿度で保持し保管するプロセス。
――――― [JIS X 6256 pdf 6] ―――――
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X 6256 : 2019 (ISO/IEC 16963 : 2017)
3.12
LDCブロック(LDC Block)
長距離符号を使ったBDのECCブロック。
(出典 : JIS X 6230,13.6)
3.13
最大データエラー(Maximum Data Error)
光ディスクの指定した領域で測定されたデータエラーの最大値。
注記 BDレコーダブルSL/DL,BDレコーダブルTL/QL,BD書換形SL/DL及びBD書換形TLの各
ディスクの場合,RSERの最大値。DVD-R,DVD-RW,+R及び+RWの各ディスクの場合,PI Sum
8の最大値。DVD-RAMディスクの場合,BERの最大値。CD-R及びCD-RWの各ディスクの場
合,C1 Ave 10の最大値。
3.14
復元性(retrievability)
記録したとおりに物理的に記録された情報を回復するための能力。
3.15
RH(RH)
%の単位記号とともに使用する相対湿度を表す変数。
3.16
厳密ストレス条件(Rigorous stress-condition)
光ディスクに保存した情報の寿命を推定するための,より信頼性の高い加速劣化試験条件。
3.17
シェルフライフ(shelf life)
未記録のディスクをある特定の条件で保管した後に,各ディスク規格で規定した要求事項の性能を満た
すことができる保管最大時間。
3.18
シェルフ時間(shelf time)
未記録ディスクを保管した時間。
3.19
ストレス(stress)
インキュベーション(3.11参照)時間区分に加速劣化を生じさせる温度及び相対湿度の変数。
3.20
システム(system)
情報の記録,復元及び再生に使用されるハードウェア,ソフトウェア,光ディスク及び関連文書の組合
せ。
3.21
Temp(Temp)
℃の単位記号とともに使用する摂氏の温度を表す変数。
4 略語
BER バイトエラーレート(Byte Error Rate)
――――― [JIS X 6256 pdf 7] ―――――
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X 6256 : 2019 (ISO/IEC 16963 : 2017)
BLER ブロックエラーレート(Block Error Rate)
DL 2層(Dual Layer)
ECC エラー訂正符号(Error-Correction Code)
LDC 長距離符号(Long-Distance Code)
PI 内符号パリティ[Parity (of the) nner (code)]
QL 4層(Quadruple Layer)
RSER ランダムシンボルエラーレート(Random Symbol Error Rate)
SER シンボルエラーレート(Symbol Error Rate)
SL 単層(Single Layer)
TL 3層(Triple Layer)
5 適合性
この加速劣化試験法で試験する光ディスクは,そのフォーマットに必須な全ての引用規格に適合してい
なければならない。
6 慣例及び表記法
6.1 数値表記
測定値は,対応する指定規格値の最小有効数字に丸められる。例えば,正の許容差が+0.01及び負の許
容差が−0.02である指定規格値1.26の場合,測定値の範囲は,1.235から1.275までとなる。
6.2 変数
文字の上に“^”の記号を付けた変数は,その値を推定によって求めたことを示す。
6.3 英語名称
この規格のために特有の定義をした英語名称は,大文字の頭文字で示す。
7 測定
7.1 総論
7.1.1 ストレスインキュベーション及び測定
ディスク標本グループは,アイリング法を用いる場合,基本ストレス条件では四つのストレス条件,厳
密ストレス条件では五つのストレス条件で測定し,アレニウス法を用いる場合,基本ストレス条件では三
つのストレス条件,厳密ストレス条件では四つのストレス条件で測定する。
各ストレス条件での総インキュベーション時間は,インキュベーション時間区分で分割される。時間区
分の目的は,解析中の指数関数の曲線に合う近似データを可能にする,十分な数のデータ点を供すること
にある。各グループの各ディスクは,ストレス条件にさらす前に,初期のデータエラーを測定しておく。
その後,各ディスクについて,ストレス条件に対応したインキュベーション時間区分終了の度に,データ
エラーを測定する。そのとき,測定器をモニタする参照ディスクの測定も行ってもよい。
7.1.2 前提条件
この規格を試験したディスクに適用できるかの判断は,次の前提条件による。
− 標本の寿命分布は,統計的分布によって適切にモデル化できる。
− 二つのストレス(温度及び相対湿度)を用いるアイリング法が適用できる。
− 通常の使用条件での支配的な故障メカニズムは,加速条件での故障メカニズムと同じである。
――――― [JIS X 6256 pdf 8] ―――――
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X 6256 : 2019 (ISO/IEC 16963 : 2017)
− ディスクの初期記録品質及び寿命推定において,この試験の結果に影響を与えないような記録がドラ
イブでできる。
− 情報を復元するために必要なハードウェア及びソフトウェアシステムが使用できる。
− 再生ソフトウェアによって,ディスクに記録されたフォーマットが認識でき,かつ,解釈できる。
7.1.3 データエラー
7.1.3.1 一般
ディスクのデータエラーは,7.5で定義するディスク内の試験位置で測定する。各フォーマットに対して
故障時間の推定に使用する最大データエラーは,次のように決める。
− JIS X 6230,JIS X 6231,JIS X 6232及びJIS X 6233で定義したBDレコーダブルSL/DL,BDレコー
ダブルTL/QL,BD書換形SL/DL及びBD書換形TLの各ディスクは,RSERの最大値(最大RSER)
で決める。
− JIS X 6249(又はJIS X 6252)で定義したDVD-R,JIS X 6248(又はISO/IEC 13170)で定義したDVD-RW,
JIS X 6251(又はISO/IEC 25434)で定義した+R及びJIS X 6250(又はISO/IEC 26925及びISO/IEC
29642)で定義した+RWの各ディスクは,PI Sum 8の最大値(最大PI Sum 8)で決める。
− JIS X 6246で定義したDVD-RAMディスクは,BERの最大値(最大BER)で決める。
− JIS X 6282及びJIS X 6283で定義したCD-R及びCD-RWの各ディスクは,C1 Ave 10の最大値(最大
C1 Ave 10)で決める。
7.1.3.2 RSER
各JIS X 6230,JIS X 6231,JIS X 6232及びJIS X 6233でランダムシンボルエラーレート(RSER)は,
次のように定義する。
分子分母共に40バイト長以上のバーストエラー中の全てのエラーバイトを除いたSERであり,次によ
る。
N
E,ai E,bi
i1
N
N 75 392 E,bi
i1
ここに E,a :
i LDCブロックi中のエラーバイトの総数
E,b :
i LDCのブロックi中の40バイト長以上のバーストエラー中
のエラーバイトの総数
N : LDCのブロック数
RSERは,全てのブロックを連続記録の条件又はディスク欠陥を除いて不連続記録の条件のいずれかで,
任意の連続した10 000 LDCブロックで平均化する。
バーストエラーは,任意の二つのエラーバイトの間に,二つを超える正しいバイトがないときの,一連
のバイトで定義する。
バーストエラーを決めるために,バイトはディスクに記録したものと同じ順番で配置する。バーストエ
ラー長は,少なくとも3バイト長以上の正しいバイトで,その前のエラーバイトから分離された最初のエ
ラーバイトから数え始め,次の3バイト長以上の正しいバイトで分離される最後のエラーバイトまでを数
えた,総バイト数で定義する。
バースト中のエラーバイト数は,実際のバースト中で正しくないバイト数で定義する(図1の例を参照)。
7.5で定義の領域で測定したRSERの最大値(最大RSER)は,10−3を超えない。
――――― [JIS X 6256 pdf 9] ―――――
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X 6256 : 2019 (ISO/IEC 16963 : 2017)
x c c c x x c c x c x x x c c c ... c x
バースト長は,9 バイト
バースト中のエラーバイト数は,6
c = 正しいバイト,x = エラーバイト
図1−バーストエラーの例
7.1.3.3 PI Sum 8
JIS X 6241又はJIS X 6242で示すように,1個のECCブロックの1行に少なくとも1バイトのエラーが
ある場合,一つのPIエラーとなる。PI Sum 8は,任意の連続する8個のECCブロックにわたって測定さ
れるPIエラーの総数である。エラー訂正前のPIエラーの最大値は,最大PI Sum 8とも呼び,7.5で規定
する領域全体で測定した値は,280以下とする。
7.1.3.4 BER
エラーシンボルの数は,任意の連続した32個のECCブロックのエラー訂正前のデコーダの最初のパス
で測定する。BERは,エラー訂正前のエラーシンボルの数を,連続する32個のECCブロックに含まれる
シンボルの総数で除したものである。7.5で規定する領域全体で測定したBERの最大値(最大BER)は,
10−3以下とする。
7.1.3.5 C1 Ave 10
JIS X 6281では,任意の10秒間にわたって平均したBLERは,3×10−2未満と規定している。標準デー
タ転送レート(1X)では,1秒当たりC1デコーダに入力される総ブロック数は7 350個となる。
したがって,任意の10秒間の平均から算出されるエラー訂正前の1秒当たりのC1エラー数は,C1 Ave
10と呼ぶ。7.5で規定する領域全体で測定した最大の値(最大C1 Ave 10)は,220以下とする。
7.1.4 データ品質
データ品質の検査は,推定故障時間の値とこれに対応するメディアンランクとの対をグラフ上にプロッ
トし,このプロット点を,各々のストレス条件ごとに,直線で最適近似することで行う(図B.1参照)。そ
の後,各ストレス条件から得られたそれぞれの直線がほぼ平行かどうかを検査する。
7.1.5 回帰
対数予測故障時間は,回帰によって計算する。
アイリング法を使用する場合は重回帰を,アレニウス法を使用する場合は単回帰を用いる。
7.2 試験標本
ディスクの標本グル−プは,構成,材料,製造工程,品質及び完成品のばらつきを代表していなければ
ならない。
シェルフライフを配慮しなければならない。記録及び試験前のディスクのシェルフ時間が長ければ,試
験の結果に影響することがあるので留意する。シェルフ時間は,光ディスクを通常使用する場合に想定さ
れる範囲内でなければならない。
注記 ディスク製造業者の協力が得られる場合には,可能な限り多くの製造ロットから集めたディス
クを使用することが望ましい。
――――― [JIS X 6256 pdf 10] ―――――
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JIS X 6256:2019の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO/IEC 16963:2017(IDT)
JIS X 6256:2019の国際規格 ICS 分類一覧
JIS X 6256:2019の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISX6230:2017
- 情報の交換及び蓄積用のデジタル記録媒体―120mm単層(25ギガバイト/ディスク)及び2層(50ギガバイト/ディスク)BDレコーダブルディスク
- JISX6231:2017
- 情報の交換及び蓄積用のデジタル記録媒体―120mm3層片面(100ギガバイト/ディスク),3層両面(200ギガバイト/ディスク)及び4層片面(128ギガバイト/ディスク)BDレコーダブルディスク
- JISX6232:2017
- 情報の交換及び蓄積用のデジタル記録媒体―120mm単層(25ギガバイト/ディスク)及び2層(50ギガバイト/ディスク)BD書換形ディスク
- JISX6233:2017
- 情報の交換及び蓄積用のデジタル記録媒体―120mm3層(100ギガバイト/ディスク)BD書換形ディスク
- JISX6246:2005
- 120mm(4.7GB/面)及び80mm(1.46GB/面)DVD―書換形ディスク(DVD-RAM)
- JISX6248:2007
- 80mm(1.46GB/面)及び120mm(4.70GB/面)DVD リレコーダブルディスク(DVD-RW)
- JISX6249:2009
- 80mm(1.46GB/面)及び120mm(4.70GB/面)DVDレコーダブルディスク(DVD-R)
- JISX6250:2009
- 120mm(4.7GB/面)及び80mm(1.46GB/面)+RWフォーマット光ディスク(4倍速まで)
- JISX6251:2009
- 120mm(4.7GB/面)及び80mm(1.46GB/面)+Rフォーマット光ディスク(16倍速まで)
- JISX6252:2011
- 120mm(8.54Gbytes/面)及び80mm(2.66Gbytes/面)2層DVDレコーダブルディスク(DVD-R for DL)
- JISX6282:2009
- 情報交換用120mm追記形光ディスク(CD-R)
- JISX6283:2009
- 情報交換用120mmリライタブル光ディスク(CD-RW)