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X 6256 : 2019 (ISO/IEC 16963 : 2017)
7.3 記録条件
7.3.1 一般
加速劣化試験をする前に,ディスクは関連規格の規定に従って,実用にあった最適な記録をしなければ
ならない。書込み中のOPC(最適パワー制御)によって,記録したディスクのデータエラーを最小とする。
一般に,最適に記録されたディスクの予測寿命は最長となることが分かっている。データエラー及びその
他の全てのパラメータが,それぞれの規格の規定を満たすとき,ディスクは加速劣化試験に適すると判断
してもよい。
記録試験装置として,商業ドライブを用いるか又は特別な装置を用いるかは試験者の裁量の範囲内であ
るが,全ての規定を満たす記録ができなければならない。
試験での記録速度は,明記しなければならない。
注記 ディスクに記録されたデータの期待寿命は,記録速度を含む記録条件の影響を受けることが見
込まれる。
7.3.2 記録試験環境
記録するときのディスク近傍の大気の特性は,次による。
− 温度 : 23 ℃35 ℃
− 相対湿度 : 45 %55 %
− 大気圧 : 60 kPa106 kPa
ディスクに結露があってはならない。記録試験前に,ディスクを最低48時間この環境に置かなければな
らない。さらに,ディスク製造業者の指示に従って,入射面の汚れを取り除くことが望ましい。
7.4 再生条件
7.4.1 再生試験装置
標本ディスクは,箇条2で引用したフォーマット規格に従って,読み取らなければならない。
7.4.2 再生試験環境
データエラーを測定するときのディスク近傍の大気の特性は,次による。
− 温度 : 23 ℃35 ℃
− 相対湿度 : 45 %55 %
− 大気圧 : 60 kPa106 kPa
別に規定しない限り,この再生試験環境で測定しなければならない。
7.4.3 校正
試験装置は,製造業者が指定した校正ディスクを用いて,ディスク試験前に必要とされる校正をするこ
とが望ましい。参照ディスクは,室温条件で保持し,ディスクの標本グループの測定に合わせて,初期及
び各ストレス時間区分後に,データエラーを測定することが望ましい。
参照ディスクのデータエラーの平均及び標準偏差は,5回以上測定して算出する。個々のデータエラー
の読取値が,平均値より標準偏差の3倍以上となる場合は,問題点を解決し,問題発生以降に収集した全
てのデータを再測定しなければならない。
7.5 ディスクの試験位置
7.5.1 一般
データエラーを測定するディスクの試験位置は,厳密試験位置又は基本試験位置とする。厳密試験位置
は,厳密ストレス条件と合わせて適用することが望ましい。基本試験位置は,基本ストレス条件と合わせ
て適用することが望ましい。厳密試験位置及び基本ストレス条件の組合せ並びに基本試験位置及び厳密ス
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トレス条件の組合せも適用可能である(8.2.1参照)。
7.5.2 厳密試験位置
厳密試験位置は,ディスク上の全てのデータ領域である。
7.5.3 基本試験位置
基本試験位置は,表1で示すとおり,ディスク上の内周,中周及び外周の半径位置から均等に区切られ
た,三つ以上の領域である。試験の全領域は,ディスク全領域の5 %以上とする。BDレコーダブル/書換
形の各ディスクの場合,各層の三つの各試験領域は,10 000 LDCブロックよりも多くする。DVD-R,
DVD-RW,DVD-RAM,+R及び+RWの各ディスクの場合,各層の三つの各試験領域は,80 mmディスク
で750 ECCブロックよりも多く,120 mmディスクで2 400 ECCブロックよりも多くする。CD-R及びCD-RW
の各ディスクの場合,三つの各試験領域は,5 900 セクタよりも多くする。
表1−三つの試験領域の公称半径
単位 mm
領域 BDレコーダブル DVD-R,DVD-RW, DVD-RAM CD-R及び
及びBD書換形 +R及び+RW CD-RW
(SL,DL,TL及びQL) (単層又は2層)
(最内半径) (最内半径) (最内半径)
120 mm 80 mm 120 mm 80 mm 120 mm 120 mm
ディスク ディスク ディスク ディスク ディスク ディスク
領域1 25.0 25.0 25.0 24.1 25.0 24.1 25.0 25.0
領域2 40.0 30.0 40.0 29.8 30.8 39.4 40.4 40.0
領域3 55.0 35.0 55.0 34.6 35.6 54.9 55.8 55.0
注記 多層ディスクの場合,外周に層間をまたぐデータを含む試験領域を追加することが望ましい。
8 加速ストレス試験
8.1 一般
光ディスクの寿命推定のために加速ストレス試験を行う。この規格では,試験に必要な全ての情報を提
供する。
8.2 ストレス条件
8.2.1 一般
この試験方法のストレス条件とは,温度及び/又は相対湿度を上げることである。ストレス条件は,環
境条件又は使用条件で通常生じる化学反応速度に対し,これを加速するために用いる。その化学反応は,
材料特性を劣化させ,ディスクの故障を引き起こす要因になると考えられる。
アイリング法を使用する場合,厳密ストレス条件の試験には5条件を使用する。そして,それらのスト
レス条件に使用しなければならない最小標本数を表2に示す。アイリング法を使用する場合の基本ストレ
ス条件に使用しなければならない4条件,及び各ストレス条件における最小標本数を表3に示す。精度を
向上したい場合には,標本数及びストレス条件を追加してもよい。
各ストレス条件の総インキュベーション時間は,最小総インキュベーション時間以上とする。厳密スト
レス条件の最小総インキュベーション時間を,表2に規定する。基本ストレス条件の最小総インキュベー
ション時間を,表3に規定する。あるストレス条件で全ての標本のデータエラーが最小総インキュベーシ
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ョン時間に達する前に故障判断基準(9.1参照)をはるかに超え,試験を続行することが不適切と判断され
る場合は,そのストレス条件の試験を中止してもよい。
インキュベーションの時間区分は,最大インキュベーション時間区分以下とする。厳密ストレス条件の
最大インキュベーション時間区分を,表2に規定する。基本ストレス条件の最大インキュベーション時間
区分を,表3に規定する。
インキュベーション時間区分の個数は,総インキュベーション時間及びインキュベーション時間区分に
よって変わる。例えば表2及び表3では,各ストレス条件の総インキュベーション時間は,最大インキュ
ベーション時間区分と最小総インキュベーション時間との組合せの場合には,各々同じ長さのインキュベ
ーション時間区分で5個及び4個に分割している。標本が最小総インキュベーション時間に達する前に故
障判断基準(9.1参照)に達する場合を考えて,インキュベーション時間区分の個数を4個以上にすること
が望ましい。
アレニウス法を使用する場合のストレス条件を,表C.1及び表C.2に示す。
各インキュベーション時間区分での温度及び相対湿度は,表4及び図2に示すとおりに制御する。
表2−アイリング法を使用する場合の厳密ストレス条件
試験標 試験ストレス条件 最小 最大インキュベー 最小総インキュベー 中間相対 最小平衡
本グル (インキュベーション)標本数 ション時間区分 ション時間 湿度 保持時間
ープ Temp RH RH
(h) (h) (h)
(℃) (%) (%)
A 85 80 20 300 1 500 30 7
B 85 70 20 400 2 000 30 6
C 85 60 20 600 3 000 30 5
D 75 80 20 600 3 000 32 8
E 65 80 30 800 4 000 35 9
表3−アイリング法を使用する場合の基本ストレス条件
試験標 試験ストレス条件 最小 最大インキュベー 最小総インキュベー 中間相対 最小平衡
本グル (インキュベーション)標本数 ション時間区分 ション時間 湿度 保持時間
ープ Temp RH RH
(h) (h) (h)
(℃) (%) (%)
A 85 80 20 250 1 000 30 7
B 85 70 20 250 1 000 30 6
C 65 80 20 500 2 000 35 9
D 70 75 30 625 2 500 33 11
注記 総インキュベーション時間及びインキュベーション時間区分は,試験される光ディスクの劣化
特性に応じて決定することが望ましい。最小総インキュベーション時間内に故障判断基準に一
つのストレス条件だけが達する又は一つも達しない状況の場合,全てのストレス条件で試験を
延長し,少なくとも二つのストレス条件で故障判断基準に達するようにすることが望ましい。
8.2.2 温度
この試験計画では,次のことを考慮して温度レベルが選択される。
試験温度の全範囲において,試験システムのうちで水分の(固体,液体,気体などの)相の変化があっ
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てはならない。このことから試験温度の範囲は,0 ℃を超え100 ℃未満に制限される。
ディスク構造内のいずれにおいても,プラスチックの変形が生じるほど高温にしてはならない。試験さ
れるディスクにとってストレス条件が破壊的であると考えられる場合は,代替ストレス条件について附属
書Dを参照。
通常のディスク基板の素材は,ポリカーボネートである(ガラス転移温度 : 約150 ℃)。他の層のガラ
ス転移温度は,これよりも低い可能性がある。BDレコーダブル/書換形,DVD-R/RW/RAM,+R/+RW及
びCD-R/RWの各ディスクは,経験によれば85 ℃で加速してもほとんどの場合問題ないことが知られてい
る。
8.2.3 相対湿度
一般に,加速劣化試験における相対湿度は,恒温恒湿槽の性能から相対湿度80 %までは経験上使える。
8.2.4 インキュベーション及び傾斜プロファイル
相対湿度の傾斜(時間変化)プロファイルは,ディスク基板上の結露を避け,ディスク基板の湿度をゆ
っくり変化させて,最終的にディスク基板が室温条件と平衡状態になることを意図している。これを達成
するには,次のようにする。ストレスインキュベーション温度を保持して,恒温恒湿槽内の含水量を変化
させる。このとき,水のポリカーボネートへの拡散係数に基づいて十分な時間をかけて湿度を傾斜的に低
減し,平衡状態へ到達させる。
表4−各インキュベーション時間区分の温度及び相対湿度の傾斜プロファイル
プロセスステップ 温度 相対湿度 時間
(℃) (%) (h)
開始 Tamb RHamb −
温度上昇
Tincまで RHintまで 1.5±0.5
相対湿度下降
相対湿度上昇 Tinc RHincまで 1.5±0.5
高温高湿保持
Tinc RHinc 表2又は表3参照
(インキュベーション)
相対湿度下降 Tinc RHintまで 1.5±0.5
平衡保持 Tinc RHint 表2又は表3参照
温度下降
Tambまで RHambまで 1.5±0.5
相対湿度上昇
終了 Tamb RHamb −
amb : 室温条件での温度又は相対湿度(Tamb又はRHamb)
inc : ストレスインキュベーション温度又は相対湿度(Tinc又はRHinc)
int : Tamb及びRHambで保持されるのと同じ平衡水分吸収率をTincで保持する中間相対湿度
(RHint)
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図2−各インキュベーション時間区分の傾斜プロファイルの典型例
8.3 測定間隔
データ収集のために,各ディスクについて,RSER(BDレコーダブルSL/DL,BDレコーダブルTL/QL,
BD書換形SL/DL及びBD書換形TLの各ディスク),PI Sum 8(DVD-R,DVD-RW,+R及び+RWの各デ
ィスク),BER(DVD-RAMディスク)又はC1 Ave 10(CD-R及びCD-RWの各ディスク)を測定する。
測定は,次による。
a) 初期状態を確認するためにディスクをストレス条件にさらす前に,測定する。
b) 各インキュベーション時間区分の後に,測定する。
測定間隔は,ストレス条件の厳しさによって決まる。
最小総インキュベーション時間内に標本の全てのデータエラーが故障判断基準(9.1参照)に達しない場
合は,ある特定のストレス条件の試験を中止してもよい(A.2.1参照)。
8.4 ストレス条件の設定
標本グループは各ストレス条件ごとに分けて用いる。
厳密ストレス条件の表2及び基本ストレス条件の表3は,各ストレス条件の温度,相対湿度,最大イン
キュベーション時間区分,最小総インキュベーション時間及び最小標本数を規定する。全ての温度は,規
定された温度から±2 ℃までの許容範囲に保たなければならない。全ての相対湿度は,規定された相対湿
度から±3 %までの許容範囲に保たなければならない。
表2及び表3の中間相対湿度(RHint)は,温度25 ℃及び相対湿度50 %の室温条件を想定して計算して
いる。環境条件が異なる場合,使用する中間相対湿度は,次による。
.024 .0003 7 Tamb
RHint RHamb
.024 .0003 7Tinc
ここに, Tamb : 環境条件での温度(℃)
Tinc : インキュベーション温度(℃)
RHamb : 環境条件での相対湿度(%)
RHint : 中間相対湿度(%)
表2,表3及び表4で示すストレス条件は,アイリング法の数学的要件を満たすために,十分な温度と
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JIS X 6256:2019の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO/IEC 16963:2017(IDT)
JIS X 6256:2019の国際規格 ICS 分類一覧
JIS X 6256:2019の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISX6230:2017
- 情報の交換及び蓄積用のデジタル記録媒体―120mm単層(25ギガバイト/ディスク)及び2層(50ギガバイト/ディスク)BDレコーダブルディスク
- JISX6231:2017
- 情報の交換及び蓄積用のデジタル記録媒体―120mm3層片面(100ギガバイト/ディスク),3層両面(200ギガバイト/ディスク)及び4層片面(128ギガバイト/ディスク)BDレコーダブルディスク
- JISX6232:2017
- 情報の交換及び蓄積用のデジタル記録媒体―120mm単層(25ギガバイト/ディスク)及び2層(50ギガバイト/ディスク)BD書換形ディスク
- JISX6233:2017
- 情報の交換及び蓄積用のデジタル記録媒体―120mm3層(100ギガバイト/ディスク)BD書換形ディスク
- JISX6246:2005
- 120mm(4.7GB/面)及び80mm(1.46GB/面)DVD―書換形ディスク(DVD-RAM)
- JISX6248:2007
- 80mm(1.46GB/面)及び120mm(4.70GB/面)DVD リレコーダブルディスク(DVD-RW)
- JISX6249:2009
- 80mm(1.46GB/面)及び120mm(4.70GB/面)DVDレコーダブルディスク(DVD-R)
- JISX6250:2009
- 120mm(4.7GB/面)及び80mm(1.46GB/面)+RWフォーマット光ディスク(4倍速まで)
- JISX6251:2009
- 120mm(4.7GB/面)及び80mm(1.46GB/面)+Rフォーマット光ディスク(16倍速まで)
- JISX6252:2011
- 120mm(8.54Gbytes/面)及び80mm(2.66Gbytes/面)2層DVDレコーダブルディスク(DVD-R for DL)
- JISX6282:2009
- 情報交換用120mm追記形光ディスク(CD-R)
- JISX6283:2009
- 情報交換用120mmリライタブル光ディスク(CD-RW)