JIS Z 2324-1:2018 非破壊試験―加工穴内径面自動検査装置―第1部:標準試験片 | ページ 3

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6 作製方法

6.1 材料及び作製数

  試験片は,同じロットの材料かつ同じ条件で3個作製し,うち1個を標準試験片とし,残り2個を目視・
実測用試験片とする。

6.2 アルマイト処理

  A型標準試験片にアルマイト処理を施す場合の処理方法は,次による。その他の必要な事項は,受渡当
事者間の協定による。
a) アルマイト処理は,人工巣及び人工きずを付加した後に行う。
b) アルマイト処理条件は,硫酸法とする。
注記 アルマイト処理の前処理,処理設備,電解浴,電解処理条件,皮膜への着色などの作業管理
については,JIS H 8601の附属書2(陽極酸化処理の作業管理指針)に示す。

6.3 クロスハッチング仕上げ

  図2に示すφA内径面のクロスハッチング仕上げは,人工巣及び人工きずを付加する前に行い,クロス
ハッチ角度は,30±5°とする。

7 検査

7.1 検査用試験片

  標準試験片及び2個の目視・実測用試験片は,7.3.2 a) によって外形形状を測定する。測定後,2個の目
視・実測用試験片は,二つに分割し,7.3.2 b) の検査手順によって内径面を検査する。

7.2 外観検査

  外観及び色は,目視によって検査する。

7.3 寸法,表面粗さ及びアルマイト膜厚の検査

7.3.1  検査に用いる装置
検査に用いる装置は,次による。
a) 検査に用いる装置は,検査項目に応じた分解能をもつ計測器とする。
b) 表面粗さの検査は,JIS B 0651に規定する触針式表面粗さ測定機によって行う。
c) 人工巣の長さ,人工きずの寸法及びクロスハッチの角度の検査は,画像計測装置によって行う。
d) 人工きずの溝幅及び形状並びにアルマイト膜厚の検査は,断面観察装置によって行う。
7.3.2 検査手順
標準試験片及び2個の目視・実測用試験片の検査手順は,次による。測定回数は,それぞれ1回とする。
a) 目視・実測用試験片分割前の寸法検査 標準試験片及び2個の目視・実測用試験片については,外形
形状の測定項目として,外径,内径,全長,穴深さ及び穴位置を測定し,幾何公差の測定項目として,
真円度,真直度,同軸度及び直角度を測定する。
b) 目視・実測用試験片分割後の寸法検査 2個の目視・実測用試験片の分割後の検査手順は,次による。
1) 人工巣は,図3又は図4に示す試験片切断面方向で分割し,内径面の表面における軸方向及び円周
方向の長さを測定する。
2) 人工きずは,図3又は図4に示す軸方向及び円周方向について,幅,深さ及び角度を測定する。軸
方向の人工きずは,端面の入口側及び奥側の断面を測定し,奥側の人工きずは,断面観察できるよ
うに端面から5 mmの部分で切断後に測定する。円周方向の人工きずは,180°位相の断面を測定す
る。

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3) 表面粗さは,図3又は図4に示す粗さ測定部において,両端面,外径面及び内径面を測定する。
測定項目
検査測定部記号 測定箇所数
軸方向 : 端面の入口側 2か所、奥側 2か所
人工きず
円周方向 : 4か所
表面粗さ 5か所
2か所
アルマイト膜厚
図3−A型目視・実測用試験片の検査測定部
測定項目
検査測定部記号 測定箇所数
軸方向 : 端面の入口側 1か所、奥側 1か所
人工きず
円周方向 : 2か所
表面粗さ 4か所
図4−F型目視・実測用試験片の検査測定部
4) アルマイトの膜厚は,A型 10-20 ALの目視・実測用試験片において,図3に示す人工巣がない段
付き各内径面を測定する。
5) クロスハッチ角度は,F型 50 HO及びF型 100 HOの目視・実測用試験片において,分割した内径
面の表面を測定する。

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7.4 代用特性値

  箇条6及び5.2 c) に適合した場合,2個の目視・実測用試験片における各測定値の平均値を,標準試験
片の代用特性値とする。
なお,代用特性値について,測定の不確かさをISO/IEC Guide 98-3によって評価し,検査報告書に記載
することが望ましい。

7.5 標準試験片の合否

  目視・実測用試験片を7.2及び7.3によって検査し,2個いずれもが箇条5及び箇条6の規定に適合した
場合,標準試験片を合格とする。合否判定までの手順は,図5のフロー図を参照。

8 保管

  標準試験片は,さび(錆)が発生しない状態で保管する。

9 表示

  この規格の全ての要求事項に適合した標準試験片には,刻印機などによって図1又は図2に示す刻印位
置に次の事項を表示する。
a) 規格番号
b) 種類の記号
c) 製造業者が決定する製品番号

10 報告

  標準試験片の製造業者は,箇条9に規定する事項及び代用特性値(該当する場合,測定の不確かさを含
む。)を記載した検査報告書を注文者に提出しなければならない。

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目視・実測用試験片
(2個)
不合格
外観検査
合格
不合格
寸法検査
合格
試験片 分割
不合格
人工巣・人工
きず検査
合格
不合格
表面粗さ
検査
合格
アルマイト膜厚 不合格
又はクロスハッ
チ角度検査
合格
標準試験片 標準試験片
合格 不合格
図5−合否判定のフロー図
参考文献 JIS H 8601 アルミニウム及びアルミニウム合金の陽極酸化皮膜

JIS Z 2324-1:2018の国際規格 ICS 分類一覧

JIS Z 2324-1:2018の関連規格と引用規格一覧